住宅関連新聞記事ダイジェスト No.668  2017/01/19~2017/01/25

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.668  2017/01/19~2017/01/25
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【日本経済新聞】
1 住宅購入 右手に「夢」、左手に「そろばん」を
2 武蔵小金井駅南口で超高層の再開発ビル、7月着工 20年完成
3 オフィスビル所有者の37%が賃料上げ 都心5区、民間調べ
4 JR千葉駅周辺の通行量、「エキナカ」開業で休日2割増
5 住友不とパナホーム、梅田高層マンション公開 大型ラウンジ併設
6 16年の首都圏マンション発売戸数、24年ぶり低水準 11.6%減
7 近畿マンション、16年発売1.3%減 価格上昇・販売抑制響く

【朝日新聞】
8 都区部の住宅・中古マンション価格の上昇率低下  野村UN調べ
9 16年12月中古マンション売り価格 首都圏は東京が弱含みで反落
10 リフォーム費用は650万円、300万円以上実施者に調査 リクルート住まいカンパニー
11 住宅購入のタイミングは良い物件との出会い シースタイル調べ
12 10カ月連続でマイナス 首都圏16年12月の賃貸成約 神奈川は増加
13 インスペクター講習団体として4月から講習開始  全国住宅技術品質協会
14 住宅ストック循環支援事業の補助金申請受付開始 JHS
15 首都圏中古マンション成約件数 2年連続前年比増で過去最高 東日本レインズ調べ
16 35問以上正解で合格 16年度管理業務主任者試験
17 首都圏・16年12月新築マンション供給、3カ月ぶりに増加
18 16年12月分譲マンション賃料、首都圏6カ月ぶりに下落 東京カンテイ調べ
19 首都圏新築マンション供給、16年は7年ぶりの低水準
20 11月建設工事出来高 民間20カ月連続増 国交省調べ

【読売新聞】
21 大和ハウス 射水に物流拠点
22 住民が「経営者」目線でマンション管理するワケ
23 木の良さは匂いや手触り 木造で市街地に多様性を
24 空き家を「共同別荘」に。地方に人が集える場所を生み出した
25 窓を少なく…で14万円カット! 注文住宅の予算オーバーを解消するワザ
26 “捨てたい病”のゆるりまいさんに教わる「なんにもない家」のつくり方

【日経産業新聞】
27 住友大阪セメント 石灰石の埋蔵量をドローンで測量
28 バンヤンツリー 中米に熱い視線
29 パナソニック、スマホで照明の明るさ調節
30 日産化学 家庭用除草剤、即効性と持続性を両立
31 ソフトバンク系 ドローン動画、検査を素早く
32 都、モデル住宅に補助 高齢者・現役世代の交流支援、東急不・桜美林大系など

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1 住宅購入 右手に「夢」、左手に「そろばん」を 2017/1/25 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 田中歩
 引っ越しシーズンが近づいてきました。この時期までに家を買おうという人も多いのではな
いでしょうか。家を探すときは物件サイトなどで地域や沿線を絞り、買えそうな価格をイメー
ジして検索するというのが一般的です。
 ところで、「買えそうな価格」をどうやって決めていますか? 毎月のローン返済額をイメ
ージして「買えそうな価格」を計算しているという人が多いでしょう。でも、実はそんなに単
純な話ではないのです。気を付けないと、あとで金銭的に大きなしわ寄せが来ることもあるの
です。

■住宅以外に様々な費用
 家を買うときにかかる費用には、住宅購入価格のほかに以下のような費用があります。
◇売買契約書に添付する印紙税、不動産仲介手数料(中古住宅の場合)、固定資産税などの精
算金、所有権移転登記費用
◇ローン契約書に添付する印紙税、ローン事務手数料、ローン保証料、団体信用生命保険料、
火災保険料、抵当権設定費用
◇不動産取得税、固定資産税、都市計画税、引っ越し代、家具などの購入資金など
 これらの費用は中古住宅の場合、住宅価格の8~10%程度かかります。この費用を加味して
おかないと、後々支払いがきつくなります。
 新築住宅の場合は、仲介手数料(購入価格の約3%)はかかりませんので、購入価格の5~
8%程度と考えておくとよいでしょう。新築マンションは修繕積立基金も支払う必要がありま
す。
 気の利いた不動産業者ならば、すぐに調べて教えてくれますので聞いてみるとよいでしょう

■購入後かかる費用に注意
 購入後は毎月のローン返済のほかに、固定資産税と都市計画税がかかります。税額がどのぐ
らいになるのか、事前にしっかり説明されるケースは少ないので、不動産業者に聞いておきま
しょう。都内の中古住宅ですと年間10万~15万円程度、新築ならもう少し金額が上がります。
 マンションの場合は管理費と修繕積立金、駐車場使用料もかかります。修繕積立金は徐々に
上昇しますので、ローン返済期間中にどの程度まで上昇するか予想しておくことも大事です。
長期修繕計画案という資料を不動産業者からもらえば、ある程度の見積もりをすることが可能
です。
 戸建ての場合、修繕積立金はかかりませんが、一切の修繕をしないで済むということではあ
りません。15年に1度くらいは、屋根や外壁の防水工事を行わないと劣化が進み、思った以上
に多額の修繕費用を支払わなければならなくなることがあります。こうした防水工事は建物の
サイズや形状によって異なりますが、100万~150万円程度かかります。
 修繕積立金があるマンションの場合、修繕費は気にしなくてよいかというとそうではありま
せん。マンションも戸建ても部屋の内部にある設備機器や配管などの修繕費用は自己負担です

 中古住宅の場合は給湯器の交換時期が思ったよりも早く訪れることがあります。給湯器の交
換サイクルは10~15年程度といわれていて、給湯器のサイズにもよりますが交換費用は15万~2
5万円程度かかります。
 こうした中長期にわたる修繕費用については、購入時の建物や設備の劣化状況をホームイン
スペクターなどの専門家に調査してもらい、いつ頃、どの程度の費用がかかるのか事前にチェ
ックしておくと安心です。

■収入と支出のバランスを確認
 このように、住宅を購入すると、住宅購入価格以外にいろいろとかかるものです。働いて得
たお金を住宅にばかり偏って拠出し続けるというのでは、後々困ったことになるかもしれませ
ん。人生には住宅資金以外にも、大きな支出があります。その一つが子どもの教育資金です。
 修繕積立金が上昇し、設備機器を交換しなければならない時期に教育費が思った以上にかか
ると、ともすると収入以上に支出が増え、赤字になることもあり得ます。ここで預貯金を取り
崩すと老後資金に影響を及ぼします。昨今では長寿命化が進んでいることもあり、従来以上に
老後資金の蓄えについて考慮しておく必要があるといわれています。
 住宅資金、教育資金、老後資金のバランスについては、ファイナンシャルプランナーなどに
一生の資金収支をシミュレーションしてもらうと無理のない住宅購入が可能となります。家を
買うときは夢やロマンを追いつつも、冷静なそろばん勘定を忘れてはならないのです。

田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動
産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務
に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインス
ペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年1
1月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサ
ルティング事業の企画運営を担う。

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2 武蔵小金井駅南口で超高層の再開発ビル、7月着工 20年完成 2017/1/25 日本経済新

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 東京都小金井市のJR中央線武蔵小金井駅南口で分譲マンションを中心とする地上26階の超
高層再開発ビルが7月に着工する。このほど、東京都から市街地再開発事業の権利変換計画の認
可を受けた。地元の地権者ら60人でつくる再開発組合が事業主体で、2020年3月の完成を予定し
ている。
 敷地面積は約1万4千平方メートル。4階から上層階はA棟(地下2階地上26階建て)とB棟(
同24階建て)の2棟のタワー状になっている。建物面積は約9900平方メートル。
 1~4階は商業施設が大半を占め、3~26階は野村不動産が分譲するマンション(約720戸)が
入る。4階には民間事業者が子育て支援施設を設ける。

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3 オフィスビル所有者の37%が賃料上げ 都心5区、民間調べ 2017/1/23 日本経済新聞
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 東京都心のオフィスビルで賃料引き上げが進んでいる。仲介大手、三鬼商事(東京・中央)
がまとめたオフィスビル賃料改定の実施状況によると、2016年に都心5区(千代田、中央、港、
新宿、渋谷)のビルオーナーの37%が賃料を引き上げた。賃料が安い時期に契約した物件を中
心として入居企業と値上げ交渉した事例が多かった。
 都心5区で、1フロア面積が330平方メートル以上のビルを所有するオーナー523社を対象に、1
年以内の賃料改定の状況を聞き取り調査した。482社(92%)から回答を得た。調査期間は16年
10月3日から12月9日。平均募集賃料が上昇基調にあるなか、オーナーの賃料引き上げの実態を
つかむため、調査を実施した。

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4 JR千葉駅周辺の通行量、「エキナカ」開業で休日2割増 2017/1/21 日本経済新聞
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 2016年11月のJR千葉駅の新装開業が、駅周辺の人の流れに変化をもたらしている。ちばぎ
ん総合研究所(千葉市)が実施した調査によると、休日の通行量は開業前に比べ約2割増加し、
最大で5割増えた地点もあった。一方、競合する商業施設は通行量が2割減少するところもあっ
た。
 調査は8カ所で午前8時から午後8時まで1時間おきに男女別の歩行者数を集計。開業前(16年1
0月上旬)と開業後(同12月上旬)の木曜日と日曜日に調べた。

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5 住友不とパナホーム、梅田高層マンション公開 大型ラウンジ併設 2017/1/21 日本経
済新聞
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 住友不動産とパナホームは20日、関西最大級の広さの住民用スカイラウンジを設けた大阪・
梅田のタワーマンション 「シティタワー梅田東」〔資料請求する〕 を報道陣に公開した。44
階建ての42階に設けたラウンジは約250平方メートルで、高さ135メートルからの景色が楽しめ
る。総戸数は501戸で価格は3800万~9200万円。大阪市内ではタワーマンションが増えており、
共用部を充実させて差異化を進める。

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6 16年の首都圏マンション発売戸数、24年ぶり低水準 11.6%減 2017/1/19 日本経済
新聞
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 不動産経済研究所(東京・新宿)が19日発表したマンション市場動向調査によると、首都圏
で2016年に売り出されたマンションの戸数は15年比11.6%減の3万5772戸だった。バブル崩壊直
後の1992年(2万6248戸)に次ぐ24年ぶりの低水準だった。松田忠司主任研究員は「販売価格の
高止まりで購買需要が低迷した」と話した。
 発売戸数が4万戸を下回るのは09年(3万6376戸)以来。1戸あたりの平均価格は15年比0.5%
下落の5490万円。4年ぶりに下落に転じたが、5千万円台の大台を3年連続で記録。価格が1億円
以上の「億ション」の発売戸数も1265戸と25.1%減った。

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7 近畿マンション、16年発売1.3%減 価格上昇・販売抑制響く 2017/1/19 日本経済新

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 不動産経済研究所(東京・新宿)が19日発表した2016年の近畿2府4県のマンション市場動向
調査によると、新規発売戸数は前年比1.3%減の1万8676戸と2年ぶりに減少した。当初は2万戸
程度を見込んでいたが、地価上昇で物件価格が上昇し販売を延期した物件が出た。15年に起き
た横浜のマンションのくい打ちデータ偽装問題の影響を考慮し、発売を抑制する動きも出た。
 人気の高いタワーマンションなど高額物件が増えたため、1戸当たりの平均価格は3919万円と
前年比3.5%上昇し4年連続で上がった。契約率は1.1ポイント上昇の71.9%で、好不調の目安と
なる7割を超えた。

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8 都区部の住宅・中古マンション価格の上昇率低下  野村UN調べ 2017/1/25 朝日新

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 野村不動産アーバンネットが実施した2017年1月1日時点の首都圏の実勢調査によると、「東
京都区部」の住宅地価格と中古マンション価格の平均変動率の「上昇率」が、ともに3カ月前の
前回調査時に比べて低下した。
 ただ、調査対象の全エリア(東京都区部・都下・神奈川県・埼玉県・千葉県)の平均変動率で
見ると、住宅地価格と中古マンション価格のいずれもプラスとなり、13年7月調査以降、連続し
てプラスを維持している。今回、全エリアの住宅地価格は「値上がり」地点が減少したが、「
横ばい」が増加。一方、中古マンション価格は「値上がり」地点が増加したが、「値下がり」
地点と「横ばい」地点が減少している。

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9 16年12月中古マンション売り価格 首都圏は東京が弱含みで反落 2017/1/25 朝日新

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 東京カンテイが発表した16年12月の中古マンション価格(70平方メートル換算、売り希望価格
)によると、首都圏は前月比0.6%上昇の3568万円。全域的におおむね横ばいから強含みになった
ことで小幅上昇となった。都県別に見ると東京都は同0.6%プラスの4838万円と上昇した。東京2
3区では同プラス0.9%の5328万円と2カ月連続上昇となり、6月に記録した最高値(5287万円)を更
新した。神奈川県と埼玉県ではわずかだが引き続きプラス。千葉県は横ばいだった。

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10 リフォーム費用は650万円、300万円以上実施者に調査 リクルート住まいカンパニー
2017/1/24 朝日新聞
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 リクルート住まいカンパニーがこのほど実施した「16年リフォーム実施者調査」によると、
リフォーム費用は全体平均で649.9万円となり前年比約8万円上昇した。築年数別では、築10年
未満で469.2万円、築40年以上だと839.2万円だった。また、マンションは519.4万円、戸建て住
宅は675.7万円だった。
 リフォームをした部位については、キッチン(58.4%)、トイレ(58.2%)、浴室(55.6%)、洗面室
(53.6%)など水回りが上位となっている。
 同調査は、300万円以上のリフォームを直近3年以内に実施した人を対象に調査したもの。有
効回答数は844サンプルだった。

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11 住宅購入のタイミングは良い物件との出会い シースタイル調べ 2017/1/24 朝日新

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 不動産売却の経験や購入意欲などに関して30~60代の全国500人を対象に実施したインターネ
ット調査によると、持家の人の住宅購入のタイミングは、住み替えなどの売却経験「有り」の
人の半数(47.4%)が「良い物件があった」からと回答。物件との運命的な出会いが購入を後押し
ている状況が浮かび上がった。調査はシースタイルが2016年11月に実施した。
 また、住宅購入の「自己資金額」が売却経験の有無によって大きく差があることも分かった
。売却経験「有り」の人の1位は「2000万円以上」(構成比27.1%)で、一方の売却経験「無し」
の人は同率1位で「100~300万円未満」と「500~700万円未満」(同20.8%)だった。

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12 10カ月連続でマイナス 首都圏16年12月の賃貸成約 神奈川は増加 2017/1/24 朝日
新聞
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 アットホームの調査によると、16年12月の首都圏における居住用賃貸物件成約数は1万6603件
で、前年同月比5.3%減となり、10カ月連続のマイナスとなった。東京23区は7245件で同8.5%減
で、こちらも10カ月連続減。埼玉県も減少したが、東京都下はほぼ横ばい、神奈川県は増加し
た。東京23区はマンション、アパート共不調だった。また、シングル向き新築アパートは前月
、2年11カ月ぶりに減少したが、今月再び増加した。

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13 インスペクター講習団体として4月から講習開始  全国住宅技術品質協会 2017/1/2
3 朝日新聞
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 全国住宅技術品質協会は、国の長期優良住宅化リフォーム推進事業に伴う「インスペクター
講習団体」として登録し、2017年4月から全国で順次にインスペクター(建物検査員)向けの講習
会を開く。
 同事業では既存住宅の長寿命化や三世代同居のためのリフォームなどに補助金が交付される
。補助要件の一つが工事前のインスペクション(建物検査)で、この講習を受けて修了考査に合
格し、同団体に登録した建築士か建築施工管理技士がインスペクターとして検査を実施するこ
とが条件となる。

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14 住宅ストック循環支援事業の補助金申請受付開始 JHS 2017/1/23 朝日新聞
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 ジャパンホームシールドは、良質なストック住宅の形成やリフォーム市場の拡大を図る国の
補助金制度「住宅ストック循環支援事業」のインスペクション(建物検査)事業者としての登録
を完了し、補助金交付申請の受付を開始した。
 消費者が補助対象の「良質な既存住宅」を購入する際、同社は窓口として補助金の申請を受
け付ける。補助対象は、買い主が40歳未満であること、インスペクションを実施して既存住宅
売買瑕疵保険に加入していること――などが要件となる。

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15 首都圏中古マンション成約件数 2年連続前年比増で過去最高 東日本レインズ調べ
2017/1/23 朝日新聞
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 東日本不動産流通機構は1月23日、2016年の「首都圏不動産流通市場の動向」を発表し、16年
における首都圏中古マンションの成約件数が2年連続で前年を上回り、2013年の3万6432件を超
えて過去最高となったことが分かった。
 首都圏中古マンションの成約件数は3万7189件で前年比6.9%増。すべての都県、地域別で前年
を上回っていて、東京都区部では同11.1%増で二桁増となった。

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16 35問以上正解で合格 16年度管理業務主任者試験 2017/1/20 朝日新聞
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 マンション管理業協会は1月20日、16年度管理業務主任者試験の合格発表を行った。
 50問中35問以上正解で合格となり、合格者数は3816人で、合格率は22・5%となった。

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17 首都圏・16年12月新築マンション供給、3カ月ぶりに増加 2017/1/20 朝日新聞
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 不動産経済研究所の調査によると、16年12月の新築マンションの供給戸数は7007戸(前年比13
.2%増加)で3カ月ぶりに増加した。初月契約率は76.6%で3カ月ぶりに70%台を上回った。すべて
のエリアで前年を上回った。平均価格は5078万円で前年比6.9%下落、1平方メートル当たり単価
は75.5万円(同0.9%下落)だった。

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18 16年12月分譲マンション賃料、首都圏6カ月ぶりに下落 東京カンテイ調べ 2017/1/2
0 朝日新聞
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 東京カンテイ(http://www.kantei.ne.jp/)の調査によると、16年12月の首都圏・分譲マンシ
ョン賃料は前月比0.7%下落の2720円(1平方メートル当たり、以下同)と6カ月ぶりに下落した。
約3分の2の事例シェアを占める東京都での弱含みが影響した。
 都県別で見ると、東京都は同マイナス0.4%の3198円。一方前月に軒並みマイナスとなってい
た周辺3県だが、今月は神奈川県(2031円、同1.1%上昇)、埼玉県(1594円、同0.6%上昇)や千葉県
(1522円、同1.9%上昇)でプラスとなり、おおむね10月の水準まで持ち直している。

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19 首都圏新築マンション供給、16年は7年ぶりの低水準 2017/1/19 朝日新聞
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 不動産経済研究所の調査によると、16年の1年間に供給された新築分譲マンションは3万5772
戸で、15年と比べて11.6%下回った。3年連続の前年比減。3万戸台まで落ち込んだのは09年以来
7年ぶりのことだ。契約率は68.8%で、好不調ラインの70%台を割ったのは09年以来のこと。
 17年の供給予想は、16年比6.2%増の3万8000戸程度としている。

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20 11月建設工事出来高 民間20カ月連続増 国交省調べ 2017/1/19 朝日新聞
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 国土交通省はこのほど、11月分の建設総合統計を発表した。この統計は国内の建設活動を出
来高ベースで把握することを目的としたもの。
 11月の出来高総計は、4兆7572億円で前年同月比1・0%増。このうち民間は2兆7580億円(同6・
9%増)で20カ月連続の増。居住用は1兆4279億円(同7・3%増)だった。
 公共は1兆9992億円(同6・3%減)で、このうち居住用は586億円(同24・8%減)だった。

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21 大和ハウス 射水に物流拠点 2017/1/24 読売新聞
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◆20年開業へ 250人雇用見込む
 射水市は23日、企業団地「小杉インターパーク地区」(射水市上野)に住宅メーカー大手
「大和ハウス工業」(大阪市)の進出が決まったと発表した。大和ハウスは、市土地開発公社
から約4万1000平方メートルの土地を8億9000万円で購入し、物流拠点施設を建設す
る。テナントを受け入れて2020年の開業を目指しており、約250人の新規雇用が見込ま
れるという。
 小杉インターパーク地区への企業進出は、15年8月に開業した会員制大型スーパー「コス
トコ」に続いて2社目。残る土地は約1万8000平方メートルとなった。
 大和ハウスが建設する物流拠点施設は、計画では鉄骨2階建てで延べ床面積4万平方メート
ル。入居するテナントは3、4社を想定している。テナントの要望に応じ、倉庫のほかに、冷
蔵・冷凍や簡易加工などの機能も用意する。大和ハウスの浦川竜哉常務執行役員は「北陸道の
インターチェンジ、港、空港という陸海空の三つが結節しており、北陸の要となる立地だ。物
流開発を通して街づくりのお手伝いをしたい」と述べた。
 夏野元志市長は「企業誘致を図ることで雇用を生み、地域の活力につなげる。税収の安定や
転入増など、さまざまな相乗効果が生まれると期待したい」と語った。

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22 住民が「経営者」目線でマンション管理するワケ 2017/1/23 読売新聞
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住宅ジャーナリスト 四宮朱美
 何となく住民に敬遠されがちなマンション管理組合。だが最近は、積極的に組合活動に参加
する住民が増えているという。資産としてのマンションを劣化させず、住みやすくて、転売に
も有利にするには、管理組合の積極的な関与が欠かせないと考えているからだ。住宅ジャーナ
リストの四宮朱美さんが、都市部のマンション管理の最前線をリポートする。
「都心回帰」+「永住志向」=?
 少子高齢化が進み、共働き世帯が増えている。商業地や行政サービスの拠点を集約し、効率
的な暮らしを目指す「コンパクトシティー」の街づくりも広がっている。かつては郊外に一戸
建てを持つのが“住宅すごろく”のアガリとされたが、近年は都市部のマンション暮らしを選
ぶ「都心回帰」の傾向が強まっている。国土交通省の「マンション総合調査(2013年度)
」でも、マンションに永住したいという人は52.9%に上った。
 一方で、マンションの老朽化の話題をよく耳にする。業務委託された管理会社が点検・修繕
してくれているはずだが、任せきりにしていると、気づいた時には資産価値が急落していたと
いう話もある。実際に住んでいる人の目線と、管理会社の目線は必ずしも一致しているとは限
らないのだ。

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23 木の良さは匂いや手触り 木造で市街地に多様性を 2017/1/23 読売新聞
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建築家 小杉栄次郎さん 48(秋田市)
 JR秋田駅改札前に設置された秋田杉製のベンチとカウンター。「木の良さは匂いや手触り
にある。その場にいるだけで会話が弾んだり、くつろげたりする、居心地のいい空間になって
ほしい」。市街地に木質空間を取り入れる「都市木造」をテーマに、県の2014年度事業の
一環で設計を手がけた。今春の秋田新幹線開業20周年に合わせて刷新される秋田駅の待合室
のデザインも担当する。
 東京都出身。大学卒業後、建築家の磯崎新さんの事務所で技術を磨いた後に、建築家として
独立した。
 都市木造に興味を持ったのは、建築基準法の改正がきっかけだ。改正前は火事に強い都市づ
くりが求められたことなどから、高さ13メートル超、軒先の高さ9メートル超の木造建物は
建築できなかった。だが、00年の法改正で、一定の基準を満たせばその制限がなくなった。
 半世紀の間、研究の進んでいない分野に関わる絶好の機会だった。建築家としての仕事をこ
なしつつ、建材の研究者や設計者ら有志が集まる研究会に参加し、環境面や防災面など様々な
方面から研究に没頭した。
 ただ、理解はなかなか広がらなかった。
 研究会の評判を聞いた男性から東京都世田谷区に木造の集合住宅を建築してほしいと依頼さ
れたときのことだ。火に耐性のある木材の開発を待ち、法律の基準を満たした設計をしたにも
かかわらず、「木造の耐火建築など聞いたことがない」などと、銀行に融資をことごとく断ら
れた。広く普及させるには専門家ではなく、一般の人に訴える必要があると気づいた。
 仲間と共に、都市木造のデザイン展示会を開き、東京、名古屋、北海道など全国を回った。
「耐火性の木材も開発されている」「設計次第で強固な木造建築物は造れる」。丁寧に説明す
ると、来場者は十分理解してくれた。次第に世間が環境問題に注目するようになると、国が木
造建築への助成制度を整えた。時代の後押しを受けて、着工。依頼から10年を経て2013
年9月、高さ約15メートルのモダンな木造5階集合住宅(一部鉄筋コンクリート)の完成に
こぎつけた。
 秋田杉の魅力にひかれ、秋田公立美術大学に同年、准教授として着任してからは、県内で住
宅の着工件数が減り続ける中、県産木材をどのように活用していくかを考える日々だ。駅前に
くつろぎの空間を作ったのも、一般の人に木の良さを知ってもらう狙いがあった。現在手がけ
る駅の待合室も、県産の木材をふんだんに使ったデザインにする予定だ。
 「県内の大工や木工職人の方の技術は素晴らしい。市街地に多様性を持たせるためにも、象
徴的な場所で都市木造を実現させたい」。林業県の魅力発信にさらに貢献したいと考えている

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24 空き家を「共同別荘」に。地方に人が集える場所を生み出した 2017/1/23 読売新聞
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誰もが憧れる別荘を、自分たちでつくって、気軽に利用できる「共同別荘」にする。そして各
地の共同別荘を利用することで、新たな人の流れを生み出す。そんなユニークな取り組みをし
ているのが、徳島県にある「ハンモサーフィン協会」。2015年の設立以来、四国を中心に10の
共同別荘を設け、そこを拠点にした活動が地域の活性化にもつながっているようだ。
ゲストハウスに集まる人たちの様子にヒントを得た
“ハンモサーフィン”とは、「ハンモック」とネットサーフィンなどの「サーフィン」を合体
させた造語。つまり、“心地の良いハンモックのような別荘を、おもむくままに渡り歩いてい
くこと”を意味する。そんな由来のひとつを教えてくれたのは、同協会代表理事の柴田義帆さ
ん。
徳島県美馬市脇町にあるゲストハウス「のどけや」のオーナーでもある柴田さん。同協会を立
ち上げたきっかけは、古民家を自ら改築し開業したこのゲストハウスに、多くの外国人観光客
が集う様子を目の当たりにしたことからはじまる。
「四国遍路88カ所すべてに88カ所のゲストハウスがあればおもしろいはず」。そうひらめいた
ものの、実際に自分が88カ所のゲストハウスを開業するのは非現実的。そこで地方の古い空き
家を安く借りて別荘にする。それを徐々に増やしていき、誰もが気軽に利用できる仕組みをつ
くることにしたのだ。
疲弊した地方に、人が集える場所が生まれた
現在四国、淡路島に10カ所あるハンモサーフィン協会の別荘を利用したり、別荘づくりや別荘
を拠点に地域活動をする場合には会員登録が必要。滞在や宿泊が可能な一般会員は年会費4万80
00円(月額4000円)(税別)、またその拠点で事業も行える特別会員は年会費12万円(月額1万
円)(税別)となる。これさえ払えれば、自分の別荘のように、無料で何度も宿泊できること
を考えればお得ではないだろうか。
「会員はまだまだ少ないですが、積極的に勧誘しているわけではありません(笑)」と柴田さ
ん。10カ所ある別荘のうち実際に稼動しているのは6カ所。現在本州にも拠点となる別荘の開設
を目論んでいるものの、まだ総数が多いとは言えないため、会員数よりも拠点づくりや仕組み
を調えることに力を入れている。
その一方で実際に稼動している高知県越知町にある別荘では、地元の人を交えたバーベキュー
大会などを催し、人口12人という小さな集落に一時的にではあるが、にぎわいを生み出すこと
に成功している。利用されていない空き家を同町のホームページで見つけ、その後の賃貸契約
に至るまでは、役場の窓口も大屋さんも同協会の趣旨を理解してスムーズに進んだという。
また徳島県三好市東祖谷にある重要伝統的建造物郡保存地区・落合集落にある提携拠点「なこ
ち」では、オーナー自身が周辺を地元ならではの視点でガイドするツアーも開催。「秘境」と
呼ばれるこの山深い集落に30人ほどの参加者が集まり盛況だったという。
「定住や移住に対する助成金もいいですが、一時的に居住するためやセカンドハウスへの助成
金も必要ではないでしょうか」。
過疎化する地方へ人の流れを生み出すための助成金のあり方に、柴田さんなりの考えを語る。

滞在するだけじゃない別荘のあり方
ゲストハウスでもある「のどけや」は、ハンモサーフィン協会の別荘としての側面ももつ。同
館の1階では、特別会員が月額1万円で飲食店を経営している。昼はランチ、夜はおでんやバー
など、曜日によって異なる飲食業が会員によって展開されている。
「滞在するだけでなく、特別会員になれば、この別荘を利用して破格で事業にチャレンジでき
るのです」と柴田さん。白壁の古い町並みが残る脇町で、新たな人の流れが生まれたことで、
地元美馬市や徳島県も同協会の活動に注目し始めた。柴田さんは県職員の研修やサテライトオ
フィス事業などにも力を貸している。
さらに別荘を共有オフィスであるコワーキングスペースとしても利用できるような取り組みも
始めた。「観光客、会員、コワーカーなど、この拠点をさまざまな人が利用できるプラットホ
ームにしたい」。共同別荘から始まった同協会の活動は、別荘という箱を利用して、さまざま
な人が行き交い、交流する拠点づくりへと発展しているようだ。
「ただ観光するだけじゃなく、別荘を拠点にもっと気軽に地域の人と交流してもらいたい」。
そんな思いのもとで活動するハンモサーフィン協会。まだ立ち上がったばかりだが、活動拠点
となる別荘や共感する自治体・企業も増えつつある。今後、全国へと展開していけば、地方か
ら地方へと人の流れが大きく変わってくるかもしれない。

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25 窓を少なく…で14万円カット! 注文住宅の予算オーバーを解消するワザ 2017/1/21
読売新聞
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せっかく注文住宅を建てるなら、自分のこだわりを実現したいもの。一方で予算は無限ではな
く、頭を悩ませている人も多いだろう。今回は、予算オーバーを防ぐ家づくりのワザを専門家
に聞いた。
家のカタチ、間取り、設備・建材の3つの面で、コストダウンを実現
「家づくりのコストは、家のカタチ、間取り、設備・建材の3つの面から考えるといいでしょう
」と柏崎文昭さん(甚五郎設計企画)。
「例えば、総2階というカタチは、上下階が不ぞろいなカタチの家や凹凸のある家に比べて、材
料が少なくてすみ経済的です。スッキリした外観になり、周囲の街並みに溶け込みやすいとい
うメリットも」
また、間取りについては、仕切りの少ないオープンなプランを勧める。「壁を少なくすること
で、骨組みとクロスなどの材料費、施工費や建具が省けるのが大きい。暮らしの面からは間取
りがオープンになることで、家の中に一体感が生まれ、家族の自然な交流が生まれます」

図面を見て間仕切り壁を省略できないかチェックしよう。
設備・建材選びは自分が何を優先するかがポイントになる。
「自分には過剰と思える機能もあると思うので、どこまで必要なのかをもう一度考えてみては
。省けるものがあったら、その分こだわりたいものに予算をまわせます」
なお、費用調整を行うのは、見積もり提案後、契約までの期間。この間を逃すと、調整が難し
くなるので気をつけたい。
11万円~40万円も削減! コストダウンの秘訣は「シンプル」な形状にあり
ここからは、コストダウンできる方法を建築家の試算付きで紹介。予算を超えたときに自分な
らどこを調整するのか、参考にしよう。
※掲載しているコストダウンの金額は、記載している条件でシミュレーションしたもの、また
はカタログ記載価格に基づく目安です。

1●総2階にして屋根・木工事を減らす
約28万円DOWN
試算条件:延床面積120m2程度で、1階部分の屋根(幅11.20m、奥行き2.60m)付きの家と総2
階の家を比べる
1、2階の面積を同じにする総2階は、基礎や柱など構造部と屋根材が最小限ですむ。隣家への日
照を妨げない、間取り的に問題がないなど条件が整っていれば、不ぞろいより総2階がコストを
抑えられておトク。デザイン的にはすっきりしたフォルムになるし、変化が欲しければ外壁を
ツートンにしたり、スリット窓など窓の形状の工夫で補える。

2●施工手間の多い屋根よりシンプルに
約11万円DOWN
試算条件:延床面積120 m2程度、総2階建てで寄棟と切妻を比べた場合。屋根材を標準的な化粧
スレートとして
屋根には寄棟、切妻、片流れなどがある。このうち寄棟は棟が多くなるので部材と施工費が膨
らむ。切妻は寄棟よりコストが安く、片流れはさらに安い。外観全体のデザインを考慮し、シ
ンプルなカタチがよければコストは下げられる。ただ勾配がきついと施工時の危険防止のため
屋根面に足場が必要になりコストアップするので、勾配は抑え気味に。

3●外壁量が多くなる凹凸を減らす
約40万円DOWN
試算条件:延床面積120 m2で、四角いカタチよりも、凹凸があることで外壁の量が約13%増え
た場合
同じ床面積なら四角いカタチより凹凸のある家のほうが外壁量は多くなる。また凹凸の隅部に
は構造的な補強も必要。四角いカタチのほうがコスト面ではおトクだが、四角にすることで間
取りに不都合が生じないか要検討。

4●窓の数を減らすか、サイズを小さくする
約14万円DOWN
試算条件:40.5㎝×183㎝のフィックス窓を2カ所減らした場合
窓の数を減らす、あるいはサイズを小さくすることもコストダウンになる。西日の当たる窓を
減らす、北側の窓は換気用として小さくすると、かえって冷房費の削減になるし、プライバシ
ーが守れる家になる。窓の数を減らすか、サイズを小さくする。

予算オーバーを解消する方法は、まだまだたくさんある。希望の優先順位をつけて、予算内で
納得の家を建てよう。

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26 “捨てたい病”のゆるりまいさんに教わる「なんにもない家」のつくり方 2017/1/20
読売新聞
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「物を捨てたい病」を発症した「捨て魔」のゆるりまいさん。ドラマにもなったコミックエッ
セイ『わたしのウチには、なんにもない。』をはじめ、『なんにもない』シリーズを7冊出版
。物を捨てたいけど捨てられない著者が、捨てる極意を学びにゆるりさん宅を訪ねた。
最初は身のまわりから「ゆるり」と。震災を機に一気に「捨て革命」
東日本大震災後に建て直したという仙台市のゆるりまいさん宅は、失礼ながら想像以上に立派
でモダンな一戸建てだった。玄関に入っても靴が1足も出ていない。リビング・ダイニング・キ
ッチンには、壁掛けテレビとラグ、ダイニングテーブルと椅子だけ。チリひとつない、ピカピ
カに磨かれたフローリング床が印象的だ。
モデルルームより家具が少ない、引越したてのようなガラーンとした部屋、棚もスカスカでデ
ィスプレイ棚のよう。やかん、炊飯器、電子レンジ、テレビのリモコン、ティッシュなど、普
通の家にあるものが見当たらない。夫婦と母親、もうすぐ2歳になる長男、猫4匹が生活してい
て、こんなにキレイな状態をキープできるだろうか?
「物があふれて散らかっている『汚屋敷(おやしき)』に住んでいて恥ずかしいと気づいたの
が高校生のころでした。祖母も父母も仕事にエネルギーを注ぐタイプで、家にこだわらない人
。だから自分が片づけなきゃ、と思いましたが、結局物を捨てないとキレイにならないんです
」と、ゆるりさん。
はじめから家族全員を巻き込むのは難しく、まず自分のまわりから、ちょこちょこと地道に捨
て始めた。「最初は捨てられないと思っても、捨てているうちに訓練されて『捨てるハードル
』が低くなってきます。捨てることに慣れると、今度は『捨てても困らなかった』という成功
体験が積み重なって、どんどん捨てられるように。そして家がきれいになることがどんどん楽
しくなっていきます」。それこそ「捨ての良循環」というものだろうか。
「一気に大量の物を捨てることは、よほどの心境の変化やきっかけでもないと難しいですね」
。家族全員に『捨てる』暮らしが及んだのは東日本大震災のとき。家は全壊し、家具は倒れ、
物は崩れ落ちた。物は凶器となり、ほとんどの物が瓦礫になった。本当に必要な物だけを持ち
出そうとしたとき、持ち物の1/10にも満たなかったという。物はたくさんあるのに欲しい物や
必要な物がなかなか見つからなかった。さらには、新居に引越す際の荷造りの大変さから、家
族も物を処分することをついに決意したという。
「捨てられない人は「絶対にこれは必要」と思いこんでいるふしがあると思います。『家には
ソファがないとダメ。ソファがあって当然』と思っていると捨てられない。なければないでだ
んだん慣れてきます」
「捨てる」「とっておく」の選別は難しい。筆者のように捨てられない人は、捨てた後に「と
っておけば良かった」と後悔するのが怖いのだが、ゆるりさんが捨てて後悔したのはひとつ。
「そういえば捨てなきゃ良かったと思うのは、昔の家の門の鍵かな。アンティーク調のすてき
なデザインで、もうどこにも売っていないので」。そういった貴重な物を除いて、ほとんどの
物は捨てても買い直せるという。
「造作家具とたくさんの収納スペース」で家具がほとんどない家を実現
家を建て替える際、地震で倒れる可能性がある収納家具は置きたくないため、造りつけの棚、
収納スペースをたくさん造ることを要望した。また、以前の家のキッチンは、寒い北側にある
独立型で、調理している人が孤立していたことから、フルオープンではないが、料理をしてい
る人に声をかけられるキッチンを希望した。「玄関から入ってくるお客さんからキッチンが丸
見えになりますが、キレイにしようという緊張感があるのはいいかもしれないですね」
収納スペースを見せていただいたが、パラッと物が置かれていて、空間のほうが多い。家族全
員の服や小物が重なった山が点在し、自分の物を探すのにひと苦労した『汚屋敷(おやしき)
』時代の反省から、ひと目で全部見渡せる、どこに何があるか分かるクローゼットを実現した
という。
服は必要最小限で着まわすが、バッグや靴にはこだわりがあって捨てられないものがあり、比
較的多めに残している。女性の場合、「仕事のときの服、山や海などアウトドアに遊びに行く
ときの服、パーティーや同級会に出席する服、冠婚葬祭用のあらたまった服」など、TPOに応じ
た洋服が必要なのでは、と疑問をなげかけると「それほど交際範囲は広くないし、海や山にも
出掛けないので」とさらりと答えが返ってきた。余計な物を持たない暮らしは、シンプルな暮
らしとリンクしてこそなのだ。私は買って一度しか使わない「○○用のアレ、○○のときに使
うコレ」をどれだけ持っているのだろうか……と反省しきり。
そして、ゆるりさんの仕事部屋は、猫4匹が頻繁に出入りする。雑貨が好きで、かわいい雑貨を
飾っていたこともあったが、猫たちが走りまわって片っ端から物を落としたり、おもちゃにし
て遊んだり。また、ビニールの袋類を飲み込んでしまうこともあり、危険だった。そして「猫
の安全のため、自分のためにも猫が走りまわったときの障害物をなくそう」と仕事部屋にも何
も置かないことにした。面倒だが使うときは「いちいち出す」のが習慣になっている。
模範となり時間をかけて「捨てられない」家族の協力を得る
ゆるりさんが高校時代に「捨てる」ことに目覚めて、実際に「なんにもない部屋」になるまで
は、家族の協力が得られず、8、9年かかった。捨て魔で、物を持ちたくない自分と、片づけが
苦手で「捨てる」という言葉にも過敏に反応した母と祖母。「今では断捨離とか、ミニマリス
トという言葉も生まれましたが、当時は捨てること自体がもったいないとか『物を粗末にして
はいけない』と、拒否反応を示していました」。家族と何度も衝突し、心が折れたり、諦めた
りしながら、せめて自分のまわりだけは理想の空間を得ようと試みた。
「最初は家族だからこそ強く言ってもいいかな、と家に長くいるのは自分だから好き勝手にや
っていた時期がありました。でも、自分が捨てたくても家族にとっては大事なものがあるから
、無理強いはできない。無理やり捨てると、後々までしこりが残り、反発しか生まれない。話
し合い、時間をかけて徐々に理解してもらいました」。決定打は、大震災。「災害は人の価値
観を変えますね。大事にしていた物も簡単に壊れて物のはかなさを実感しました」。そして一
気に「持たない暮らし」が加速した。
リビング・ダイニング・キッチンなど共用スペースは、極力物が少ない「ガラーン」状態にし
たが、各自の部屋では好きなインテリアを楽しむという家族のルールを決めた。ゆるりさんは
、自分自身のスペースをきれいにして、家族に「物が少なくても大丈夫」と思わせることに成
功した。小物を飾るのが好きな母親も「なんにもない空間」がキレイでラクだと分かると、次
第に協力的になっていった。「片づけは伝染しますね。楽しそうに捨てていると、周りも整理
したくなるみたい」
震災後、結婚した夫は「君がやりたいようにしていいよ」と協力的なのも幸いだった。その後
、子どもが生まれ、子育て生活が確立するにつれて、また物の価値基準が変わったという。子
どもの服はあっという間にサイズが変わる。「値段が高い物がいい」「これでそろえなきゃ」
という力みがなくなった。もともと「物を100持つより厳選した10の物を持ちたい」のがモット
ーだったが、「短期間で買い替える消耗品はこだわらず、長く使う物はいいものを選ぶ」と区
別するようになった。
子どもがいると部屋は当然散らかるが「子どもには物が少ない生活を強制する気はありません
。自分の部屋におさまるなら、好きなものはとっておいてほしい。ただ、出したら自分のスペ
ースに片づけることを習慣にしたいですね。持たない暮らしをしていると、家族の理解こそな
いがしろにしてはいけないと思うようになりました」としみじみ語る。
捨てて捨てて「なんにもない」暮らしから得たものは?
「なんにもないわが家流の暮らし」を実現し、ずっとあこがれてきた、友人をいつでも呼べる
家。すっきり広々とした空間。物が探しやすい便利さが手に入ったゆるりさん。そのほか「な
んにもない暮らし」を実現することで得るもの、変化を聞いた。
「まず、掃除がラクになったと同時に掃除が好きになりましたね」。集中して掃除をするのは1
日に1時間半位だが、常に片づけているそう。「常に片づけている、といっても、持ってきて使
ったらしまう、出したら戻すが癖になっているので苦になりません」
夫の仕事が忙しい時期に、帰宅して「家が片づいていると何も考えなくてすむから楽でいいな
」と言われたひと言がうれしかったという。確かに、忙しい時期に家が散らかっているのはス
トレスになるものだ。ゆるりさん自身も、物が少ないと雑務が気にならず仕事に集中できると
いう。
部屋がきれいに片づくと空気まで変わる。「昔の家では窓の前に物がたくさんあって、窓を開
けるだけでもひと苦労で、窓を開けたこともほとんどありませんでした。開けても風を入れた
らチリやホコリが飛んだりして。同じ風でも、掃除が終わった後のきれいな空間を風が通ると
部屋が浄化されるよう。何にも変えられない気持ち良さがあります」と話す。
心境の変化もあった。「物をもたない暮らしをする人には、物にあまり興味がない人と、物が
ものすごく好きな人と2種類いると思います。私の場合は、基本的に物がすごく好き。いらない
物を捨てることで自分にとって大好きな物が見えてきて、大切にしたいと思うようになりまし
た」。いらない物を捨てることで「なぜ買ったのか、なぜ捨てることになったのか」を反省し
、買い物の失敗、無駄遣いが減るという経済効果もあった。
そして、家の中をキレイに片づけておくことは「安心・安全に住む」ことでもあると、震災を
経験して知ったゆるりさん。新居は、「災害のときに危険がない家、すぐ逃げられる家、すぐ
物を取り出せる家」を心がけた。玄関脇にはいざというときに必要な物を、整理整頓して収納
している。
熊本地震のときもだが、災害があるたびに「なんにもない暮らしを参考に物を捨てていて良か
った」と何かしら感謝のメールをもらうという。「被災して家がなくなった自分の経験が誰か
につながっていることを考えると、自分の生活をさらけ出して書いて良かったと思います」
「捨てたい病」を発症し情熱と理想をもって「捨て道」を突き進んできた自称「捨て魔、捨て
変態」のゆるりさん。「神経質そう、疲れそう」と想像する人もいるかもしれないが、名前の
とおり「ゆるり」としたスタンスで、周りには穏やかできれいな空気が漂い、幸せオーラ、安
定感が感じられた。物を持つ自由、持たない選択。どちらにしても、自分で管理できるだけの
物を厳選して、丁寧に手入れして長く使うことが大事だと再認識した。「持つ、持たない」の
線引きは人それぞれ、自分自身や家族と向き合い相談して決めることとしよう……。

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27 住友大阪セメント 石灰石の埋蔵量をドローンで測量 2017/1/25 日経産業新聞
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 住友大阪セメントは小型無人機(ドローン)を石灰石鉱山の埋蔵量算出と在庫管理に活用す
る。ドローンで撮影した鉱山全体の写真から作成した3次元(3D)データをもとに、石灰石
がどれくらい存在するかを割り出す。外注費などの削減で測量にかかるコストを10分の1程度
まで圧縮できるという。まず4月に北九州市の鉱山に導入し、順次全国に広げていく方針だ。

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28 バンヤンツリー 中米に熱い視線 2017/1/24 日経産業新聞
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 シンガポールのリゾートチェーン、バンヤンツリー・ホールディングスは中米事業を強化す
る。3月、キューバに同社初のホテルを開業し、向こう数年内にさらに3カ所のリゾートを開
く計画だ。アジアを中心に展開してきた高級路線を見直し、新たに観光地として注目を浴びる
中米で中価格帯のホテルを広げ、若年層の取り込みを図る。

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29 パナソニック、スマホで照明の明るさ調節 2017/1/24 日経産業新聞
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 パナソニックはスマートフォン(スマホ)で明るさを調節できる照明「リンクスタイルLE
D」を2月17日に発売すると発表した。近距離無線通信のブルートゥースを使って、最大15台の
照明をスマホで操作できる。複数の照明の明るさを簡単に調節できることで、部屋の雰囲気を
自分好みに仕立てやすい点を訴求する。
 専用のアプリから明るさや色味を調整できる。天井に設置するシーリングライトと床に置く
ライト2種類の合計3製品を用意した。価格はオープンだが、1万4000~5万円前後(税別)。シ
リーズ全体で月2000台の販売を目指す。

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30 日産化学 家庭用除草剤、即効性と持続性を両立 2017/1/23 日経産業新聞
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 農薬メーカーの日産化学工業は天然由来の成分を使い即効性を高めた家庭用除草剤を今春発
売する。散布した翌日から雑草が枯れ始め、数日で根まで絶やすため散布回数も少なく済む。
一戸建てに住む世帯にとって庭の草むしりの負担は重く、高齢化や共働き世帯の増加で除草剤
の需要は拡大している。即効性と持続性を両立した点を強調し、シェア拡大につなげる。

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31 ソフトバンク系 ドローン動画、検査を素早く 2017/1/20 日経産業新聞
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 システム開発のソフトバンク・テクノロジーは小型無人機(ドローン)で空撮した動画を基
に、点検や修理などの作業を効率よくこなせる新サービスを月内に売り出す。農作物の生育状
況を撮影した動画に映る病害虫のカットから被害場所を速やかに特定するなど、人手による対
策が取りやすい。道路や建物の劣化検査や事故現場の検証など幅広い需要を狙う。

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32 都、モデル住宅に補助 高齢者・現役世代の交流支援、東急不・桜美林大系など 201
7/1/20 日経産業新聞
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 東京都内で高齢者住宅と一般の住宅を一体で開発する動きが広がってきた。都が補助金を出
すモデル事業の第1弾として、東急不動産や桜美林大学などが開発する物件が近く完成し、春か
ら入居が始まる。高齢者と子育て世代や学生が交流しやすい環境を売りに入居者を募る。
 東急不は世田谷区中町で分譲マンション 「ブランズシティ」〔資料請求する〕 と、サービ
ス付き高齢者住宅「グランクレール」を同じ敷地に建てる。約3万4千平方メートルの敷地に計5
03戸を建設する。

2017-01-26 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed