住tool
HOME  >  住tool  >  あなたのマンションは地震で大丈夫?
+あなたのマンションは地震で大丈夫?
地震とマンションの関係性
最近、テレビや雑誌では「あなたのマンションは、地震がきても大丈夫?」といった特集が組まれ、皆さんの関心の高さが感じられます。しかし、いざマンション購入を考え見学に出掛けると、部屋の内装や周辺環境にばかり目がいってしまい、マンション内で地震に遭ったときの事を忘れてしまいがちです・・・「このマンション、本当に地震に遭っても大丈夫?」今回は、来る大地震に備えて、マンションと地震の関係性についてご紹介したいと思います。
日本で震度6以上の大地震の起こる可能性は?
マンションについてご紹介する前に、地震についてお話しようと思います。日本=地震大国といったイメージが頭にあるのではないのでしょうか? 予測の難しいと言われる地震ですが、今後日本で震度6以上の大地震が起こる可能性はどれほどなのでしょうか? 「地震調査研究推進本部」の『地震調査委員会』では、地震について数多く報告がされています。その中の「主要断層帯の長期評価の概要」(http://www.jishin.go.jp/main/choukihyoka/katsu.htm)では、2006年1月1日から今後30年・50年・100年以内の地震発生確率が載っています。それによると、関東平野北西縁断層帯では地震の規模を表すマグニチュード8.0程度の地震が今後30年以内に起こる確率は『ほぼ0~0.008%』となっています。同じところで50年以内に起こる可能性も『ほぼ0~0.01%』です。この数字から考えますと・・・この地域でマンションの購入を検討されている方は、今後50年について、やってくるかも分からない地震に怯えているのではないでしょうか?そんな地震に怯えているのでしたら、購入されては如何でしょうか? せっかくご自宅を手に入れることのチャンスを0.01%の可能性の地震で棒に振るのはもったいないですよ。 地震に対しては、多くの方が名前を聞くだけで不安に思うでしょう。ただし、データを見ていくと必ずしもその考え方が合っているとも限らないのです。 どんなマンションなら地震に強いのか?
「地震と建物」と言うと、中には一般的に新しいほど安全であり、古い建物であるほど地震で倒壊してしまうのではと思っている方も多いのかもしれません。しかし、この考えも、必ずしも当てはまるものではありません。
マンション選びの1つの基準として、1981年(昭和56年)の建築基準法改正により、新耐震基準に従った建物を選ぶことが挙げられます。新耐震基準では、震度6や7といった大きな地震に対して、「建物が倒壊しないこと」を定めています。この改正では、大規模な地震がきたとき、マンション内の人命を守るものの、建物に亀裂が入ることは許容されているのです。
どんなマンションなら地震に強いのか? ですから、1995年の阪神・淡路大震災では新耐震基準によるマンション内にいたことで、多くの方の命が救われたと言われています。当時の写真などをご覧になりますとご理解いただけるとは思いますが、木造一戸建てが倒壊している脇で堂々とマンションが建っているのです。マンションの場合、被災後多少の修繕を行っただけで再び以前と同じように生活が可能な物件だったのです。阪神・淡路大震災では、地震が来たことによってマンションの安全性―特に、新耐震基準以降のマンション―が世に広まったのです。
建物構造について
ところで、皆さんが目にするマンション特集などでは、「免震構造」や「制震構造」といった言葉を聞いた事があるかもしれません。これは、「耐震構造」とセットで出てくる言葉で、基本的に新耐震基準にそった建物は耐震構造をとられています。では耐震・免震・制震とは、それぞれどのような事なのでしょうか。
(1) 耐震構造
耐震構造は、柱や壁、梁を頑丈につくり、そこで地震の揺れに耐えることで地震の倒壊を防ぎます。ですから、マンション室内で考えますと家具が倒れたり、配管の損壊がおきたりと、問題点が起こります。建物自体ではなく、家具の下敷きになり亡くなられた方も多かったそうです。
(2) 免震構造
免震構造は建物と地盤を切り離し、建物の基礎部分にある免震装置(積層ゴム)が地震による揺れを建物に伝えないようにしています。
耐震構造と比べて建物の揺れが少なく、室内の家具が倒れる危険性も減少します。
(3) 制震構造
制震構造では、建物の各階に揺れを吸収するダンパーを設置し、揺れを分散・減少させます。高層マンションでは、最上階に設置することで強風による揺れを減少させます。
免震構造に比べると、地震時に家具が倒れる可能性は高くなります。
耐震構造 免震構造 制震構造

どんなマンションなら地震に強いのか? 今、地震では室内の家具が倒れてくるといったお話をしましたが、マンション内で地震の際外に出られない理由としては、家具が室内の廊下やドアをふさぐことが大きいのです。
こちらに関しましては、家具に転倒防止のストッパーをつける等、皆さんの日頃のちょっとした心がけで大いに助けられるのです。
地震が怖いからマンション購入を見合わせるのではなく、マンション購入後には室内の非難経路をしっかり確保しておき、その街に前向きに生活することを考えてみては如何でしょうか?
ページのTOPへ戻る