住宅関連新聞記事ダイジェスト No.669  2017/01/26~2017/02/01

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.669  2017/01/26~2017/02/01
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【日本経済新聞】
1 首都圏のマンション 新築と中古の価格差が縮小か
2 HISグループ、熊本市で大規模再開発 総事業費755億円
3 16年の住宅着工、6.4%増の96万戸 2年連続プラス
4 東京圏への人口流入、5年ぶり減少 1489人減の11.7万人
5 常陽銀、相続相談をネットで手軽に
6 札幌46カ所、容積率緩和 再開発を後押し
7 都内の災害時緊急道路沿いの建物、耐震化82%で伸び悩み

【朝日新聞】
8 2月に日本橋室町で屋内外音声ナビシステムの実証実験 清水建設など
9 民間建設工事受注額が2年連続増 国土交通省
10 天候は依然悪化が続く 16年12月中古マンション価格天気図
11 ビル経営管理士試験の合格者を発表 日本ビルヂング経営センター
12 中古住宅購入の関心高まる スマイスター調べ
13 前年同月比14カ月連続上昇 16年12月・首都圏、新築戸建て成約価格
14 リーマンショック後2度目の高水準 新設住宅着工戸数 国交省
15 16年の首都圏中古マンション価格 ミニバブル水準を上回る 東京カンテイ調べ
16 世界の不動産投資額、16年は6610億ドルに減少 JLL調べ
17 一括比較査定サイトの利用者10万人突破 シースタイル
18 リビタ、関西初の一棟丸ごとリノベ、事業者向け内覧会開催
19 DIY対応の賃貸モデル事業を開始 大阪府住宅供給公社
20 物件サイト「ウチコミ!」の会員数2万人突破 アルティメット総研

【読売新聞】
21 中古マンション、首都圏で過去最高の成約。2017年の価格はどうなる?
22 東京五輪のさらに後、巨大な選手村予定地のその後は何になる?
23 団地を一棟買い! 再生させるためのカギは「交流の仕掛けづくり」
24 今読むとびっくり?!ルールなき昭和の不動産広告
25 最近寒すぎるけど、-89.2度の南極基地の寒さ対策はどうなってるの?
26 宇宙ライターに聞く! もし月に住むならどんな家がいい?

【日経産業新聞】
27 建物模型に人の流れ投影 日立がシステム
28 スマートハウス実現へ技術売る シャープがAI販売
29 パナソニック、太陽光設置簡単な屋根 全国展開

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1 首都圏のマンション 新築と中古の価格差が縮小か 2017/2/1 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 長嶋修
 不動産経済研究所(東京・新宿)によれば、2016年の首都圏新築マンション発売戸数は3万5
772戸と前年比4677戸(11.6%)の減少だった。ピークだった2000年の9万5635戸の40%以下の
水準にまで落ち込み、そのうち契約できたのは2万9873戸と3万戸を下回る結果となった。
 平均価格は15年11月の6328万円をピークに下落基調で、12月は5078万円。契約率はほとんど
の月で、好不調の目安とされる70%を切った。一部物件では水面下における価格交渉、つまり
値下げ販売が行われてもいる。
 こうした不調の原因は、何といってもリーマン・ショック前のピークだった07年(4691万円
)をいまだ大きく上回る「価格」だとみられる。地価上昇に加えて資材や人件費の高騰に伴う
建築コストを吸収しながら価格上昇を続けてきた新築マンション市場も、完全に潮目が変わっ
たとみていいだろう。
 とはいえ、現在の新築マンション市場は体力のある大手の寡占が進み、すぐに大々的な値引
き販売を行うことはないとみられる。しばらくはやや下落しながら小康状態を保つといったと
ころだろうか。
 一方で、中古マンション市場は絶好調だ。東日本不動産流通機構(東京・千代田)によれば
、16年の首都圏中古マンション市場は成約数が3万7189戸と、初めて新築マンションの契約戸
数を上回った。12年の政権交代以降、価格上昇を続けてきた首都圏中古マンション市場だが、
価格上昇しすぎた新築マンションに比して相対的な割安感から中古が選好されたとみていいだ
ろう。
 また、新築の絶対数が少ないことから、マンション探しの場面では必然的に中古が選択肢に
入るということもあろう。こうして中古市場の流通が活性化する流れは、住宅総量をコントロ
ールし、結果として新築割合が相対的に少ない欧米諸国において、中古の価値が維持、ないし
は上昇するのと同じ構図だ。
(出所)東日本不動産流通機構
 以前、「都心部新築マンションは高値圏で推移か 17年予測(1月4日付)」で触れたとお
り、トランプ相場で株価上昇が起きたことで、在庫が積み上がり頭打ち感があった東京都心3
区(中央・千代田・港)の中古マンションは16年12月に減少に転じ、現在の成約価格水準は肯
定された形となった。新築マンションの停滞をよそに中古マンションは、現在2100万~2600万
円もある価格差を縮めるように上昇していく構図が当面は続きそうだ(グラフ)。
 さてこうした中でこれから住宅ローンを組む方には、原則として固定金利をお勧めしたい。
日銀は10年物国債金利をゼロ%近辺に誘導する方針だが、米国との金利差いかんによっては方
針変更が行われる可能性もゼロではないためだ。
 この時に注意したいのが住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)の具体的な中身だ。とある金
融機関の固定金利ローン契約書には、以下のような条文がある。「金融情勢の変化その他相当
の事由が発生した場合、適用金利が見直される場合があります」。これは固定金利とは呼べな
いではないかとして金融機関に確認したところ「固定金利契約であっても、金利上昇する可能
性はゼロではない」とのことであった。住宅ローン選びには契約条文のチェックが欠かせない

長嶋修(ながしま・おさむ) 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さく
ら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不
動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任し、2008年4月
、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度を整えるため、NPO法人日本
ホームインスペクターズ協会を設立し、初代理事長に就任。『「空き家」が蝕む日本』(ポプ
ラ新書)、『不動産投資 成功の実践法則50』(ソーテック社)など、著書多数。

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2 HISグループ、熊本市で大規模再開発 総事業費755億円 2017/2/1 日本経済新聞
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 エイチ・アイ・エス(HIS)グループは熊本市と国の助成を受け、熊本市の中心部で大規
模再開発に着手した。延べ床面積は約16万平方メートル。地方都市では異例の規模の複合施設
を建設する。総事業費は約755億円。2019年夏の完成を予定し、アジア全域からの訪日客の誘致
を目指す。
 複合施設は3000人規模の国際会議に対応できるホールや約200室のホテル、約160戸の住居、
バスターミナル、商業施設、映画館などを設ける。1日の起工式の後、HISの沢田秀雄会長兼
社長は「復興のシンボルとなり、全国・海外から来てもらえる施設になればいい」と語った。

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3 16年の住宅着工、6.4%増の96万戸 2年連続プラス 2017/1/31 日本経済新聞
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 国土交通省は31日、2016年の新設住宅着工戸数が前年比6.4%増の96万7237戸だったと発表し
た。2年連続のプラスで、消費増税前の駆け込み需要があった13年以来の高い水準。相続税の課
税強化や低金利を背景にした貸家着工が全体の伸びをけん引した。
 種類別にみると、持ち家が3.1%増、貸家が10.5%増、分譲住宅が3.9%増だった。分譲住宅
のうちマンションは0.9%減った。

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4 東京圏への人口流入、5年ぶり減少 1489人減の11.7万人 2017/1/31 日本経済新聞
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 総務省が31日発表した住民基本台帳に基づく2016年の人口移動報告(外国人を除く)による
と、東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)への人口流入が5年ぶりに減少した。転入者が転出者
を上回る「転入超過」は前年比1489人減の11万7868人。少子高齢化の影響などで、地方から東
京圏に引っ越してくる転入者が減少したことが影響した。
 東京圏への転入超は21年連続。転入超過数は景気悪化などの影響で11年に6万人台まで減少し
ていたが、その後は再び増加していた。16年の転入超過数は依然として11万人台と高水準だが
、超過数の拡大傾向には歯止めがかかった形だ。

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5 常陽銀、相続相談をネットで手軽に 2017/1/28 日本経済新聞
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 めぶきフィナンシャルグループ(FG)傘下の常陽銀行は30日、インターネットで手軽に相
続の相談ができるサービスを始める。
 相続手続きの流れを紹介するほか、相続税の簡易計算などができる。常陽銀によると相続に
関する相談は増加傾向にあるという。ネット上で相談に必要な書類の印刷なども可能にし、店
頭での円滑な手続きにつなげる。

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6 札幌46カ所、容積率緩和 再開発を後押し 2017/1/28 日本経済新聞
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 札幌市は一定条件を満たした民間ビル開発について容積率を緩和する制度を設けた。市内の
地下鉄やJR駅の周辺など46カ所が対象で、札幌駅周辺などの中心部を除く。北海道新幹線が
札幌まで延伸する2030年度末に向け、再開発の動きが活発な中心部だけでなく、広域で駅周辺
部の開発を促す狙いだ。
 2月14日と24日に事業者向け説明会を開く。制度対象地域の多くの場所の通常の容積率は300
~400%。敷地内に歩行空間や休憩場所などの公共スペースを設ければ、最大で通常の1.5倍の
容積率を得られる。

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7 都内の災害時緊急道路沿いの建物、耐震化82%で伸び悩み 2017/1/26 日本経済新聞
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 東京都は25日、災害時に緊急車両が通る「特定緊急輸送道路」の沿道建築物の耐震化率が82.
7%だったと発表した。旧耐震基準で建てた建物の改修が進まず、耐震化率は半年前に比べて0.
8ポイントの上昇にとどまった。都は東京五輪前の2019年度末までに90%、25年度末までに100
%にする目標を掲げている。
 特定緊急輸送道路の沿道建築物は計1万8464棟あり、16年末時点で1万5269棟が耐震性を満た
した。この結果、耐震性が不足する建物は3008棟、耐震診断をせず耐震性が不明な建物は187棟
となった。

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8 2月に日本橋室町で屋内外音声ナビシステムの実証実験 清水建設など 2017/2/1 朝
日新聞
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 東京・日本橋室町地区でスマートフォン・アプリを使った高精度な屋内外音声ナビゲーショ
ン・システムの公開実証実験が2月の1カ月間にわたって行われる。車いす利用者や障害者を含
む来街者に日本語と英語で店舗や施設へ案内するシステムを試す。検証結果などをシステムに
反映させ、今後、空港などの施設に導入していくなど、バリアフリー・ストレスフリーな街づ
くりの実現を目指す。
 実施団体は清水建設、日本IBM、三井不動産の3社。来街者がアプリを起動させて対話により
目的地を設定すると、段差がないなど障害者などにやさしい最適なルートのきめ細かな情報を
リアルタイムで提供する。実験地は東京メトロ銀座線三越前駅から商業施設コレド室町に至る
約2万1000平方メートル。

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9 民間建設工事受注額が2年連続増 国土交通省 2017/2/1 朝日新聞
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 国土交通省が発表した平成28年の大手50社を対象とした建設工事受注動態統計調査によると
、公共工事を除く「民間工事」の受注高が発注者別で「不動産業」のほか、「卸売業」「小売
業」「電気・ガス・熱供給・水道業」などが増加したことにより、前年比3.6パーセント増の9
兆9542億円と2年連続で増加した。
 公共と民間工事を合わせた「建築」は、同2.8パーセント増の9兆8625億円となり、「宿泊施
設」「医療・福祉施設」「倉庫・流通施設」などが増加。一方、「事務所・庁舎」「建築その
他」「工場・発電所」などが減少した。

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10 天候は依然悪化が続く 16年12月中古マンション価格天気図 2017/2/1 朝日新聞
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 東京カンテイがこのほど発表した16年12月の全国中古マンション天気図によると、47都道府
県のうち前月比価格が下落した地域数は前月の23地域から20地域に減少した。ただ、東北や中
国・四国地方で下落県が多くなっていて、悪化したのが9地域、改善したの5地域を依然上回る
状況だ。
 価格が上昇傾向にあることを示す「晴れ」は12から10地域に減少、下落傾向にある「雨」は7
から10地域に増加。足踏み傾向にあることを示す「曇り」は11から10地域に減少し、この結果
「晴れ」「曇り」「雨」が10地域で最多に並んだ。

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11 ビル経営管理士試験の合格者を発表 日本ビルヂング経営センター 2017/2/1 朝日
新聞
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 日本ビルヂング経営センターは2016年12月11日に全国6会場で実施した「ビル経営管理士試験
」の合格発表を1月31日に行った。受験者664人のうち、合格者は461人(合格率69.4パーセント)
だった。受験者数は年々伸び、合格者も高水準を維持している。
 試験は、3科目合計300点満点中190点以上かつ各科目の基準点以上が合格となる。合格者は同
センター窓口もしくはHPで掲載している。
 合格者は登録申請の上、資格が授与される。資格者は(1)不動産特定共同事業法の「業務管理
者」の要件(2)不動産投資顧問業登録の人的要件(3)金融商品取引法の不動産関連特定投資運用
業登録の要件(4)宅建業法の取引一任代理の許可要件を満たす者となる。

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12 中古住宅購入の関心高まる スマイスター調べ 2017/1/31 朝日新聞
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 不動産の売却経験や意志がある、または取得済みの30から60代の全国500人を対象にスマイス
ターが実施した住宅購入を検討する際の「住まいの形態」に関する調査結果がまとまった。
「新築注文住宅」の現・居住者(全体の48.9%)に聞いたところ、次も「注文住宅を建てたい」は
、39.4%にダウンする。その一方で、「中古住宅(戸建・マンション」の居住者(全体の16.4%)で
は、再び「中古住宅を購入したい」が26.6%にアップする。特に「中古戸建」の人気は高く、国
の空き家対策を背景に「価値ある住宅」探しの動きが強くなっている。また、「中古物件を購
入してリノベーション」した暮らしのスタイルに関する人は4.3%となり、中古物件への注目度
が高まっていることが分かった。

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13 前年同月比14カ月連続上昇 16年12月・首都圏、新築戸建て成約価格 2017/1/31 朝
日新聞
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 アットホームの調査によると、16年12月の首都圏における新築戸建て住宅の平均成約価格は3
445万円(前年同月比2.6%上昇)で、14カ月連続で上昇した。2カ月連続全エリアでの上昇となっ
た。東京23区の平均価格は5202万円(同11.8%上昇)と、今の算出基準を採用した09年1月からの
最高値を更新し、同14カ月連続上昇。神奈川県は同18カ月連続上昇、埼玉県は同13カ月連続上
昇、千葉県では同7カ月連続の上昇、東京都下は2カ月連続の上昇となった。なお、前月比の首
都圏平均は5カ月ぶりに下落となっている。

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14 リーマンショック後2度目の高水準 新設住宅着工戸数 国交省 2017/1/31 朝日新

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 国土交通省が発表した16年の建築着工統計によると、新設住宅着工戸数は、「持家」「貸家
」「分譲住宅」のいずれも増加したことを要因に全体でも増加し、前年比6.4%増の96万7237戸
だった。リーマンショック後では13年の消費増税の駆け込み需要時に次ぐ高い水準で、相続税
改正や低金利の環境が着工戸数の伸びを後押しした。
 地域別で見ると、各地域とも増加したが、「首都圏」を除き、「中部圏・分譲マンション」
が同19.2%減、「近畿圏・分譲マンション」が同0.6%減、「その他地域・分譲マンション5.8%」
となるなど、価格上昇などを背景に伸び悩んだ。

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15 16年の首都圏中古マンション価格 ミニバブル水準を上回る 東京カンテイ調べ 2017/
1/31 朝日新聞
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 東京カンテイ(http://www.kantei.ne.jp/)はこのほど、2016年の年間平均中古マンション価
格(70平方メートル換算)を発表した。
 それによると、首都圏は東京都がけん引する形で前年よりも上昇率が更に拡大し、3476万円(
前年比13.2%上昇)となった。これは、ミニバブル期のピークを記録した08年の水準(3128万円)
を大きく上回るもの。
 都県別に見ると、東京都は4764万円(同12.0%上昇)、神奈川県は2685万円(同6.8%上昇)、埼玉
県は2040万円(同7.6%上昇)、千葉県は1870万円(同3.9%上昇)とすべての都県で上昇した。

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16 世界の不動産投資額、16年は6610億ドルに減少 JLL調べ 2017/1/30 朝日新聞
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 JLLはこのほど、投資分析レポートをまとめた。それによると、2016年通年の世界の商業用不
動産投資額(確報)は6610億ドルで、前年比6%減少した。2017年は6600億~7000億ドルとなる見
通し。
 都市別投資額は、トップがニューヨーク(400億ドル)で、2位がロンドン(251億ドル)、3位が
ロサンゼルス(227億ドル)、4位がパリ(218億ドル)、5位が上海(151億ドル)の順。東京は(138億
ドル)は6位にとどまった。

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17 一括比較査定サイトの利用者10万人突破 シースタイル 2017/1/30 朝日新聞
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 シースタイルは、2006年から運営する、不動産の一括比較査定サイト「スマイスター」の利
用者数が16年単年で10万人を突破したと発表した。ユーザーは無料で複数の不動産会社に一括
で問い合わせができ、不動産売却や土地活用、賃貸管理など10のカテゴリーでサービスを提供
。掲載企業数は約1600社。

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18 リビタ、関西初の一棟丸ごとリノベ、事業者向け内覧会開催 2017/1/27 朝日新聞
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 リビタは1月下旬、同社関西エリア初の一棟丸ごとリノベーション分譲マンション「リアージ
ュ西宮門戸厄神」の工事を完了する。
 築22年の旧企業社宅を改修したもの。敷地面積3314平方メートル、地上6階建て・総戸数48戸
の物件。場所は兵庫県西宮市、阪急今津線門戸厄神駅徒歩4分、阪急神戸線西宮北口駅徒歩16分

 16年9月から販売を開始しているが、今回共用部分のリノベーション工事が完了し全体竣工と
なることから、2月9日に不動産事業者向けに内覧会を開催するとしている。詳しくは同社PRコ
ミュニケーションデザイン部、電話03(5468)9214まで。

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19 DIY対応の賃貸モデル事業を開始 大阪府住宅供給公社 2017/1/26 朝日新聞
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 自分らしい好みの部屋をつくれる「DIY」に対応した賃貸住宅のモデル事業を大阪府住宅供給
公社が始める。2月4日と5日にオープンルームを開催し、入居希望者の申し込みを受け付ける。
公的賃貸住宅では日本初の取り組みといい、若年層の新規入居を促進する。
 物件は泉北ニュータウン(堺市南区)の茶山台団地内の住戸2戸(3DKタイプ)。入居者には5日間
にわたってDIYインストラクターを派遣するため、仮にDIY初心者であっても、理想に近い自宅
にカスタマイズできる。契約後3カ月間はフリーレント、退去時のDIY部分の現状回復は不要と
している。

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20 物件サイト「ウチコミ!」の会員数2万人突破 アルティメット総研 2017/1/26 朝日
新聞
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 アルティメット総研は、運営する部屋探し情報サイト「ウチコミ!」の登録会員数が2万人を
突破したと発表した。物件はすべて家主が直接掲載(掲載料無料)し、関東一都三県と関西圏の
物件を対象に検索サービスを提供している。
 検索上位ワードが「賃貸 仲介手数料無料」「賃貸 初期費用安い」「賃貸 エリア名 仲
介手数料無料」となるなど、入居希望者と家主の「直接取引」の場となっている。

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21 中古マンション、首都圏で過去最高の成約。2017年の価格はどうなる? 2017/2/1
読売新聞
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東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が2016年の「首都圏不動産流通市場の動向」を公表
した。これによると、中古マンション、中古一戸建てともに、2年連続で成約件数が増加し、過
去最高になったという。
では、2017年の中古住宅の市況はどうなっていくのだろう。【今週の住活トピック】
「首都圏不動産流通市場の動向(2016年)」を公表/(公財)東日本不動産流通機構(東日本
レインズ)成約件数が過去最高の中古マンション、2016年は新築マンションを上回る売れ行き
東日本レインズの2016年のデータによると、首都圏で売買が成立した成約件数は、中古マンシ
ョンが3万7189件、中古一戸建てが1万3195件となり、過去最高を記録した。
実は、マンションと一戸建てでは、状況が少し異なる。注目したいのは、マンションの市況だ

首都圏の新築マンションの供給戸数については、不動産経済研究所が公表しているが、2016年
は3万5772戸だったので、首都圏の中古マンションの成約件数(3万7198件)が、新築マンショ
ンの供給戸数を上回ったことになる。しかも、新築マンションの場合は2016年にまだ売れてい
ない残戸数が5899戸あるというので、契約戸数は2万9873戸になり、中古マンションの売れ行き
の良さが際立つ。
したがって2016年については、「新築マンションより中古マンションのほうが売れた」と明確
に言えるだろう。
中古マンション、首都圏で過去最高の成約。2017年の価格はどうなる?
マンションの価格の違いが、市場の拡大縮小に影響!?
その理由はさまざまある。中古マンションへの抵抗感が薄れ、リノベーションで自分らしい住
まいを手に入れようという意識が高まっていることもあるが、最大の理由は価格だろう。
不動産経済研究所の公表データによると、2016年の首都圏の新築マンションの平均価格は5490
万円、1m2当たりの単価(m2単価)は79.3万円だった。東京都区部で見ると、平均価格は6629万
円、m2単価は100.5万円と100万円を超える。一般消費者には、手が届きにくい価格になってい
る。
一方、東日本レインズの公表データによると、2016年の首都圏の中古マンションの平均価格は3
049万円、m2単価は47.9万円だった。東京都区部で見ると、平均価格は4039万円、m2単価は71.0
万円だ。
新築マンションの価格は、建築資材の高騰や人件費の高騰、特に近年は海外富裕層の都心マン
ション需要もあって、価格が上昇している。2016年は落ち着きを取り戻し、東京都区部の価格
がほぼ横ばいとなったが、他のエリアは上昇が続く結果となった。
中古マンションの価格も新築の価格上昇に伴い、上昇し続けている。特に、アベノミクスの効
果が出始めた2013年以降は、それが顕著になっている。それでも、新築マンションの価格に比
べると手が届きやすいことに加え、築年数などによって価格にかなり幅があるので、資金力に
応じたマンションが探しやすいと考えられる。
中古マンション、首都圏で過去最高の成約。2017年の価格はどうなる?
その結果、新築マンションの市場が縮小する半面、中古マンションの市場は拡大する状況にな
ったといえるだろう。2012年と比較した場合、2016年の新築マンションの供給戸数は21.6%減
少(不動産経済研究所の公表データによる)しているのに対し、中古マンションの成約件数は1
8.4%増加(東日本レインズの公表データによる)しており、対照的な様相を呈している。
2017年の中古住宅市場はどうなる?
新築一戸建てについては、分譲会社がまとまった戸数を供給する場合もあれば、地元の工務店
が数棟建てて仲介会社に販売を任せる場合もあり、市場の状況を把握しづらい点があるが、供
給戸数や価格に大きな変化はなく、おおむね横ばいで推移していると見られている。
2016年の東日本レインズの首都圏の中古一戸建てのデータを見ると、こちらも成約件数、平均
価格はおおむね横ばいと見ていいだろう。
2017年の購入環境については、消費税増税の再延期もあって大きな環境の変化がないことから
、2017年は新築も中古も一戸建てについては、横ばい傾向が続くと考えられる。
中古マンション、首都圏で過去最高の成約。2017年の価格はどうなる?
また、首都圏の新築マンションは、2017年は2016年並みの供給戸数で価格はほぼ横ばいと見ら
れている。新築マンションの市場が落ち着くことで、中古マンションの市場も2016年並みの市
場になると思われる。
もちろん、地域によってミクロな動きが違うので、その点を考慮する必要はあるが、首都圏は
おおむね2016年と同じような住宅市場になると考えてよいだろう。

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22 東京五輪のさらに後、巨大な選手村予定地のその後は何になる? 2017/1/30 読売新

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豊洲新市場の問題で注目が集まる東京湾岸エリアでは、2020年東京五輪の競技場整備に向けた
動きも進められている。なかでも注目されるのが、五輪後にマンションを中心とした街づくり
が予定されている選手村だ。どんな街ができるのだろうか。
タワーマンションなど約5650戸を五輪後に供給
まず選手村ができる場所だが、晴海エリアの一番西にある晴海5丁目。豊洲新市場のある豊洲ふ
頭とは運河を挟んだ中央区側に位置する。計画では東京ドーム3個分にほぼ匹敵する約13万3900
m2の土地に、14~18階建ての宿泊施設21棟と商業棟が整備されるという。
五輪が終わった後は宿泊施設をマンションに改修し、さらに50階建てのタワーマンション2棟を
建設。合計約5650戸のマンションを供給する。
昨年3月に東京都が発表した整備計画によると、一般向けの分譲マンションだけでなく、サービ
ス付き高齢者向け住宅や若者向けシェアハウス、外国人の利用を想定したサービスアパートメ
ントも建てるという。商業施設のほか、クリニックモールや保育所など生活に必要な施設も整
備される。
水素ステーションやエネファームで水素社会を先取り
街づくりのイメージパースを見ると、学校予定地が確保されている。居住世帯の子ども向けに
小学校などがつくられるのだろう。
さらに目を引くのが水素ステーションだ。水素と酸素の化学反応で動く燃料電池自動車向けに
水素を供給する施設とされている。分譲マンションの各住戸には家庭用燃料電池(エネファー
ム)が設置されることになっており、来るべき水素社会を先取りすることが街づくりのテーマ
にもなっているのだ。
運河沿いにはマンションを囲むように緑地が広がっている。いわく「港の景観を楽しむ散策路
(レインボーブリッジなど)」「海を臨むカフェなどの設置」――。運河の景色が楽しめるエ
コ住宅に暮らしながら、燃料電池カーに乗って湾岸をドライブする、そんな暮らしがイメージ
できそうだ。
日本を代表するデベロッパーが街づくりに集結
都知事選を数日後に控えた2016年7月末、選手村の街づくり事業を担う特定建築者を都が発表し
た。その顔ぶれは三井不動産レジデンシャルを代表会社に、住友不動産、東急不動産、三菱地
所レジデンスなど、主だったデベロッパーがそろう、まさにオールジャパンともいえる顔ぶれ
だ。
今後はこれらの特定建築者が都の土地を活用し、来年1月にも建築工事に着手していく。五輪が
始まる半年前には宿泊施設などの整備を終え、大会後の改修工事を経て2024年度には事業を完
了させるスケジュールになっている。
気になるのは選手村の宿泊施設をマンションに改修するという部分だ。東京 2020 オリンピッ
ク・パラリンピック招致委員会の立候補ファイルによると、宿泊施設には4人用の60m2の住戸の
ほか、7人用の104m2の住戸や浴室が3カ所付いた8人用の135m2の住戸などもつくられるというか
ら、そのままでは分譲マンションとしては売りにくいだろう。かなり大がかりなリニューアル
工事が必要になると思われる。
約5650戸のうち約1490戸程度は賃貸になる予定だが、残りの4000戸余りを一度に分譲すると供
給過剰になることも考えられる。改修工事を進めながら数年かけて分譲していくことになりそ
うだ。
新市場の移転が遅れると街づくりに影響する!?
夢が広がる街づくり計画だが、ここにきて懸念材料が浮かび上がってきた。例の豊洲新市場の
影響だ。新市場自体は運河の対岸なので選手村の工事には関係ないが、問題は環状2号線だ。
環状2号線は秋葉原から虎ノ門、新橋を経て選手村、豊洲新市場、有明へと至るルートとなって
いる。現在工事中の新橋から湾岸へのルート上には築地市場があり、市場が移転しないと工事
が進まないのだ。計画では2017年11月の市場移転後に暫定開通させ、五輪までに全線開通させ
る予定だったが、新市場の問題で五輪に間に合うかどうか不透明な情勢となった。
都では環状2号線の全線開通に合わせてBRT(バス高速輸送システム)を運行し、都心と湾岸エ
リアのアクセスを改善させることを目指している(※)。晴海地区には鉄道が通っていないの
で、BRTが予定通り運行されるかどうかは都心への通勤利便性を大きく左右する。計画が大幅に
遅れてマンションの分譲や入居に間に合わなかった場合、住戸の販売にも影響しかねないのだ

※参考:2019年に開通決定! 都心と臨海副都心を結ぶ新交通「BRT」ってなんだ?
新市場の移転を巡って小池都知事がどのような決断を下すのか、ハラハラしながら見守ってい
るのは築地市場関係者だけではなさそうだ。

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23 団地を一棟買い! 再生させるためのカギは「交流の仕掛けづくり」 2017/1/27
読売新聞
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全国の約5000の住宅団地のうち、築35年以上のものは約1500団地(2015年 国土交通省推計)
。いずれも建物の老朽化、陳腐化、居住者の高齢化が深刻だといわれる。そのなかには、居住
者同士の交流が減少して団地を含めた周辺が衰退するとともに、培ってきた共助の体制も失わ
れるケースも少なくない。そうなると居住者はますます定着しにくくなってしまうのだ。
では、どうすれば団地に活気がもどるのか? 団地を元気にする取り組みがあると聞き、福岡を
たずねた。
老朽化した団地再生へ。建物と、居住者同士のつながりを見直し
2016年12月16日、久留米市の築38年の賃貸住宅団地「コーポ江戸屋敷」で、居住者の交流を目
指した庭づくりのワークショップ、「第1回コミュニティデザインカレッジ<シナリオづくり編
>」が行われた。主催は福岡に拠点を置く不動産管理・コンサルタント会社のスペースRデザイ
ン。
住宅団地の再生は住民同士の交流が重要になる。そのポイントが“庭”にあると考えた老朽不
動産再生のエキスパート・吉原勝己さんは、団地の庭のデザインを見直すため、地域の仲間と
ともに今回のワークショップを企画した。吉原さんは同社の代表取締役である。
この団地は吉原さんが別途設立したまちづくり投資会社が2015年に取得したもので、約3200m2
の敷地に1棟16室の建物が計3棟建っている。もとの間取りは3K、家賃は4万~5万円だ。
吉原さんは、2003年から築30年を超すような老朽賃貸ビルの再生に取り組んできた。彼は再生
後、さらに魅力を増した物件を「ビンテージビル」と呼ぶ。
吉原さんの手法の特徴は、「建物」と「居住者の関係性」双方の見直しにある。建物は、新築
並みに内・外装を一新するのではなく、建設当初のデザインや趣を活かしてリノベーションを
行う。並行して、居住者同士の交流が形成・維持されやすいようなソフト面の工夫をする。
例えば、ビル内に居住者が集まれるような共用スペースを確保したり、居住者が自由に参加で
きるイベントを定期的に企画したり、細かな相談事にも応える管理人を置くなどしている。
「ビル内に交流が生まれれば、互いに協力しながら、楽しく安心して暮らすことができる。さ
らに、地域の住民と連携できれば、周辺地域のにぎわいにも貢献するのではないか」と考えて
いる。
知り合いからの相談をきっかけに「コーポ江戸屋敷」を取得した際も、これまでと同様の方針
で再生を目指すことにした。ただし、小さな“まち”とも捉えられる団地は、一棟の賃貸ビル
よりも積極的な居住者同士の交流の必要性を強く感じたという。そこで、着目したのが敷地内
の庭だ。再生し注目されている神奈川県座間市の「ホシノタニ団地」にも刺激を受けた。
建物の周りの植栽や通り道の配置などを工夫すれば、居住者同士が自然に顔を合わせたり、一
緒に何らかの活動をしやすくなるのではないか」(吉原さん)
間もなく、庭などの周辺環境を活用したまちや集合住宅のコミュニティデザインを得意とする
、チームネットの代表取締役 甲斐徹郎さんを招きワークショップを行うことにした。ワークシ
ョップには、地元のリノベーション会社やまちづくり会社、不動産オーナーなどのほか、団地
の管理・運営に詳しいUR都市機構のメンバーに参加を呼び掛けた。
なぜ、ワークショップ形式にしたのか?「主な参加者はこれまで一緒に、福岡県内で老朽不動
産の再生に取り組んできた福岡市や久留米市、大川市、八女市、柳川市、大牟田市などの仲間
たち。コーポ江戸屋敷をテストケースとして、今後、ともに県内の団地の再生手法を研究して
いきたい」(吉原さん)
6チームがシナリオをつくって庭のプランを検討
ワークショップは朝9時から14時まで、甲斐さんの説明する「シナリオプランニング法」に則っ
て進められた。
シナリオプランニング法の手順は3ステップ。(1)暮らしのシーンや活用する場所をできる限
り洗い出し、(2)それぞれのシーンと場所からよりよい組み合わせを抽出し、(3)シナリオ
にまとめる、というシンプルな仕組みだ。参加者は、このステップに沿い積極的に意見交換し
た。
第1回は甲斐さんがつくった基本プランをもとに、6つのチームがそれぞれ、この団地の敷地を
利用して居住者がどういった暮らしや活動ができるのか、それに伴ってどんな庭にアレンジす
るのかをシナリオにまとめた。
6つのチームはそれぞれ、まったく異なるシナリオを練り上げた。あるチームが提案したのは「
Tree books cafe」。敷地内に大きな木をいくつか植えるとともに、人が集まれるcafeを設け、
それぞれの場所に本棚を置き居住者が本を提供する。それぞれの場所で本を読んだり、本を借
りるという活動をきっかけに、通りすがりのほかの居住者や本の持ち主などと会話が始まる。
また、ほかのあるチームが提案したのは「窯からはじまるカマニティ」。これから敷地内に設
置する予定のピザ窯を軸に、DIYでの窯づくりや食にまつわるイベントを計画して、居住者やオ
ーナーの触れ合う機会を増やそうというもの。カマニティとは、カマとコミュニティの造語だ

甲斐さんは、「Tree books cafe」はコミュニティ形成の構造が明確である点を高く評価した。
「窯からはじまるカマニティ」には、「特別なイベントだけでなく、日常的に活用するプログ
ラムもほしい」とコメント。最後に、「人とのつながりは第三者が強制することはできず、暮
らしのなかで結果として生まれるもの。複数の人が偶然、同じ場所で一緒に時間を過ごすよう
になる仕掛けが大切」とまとめた。
また、UR都市機構西日本支社技術監理部の片岡有吾さんは、チームとしてシナリオを提案する
とともに、これまで携わった団地での住民の交流促進の仕事を下敷きに、次のように語った。
「団地では屋外の共用空間を私たちが管理するため、居住者さんは共用空間を自分の暮らしに
取り込むような“使いこなし” に慣れていません。また、“使いこなし”によるトラブルを未
然に防ぐため、使用を制限している面もあります。 このような状況で共用空間での交流イベン
トを試みても、実際にはあまり人は集まりません。とすれば居住者さん自身のやる気をかき立
て、主体性を生むアイデアを考えることが重要だと思う」
今後、2017年1~2月に第2、3回のワークショップを行い、各チームの提案を反映して、事業の
手順や工事計画、居住者の参加プログラムなどまで仕上げる予定だ。
居住者の退去に合わせ、徐々に各住戸とバルコニーも改修をすすめる
コーポ江戸屋敷の賃貸住戸は、居住者が退去するタイミングで1室ずつ改修を行っている。各住
戸は前述の仲間が順番にリノベーションを担当し、それぞれの個性を生かしたデザインになる
予定だ。立ち上げから現在までの担当は、久留米市で不動産管理業を営むH&A managementの半
田啓佑さんたちだ。
テーマはおもてなしを意味する方言を使った“ほとめきリノベ”。「居心地がよく、とがり過
ぎないデザインを目指している。賃貸なので、幅広い方々が受け入れやすいことも重要だ」と
半田さんは話す。
また、共用部分に当たる1階のバルコニーのフェンスも改修を実施。木材でつくり直し、庭と連
続性をもたせる。
現在、コーポ江戸屋敷はほぼ満室。すでに居住している方々に協力を得ながら、約10年をかけ
じっくりと庭も住戸も手を加えていきたいとする。「そうした動きのなかで無理なく心地よい
関係性が生まれて、それが団地の外にもどんどん広がっていくといい」と吉原さんは結んだ。
建物が再生しその後も暮らしやすい環境を維持するためには、住まい手の関係性が重要だ。協
力し合って楽しく、あるときは問題解決にも取り組みながら暮らせるように、交流の仕掛けが
求められる。住まい手の目が外に、周囲の人たちに向くために、庭のデザインは大きなカギで
ある。地域再生への広がりを考えれば、こうしたことは団地だけでなく、戸建ての改修でも同
様に心に留めておくべきだろう。

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24 今読むとびっくり?!ルールなき昭和の不動産広告 2017/1/26 読売新聞
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私たちが商品やサービスの購入を検討するうえで、ひとつの参考になる“広告”。その広告に
おいては、「大げさな表現」、いわゆる誇大表現を用いることはNG。消費者の適正な選択を妨
げることになるため、なかには禁止されていたり条件付きで使用を認められたりしている表現
もあります。それは、不動産広告でも同じこと。しかし、昭和初期には今ではNGな表現が不動
産広告でまかり通っていたそう。その実態をリサーチしました。
“誇大表現”に分類されるワードとは?
広告の図鑑『新聞広告美術大系』(大空社)を参照すると、昭和戦前期の不動産広告は主に新
聞広告が多く、小さなスペースに物件や土地の情報が文字でぎっしりとつづられています。
例えば昭和9年から11年ごろを見てみると、“海望絶佳”や“眺望絶佳”というように、風景が
すぐれていて美しいことを指す“絶佳”という言葉が多用されているのが目につきます。また
、“最も健康な住宅地”“模範的な住宅地”という表現も気になります。
そこで、不動産関係の法律に詳しい、三平聡史(みひら・さとし)弁護士に聞いてみると、そ
れらの言葉は法律によって規制されていて、安易に使用できないそう。
「これらは、“特定用語”に分類される表現です。特定用語とは、使うときに裏付けになる正
確な資料が無ければ使えないものになります。例えば、『日本一』『特選』のような、人それ
ぞれの評価によって変わる言葉は使ってはダメなものが多いです。特定用語を使う場合、面積
などの数字で根拠を示す必要があります。つまり『根拠なく使ってはいけない』ということに
なります」(三平弁護士)
“絶佳”はもとより“最も健康”や“模範的”といった比較対象の指定が難しい言葉は、根拠
を持ち出すのは難しいものです。ということは、暗に「使わないように」ということの表れだ
とも考えられます。
「規制はあくまで消費者の不利益になるから行うものです。土地や家を買うということは普通
、人生で何度もないことです。庶民にとっては高い買いものです。それが被害の大きさにつな
がります。言葉一つで、高額の物を買ってしまうリスクもあるということで、広告表現は一層
慎重になるべきだというメッセージなのです」
不動産広告の取り締まり強化は昭和55年ごろから
では、いつからこうした規制が設けられたのでしょうか?
「昭和55年(1980年)の『宅建業法の改正』が代表的な規制です。戦後活発になった住宅地の
開発や交通機関の発達、住宅ローンの普及などが進んでいたことなどが影響していて、『新駅
ができて土地の価格が上がる』とか、可能性の低い高いに限らず、予想や噂をもとに売るケー
スも増えていました。ただ、売り手もルール自体がないことで、どこまでが良くてどこからが
悪いのか、と言われても分からないわけです。やはりルールをつくってもらわないとサービス
を提供する側も困る状況だったので、まずは消費者保護の観点から、宅建業者は契約を成立さ
せるために購入者へ事実と違ったことを伝えてはいけない、というルールをつくりました」
これにより、不確実なもの、変動的なものを広告に記載するのは止めようという流れができた
そう。
「誤解を招くようなものはダメだという話です。客観的に同じ理解を得られるようにしていか
ないとフェアではありません。そして、昔と今では言葉の使い方が全然違いますが、模範住宅
地であれば『模範って何?』『健康って何?』という疑問が残る訳で、共通理解ができません
。ただ、当時の人はそれに価値を見出していたことも読み取れます」
ほかにも「今がご購入の絶好期であろうと思います」という表現も見受けられたのですが、購
入時期の良し悪しを印象付ける表現も使ってはいけないようです。
「購入を焦らせてはいけないというルールがあるので、それに抵触してしまうでしょう。例え
ば、『今だけです』という言い方もできません。明確に規制されている言葉は、広告だけでな
くセールストークでもNGです」
ルールなき昭和の時代を経て、現在の法規制が出来上がったようです。企業も消費者に誤解を
与えないような慎重な表現をする必要がありますが、同時に消費者側も広告の言葉を真に受け
ずに、信頼に足る情報を見抜く目を持たなければいけないのかもしれません。

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25 最近寒すぎるけど、-89.2度の南極基地の寒さ対策はどうなってるの? 2017/1/26
読売新聞
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1月中旬、日本列島を襲った強烈な寒波。「あれ、冬ってこんなに寒かったっけ?」「お布団か
ら出られない」など、悲鳴にも似た寒いツイートが続出していた。今回は、日本各地の厳しい
寒さとそのインターネット上の様子をお伝えするとともに、究極の防寒対策がなされている「
南極建築」についてもご紹介しよう。
強烈な寒波で例年以上に寒い、寒い!
冬が寒いのは当たり前とはいえ、2017年1月は例年以上の寒さを感じた人も多いはず。「今季
最強の寒波」「数年に一度の寒さ」などと報じるニュースも目についた。しかも、雪が積もる
イメージのない、名古屋や広島などの市街地が雪に覆われた写真や映像を見ると、確かに風情
はあるものの、「こりゃあ寒いよな」などと、痛感したことだろう。
こうした強烈な寒さはツイッターなどでも話題となっていて、「寒い」や「寒波」などと書き
込む人が続出。
「寒いとおもったらまいなすいちど…。寒波過ぎモスクワと同じ気温。」
「今回の寒波で比叡山も真っ白になりました。」
「寒いというより、冷たい」
「もっと寒い国や地域があると思うとぞっとする。」
一方で、冬なんだから寒いのは当たり前、騒ぎ過ぎというコメントも。
「いっちゃなんだけど、日本に四季があると誇るんなら、冬に雪がふっても当然と思うべきで
は?」
おっしゃるとおり、冬が寒いのは当たり前なんですが、個人的には冷え性で寒いのが苦手なた
め、やっぱり寒いのは、避けたいというのが本心だ。だが、この地球上には究極に寒いといえ
る場所がある。それが南極。そんな南極の基地はどうなっているのか。2016年冬に刊行され、
南極の基地での建築とその歴史を一冊にまとめた『南極建築1957-2016』(LIXIL出版)から、
その半端じゃない寒さとの戦いぶりをご紹介しよう。
過去最低気温は-89.2度! 知られざる南極建築の世界とは
南極といえば、『南極物語』や『南極料理人』などの映画にもなった、極限まで寒い世界。記
録に残る過去最低気温は、-89.2度! ちなみに日本の最低気温はというと、北海道旭川で-4
1度。もう考えるのが嫌になるほどの寒さだが、一歩間違えれば凍死、ということだけは確実に
分かる。
そんな厳しい「南極」での基地建築計画が立てられたのは、1955年のこと。その後、2016年ま
で57次の越冬隊が結成され、建築も拡張・改良されてきた。「南極建築」の巻末には建築&設
備という今までの歩みを年表にまとめたものがあるのだが、それによると日本の南極基地には
新幹線式の水洗トイレに風呂、温水床暖房、厨房にプロパンガス調理台、スプリンクラー消火
設備なども設置されているという。しかも風呂には女性用風呂まであるのだ。最近では、太陽
熱利用や風力発電装置などがもうけられていて、省エネルギーや環境負荷を最小限におさえる
試みがなされている。
「南極建築」には、驚くようなエピソードがいくつも紹介されているのが、印象的なのは、最
初の建築プランでは断熱性を考えて窓がなかったということ。隊員の切実なリクエストで30cm
四方の窓が設置されたのだとか。窓は4枚あわせの強化ガラスでガラスの間にちっ素ガスを充
填していて、しかもフタつきだという。こう考えると、建物はいかに開口部(窓)から熱が出入
りしているのかが分かるが、一方で、いくら断熱性のためといっても、壁だけの空間で暮らす
ことに人間は抵抗があるんだな、と気がつく。
ちなみに各個室は約2畳で、造り付けの机と物入れが間仕切りの役割を果たしている。椅子はな
く、ベッドが椅子代わりで、机は折りたたみ式だ。究極のコンパクト空間ともいえ、昨今話題
の「ミニマリスト」の先駆けといえるかもしれない。避難所でもプライバシーが大事といわれ
るので、どんなにミニマムな空間でも自分だけの空間は大切。これは基地での話だが、家庭に
もミニマムな個人用の空間があるといいのかもしれない。
床にはディーゼル発電機の排熱を利用した温水式床暖房があり、常時15?20度に保たれていると
か。わが家は初期費用をけちって「床暖房」を導入しなかったが、やはり導入すればよかった
と後悔した。
「南極建築」は厳しい条件下で、日本人がどうやって快適な空間をつくってきたのか、をまと
めた一冊だ。また、極限の環境下で何を大切にすれば快適に暮らせるか、という創意工夫もつ
まっているので、家づくりの参考になる点もあるかもしれない。興味のある人はぜひ、一度、
手にとってみてほしい。

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26 宇宙ライターに聞く! もし月に住むならどんな家がいい? 2017/1/26 読売新聞
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人類が初めて到達した地球外の天体、“月”。2017年は、世界初の民間月面探査レースに挑戦
する日本の宇宙開発チーム「HAKUTO」が無人ローバーを月面に送り、レースの優勝とともに有
人基地候補地の探査を目指しています。ということは宇宙移住の実現も、そう遠い未来の話で
はないのかも? では、もし月に家を建てるとしたら、どんな構造や設備を備えた家が望まし
いのでしょうか。宇宙を専門に執筆活動をされている林公代さんに疑問をぶつけてみました。
月の家は放射線や隕石からの防御が肝要!
地球とはまったく異なる環境になる月に住む場合、真っ先に考えないといけないのは、“放射
線の防御”だそうです。
「地球と違って大気がなく、太陽や宇宙からの放射線がダイレクトに降り注ぐため被ばくして
しまいます。放射線もさることながら、日向と日陰で200℃以上の温度差がある厳しい環境です
し、隕石も直接落ちてきますから、外壁だけで守るとなると建設が大変で膨大なコストもかか
ります。そこで、現実的なのが月の表面ではなく、地下や洞窟で暮らすこと。ちなみに、今一
番ホットな話題が日本の月探査衛星『かぐや』によって、その存在の証拠が発見された“溶岩
チューブ”という地下空間です。ここに住むのが一番手っ取り早いんじゃないかと期待されて
います」(林さん、以下同)
溶岩チューブの中で暮らすとしても、家を形づくる建築資材も必要です。そうした資材は現地
調達を考えるべき、と林さん。
「月に資材を運ぼうとすると、1㎏=約1億円とも言われる桁違いの運搬費用が掛かります。現
地調達を基本にしたほうがいいでしょう。じつは、JAXAが民間企業や研究機関と協同研究する
『宇宙探査イノベーションハブ』という組織が、2015年に設置されました。その一環で、三菱
マテリアルなどと協同で、月面にある資材を用いた建設資材の研究が行われています。具体的
には『レゴリス』と呼ばれる、微小な天体や隕石の衝突によってできた月面を覆っている粉末
、いわゆる月の砂を活用して建築素材をつくる研究です。古代ローマセメントとしても知られ
、強度が高い“ジオポリマー”の新しい製造手法を開発するもので、月で家を建てる際の資材
として活用できるのではないかと考えられます」
また、家の内部についても、暮らしやすさを考えるうえではちょっとした工夫が求められる模
様。
「月には6分の1の重力しかないため床と足の摩擦力が低くなり、歩いていて急に体を止めるこ
とが難しいと考えられます。なので、廊下には障害物がないようにしたほうがいいでしょう。
幅も1m40㎝以上が必要だというデータもあります。あとは、マニアックですが階段1段当たりの
蹴上寸法もポイントです。これは見解が分かれる部分でもあるのですが、例えば昇降するため
の日常使いの階段は3mの高さに対して、3段くらい用意されていればいいようです。つまり足の
踏み込みの力で体がそれだけ浮くということなんです。よって、天井の高さも3m以上は必要だ
と言われています」
室内の細部も月仕様に! エネルギーの確保や健康維持にも配慮を
また、酸素がない月での生活は、空気の漏れが生死にかかわるため密閉性も大切。さらに、エ
ネルギー源の確保も重要だといいます。
「月は真空で空気がないため、酸素が漏れないようにしなければいけません。宇宙ステーショ
ンも同じですが、穴が開くと危険……というか、死を意味します。そのため、密閉したうえで
酸素を充填し、二酸化炭素を除去する住まいの環境づくりが必要です。次に人が生活する上で
欠かせないエネルギー源ですが、太陽光発電が現実的でしょう。ただ、月は昼と夜がそれぞれ
約2週間ずつ続くので、上手く蓄電をしなくてはいけません」
となると、空間がどうしても閉塞的になってしまうので、室内の色についても工夫したほうが
良いようです。
「人工照明は欠かせないと思います。月の一日はすごく長いので、体内リズムを整えるために
、24時間のサイクルをあえてつくらないと不調になってしまいます。しかも、月は大気がない
ので昼間であっても、地球みたいに空が青くなりません。真っ暗な空に太陽がギラギラと輝い
ているだけです。そこで建設会社では室内照明や色調の研究も行っています。例えば室内をブ
ルー系統にすると広く見えると同時に血圧を下げ、筋肉の緊張を和らげる効果があるそうです

さらに、運搬コストの問題から水や植物も、月面で補充する必要があります。
「月に水があるかないかはずっと論争の種です。水がある可能性が残っているのは、月の極地
方です。もしかしたら、そこに水が残っているかもしれません。残っているのであれば、人間
が暮らす地域の第一候補になるでしょう。また、植物工場も必要になってきます。今、宇宙ス
テーションでロメインレタスなど栽培していますので、これは比較的現実的かもしれません。
ちなみに動物性タンパク質として、蚕を持っていく案をJAXAや大学で検討していたこともあり
ます」
また、外で活動する際に宇宙服にレゴリスがくっつき、それを吸い込むと肺に悪影響を及ぼす
可能性があるため、玄関ではエアーで砂を落とし、全部脱いでキレイにしてから室内に入るた
めの空間が必要になるなど、健康を維持するための設備も配慮したほうがいいようです。
ちなみに、こうした“月の家”は国内大手の建設業者中心に、真剣に考えられていたこともあ
るそう。林さんいわく「清水建設は半地下型、大林組は螺旋タワーみたいな月面ホテル」だっ
たとか。これらは、バブルのころの話ですが、現在はさらに地に足がついたものを検討してい
るとのこと。
とはいえ、人間の住まいとして実用化するまでには、まだまだ技術の進歩が必要。長い年月が
掛かりそうですが、もし月に住まいができたら林さんには、やってみたいことがあるそうです

「月は6分の1ですが重力があるので、ぜいたくですけど月でお風呂に入ることもできるワケで
す。ちなみに、宇宙ステーションでは水は球状になってしまうので風呂には入れません。月で
の最高のぜいたくってお風呂じゃないでしょうか。お風呂に入りながら、地球が昇ってくる“
アースライズ”を眺めてカクテルを飲みたいです(笑)」
夢がふくらむ月の生活。私たちが生きているうちに、実現することを祈るばかりです。

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27 建物模型に人の流れ投影 日立がシステム 2017/2/1 日経産業新聞
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 日立製作所は建物の中の人の流れを人工知能(AI)で予測し、プロジェクションマッピン
グ技術で立体模型に映し出す設計支援システムを開発した。商業ビルや国際会議場など大型施
設を建設する際、どのような設計ならどんな風に人が動くかを一目で確認できる。2018年度の
事業化を目指す。

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28 スマートハウス実現へ技術売る シャープがAI販売 2017/2/1 日経産業新聞
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 シャープはインターネットにつながるスマート家電のノウハウの販売を始める。同社のスマ
ート家電は人工知能(AI)を使い、利用者の好みを学ぶ機能を持っている。ネットとつなぐ
通信機器やAIを住設機器メーカーなどに販売。天気予報をもとに自動開閉するシャッターな
ど、賢い製品・サービスの開発をうながす。スマートハウス実現への仲間作りを狙う。

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29 パナソニック、太陽光設置簡単な屋根 全国展開 2017/1/27 日経産業新聞
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 パナソニックは26日、簡単に太陽光パネルを設置できる屋根「HITルーフ」を全国の工務
店を通じて2月1日から販売すると発表した。屋根に穴をあけずに取り付けることが可能で、施
工時間が短縮。載せられるパネルの枚数が多くなり、発電効率もよくなる
 これまでは一部での販売だったが、エネルギー収支が実質ゼロの「ゼロ・エネルギー・ハウ
ス(ZEH)」を後押しする政策を背景に、全国展開することを決めた。

2017-02-09 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed