住宅関連新聞記事ダイジェスト No.679  2017/04/06~2017/04/12

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.679  2017/04/06~2017/04/12
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【日本経済新聞】
1 積水化学、2兆円企業に挑む 新中計、M&Aカギ
2 木造住宅、富裕層獲得争い 大和ハウスが自由設計型
3 住宅ローンどう選ぶ? 全期間固定型の低金利続く
4 住友林業、7階建て耐火ハイブリッド木質ビルの建設着手
5 宅配ロッカー、24時間遠隔管理で荷物の滞留防ぐ

【朝日新聞】
6 富裕層向けの家賃保証サービスを開始 あおい信用保証
7 女性活躍推進で企業の生産性向上 国交省調査
8 転勤経験者の半数が住宅購入後に辞令 シースタイル調べ
9 住宅ストック維持・向上促進事業の提案を募集 国交省
10 業界最高水準の断熱材を開発 アキレス
11 UR都市機構 4月の高齢者向け優良賃貸入居者募集
12 住宅金融支援機構 「マンションすまい・る債」積立組合募集
13 3月中古マンション成約数 再び増加に 東日本レインズ
14 短期貸し物件の一元管理クラウドツール SQUEEZE
15 首都圏の不動産実勢価格 住宅地価格は上昇率低下 野村不アーバン
16 業界初 気象警報連動の電動窓シャッター 文化シヤッター
17 2017年度グッドデザイン賞、応募受付開始
18 シノケンG 民泊対応型の投資物件を分譲、保険開発も
19 国内景気は回復、不動産は5カ月ぶり悪化 TDB3月調査

【読売新聞】
20 子育てや地方移住の支援も!2017年4月から【フラット35】はこう変わる
21 賃貸物件の探し方調査[1] 最寄駅からの距離、理想は「3分~5分未満」
22 二次災害を防ぐため?無電柱化のメリットと現状
23 JR10路線の中古マンション、資産価値トップは「京浜東北線」、マンションマーケット
調べ
24 人気の吉祥寺まで15分圏内!家賃相場が安い駅ランキング
25 リノベオブザイヤー受賞の素敵リノベ実例[4] 商店街に現れる「アーケードハウス」
26 きょうだいが賃貸住宅で自然死。そのとき誰が、何を、どうすればいいの?

【日経産業新聞】
27 大成建設、住環境の解析時間5分の1 省エネ性など3Dで可視化
28 JFEエンジ、津工場「橋梁頼み」転換
29 太陽光発電を効率運用、自家消費型に商機 日立パワーソリューションズ
30 大型破砕機増産へ新倉庫 修理工場も設置
31 砂利の大きさ 自動判定 清水建設が八ツ場ダムでシステム導入
32 太陽光、新設から保守へ スマートエナジーが30億円調達

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1 積水化学、2兆円企業に挑む 新中計、M&Aカギ 2017/4/12 日本経済新聞
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 積水化学工業は12日、2020年3月期までの3カ年の中期経営計画を発表した。M&A(合併
・買収)に使い道を限定した1300億円の投資枠を初めて設けるなど「新次元への成長」(高下
貞二社長)を強く意識した。20年代に売上高を現状の倍となる2兆円を目指す積水化学。成功
を占うカギが「M&A」と「スター事業」だ。
「必要ならば借金をしてでもM&Aをやりきる」。高下社長は中計の説明会でそう強調した。
構造改革に努めた前中計とは一変、初めて「未来への成長投資」という言葉を用いるなど、成
長領域の拡大に本腰を入れる。1300億円もの投資枠はグローバルでの需要が見込める電子材料
など高機能プラスチック部門が中心になる。
 M&Aだけではない。もう1つの柱が「スター事業」だ。高下社長がスター事業とするのは
売上高が大きく、収益性と競争優位性を兼ね備える事業。例えば世界トップシェアを誇る自動
車用のフロントガラスに用いられる中間膜などだ。
 自動運転を見据えて中間膜は走行情報を映し出すヘッドアップディスプレー向けなどの需要
増が見込める。現在スター事業とするのは中間膜など6つだが「3年間で倍増させる」(高下
社長)。
 19年の消費増税、20年の東京五輪以降に向けて国内での住宅やインフラの需要減が見込み、
海外戦略にも注力する。工場が集中するアジアでプラント管材の需要に向けて生産拠点や販路
を強化。欧米など先進国では航空機の高性能内装材や樹脂製の鉄道レール用枕木の拡大を図る

 これまでの屋台骨だった住宅部門にも注力する。開拓する余地の大きい2000万円以下の低価
格帯の新商品を投入する予定で、19年度末までに800戸の増加を見込む。賃貸の管理戸数は現状
の4万戸から投資や提携で19年度末に10万戸規模へ拡大する予定だ。
 最終年度の20年3月期の連結売上高は17年3月期見込み比で12%増の1兆2000億円を目指す
。着実な歩みのようだが2兆円企業にはまだ遠い。M&Aなどで外部ノウハウの取り込みだけ
でなく、部門間の技術融合も同時に不可欠となる。

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2 木造住宅、富裕層獲得争い 大和ハウスが自由設計型 2017/4/12 日本経済新聞
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 大和ハウス工業は12日、高級路線の木造住宅を14日に発売すると発表した。間取りや外観を
自由に設計できるのが特徴。少子高齢化を背景に、新規の住宅着工は今後減少する見込み。販
売単価の引き上げにつながる高級木造住宅は競合他社も注力しており、富裕層の獲得争いが激
しさを増しそうだ。
 新製品「プレミアムグランウッド」の販売価格は1坪(3.3平方メートル)あたり100万円以
上を想定。首都圏や近畿圏などで展開し、初年度50棟の販売を目指す。同日午前、兵庫県芦屋
市で先行的に建てた木造住宅を披露。大友浩嗣取締役常務執行役員は「プレハブ住宅でできな
いものを実現していく」と話した。
 顧客1人につき、営業・設計・施工の担当者による専任のプロジェクトチームを結成。無垢
(むく)の木材や特注の木製トリプルガラスサッシなどを提案し、品質保証などで設計事務所
に対抗する。同社は木造建築も手掛けるが工業住宅の手法を取り入れてきたため、設計の自由
度に限界があった。
 2016年の新設住宅着工戸数は前年比6.4%増の96万7237戸で持ち家も増えた。ただ、長期的に
は世帯数の減少は確実。野村総合研究所は30年度に新設住宅着工戸数が約54万戸になると予測
する。坪100万円級の高級木造住宅は積水ハウスなど競合も力を入れている。

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3 住宅ローンどう選ぶ? 全期間固定型の低金利続く 2017/4/8 日本経済新聞
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変動型は余裕ある人向け
 自宅を購入する際に金融機関から資金を借りる住宅ローン。適用される金利にはいくつか種
類があり、どれを選べばいいか迷う人はいるでしょう。それぞれの特徴を知っておけば、自分
に適したローンを選ぶのに役立ちます。
 住宅ローンの金利タイプは主に3つあります。金利の低下が特に目立つのが固定型です。日銀
が昨年2月にマイナス金利を導入し、銀行が固定型の金利水準を決めるときの目安にする長期金
利(10年物国債の利回り)が一時マイナス圏まで低下したからです。日銀がその後、長期金利
を0%に誘導する方針を決めたことなどから10年債利回りは緩やかな上昇に転じました。固定型
の金利も底入れしつつありますが、まだ歴史的に低い水準です。
 変動型は固定型に比べて金利がほとんど低下していません。銀行が財務などが優良な企業に
貸す際の目安である短期プライムレートが指標で、通常は政策金利に連動しますが、銀行の多
くはマイナス金利導入後も短プラを下げていないからです。収益悪化を避けるためとみられて
います。
 それでも変動型の金利は一般的に固定型より低いので、変動型を選ぶ人は少なくありません
。ある大手行では足元で新規の住宅ローンの6割程度を占めているそうです。
 ただし将来の金利上昇に備えるなら、全期間固定型が有利との見方は多くあります。返済期
間中の金利が変わらず、毎月の返済額を一定にできるからです。住宅ローンショップを運営す
るMFS(東京・新宿)の塩沢崇取締役は「返済額が増えると対応できない場合は、全期間固定型
が選択肢」と指摘しています。当初期間固定型は固定期間終了後に手続きをすれば固定金利を
選べますが、市場金利が上昇していると適用金利も上がる可能性があります。
 変動型は金利の低さが魅力ですが、固定型との金利差は数年前に比べ小さくなっています。
例えばみずほ銀行の2017年4月の最優遇金利は変動型が0.625%、全期間固定型(31~35年)は1
.6%です。差の0.975%を負担すれば、金利上昇に備えられるわけです。
 変動型は適用金利が上昇してもすぐに毎月の返済額が増えるとは限りません。「5年ルール」
と「125%ルール」を適用する金融機関が多いからです。5年ルールは金利変更から5年間は毎月
の返済額を据え置くこと。125%ルールは5年ごとの見直しの際、前回返済額の125%を上限とす
ることです。
 ただあくまで返済額の増加を先送りするだけで、返済が免除されるわけではありません。満
期を過ぎても完済できない見込みなら、最終返済時に一括で返さなければなりません。5年ルー
ルなどを適用しない金融機関もあります。
 「金利の低い時期は変動で借り、上昇局面で固定に替えればいい」と考える人もいるでしょ
う。しかし金利上昇局面では期間の長いものから一般的に上がります。切り替えを決めたころ
に固定型の金利が既に高止まりしている可能性もあります。変動型は金利が上昇しても、家計
に対応できるだけの余裕がある人に向いていると言えそうです。

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4 住友林業、7階建て耐火ハイブリッド木質ビルの建設着手 2017/4/7 日本経済新聞
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 住友林業は6日、東京都国分寺市で木材と鉄骨を一体にした新建材を採用したビルの建設に
着手した。ビルは7階建てで、国内で建築された木質系ビルとしては最も高層という。中高層
ビルでも耐震性能を確保しながら木のぬくもりを出したい企業からの受注拡大を目指す。
 アロマ製品輸入販売会社「フレーバーライフ」(同市)の本社ビルの建設を受注し、新建材
を導入した。「社員がリラックスして働ける職場にしたい」との要望を受けて2016年10月に着
工し、今年7月末に完成予定だ。
 1~3階は建築基準法にのっとった耐火対策のため鉄骨造とし、4~7階部分に国産カラマ
ツと鉄骨を組み合わせた新建材を導入。建材は柱や梁(はり)などに使っている。
 建物内は天井や壁、柱などに木をふんだんに使っている。見た目は完全に木造の建物だが、
柱や梁は表面を覆う木の中に鉄骨が入っているハイブリッド建材だ。H型の鉄骨の周囲を木で
覆った。
 鉄骨は一定の熱で強度が弱くなるが、木材は火災で表面が炭化することで奥まで燃え切らな
い性質がある。木材による建築物が制限される防火地域でも、木造感のあるビルの建築が可能
となる。
 現地はマンションやビルに囲まれた長細く狭い土地だ。建設工事がしにく場所だが、新建材
は工場生産品で一般的な木材より細く軽いので狭い場所でも運搬しやすいうえ、かさばらない
ので建物内部を広くできる。
 首都直下地震などの発生が懸念され、住宅密集地にある老朽化したビルの建て替えが急務に
なるなか、狭小地での建て替え需要を取り込む。
 施工費は4億円。木材だけを使って建設するより安いものの、木材と鉄骨材を組み合わせた
建材で建設した場合、ロックウールやケイカル板で被覆した鉄骨材に比べると約15%コストが
高い。今回は国土交通省の補助金を活用して補ったが、コスト削減していく考えだ。
 戸建て住宅各社は人口減少で住宅需要が縮小するなか、新たな収益源として4階建て以上の
中高層の建築物の開発に注力している。
 住友林業は木質の中・大規模の建築物の年間受注高を2019年3月期には100億円と16年3月期
の2.3倍に伸ばすことを目指す。国も後押しする国産木材の需要を喚起し、林業の活性化にもつ
なげる考えだ。

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5 宅配ロッカー、24時間遠隔管理で荷物の滞留防ぐ 2017/4/6 日本経済新聞
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 マンションの共同玄関などに設置され不在時にも宅配物を受け取れる宅配ロッカー。新築分
譲マンション向けで国内シェア6割を握るフルタイムシステム(東京・千代田、原幸一郎社長
)はオンラインの遠隔管理を強みとする。インターネット通販の普及による需要増を追い風に
既設住宅やオフィスの需要も狙う。
 強みは「独自のオンライン管理」(原周平副社長)。利用する居住者の名前やメールアドレ
スなどを事前に登録すれば、ロッカーに荷物が着いた際にメールで知らせる。
 2~3日たっても荷物が取り出されない場合はメールやファクス、はがきで催促。1カ月過
ぎたら発送元に返送するなど荷物の滞留を防ぐ。履歴を印刷するレシートや扉の保守、IDを
忘れた際の扉の遠隔解錠も、管理センターで一括する。
 現在ロッカーを設置している約2万5千棟のうち約1万8千棟にオンライン管理を導入して
いる。ロッカーの販売価格は10ボックス程度の標準タイプが約150万円で、管理収入は月約1万
3000円。ネット通販拡大を背景にロッカーの利用回数は10年前の2倍に増加。更新需要も増え
、2016年4月期の売上高は50億円弱に達した。
 元はマンション管理会社だった同社が宅配ロッカーの1号機を開発したのは1983年。集合住
宅で居住者同士の交流が減り、宅配便の荷物を隣人が預かってもらう文化が衰退していた。当
初はマンションの管理人室で荷物を預かっていたが、居住者はなかなか取りに来ない。そこで
「管理人に代わって荷物を預かるロボット」のアイデアを思いついた。
 24時間いつでも預かれるという意味を込めて製品名は「フルタイムロッカー」と名付けた。
荷物を収納するだけの一般的なロッカーと違い、監視カメラや電話を併設。管理センターと専
用回線で結び、トラブルがあれば24時間駆けつけられるようにした。
 しかし初年度に売れたのはたった3台。そこで同社は居住者にアンケートを実施。3分の1
の住人が「ぜひ使いたい」と答えた調査結果を材料にマンション会社と交渉し、まずは世帯数
の3分の1の数のロッカーを導入してもらうよう営業した。宅配会社向けに使い方の説明会も
開いた。
 転機は99年。それまで郵便局が配送する書留郵便物を受け取るには印鑑かサインが必要だっ
たが、国が省令でロッカーから発行するレシートがあれば同社の宅配ロッカーに預けることを
認めたのだ。宅配ロッカーを設置するマンションに補助金が支給されるようになり、急速に普
及し始めた。宅配ロッカーはマンションの居住者が欲しがる設備の1~2位に選ばれるように
なった。
 すると、コインロッカー製造会社など10社以上が新築マンション向け宅配ロッカー市場に参
入してきた。しかし多くの企業が思ったように売れず撤退したという。他社製品はハード面は
一緒でも、管理が行き届かず、ボックスの中に荷物が滞留してしまったのだ。
 今注目するのは賃貸マンションや既設マンション、戸建て住宅市場だ。国内約5千万戸の住
宅のうち「宅配ロッカーの設置比率は5%程度」(原副社長)で、成長の余地は大きいとみる
。既に住宅メーカー大手と戸建て仕様の宅配ロッカーの開発を進めている。スマートフォンの
データ通信を利用してクリーニングや荷物の配送に対応できる機能を盛り込む計画だ。
 駅やオフィスにも設置を進める。日本郵便と共同開発した宅配ボックス「はこぽす」を京王
電鉄の渋谷駅など40カ所に昨年設置。オフィスでは三井不動産の都内の数物件に納入した。
 ネット通販で注文した荷物を駅や会社で受け取れるようにすれば、宅配会社の再配達を減ら
せるだけでなく「従業員の福利厚生の向上につながる」(同)。20年をめどに年間販売数を1
万カ所と現状の4倍に引き上げる計画だ。

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6 富裕層向けの家賃保証サービスを開始 あおい信用保証 2017/4/12 朝日新聞
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 あおい信用保証は、富裕層向けに保証金型の家賃保証サービスを開始した。セカンドハウス
や週末移住・地方移住などとして、新たに賃貸物件を借りたいと考えている富裕層が、滞納時
の家賃をあらかじめ預け入れる仕組み。
 家賃の8カ月から10カ月分を目安に1口50万円の保証金を預け入れれば、退去時に80パーセン
トが返金される。収入証明や預金残高の写しの提出のほか、連帯保証人も必要ない。

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7 女性活躍推進で企業の生産性向上 国交省調査 2017/4/12 朝日新聞
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 国土交通政策研究所による国土交通分野における調査の結果、女性活躍推進の取組を進める
と、企業の生産性が向上することが明らかとなった。分析対象企業は東証一部二部上場企業214
社で、アンケートによるもの。女性活躍推進の取組を進めるほど、企業は中長期視点で女性の
キャリア設計に力を入れる。従業員の職務満足度も向上し、女性従業員の昇進意欲も向上する
。わが国最大の潜在力は女性の力であるという認識のもと、企業はより一層女性活躍の推進に
努める必要がある、としている。

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8 転勤経験者の半数が住宅購入後に辞令 シースタイル調べ 2017/4/12 朝日新聞
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 シースタイルは「家を買うと転勤になる」という都市伝説の信憑性について調査結果を発表
した。調査は同社運営の不動産比較査定サイト「スマイスター」の利用者(20代以上、全国582
人)が対象。それによると、転勤経験者は全体の33・7%。そのうち半数以上が転勤時に「持ち家
」であることが分かった。なお、住宅購入者の4割が「購入後3年以内の転勤」と回答している

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9 住宅ストック維持・向上促進事業の提案を募集 国交省 2017/4/11 朝日新聞
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 国土交通省は、住宅ストックの維持・向上を促進する事業提案を募集する。良質な住宅スト
ックが市場で適正に評価され、消費者に対して十分な住宅供給が行える環境を整備する。募集
事業は「良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業」「消費者の相談体制の整備事
業」「リフォームの担い手支援事業」の3つ。募集期間は4月11日から5月2日まで。16年度に選
定された継続事業については、18日までの締め切りとなる。
 問い合わせ先は、住宅瑕疵担保責任保険協会で、電話03(3580)0331。

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10 業界最高水準の断熱材を開発 アキレス 2017/4/11 朝日新聞
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 アキレス(東京都新宿区、伊藤守社長)はこのほど、一般用断熱材としては業界最高水準とな
る硬質ウレタンフォーム断熱材「ジーワンボード」を開発した。発売は10月から。06年に同社
が発売した、熱伝導率0.021W/(m・K)の「キューワンボード」を上回る、熱伝導率0.018W/(m・K
)を実現している。同社は今後、この新商品の性能を生かした高断熱住宅や建築物への応用方法
、また施工方法などについても市場に提案していく予定だ。

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11 UR都市機構 4月の高齢者向け優良賃貸入居者募集 2017/4/10 朝日新聞
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 UR都市機構は、4月の高齢者向け優良賃貸住宅の入居者募集を行う。東京と神奈川地区で21戸
(15団地)。申込本人の年齢が満60歳以上であることが入居要件。申込期間は、4月20日から26日
まで。13日から26日まで募集案内を配布する。問い合わせ先は、東日本賃貸住宅本部募集案内
コーナー、電話03(3347)4375。

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12 住宅金融支援機構 「マンションすまい・る債」積立組合募集 2017/4/10 朝日新聞
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 住宅金融支援機構は4月24日から「マンションすまい・る債」の積立組合を募集する。期間は
9月20日まで。「マンションすまい・る債」は、同機構が発行する債券で、修繕積立金の計画的
な積立てと適正な管理をサポートするもの。マンション管理組合が定期的に購入することが可
能で、募集戸数は15万口(1口50万円・総額750億円)。債権の利率は0・152%で、債権発行日は18
年2月20日を予定している。
 問い合わせ先は同機構お客様コールセンター住宅債権専用ダイヤル、電話0120(0860)23。

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13 3月中古マンション成約数 再び増加に 東日本レインズ 2017/4/10 朝日新聞
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 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は4月10日、3月の首都圏流通動向をまとめた。首都
圏の中古マンションの成約件数は3719件で、前年同月比3.6%増。6カ月ぶりに減少した先月から
再び増加に転じた。中古戸建ての成約件数は1300件で同プラス2.9%となり、3カ月ぶりに増加し
た。

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14 短期貸し物件の一元管理クラウドツール SQUEEZE 2017/4/10 朝日新聞
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 SQUEEZE(東京都港区)は、民泊からマンスリーまで物件の短期貸しを一元管理できる新しいク
ラウドツール「スイートブック(suitebook)β版」をリリースした。展開中の宿泊事業向けクラ
ウドソーシングサービス「ミスタースイート」から、管理物件の予約や清掃管理のシステム部
分を切り出したSaaSモデル型サービス。工数が多く、管理が煩雑になりがちな短期貸し物件の
情報を一元管理することで、物件の稼働率、必要なタスクを一目で把握することが可能になる
という。同社は民泊・ホテル・旅館物件のオーナーのほか、不動産管理業者への拡販を目指す
。リリース開始に伴い、期間限定で無料導入できる。

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15 首都圏の不動産実勢価格 住宅地価格は上昇率低下 野村不アーバン 2017/4/7 朝
日新聞
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 野村不動産アーバンネット(東京都新宿区)はこのほど、四半期ごとに実施している首都圏の
「住宅地価格」と「中古マンション価格」の実勢調査(17年4月1日時点、17年1~3月)を発表し
た。それによると、住宅地価格は全エリアで値上がり率が低下していることが分かった。
 住宅地価格は、東京都区部や神奈川が前回0・2%上昇から横ばいに転じるなど全エリアで上昇
率が低下したものの、首都圏平均は0・2%上昇(前回0・3%上昇)。中古マンション価格は東京都
下、神奈川以外のエリアで上昇となり、首都圏平均は0・1%上昇(前回0・3%上昇)。住宅地価格
、中古マンション価格共に首都圏平均は13年7月調査以降、連続してプラスを維持している。

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16 業界初 気象警報連動の電動窓シャッター 文化シヤッター 2017/4/7 朝日新聞
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 文化シヤッター(東京都文京区、潮崎敏彦社長)は6月から、電動窓シャッター「マドマスター
・スマートタイプ」に、業界で初めて気象庁発表の気象警報に連動した自動制御機能を導入す
る。シャープが同月発売予定の新HEMSとの連携によって実現するもので、併せて外出先からで
もスマートフォンで操作できる機能も追加。外出時に急激な大雨や暴風雪が予想される場合で
も、速やかにシャッターが閉まり雨戸としての役割を果たすことができる。

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17 2017年度グッドデザイン賞、応募受付開始 2017/4/6 朝日新聞
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日本デザイン振興会は4月5日から「2017年度グッドデザイン賞」の応募受付を開始した。5月31
日まで(登録締切)。同賞ウェブサイトの専用ページから応募できる。受賞デザインは11月1日か
ら、東京ミッドタウンを中心に開催する受賞展で全件紹介される。

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18 シノケンG 民泊対応型の投資物件を分譲、保険開発も 2017/4/6 朝日新聞
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 シノケングループは、民泊対応型の投資用マンションと投資用アパートの分譲を開始した。
マンション第1号は大田区に完成しており、5月上旬から民泊営業を開始。アパート第1号は大阪
市内に7月末に竣工、9月上旬から民泊営業を行う予定。
 分譲開始に合わせ、シノケンGは民泊対応型保険も開発した。少額短期保険会社として国内初
。物件管理会社(シノケンファシリティーズ)が管理する民泊物件のオーナーと利用者を包括的
に保険の対象とする。主な補償内容は、民泊利用による家財損害補償(上限100万円)、物件オー
ナーや第三者に対する損害賠償責任補償(同500万円)など。
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19 国内景気は回復、不動産は5カ月ぶり悪化 TDB3月調査 2017/4/6 朝日新聞
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 帝国データバンク産業調査部はこのほど、3月の景気動向調査結果を発表した。調査は全国2
万社以上を対象に、インターネットで実施。それによると、景気DIは前月比0.8ポイント増の46
.2となり、2カ月連続で改善。国内景気は、自動車関連の好調や人手不足対策の需要増加などを
追い風に回復傾向が続いた。
 業界別では、1年7カ月ぶりに50台を回復した「サービス」(50.4)など7業界が改善。一方、「
不動産」は前月比0.5ポイント減の49.4で、5カ月ぶりに悪化。低金利の追い風は続くものの、
不動産価格の高止まりや今後の金利上昇を懸念する見方が増してきた。

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20 子育てや地方移住の支援も!2017年4月から【フラット35】はこう変わる 2017/4/12
読売新聞
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春、年度が変わるのをきっかけに、いろいろな制度が変わることも多い。長期固定型の住宅ロ
ーンの代表格【フラット35】にも、新しいタイプができるなどの変更点がある。詳しく見てい
こう。
まず、【フラット35】についておさらいしておこう。
住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して、ユーザーに提供している長期固定金利型の住宅
ローン。35年などの長期間、金利が変わらないのが特徴だが、金利や事務手数料は、提携先の
民間金融機関によって異なる。
住宅金融支援機構という公的機関がかかわっている住宅ローンなので、性能が低い住宅やワン
ルームのような狭い住宅には利用できない。一方で、性能の高い住宅には、金利の引き下げな
どの優遇措置を設けて、良質な住宅を増やそうとしている。
【フラット35】Sは、省エネ性や耐震性など質の高い新築住宅や中古住宅を取得する場合に、当
初一定期間金利を引き下げる制度。【フラット35】リノベは、中古住宅を購入して一定の性能
向上リフォームを行う場合(住宅事業者が性能向上リフォームを行った中古住宅を購入する場
合も対象)に、当初一定期間金利を引き下げる制度。
2017年度の予算が成立したことで、これらの継続が決まった。詳細は以下の表のとおりだが、
【フラット35】Sの場合は、申し込みの受付日が2017年9月30日までか10月1日以降かで、引き下
げ幅が変わる点が注意点だ。
新たに【フラット35】子育て支援型・【フラット35】地域活性化型が創設
2017年度に新たに、【フラット35】子育て支援型・【フラット35】地域活性化型が創設される

地方公共団体と住宅金融支援機構が連携して実現する住宅ローンで、地方公共団体による補助
金交付などの財政的支援とあわせて、【フラット35】の金利を引き下げる制度だ。
そのため、利用の可否(該当する施策を実施しているかどうか)や利用条件、受付開始時期な
どは、住んでいる地方公共団体によって異なることが注意点だ。
なお、いずれの制度も予算枠があり、予算金額に達する見込みとなった場合には受付が早期に
終了する点も押さえておきたい。
このほか、長期優良住宅に認定される住宅を取得する際に【フラット35】を利用した場合、こ
の住宅を売却する際に、新しい購入者へ返済中のローンを引き継ぐことができるようになる。
また、2017年10月からは、団体信用生命保険(以下団信)の扱いにも変更が予定されている。
民間金融機関の住宅ローンでは団信が必須とされ、金利に保険料が上乗せとなっているが、【
フラット35】では必須ではなく、加入する場合は団信加入に必要な費用を別途年1回支払うこ
とになっていた。今後は、この費用を金利に含めることで毎年1回のまとまった費用負担を軽
減することや、身体障害者手帳の交付や介護認定などの公的制度と関連付けることで、分かり
やすくなると同時に保障内容も充実するという。
これら【フラット35】の新しい制度については、今後も継続して注目していきたいと思う。
さて、民間金融機関が提供する住宅ローンは、変動型や3年~10年などの固定期間選択型などが
主流だ。35年などの長期間にわたって金利を固定するローンを利用したい場合は、【フラット3
5】を選ぶことが多くなる。【フラット35】は政府の誘導政策に応じて、金利を引き下げるなど
の優遇制度の内容が変わってくるので、ユーザー自身もしっかり情報収集をするのがよいだろ
う。

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21 賃貸物件の探し方調査[1] 最寄駅からの距離、理想は「3分~5分未満」 2017/4/12
読売新聞
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一人暮らしの部屋を探すとき、部屋の広さや設備とともに考慮に入れたいのが駅からの距離。
家賃や周辺環境との兼ね合いで悩むところですね。一人暮らしを経験した男女250人に、駅から
近い物件、駅から遠い物件に住んでみて実際どうだったか聞いてみました。部屋探しの参考に
してくださいね。
まず、今住んでいる部屋が最寄りの駅から歩いてどの程度か聞いたところ、一番多かったのは
「10分~15分未満」(21.2%)でした。その理由を見てみると、「家賃を予算以内におさめよ
うとした。駅から近いと家賃が高くて生活できない(35歳・女性)」「内装が気に入ったので
、最寄駅までの距離は妥協した(27歳・男性)」「目の前にバス停があるから(33歳・男性)
」「自転車があるので、駅から少し遠くても安い部屋に住みたかった(28歳・女性)」という
ように、最初からこの距離を選んだというよりは、予算との兼ね合いで駅からの距離を妥協し
た人が多いようです。また、バスや自転車などを使えば、駅までの距離はそれほど気にしなく
てもいいのかもしれません。
第2位は「7分~10分未満」(18.0%)。コメントは、「大雨や雪が降っても、10分程度ならあ
まり苦にならないから(32歳・女性)」「仕事の終わる時間が夜遅いので、なるべく駅から近
い場所に住みたかったから(29歳・女性)」「1つ前に住んでいたのが徒歩15分で少しつらかっ
たので、それより近くがよかった(31歳・「女性)」「都心からの近さを優先したので10分まで
は妥協した(29歳・男性)」など。7分~10分というのは、「近い」と感じる人もいれば、「遠
い」と感じる人もいて、人によって距離の感じ方が異なるようです。
3位は「3分~5分未満」(17.2%)。3分~5分と聞くと、駅からぐっと近い印象になりますね。
「通勤時間ほど無駄な時間は無いと思ったので、予算内で近いところを探した(31歳・女性)
」「深夜や早朝など、安全性を考えると駅の近くがよかった(32歳・女性)」「駅近物件を探
していたから(26歳・男性)」など、何より通勤・通学時間を短くすることや安全性を優先し
た人がこの距離を選んでいました。
6位となった「20分以上」(8.0%)という人は、予算(家賃)を優先させた人が多く、コメン
トでも「家賃相場より安く住めるので(31歳・女性)」「家賃が安かったから(37歳・男性)
」などが多く見られました。また、「車や自転車があるので、駅までの距離にこだわらなかっ
た(28歳・男性)」「自転車で通えるため(37歳・女性)」といった、徒歩以外で駅やオフィ
スまで通うことを想定して選んだ人もいました。
駅からの距離が短いほど満足度は高い。ただし多少距離があっても満足しているコメントも多

次に最寄駅までの距離に関する満足度を聞いてみました。全体では、「満足している」(35.6
%)、「やや満足している」(35.2%)で、満足している人が70%を超えました。
駅からの徒歩分数別に内訳を見てみると、満足している人(「満足している」「やや満足して
いる」と回答)は、「3分未満」が93.4%、「3分~5分未満」が100.0%と高く、「5分~7分未
満」でも90.5%となっており、距離が短いほど満足度が高いことが分かります。「長々とした
信号待ちなどほぼ発生せず、急いでいるときもストレスを感じた経験が無い(3分~5分未満・3
1歳・女性)」「重い荷物があっても苦にならない距離(3分未満・37歳・男性)」など、距離
が短いならではのコメントが多数あるなか、多少距離があっても、「いい運動になるから(15
分~20分未満・23歳・女性)」「バスが使えるので不自由が無い(10分~15分未満・33歳・男
性)」など苦に思わない人も多かったのが印象的でした。
一方、不満がある人(「不満がある」「やや不満がある」と回答)は「15分~20分未満」が35.
3%、「20分以上」が55.0%でした。コメントでは、「雨の日は自転車にのれないのでバスを使
うが本数が少ないので困る(20分以上・29歳・女性)」「坂道を登るのがつらい。近くにコン
ビニがなく、買い物するにも不便(15分~20分未満・33歳・男性)」など、雨の日や坂がつら
い、近くにコンビニやスーパーがないので不便という声が挙がりました。
近すぎるよりも適度な距離? 「3分~5分未満」が支持率トップ
最後に、次に引越すとしたら現実的に支払える家賃で最寄駅から歩いてどの程度の家に住みた
いかを聞きました。
一番多かったのは「3分~5分未満」(26.8%)、次に「5分~7分未満」(24.0%)、「7分~10
分未満」(23.2%)と続きました。
「3分~5分未満」のコメントでは、「駅から近いほうが、会社帰りに精神的に楽だと感じるか
ら(30歳・男性)」「駅から近いほうが便利だし夜安心。ただ近すぎるとうるさいので少々間
を開けたい(32歳・女性)」「傘がなくても何とかなる距離なので(36歳・女性)」などがあ
りました。
「5分~7分未満」では「近すぎても騒がしそうなので、適度な距離が良い(31歳・女性)」、
「7分~10分未満」では「一定の運動を兼ねているのと、あまりに駅に近いとうるさかったり人
通りが多かったりするので(39歳・女性)」などがありました。
「駅から近いほうがいい」というコメントも多く、駅からはできるだけ近いほうがいいような
気もしますが、駅周辺は近すぎていやなのか、家賃が高くなると想定されたのか「3分未満」は
10.8%と1割強となりました。
一人暮らしの部屋を探す上で、駅からの距離の条件を「だいたい○分くらい」としている人も
多いのではないでしょうか。駅から近いと雨の日に濡れることが少なく、駅のそばには店舗が
多いので買い物をするのに便利という利点があり人気です。しかし、今回の調査で分かったこ
とは、駅から遠いからといって満足度が低いわけではないということ。自転車やバスを利用し
たり、駅までのウォーキングを運動不足のために使ったりと、遠いことをマイナスにしない人
が多数。むしろ、距離があるほうが同じ家賃でも駅から近い物件よりも広い部屋が手に入ると
満足している人が多かったのが印象的でした。
部屋探しは妥協も必要。もともと挙げていた条件にこだわりすぎず、視野を広げてみると、思
ってもみなかった物件が見つかるかもしれません。

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22 二次災害を防ぐため?無電柱化のメリットと現状 2017/4/12 読売新聞
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電線を地下に埋める無電柱化計画。何となくは聞いたことがあるが、実際どこまで進んでいる
のか、なんのためにやっているのか。詳しく知る人は少ないだろう。昨今、急に話題になった
ように感じるかもしれないが、実は1986年からこの問題は議論されてきた。今回は、NPO法人電
線のない街づくり支援ネットワーク・理事兼事務局長の井上利一さんに話を聞いた。
全国で1%未満……まだまだ遠い無電柱化の道のり
現・東京都知事の小池百合子氏が衆議院議員時代から力を入れていたということもあってか、
昨年12月9日には、参議院本会議(全会一致)にて、「無電柱化推進法案」が成立した。1986年
から始まっているにもかかわらず、ここまで時間がかかったことにも驚きだが、現在、どこま
で無電柱化が完了しているのだろう?
「1986年から『電線類地中化推進計画』というものが5年計画で進められていて、現在7期目。
これまで、全国で約9000km分の無電柱化が完了しています」(井上さん、以下同)
9000kmと聞くと、かなり進んでいるように感じるが、日本の道路の総延長は約120万km。パーセ
ンテージでいうと、1%にも満たない。都道府県別で見てみると、最も進んでいるのは東京都で
、その後に、兵庫県、岐阜県、大阪府と続く。
上記のグラフの結果を見ても分かるように、特に東京都は力を入れていて、八王子市や江東区
の一部(東陽町や永代通り周辺など)は、すでに無電柱化が完了しているそう。とはいえ、そ
れでも5%以下。無電柱化の道のりはまだ遠いというのが現状のようだ。

無電柱化の課題はコスト削減と新規電柱の建設への歯止め
開始から30年近く経過しているのに、なかなか無電柱化が進まないのはなぜ? 井上さんは、「
一番は高コストであること」と、話す。
「現状、無電柱化工事の基準が厳しすぎるという問題があります。地中深くに埋めなさい、パ
イプは決められたものを使いなさいなど、全部言うとおりにしていたらコストの削減はできま
せん」
また、高コストであることが無電柱化の妨げになるだけでなく、むしろ電柱の数を増やしてい
るのだとか。「1987年~2013年までの25年間で、電柱は545万本も増えています」と井上さん。
電柱の機能を地中に埋めるだけなのに、本数が増えるなんておかしな話だ。その要因を井上さ
んは、以下のように説明する。
「無電柱化には、国や行政が行う『公共工事』としての無電柱化と、民間企業が住宅開発時に
行う無電柱化、大きく分けて2つあります。特に後者が問題で、民間企業が新しい道路や開発地
をつくる際、地中化にかかるコストは、デベロッパーが負担しなければいけません。そのため
、通常どおり、地上に電柱を建設せざるを得ないのです」
また、新規に電柱を建設することへの規制がなかったことも、電柱増加の一因。最近では、年
間で7万~10万本の電柱が新たに建設されているとのことだ。
災害による倒壊防止など……無電柱化の一番のメリットは「防災」
ここまで、無電柱化の現状は何となく見えてきたが、そもそも無電柱化とは何のためにやるの
だろう? 井上さんいわく、「無電柱化のメリットは、景観保護や防犯効果、交通安全、バリア
フリー、資産価値向上などさまざまあります」とのこと。数あるメリットのなかでも、特に井
上さんがアピールしたいのは、「防災」だという。
「災害のニュースを見てもあまり意識しないかもしれませんが、電柱の倒壊件数やそれにとも
なう被害は甚大で、東日本大震災では、約2万8000本もの電柱が倒壊。熊本地震でも、約4000本
が傾き、244本が倒壊しました。例えば向こう側で火事があっても電柱によって道路がふさがれ
ては、緊急車両が通れないし、支援物資も運べない。怖くて人も通れない。そう考えると、電
柱はとても危険な面ももっているのです」
ひと口にいえば、電線を地中化することで、電柱の倒壊リスクを軽減できるということ。実際
、災害時の被害状況を比較した結果、無電柱化された箇所は地上にある電柱の80分の1の被災率
だったというデータもあるそうだ。
「災害時にガスが爆発したり、水道があふれだしたりというのはあまり見かけませんよね。昨
年の博多駅前の道路陥没などであれば別ですが、基本的には、地下のほうが安全なのです」
しかし、万が一震災などによって地中の電線がダメージを受けた場合、その復旧にかかるコス
トは、地上電柱より高くなるという。この点は、デメリットと言えるだろう。
地震の多い日本。無電柱化は未来の震災を考えると、いち早く進んでほしいものではあるが、
リスク回避にはコストが付きまとう。また、維持費用も考えると……。簡単には進められない
事情があるようだ。

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23 JR10路線の中古マンション、資産価値トップは「京浜東北線」、マンションマーケット
調べ 2017/4/12 読売新聞
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(株)マンションマーケットは、JR線10路線の各駅徒歩10分圏内にある2007年築マンションの
平均平米単価を算出し、2007年当時の価格と2017年現在の価格を比較、資産性が高い沿線を調
査した。
対象は同社運営サイト「マンションマーケット」に掲載されている中古分譲マンション。対象
の沿線は東京23区内に駅が存在するJR沿線、かつ駅数が多い10沿線「山手線」「京浜東北線」
「中央本線」「常磐線」「埼京線」「総武線」「常磐・成田線」「京葉線」「総武線快速」「
東北線」。
それによると、10路線中8路線は、2007年に比べ2017年の平米単価はマイナスとなった。しかし
、「京浜東北線」「埼京線」の2路線においては、2007年よりも2017年の方が上昇している。第
1位の「京浜東北線」はプラス9.6%で、第2位の「埼京線」3.8%と大きく差をつける結果となっ
た。
京浜東北線で最も価格上昇率が大きかったマンションは、田町駅の「キャピタルマークタワー
」で、2007年と比較して2017年の価格は49.8%増となった。ランキングでは最下位だった総武線
快速においても、馬喰町駅の「アスコットパーク日本橋コモド」で42.1%増と、価格上昇したマ
ンションについてはランキングに関わらず高い上率となっている。

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24 人気の吉祥寺まで15分圏内!家賃相場が安い駅ランキング 2017/4/7 読売新聞
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今年3月にリクルート住まいカンパニーが発表した「みんなが選んだ住みたい街ランキング201
7 関東版」では、昨年1位だった恵比寿から首位を奪い返して吉祥寺が2年ぶりのトップに!
 そんな人気の街・吉祥寺まで電車で15分以内で行ける、家賃相場が安い駅を今回は調査。吉
祥寺に乗り入れるJR中央線、京王井の頭線の駅が入り乱れたトップ15を見てみよう。

吉祥寺駅まで15分以内の家賃相場が安い駅TOP15
順位/駅名/家賃相場(路線/所在地/吉祥寺駅までの所要時間)
1位 西国分寺 5.63万円(JR中央線/東京都国分寺市/約15分)
2位 国分寺 6.02万円(JR中央線/東京都国分寺市/約13分)
3位 東小金井 6.08万円(JR中央線/東京都小金井市/約7分)
4位 武蔵小金井 6.14万円(JR中央線/東京都小金井市/約11分)
5位 武蔵境 6.59万円(JR中央線/東京都武蔵野市/約5分)
6位 久我山 6.75万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約3分)
7位 三鷹台 6.86万円(京王井の頭線/東京都三鷹市/約2分)
8位 三鷹 6.87万円(JR中央線/東京都三鷹市/約2分)
9位 浜田山 7.09万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約9分)
10位 西永福 7.10万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約10分)
11位 富士見ヶ丘 7.14万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約5分)
12位 西荻窪 7.19万円(JR中央線/東京都杉並区/約2分)
13位 高井戸 7.22万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約7分)
14位 永福町 7.33万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約7分)
15位 阿佐ヶ谷 7.38万円(JR中央線/東京都杉並区/約6分)
15位 南阿佐ヶ谷 7.38万円(東京メトロ丸ノ内線/東京都杉並区/約11分)

トップ5は東京市部にあるJR中央線の駅が独占
今回の調査は吉祥寺駅を基点にして15分圏内と調査対象範囲を狭く設定したため、トップ15の
顔ぶれは1駅だけをのぞいて、吉祥寺駅から乗り換えせずに行けるJR中央線・京王井の頭線とい
う2路線いずれかの駅という結果となった。
そして最も家賃相場が安かったのは、吉祥寺からJR中央線で下り方面に6駅目の西国分寺駅。JR
中央線のほか武蔵野線も乗り入れており、埼玉県の浦和・川口方面にもアクセスしやすい。駅
ビルにカフェや飲食店など15店舗が並び、駅南口にはショッピングセンターもあり毎日の買い
物には困らない環境。駅南東部には緑豊かな「都立武蔵国分寺公園」があるのも魅力の一つだ
。そして吉祥寺駅まで約15分という立地ながら家賃相場は5万円台なので、穴場の街と言えるだ
ろう。
2位は西国分寺駅から吉祥寺方面へ1駅目の国分寺駅。JR中央線に加えて西武鉄道国分寺線・多
摩湖線の計3路線が乗り入れており、駅前も西国分寺駅以上ににぎわっている。駅北口では再開
発が進行中で、2018年春の完成を目指して2棟の高層ビルの建築が進んでいる。今後はいま以上
に街の人気が高まるかもしれない。
3位~5位も同じくJR中央線の駅がランクイン。トップ5の駅は都内の西側、いわゆる東京市部に
位置し、23区内に比べると緑が多く静かな街並みで、住宅地として支持されている。また隣接
し合う3位~5位の駅周辺には大学のキャンパスも点在しており、学生が住む街としても人気が
あることから家賃相場も低めに抑えられている。
吉祥寺までの近さだけに注目すると後悔する可能性も……?
6位には京王井の頭線の久我山駅がランクイン。吉祥寺駅までは各駅停車で3駅だが、急行に乗
れば1駅。さらに急行なら渋谷駅まで4駅・約16分という便利さながら、家賃相場は6.75万円。7
位の京王井の頭線・三鷹台駅のほうが吉祥寺駅には1駅ぶん近いものの各駅停車しか停まらない
ことや、渋谷駅へのアクセス、さらに家賃相場を見比べると、久我山駅のほうがお得と言えそ
うだ。
さて、今回の調査時点では吉祥寺駅の家賃相場は、9位の京王井の頭線・浜田山駅と同額の7.09
万円。
吉祥寺駅は人気のエリアではあるものの、渋谷や新宿といった都心部からは少々離れたロケー
ションということもあり、10位以下の駅のほうが吉祥寺よりも家賃相場が高い結果になった。
つまり、単純に吉
祥寺周辺に安く住みたいならば、10位以下は候補から除外していいだろう。
しかし、「吉祥寺の近くがいい、でも渋谷や新宿へも出やすいとうれしい」とお考えなら話は
変わってくる。14位の永福町駅は京王井の頭線・急行で吉祥寺駅まで2駅、渋谷駅まで3駅とい
う好立地。15位の阿佐ヶ谷駅はJR中央線で吉祥寺駅まで3駅、新宿駅まで5駅とこちらも便利だ
。「吉祥寺に近い!」という点だけに目を奪われず、そのほかの主要駅へのアクセスや家賃相
場もあわせて考慮すると、後悔しない住まい探しができるだろう。

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25 リノベオブザイヤー受賞の素敵リノベ実例[4] 商店街に現れる「アーケードハウス」
2017/4/6 読売新聞
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“その年を代表するリノベーション作品”を決める「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」。
『ひと気のない薄暗いアーケードにともされた、暮らしの明かりに衝撃を受けた』そんな審査
員評を受けて、2016年度のリノベーション・オブ・ザ・イヤー(主催:一般社団法人リノベー
ション住宅推進協議会)の総合グランプリに輝いた福岡県行橋市のリノベーション物件「アー
ケードハウス」。単にデザインという視点だけでなく、リノベーションがこれからの時代に果
たしていくべき役割を考えさせられる空間です。とりわけ地方都市の抱える問題にもヒントを
与えてくれそうな今回のリノベーション物件に関して、さらに詳しくお話を聞いてみました。
古物件を現代のライフスタイル、好みのデザインや機能に合わせて改修する「リノベーション
」。この連載では『リノベーション・オブ・ザ・イヤー2016』の受賞物件のなかから4つの実例
を紹介。リノベーションに至るまでの背景、想い、こだわりポイントなどを施主のみなさんに
取材してきました。

リノベーションデータ
・築年:1979年10月
・構造:鉄骨造
・リノベーション面積:114.21m2
・施工期間:5カ月
・費用:1800万円(税込/外構工事や駐車場整備、物置制作等の費用も含む)

一貫してぶれなかった「アーケードを見下ろすLDK」のアイデア
「アーケードハウス」の設計を手がけたのは、北九州に拠点を置く株式会社タムタムデザイン
の田村晟一朗(たむら せいいちろう)さん。実は、田村さんのところに相談が来たときには、
施主のご家族は既にこの商店街での暮らしを決めていました。大阪から地元の行橋市へ移住を
考えたとき、ちょうどよい物件を探していたものの出会いがなかった。それならば「駅から近
いし、利便性もいい」と、祖父母が商いをしている商店街の物件、その上の空き店舗での暮ら
しを選択したそうです。
もともと入居していた学習塾が撤退してから5年。長く空き店舗のままだった物件に初めて足を
踏み入れた瞬間から、田村さんのなかでは「アーケードに面した場所にリビングを置く」とい
うアイデアが浮かんだそうです。施主も、「自分が育った商店街を見渡しながら暮らす」とい
う斬新なアイデアを、最初から気に入ったのだとか。最終的な図面が決まるまでには、プラン
全体はあれこれと変わっていきましたが、この「アーケードを見下ろすLDK」だけは、変わるこ
となく一貫していました。

もう一つの軸となったインナーバルコニー
今回の設計のなかで、もう一つの軸になっているのがインナーバルコニーです。当初は、新築
当時の図面にあった天窓を活かすプランを提案していました。しかし、施主からの「洗濯もの
を干したい」という要望から生まれてきたアイデアが、インナーバルコニー。
最初は、小さなスペースでしたが、最終的には6畳ほどの空間が確保されました。「光がとれな
い」「風が抜けない」といった空間の制約を解決できただけでなく、玄関から各居室までの全
ての空間がゆるやかにつながるという間取りに。
おかげで「歯を磨いている」とか、「お風呂に入っている」といった、家族の存在をいつも何
気に感じられる空間のコミュニケーションが生まれました。
難易度の高いリノベーションプランだけに、当初の想定予算を超える部分もでてきましたが、
施主ご家族が最終的にはプランを納得。今では、インナーバルコニーのおかげで「家族の距離
感がちょうどよい家になった」と感じているそうです。

表層的なデザインだけでなく法令順守もカギに
施主のこだわりであるヘリンボーンの床材を使うなど、全体にモダンに仕上がっている空間で
すが、表層的なデザインだけでなく、法令順守の部分も徹底したそうです。
商店街から住居へのリノベーション、また、100m2を超える空間だったので、用途変更の有無を
含めたさまざまな順法確認を丁寧に行っていきました。リノベーションに対する不安要素を払
拭していくためにも、法令をクリアするなど安心・安全を提供していく部分には、特に力を入
れています。
そんな「アーケードハウス」の暮らしで感じているメリットを施主さんにお聞きしてみると…

『雨の日に傘をささずに買い物に出かけられるし、夜でも真っ暗にはならないので防犯上も安
心、さらに、飲食店にも徒歩で行ける……』などなど言葉が尽きません。もちろん、「歩行者
天国なので、クルマを乗り入れるのに許可が必要になる」など、一般では想定できないような
ルールを課せられる面もあるそうです。
商店街に暮らすのは斬新ではなく、むしろリバイバル発想
今回の受賞を機に、さまざまなインタビューで「商店街の2階に住むのは、これまでにない斬新
な発想ですね」と、問いかけられたそうです。
しかし、田村さんは「歴史をひも解くと、もともと商店街は1階で商いをして、2階で生活する
というのが常な場所だった。だから、基本に戻るというか、リバイバル的な発想でしょう」と
語ります。むしろ、都心と郊外が商業エリアと住居エリアといったようにゾーニングされてき
たのは、近代の手法。パリやニューヨークといった都市では、1?2階に商店、中階にオフィス、
そして上階に住居といった3次元的な職住隣接の都市計画が一般的です。「人が住むところは、
商いも栄える」の考え方からすると、空き店舗に苦戦する地方の商店街の解決策にもつながり
そうです。

リノベーションのこれからの役割
今回施主が田村さんに依頼をしたのは、ホームページをご覧になったのがきっかけでした。施
主のお母さまと偶然同じ「高知県出身」という共通点もあったとか。高知県の高校を卒業した
田村さんは、設計士を目指して、関東や関西ではなくあえて北九州という地を選んだそうです

リノベーションを中心とした設計のお仕事をする一方で、北九州の古い物件をシェアオフィス
に改装して運営するなど、リノベーション発想の事業も手がけていらっしゃいます。受賞後に
は、北九州市の北橋健治市長を、田村さんが表敬訪問される機会もあったそうです。リノベー
ションスクール発祥の地でもある北九州は、もともと古い建物を利活用しようという土壌があ
るまち。行政側もそうした動きに感度が高いようです。
リノベーションを通して「目の前のお客さまを満足させながらも、その向こうにある社会のこ
とも考えていきたい」と言う田村さん。今回のアーケードハウスをきっけかに、商店街をとも
す光がつながっていくのを楽しみにしているそうです。

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26 きょうだいが賃貸住宅で自然死。そのとき誰が、何を、どうすればいいの? 2017/4/
6 読売新聞
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先日、タレントのいとうまい子さんが、兄の自然死とそれにともなう不動産会社の対応をブロ
グで明らかにし、話題となっていた。晩婚化・未婚化が進み、一人暮らしの人が増えている今
、賃貸住宅での自然死・突然死はひとごとではないというのが注目を集めた背景にありそうだ
。では、実際にきょうだいや家族・親戚が自然死をしたらどうしたらいいのか、トラブルの相
談先や予防の方法を専門家に聞いてみた。
自然死に気がついたら、まずどこに知らせる? 警察? 救急?
まずは、いとうさんの話を整理してみよう。今年1月、いとうまい子さんの兄が、自宅で亡くな
ったという。眠ったままの突然死であり、殺人や自殺でもないとのことだが、不動産会社から
「1日でも早く撤去させろ!」「フローリングを変えるから120万円払え!」といった心無い言
葉をかけられたという。
きょうだいや家族・親戚が亡くなったとあれば、それだけでもショックは大きいもの。とはい
え、死亡に伴う事務手続きなどは粛々と行わなくてはいけないが、そもそも、きょうだいや家
族の死亡に伴う手続きや整理などは、何をどうすればいいのか、分からないことばかりだ。そ
こで行政書士であり、遺品整理などにも詳しい第八行政書士事務所の谷茂さんに聞いてみた。
「まず、誰にも看取られずに亡くなっていた場合、警察による確認が必要となります。明らか
に死亡しているなら警察へ連絡し、それ以外の場合は救急(119番)へ連絡しましょう。
その後に、賃貸物件の貸主である大家や管理会社に知らせてください。あわせて、故人が地域
包括支援センターや民生委員などとかかわっていたら担当者へ、生活保護を受けていた場合は
生活保護受給者を担当する部署へ連絡してあげるとスムーズです」(谷さん、以下同)
その後は、亡くなった場所である賃貸物件も含めた故人の遺したものを親族間で相続するかど
うかの話し合いをし、相続するか、もしくは相続放棄をするかを決めるという。相続/相続放
棄で大きく手続きに差が出て来るのがその大きな理由だという。また、相続する場合は、誰が
相続するのか、その後の各種手続きを行う代表者を決めていくという。
「賃貸物件での手続きでいうと、まずは解約するのか利用し続けるのかどうかという、貸主側
との協議が必要になります。その上で賃貸物件を解約するなら、賃貸借契約の退去予告、電気
水道などのライフライン、契約していたインターネットや衛星放送などの解約手続き、その他
、退去時に必要となる手続きを行います。その後、遺品整理を行い、貸主側との立会いのうえ
、原状回復費などの精算を済ませることによって賃貸物件の退去は完了します」
と、代表者が決まったあとは、いつ賃貸住宅を退去するかを決めて、それにあわせて手続き・
遺品整理を進めていく段取りとなりそうだ。
すぐに退去しなきゃダメ? 清掃費用は誰が負担するの?
今回のいとうまい子さんのケースだと、「すぐに賃貸住宅を退去せよ」といわれたようだが、
傷心の家族にとっては、残酷な話でもあり、気持ちの整理もつかないはず。そもそも、賃貸借
契約も「契約」である以上、賃料を遺族が負担していれば、すぐに退去しなくても済むのでは
ないだろうか。
「入居者が亡くなった場合、相続人に賃借人としての地位が承継されていますので、正当な事
由なしに一方的に退去させられるということはありません。ですので、室内での自然死だけを
理由としてすぐに賃貸契約を解除して退去させられることはありません。実際、故人との思い
出や心の整理がつかないということで、入居者が亡くなってから数年たってから遺品整理を行
い、その間ずっと誰も住んでいない部屋の賃料を払い続けていたご遺族もいらっしゃいます」
こう聞くと少しホッとするし、家賃を負担し、貸主との信頼関係を常識の範囲で保てていれば
、慌てて退去/遺品整理をすることはなさそうだ。一方で、これは自然死が比較的早期に発見
されたケース。発見が遅くなり遺体が腐敗しているような場合だと、死臭やハエなどの害虫の
苦情が近隣から大家や管理会社へと寄せられることとなり、こうした被害を抑える意味で至急
・遺品整理を行ってほしいと要求されることも少なくないという。そのため、入居者死亡発見
後、すぐに遺品整理や特殊清掃に取り掛からざるを得ないこともある。
今回もう一つ、注目を集めていたのが、自然死に伴う費用に関する点だ。「フローリングの張
り替え」「120万円払え」などと、高額の清掃費用を求められたようだが、これは適切なのだろ
うか。
「いとうさんのブログを拝見する限り、ご兄弟は自然死のようですので、過去の判例に示され
ているとおり、借家で入居者が病気などで亡くなることはごく当たり前のことという認識で、
遺体が早期に発見されているような場合は通常の退去と同じ国土交通省のガイドラインに沿っ
た精算方法となると考えられます」
早期に発見できていれば、通常の退去時の精算で良いという考えかたのようだ。一方で、発見
が遅れ、遺体が腐敗していたような場合については、弁護士の間でも意見が別れるところだと
いう。
「遺体が腐敗したことを原因とする汚れや臭いについては、借主側は負担しなくても良いとい
う弁護士もいれば、入居者側が負担すべきだとする弁護士もいます。過去の判例では、孤独死
で遺体が腐敗した場合、損害賠償は認めないが、原状回復費用の請求については認めている判
例があります(昭和58年東京地裁)。いずれにしても原状回復費用の借り主負担については、
今後の判例の積み重ねが待たれる部分となります」
つまり、死後の発見が遅れた場合、「どこまで原状回復をするか、貸主の負担はまだ未確定」
というのが現状のようだ。実際、谷さんの事務所に寄せられる相談のなかで多いのは、「貸主
側から請求されている金額が妥当なのかどうか?」というものだとか。
例えば自然死であっても遺体が腐敗したケースでは、貸主/不動産会社は次の入居者に告知を
する必要がある。そのため、「全面リフォームしたので、新品でキレイですよ」と次の入居者
へ伝えられるよう、自然死があった箇所とは関係ない部分もリフォームし、その費用全額を入
居者側に求めるケースもあるという。
また、これはあくまで自然死のケース。自殺や殺人事件などは借り主の費用負担についても別
の判断となるので、注意してほしい。
トラブル防止&突然死を早期発見するための仕組みとは?
では、上記のように、「原状回復費用として、高額請求された」といったトラブルになってし
まった場合、どこに相談すればいいのだろうか。
「まず、話し合いの段階なら賃貸借に詳しい専門家や国民生活センター、行政で開催される法
律の無料相談会などで聞いてみましょう。すでに“トラブル”の段階になってしまっていたら
、『弁護士』や『司法書士』などの訴訟を代行できる専門家に相談を。こうした専門家を探し
たいがどこに聞けばいいのか分からないといった場合は『法テラス』や各地の弁護士会館など
に聞いてみるといいでしょう」
あわせて、気になるのが遺品整理にかかる費用だ。もちろん、遺族ができればベストだが、離
れて暮らす場合、体力的にも時間的にも限界があるもの。プロに依頼する場合の目安はいくら
くらいなのだろうか。
「遺品整理費用は、家財の量で大きく異なりますので、ひとり暮らしでも荷物がたくさんある
方とほんの少ししかない方とではその金額には何倍もひらきが出てきます。強いて例を挙げる
なら、一般的な家財量でテレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の家電リサイクル対象商品が各1点
ずつ、住宅の場所も極端な高層階や狭小地などでないといった条件で10万円前後かと思われま
す。当事務所の場合は10万~15万円ほどが相場となります」と教えてくれた。
また、ひと口に「遺品整理」といってもその方法はさまざまで、貴重品の捜索・思い出の品の
保管などまで行う業者もいれば、すべてをゴミとして処分してしまう業者もいるという。作業
の工数が増えればその分、費用は高額になってくる。どちらが良い悪いというものではなく、
遺族がどこまで求めるかで依頼先および費用は変わってくると憶えておきたい。
最後に、一人暮らしをしているきょうだいの突然死や孤独死・孤立死を防ぐための方法につい
て聞いてみた。
「病気などは予見しにくく、家族やきょうだいと同居していないような状況では突然死を防ぐ
というのは難しいのが現状です。そのため、一人暮らしの方の異常をいかに早く察知して駆け
つけることができるかがポイントになります」
現在、一人暮らしの異常を察知するための仕組みとして、センサーや緊急ボタン、スマートフ
ォンなどを利用した見守りの方法があるが、一般の賃貸住宅に普及しているとはいい難い。せ
めて、一人暮らしのきょうだいがいるのであれば、こまめに連絡をとり、「元気にしている?
」「今度、会おうね」などとやりとりしておくのが、有効なようだ。

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27 大成建設、住環境の解析時間5分の1 省エネ性など3Dで可視化 2017/4/12 日経
産業新聞
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 大成建設はオフィスビルやホールなどの建物について、省エネ性や環境性を設計段階から詳
細に把握できるシステムを開発した。3次元(3D)データによる設計技術を応用し、空調や
照明などの影響を解析する。解析結果は画面上の3Dモデルに図示して「見える化」する。解
析時間が従来の2割で済み、設計変更にも対応しやすい。

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28 JFEエンジ、津工場「橋梁頼み」転換 2017/4/12 日経産業新聞
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 JFEエンジニアリングは津工場(津市)で、生産品目の拡充を進める。現在は鋼鉄製の橋
梁を主力としているが、国内の橋梁市場は縮小傾向が続いている。大口径のトンネル掘削機の
生産を始めるほか、港湾で使われるコンテナクレーンの生産を拡大する。これまで8~9割が
橋梁だった比率を、2020年度に5割程度まで引き下げる。

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29 太陽光発電を効率運用、自家消費型に商機 日立パワーソリューションズ 2017/4/11
日経産業新聞
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 発電設備などを手掛ける日立パワーソリューションズ(茨城県日立市、石井義人社長)は、
太陽光発電を効率よく運用できるシステムの実証実験を始めた。年間電力使用量の3割削減を
目指す。工場やオフィスにおける太陽光発電の活用方法が、今後は売電から自家消費へ移行す
るとみて、システムの拡販を狙う。

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30 大型破砕機増産へ新倉庫 修理工場も設置 2017/4/11 日経産業新聞
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 オカダアイヨンは建物の解体に使う破砕機で、大型機の需要拡大に対応した生産、修理体制
を整える。埼玉県の子会社工場に倉庫を新設するほか、修理工場も設ける。夏季五輪開催を控
える東京を中心とした都市開発や、建設分野の人手不足を背景とした需要を取り込む考えで、2
021年3月期に連結売上高を16年3月期比1.7倍の200億円を目指す計画の原動力とする。

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31 砂利の大きさ 自動判定 清水建設が八ツ場ダムでシステム導入 2017/4/7 日経産
業新聞
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 清水建設はコンクリートの材料となる砂利「骨材」の大きさを自動判定するシステムを開発
した。3次元センサーの画像を分析する。品質が向上し、判定の精度が増せば省人化にもつな
がる。群馬県長野原町の八ツ場ダムで導入した。

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32 太陽光、新設から保守へ スマートエナジーが30億円調達 2017/4/7 日経産業新聞
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 環境ベンチャーのスマートエナジー(東京・中央、大串卓矢社長)は米ゴールドマン・サッ
クス(GS)を引受先とする第三者割当増資を実施し、30億円を調達する。調達資金を基に、
太陽光発電所の新規開発から、既存発電所の運用・保守事業への転換を進める。国内では太陽
光発電所の新設が難しくなっており、事業モデルの見直しが広がりそうだ。

2017-04-13 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed