住宅関連新聞記事ダイジェスト No.685  2017/05/18~2017/05/24

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.685  2017/05/18~2017/05/24
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【日本経済新聞】
1 TOTO、洗面化粧台の最高級ブランド 13年ぶり全面刷新
2 太陽光パネル出荷2年連続減 国産勢、外資攻勢と価格低下の逆風
3 創業者の熱き思い 原点 技競うプレハブ住宅(2)
4 じもとホールディングス、中小への貸出増
5 ロボット、24時間フル生産 技競うプレハブ住宅(1)
6 「金属加工の技で新製品」テクノタイヨー(関西企業のチカラ) 耐震や医療機器に応用

7 システムキッチンのカウンターに新柄 TOTO
8 賃貸住宅 10年で75棟受注 依頼主の心、初回につかむ
9 日銀仙台支店、住宅投資の判断引き下げ
10 TSON、太陽光付き分譲住宅に課題
11 京都の聴竹居など10件、重要文化財に 文化審議会が答申
12 名古屋木材、分譲マンションと分譲住宅の売り上げ堅調
13 ホンダ、東急不HDと超小型EV活用の実証実験 千葉の団地で
14 新築マンション「今が買い時」47% 首都圏3月下旬
15 アラフォーで結婚・出産 マネープランの注意点は?

【朝日新聞】
16 空き家対策モデル事業の提案募集を開始 国交省
17 民泊活用で地方創生推進、徳島県などと連携協定 百戦錬磨
18 分譲業が改善 土地総研・業況等調査
19 国内最大規模の民泊イベント 27日、新宿で
20 LGBTの4割「フレンドリーな不動産を認知」 スマイスター調べ
21 17年度「住宅・建築物技術高度化事業」の提案募集を開始 国交省
22 大東建託子会社が環境省から表彰
23 自動水栓が建築設備技術遺産に TOTO
24 空き家対策で「8つの提言」 自民党 中古住宅市場活性化委
25 首都圏マンション発売戸数、3カ月連続増 不動産経済研
26 4月分譲マンション賃料 首都圏再び下落し、年初来の最低値に 東京カンテイ調べ
27 自治体総合フェア2017、24日から東京ビッグサイトで
28 「不動産相続の相談窓口」 加盟が100エリア突破 ハイアス&C

【読売新聞】
29 横浜最大級の先進エコタウン「リストガーデン nococo-town」6月上旬販売、リスト
30 寒すぎるお風呂をリフォーム! 費用を安くすませるコツは? 一部と全部だとどっちが
お得なの?
31 「地域の価値を上げることが建物の価値向上に」賃貸マンションリノベで駐車場を公園
にしたワケ

【日経産業新聞】
32 Looop、フィリピンで太陽光システム販売 日系工場向け
33 受付ロボ、来客を顔認証 アビストが開発、担当部署に連絡
34 大林組、老朽桟橋をロボで点検 水上でも安定撮影

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1 TOTO、洗面化粧台の最高級ブランド 13年ぶり全面刷新 2017/5/24 日本経済新

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 TOTOは24日、6月に発売する高級洗面化粧台の新ブランド「ESCUA(エスクア)」
の新商品説明会を開いた。最高級ブランドとしては13年ぶりの全面刷新で、発売3年後には前
身ブランドの2016年度の2倍の販売台数をめざす。同社が洗面化粧台に本格参入してから間も
なく50年。新築住宅着工戸数が減少するなど住設メーカー巡る市場環境が大きく変わるなか、
リフォーム市場深耕の切り札として同社の期待は大きい。
 エスクアの価格は27万5000円(税抜き、施工費別)からで、同社の中価格帯ブランド「オク
ターブ」(21万3400円~)や「サクア」(12万7300円~)を上回る価格帯だ。洗面カウンター
に洗面ボウルや水栓、化粧鏡などを好みに自由に組み合わせられるのが特徴だ。
 「モデルチェンジに合わせて国内外の顧客のニーズの把握に努めた。インテリアに合わせて
選べるのがポイントで、家具のようなたたずまいのデザインを目指した」。TOTOデザイン
第一部の矢部信弘・デザイン主幹は同日の説明会でこのように強調した。
 エスクアは従来の最高級ブランド「システム・Jシリーズ」を全面刷新して誕生。抗菌や防
カビに優れた素材など機能性を重視すると共に、床から浮いているかのようなデザインのキャ
ビネット、顔に影が出にくく光を満遍なく照らす発光ダイオード(LED)照明を備えた化粧
鏡、高級感のある洗面ボウルなどデザイン性を重視している。
 「デザインと機能を融合した最高級ブランドだ」。商品営業推進第二部の中野郁史部長は自
信をみせる。主戦場となるリフォーム市場では「マンション、戸建てのいずれも狙える」と話
す。
 同社がリフォーム希望がある持ち家に住む女性を対象にした調査によると、洗面所について
「来客に配慮した、人に見せられる空間にしたい」との意識を持つ人が全体の約41%に上った
。「シティーホテルやリゾートホテルのような空間にしたい」との声も約22%に上るなど、洗
面化粧台に対してデザインを求める声は強まっている。
 同社が洗面化粧台に本格参入したのが高度経済成長まっただ中の1968年。朝シャンブームに
乗ったシャンプードレッサー(洗髪洗面化粧台)を発売した80年代、洗濯機などと一体化した
デザインのランドリードレッサーを発売した90年代など、時代と共に消費者が洗面化粧台に求
めるデザインや機能は大きく変わってきた。超高齢社会に突入する日本でエスクアは新たな価
値観を明示したブランドと言えそうだ。

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2 太陽光パネル出荷2年連続減 国産勢、外資攻勢と価格低下の逆風 2017/5/24 日本
経済新聞
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 太陽光発電協会(東京・港)が24日発表した2016年度の太陽光パネルの国内出荷量は15年度
比11%減の634万キロワットだった。2年連続で前年割れとなった。電力の買い取り価格の引き
下げでパネル市場の縮小が続いている。なかでも国内生産する日本のパネルメーカーは、外資
勢の攻勢とパネル価格の低下という二重の逆風に直面している。
 国内生産品は前年度比18%減となった。海外生産品は7%減で、国産品の厳しい状況が続い
ている。
 固定価格買い取り制度(FIT)の見直しで発電事業者は発電設備のコストダウンを急ぐ。
安い海外製品を展開する外資勢は日本での販売や保守管理の体制を強化しており、シェアを増
やしている。
 太陽光パネルの国内価格も下落が続いている。周辺機器などを含めた産業用の太陽光発電シ
ステムの平均価格は過去4年間で24%下落した。システム費用の約半分はパネルの価格が占め
るとされる。
これらの逆風を受け日本メーカーは国内生産の再編を進めている。京セラは三重県の組み立
て工場を今春休止した。昭和シェル石油子会社のソーラーフロンティアは、昨年までフル稼働
だった国内の生産を3割減らした。パナソニックも昨年2月以降、大阪府内の主力工場の稼働
を停止したことで国内外合わせた工場稼働率は現在半分程度にとどまっている。
 国産品のブランドが強い住宅用が期待されるが、足元は減少。前年比では22%の減少となっ
た。
 市場の縮小を受け、パネルメーカーでも発電所の保守管理事業に力を入れる動きが出ている
。シャープは昨年後半から他社製パネルを使った発電所の保守管理を受注している。今までは
自社製パネルを使った発電所に限定していた。ソーラーフロンティアは22日に中小規模の発電
所の監視事業に参入すると発表した。
 ただ、これらの保守管理市場も市場規模はまだ小さい。調査会社の富士経済によると、15年
度の国内の市場規模はパネル市場の9050億円に対して290億円。日本のパネルメーカーは国内市
場の縮小を受けさらなる再編や新規事業の開拓を迫られている。

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3 創業者の熱き思い 原点 技競うプレハブ住宅(2) 2017/5/24 日本経済新聞
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 大和ハウス工業の創業者、石橋信夫氏はアユ釣りが好きだった。夕方まで河原にいる子供た
ちに声をかけたところ、家が狭いために帰りそびれていたと知る。そこで3時間で建つ勉強部
屋の開発を命じた。1959年に発売された「ミゼットハウス」だ。
 10平方メートル以下の増築なので建築確認申請が要らず、価格は6畳で11万8千円。団塊の
世代が個室を欲しがる年ごろになっていた。速い、安いに加え「欧米風に窓を観音開きにした
のが受けた」(総合技術研究所の広沢建二所長代行)。
 これが「プレハブ住宅の原点」(大和ハウス)。だが積水ハウスによると、風呂などもそろ
えてこそ住宅。60年発売の「セキスイハウスA型」が「先駆け」だという。第1号を関西系の
大手2社が互いに譲らず、といったところか。
 松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下幸之助氏も59年、松下電工(同)に工
業化住宅の開発を指示。「優れた住宅の供給は国家的見地から急務」と、グループを挙げて取
り組む姿勢を示した。61年には「松下1号型」が発売され、63年にはナショナル住宅建材(現
パナホーム)が設立されている。
 積水化学工業は60年に住宅事業を分社して積水ハウス産業(現積水ハウス)を設立した。積
水ハウスは設立後赤字が続いたが、積水化学出身の田鍋健氏が社長となって黒字化を果たす。
 その後、積水化学に「住宅について技術者を教育してほしい」と頼まれた田鍋氏は「なんで
いまごろ」と思いながらも引き受けた。積水化学は71年、柱と梁(はり)を箱型に一体化した
ユニットまで工場で生産する「セキスイハイム」を発売する。現在、両社は株式を持ち合いつ
つ、住宅メーカーとしては競合するという微妙な関係にある。

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4 じもとホールディングス、中小への貸出増 2017/5/23 日本経済新聞
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【中小への貸出増】マイナス金利政策で市場金利が下がり資金利益が減少。地元中小企業への
貸し出しを大幅に増やし、貸出金利息の減少幅を最小限にとどめる工夫も。住宅ローンも金利
競争に巻き込まれないよう、コンサルティングサービスなどを強化して需要を取り込むが状況
厳しく最終減益に。

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5 ロボット、24時間フル生産 技競うプレハブ住宅(1) 2017/5/23 日本経済新聞
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 工場で家を造る。プレハブ住宅の歴史は関西系企業が切り開き、先導してきた。これまで耐
震性や省エネなどの技術を競ってきたが、今後は人工知能(AI)の活用による生産改革や、
住む人の健康に配慮した「スマートハウス」化などが新たな競争の舞台になりそうだ。

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 積水ハウスの静岡工場(静岡県掛川市)。低層住宅の骨組みを製造する第3鉄工場では、127
台のロボットが24時間体制で稼働し、自動化率は96%強に達した。自動化率を高めたのは人件
費を抑えながら品種を増やし、設計の自由度を高めるためだ。工藤正人工場長は「積載効率を
考慮しつつ、可能な限り自動化を進める」と話す。工場で生産する部材が大きくなりすぎると
、施工現場への輸送効率が下がるからだ。
 1965年に日本初の住宅量産専門工場として稼働した大和ハウス工業の奈良工場(奈良市)。
外壁パネルなどを製造する第1工場は2013年の建て替えにより、1人当たりの1時間の生産量
を示す労働生産性が約33%向上した。「ラインの設計を変え、ロボットを増やすなど全面的に
刷新した」(尾崎学工場長)
 柱、壁など主要な部材を事前に工場で造るプレハブ住宅が登場したのは1960年前後。関西系
の大和ハウス、積水ハウスが相次いで参入し、今も2強の座を保っている。
 工場生産の利点は多い。まず品質が安定する。積水化学工業・住宅カンパニーの池田章事業
企画グループ長は「例えばヒトによる溶接は、ロボットと比べて技能のバラツキが大きい」と
語る。天候に左右される現場での施工日数を短くできることや、ロボットなどの利用で働く人
の負担を軽くできることもメリットだ。

□   □

 一方、大手プレハブメーカーの住宅は、工務店が在来工法で建てる住宅より価格が高い。プ
レハブ建築協会には旭化成ホームズ、ミサワホームなども加盟しており、プレハブ住宅合計の
着工戸数は昨年で15万戸弱。住宅総数に占める比率は92年に18%に達したが、ここ数年は15%
程度で、やはり価格の要因が大きいようだ。プレハブ大手も量的拡大が望めないなかで、低価
格化より高機能化を志向している。

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6 「金属加工の技で新製品」テクノタイヨー(関西企業のチカラ) 耐震や医療機器に応用
2017/5/23 日本経済新聞
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 テクノタイヨー(堺市)は産業用ロボットや計測機器に使う金属部品の精密な加工に定評が
ある。最近は振動や衝撃を抑えるオイルダンパーなど独自製品の開発に力を注ぐ。飛躍のきっ
かけは大学との連携だ。
 独自製品の第1弾となったのが木造住宅の耐震強度を高める制震ダンパー。過去にシステム
キッチンのつり戸棚を引き出すダンパーの設計・製造を受託した実績を生かし、2014年に大阪
府立大や建材関連の商社と組んで商品化した。
 オイルシールに特殊な素材を使い、20年の長期保証を付けた。東日本大震災などで住宅の耐
震需要が高まる中、発売から2年あまりで約2万本を出荷。「新築住宅なら工事費込みで30万
円からの値ごろ感も評価された」と水野敏雄社長は語る。
 同社は1983年の設立以来、部品加工の下請けに徹していたが、2008年のリーマン・ショック
で受注が激減し、利益も落ち込んだ。水野社長は自社ブランドを開発する必要があると判断し
た。
 中小企業の新事業創出を支援する大阪府立大のプログラムに参加したのが12年。当時副学長
だった東健司教授から技術を評価され、技術指導のほか、経営戦略や知的財産の助言を受けた

 今後はトレーニング機器への応用に取り組む。一般的な金属製の重りに代え、負荷を変えら
れるダンパーを採用。利用者が重さを簡単に調節できる点をアピールする。
 近々、医療機器分野に参入する。病気などでリハビリ中の患者の肘や膝の角度を測る関節角
度計を医師や理学療法士に売り込む。従来の関節角度計は一定の角度で止めた状態を保ちにく
く数値の記録に手間がかかったが、大阪府立大の医師らの要望を吸い上げ、5度ごとにカチカ
チと動くようにした。年間5千本の販売を目指す。
 15年夏にはベトナムのハノイ市に全額出資子会社を設立した。ベトナム人4人が働き、難易
度の低い製品を中心に委託生産する。これらの種まきが実を結ぶ22年8月期の売上高で現在の2
.5倍の10億円をめざす。

■「あきらめない」社員と思い共有
 4年前に「3つのこころ」という社是を掲げた。「思いやり」「誠実」「あきらめない」の
3つだ。社員の名札の裏に明記したほか、朝礼で唱和している。すぐに社内に浸透するとは思
わないが、10年、20年かけて社風になってほしいと願っている。
 採用面接でも社是や経営計画を丁寧に説明するように心掛け、当社の経営理念を理解してく
れる人材が集まるようになった。社是は経営者と社員のベクトルや価値観を合わせるのに欠か
せない。

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7 システムキッチンのカウンターに新柄 TOTO 2017/5/22 日本経済新聞
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 TOTO(5332)は6月1日、システムキッチン「THE CRASSO(ザ・クラッソ)
」の「クリスタルカウンター」に新柄2種を追加する。「クリスタルカウンター」は高機能性
樹脂を使い、すりガラスのような美しい質感と機能性が特徴。柄入りタイプのカウンターに、
花びらが舞い散る風景を表現した「花吹き(はなぶき)」と石の結晶を表現した「晶石(しょ
うせき)」の2種を新たに加える。
 「LDK」の間取りでリビング・ダイニング・キッチン空間が一体化した住宅が増え、対面
式タイプのキッチンも増加。「見える」タイプのキッチンが増えたことでデザイン性にこだわ
る人が増えていることに着目した。「クリスタルパッケージ(柄入り)」の価格は税別174万37
50円から

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8 賃貸住宅 10年で75棟受注 依頼主の心、初回につかむ 2017/5/22 日本経済新聞
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旭化成ホームズ 泉本智寛さん
 旭化成ホームズの賃貸住宅「へーベルメゾン」。建築請負の営業で受注件数トップを走るの
が集合住宅営業本部関西支店でエリアマネージャーを務める泉本智寛・営業1課課長代務(32)
だ。土地所有者が賃貸住宅を建てると実質増税された相続税の節税につながるとあって競争は
激しい。土地の活用法や権利関係で悩む依頼主に数年単位で寄り添い、面倒な調整も人一倍努
力して信頼を集める。
 泉本さんが身を置く関西は首都圏より賃料が低く、依頼主は建築費の安い方に流れやすい。
それでも「維持管理費が少なく長持ちする物件を子や孫に残そう」と唱え続け、累計受注は75
棟。新人から同部門に配属された入社10年目までの歴代営業マンで首位だ。1棟は平均1億円す
るが、3年前には半年で10棟と歴代トップタイを記録。全社表彰式の常連に。肩書は課長代務だ
がれっきとした課長職だ。戸建て部門も含め史上最年少で抜てきされた。

■家族間の調整もいとわず
 賃貸住宅に常設展示場はない。相談者は広告やサイトを見たり、セミナーに参加したりした
人で、銀行や不動産会社からの紹介も増えている。全力投球するのは初回セッションと呼ぶ1度
目の商談。なるべく事前に現地を確かめ、建築可能な建物も調べて臨む。平均2~3時間に及ぶ
が時間を区切らない。悩みや本音を聞ける信頼関係を築くのが先で、商品説明は最後。相続し
た土地に古い家が建ち、家族間での活用法の意見対立や複雑な権利関係を抱えることも多いた
めだ。
 顧客宅に運動用品があれば、自身も休日に草野球や妻とのゴルフを楽しむといった趣味を明
かし家族の話につなげる。話したがらない相手には利回りなど専門性の高い話から始め、頼れ
ると思われるよう努める。
 土地活用の方法は様々。店舗や駐車場を希望する人にはグループ会社や業者を紹介するなど
、礼を尽くす。「後に別の形で契約につながることもある」
 方向性を共有して商談を終える。「初回のやりとりで成否が8割方、決まる」。声がかれるこ
とも多い。

■競合対策より顧客本意の提案
 空室増や家賃下落などリスクはつきものだ。同社は劣化や空室を抑えるため耐火性や遮音性
、耐久性に優れるALC(軽量気泡コンクリート)を使い、設計の自由度も高い。建設費は競合よ
り約2割高いが空室率は3%未満と低い。一方、需要が乏しければ「建てない方がいい」と直言
する。
 プランの提案は「競合を見て値下げし、内容が似れば負ける」と考える。7~8社と競った際
はただひとり他社が推す「オール電化」の必要性は薄いとはじき提案しなかった。「競合がい
てもいなくても、最適な建物を考えた」。真摯な態度が信頼され受注できた。
 予算や階数の希望から多少はみだしても3種類ほどプランを作り、選択肢を広げる。窓の少な
い部屋は不人気なので角部屋を増やし、女性への配慮で外廊下をなくすこともある。「営業は
コンサルティング。ご用聞きではだめ」が持論だ。分厚い資料に頼らず自分の言葉で自信を持
ち説明できると成約しやすいという。
 地道な調整力も強みだ。古い店舗兼アパートを建て替えたい依頼主に対し、物件を共有する
不仲な弟が反対した。面倒を避け動かない競合をよそに依頼主、税理士を連れて遠方の弟を訪
ね、権利の持ち分を買い取ると提案。言い争うのをなだめて交渉、理解を得た。
 予算超過で契約が破棄寸前になった時は従来のやり方を見直して使用部材を一から洗い、数
万円単位で削った。「答えは本当にこれだけか」と常に自問する。
 「へーベリアン」と呼ぶ顧客の笑顔を見れば疲れも吹き飛ぶ。「営業は感性」と読み始めた
小説を休日に楽しみ、気持ちを切り替えながら、後進の指導にも注力する。

 いずもと・ともひろ 2006年神戸大経済卒、旭化成ホームズ入社。一貫して関西地区で賃貸
住宅の建築請負の営業に携わる。現在は課長職として部署を引っ張る。大阪府出身。

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9 日銀仙台支店、住宅投資の判断引き下げ 2017/5/20 日本経済新聞
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 日銀仙台支店は19日、東北の5月の景況感について「緩やかな回復基調を続けている」と従
来の判断を据え置いた。住宅投資については「高水準ながらも弱めの動きとなっている」とし
た。「高水準で推移している」としていた4月の判断から引き下げた。
 住宅投資の判断引き下げは2016年1月以来、1年4カ月ぶり。国土交通省によると、東北の
3月の新設住宅着工戸数は前年比4.1%減と、4カ月連続で前年割れだった。日銀仙台支店の竹
沢秀樹支店長は「災害公営住宅や被災者による持ち家の建設が進み、(新たな)着工数が減少
してきた」と話した。
 ただ、16年の東北の着工戸数は6万件を超え、約4万件だった震災前の10年の水準を大きく
上回っている。竹沢氏は「依然として着工数は高水準にある」と指摘した。
 その他の項目はこれまでの判断を据え置いた。生産は「緩やかに持ち直している」との判断
を維持し、輸送機械については「新車投入効果から高水準の生産を続けている」とした。

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10 TSON、太陽光付き分譲住宅に課題 2017/5/19 日本経済新聞
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【太陽光付き分譲住宅に課題】17年6月期は、自社開発の「TSONマーケティングシステム
」を活用し、コンサルティングや広告企画事業を積極展開。増収増益。18年6月期は、太陽光
発電の単価が下がり、太陽光付き分譲住宅の販売が減少傾向。マーケティングシステムの引き
合いは強く、増収増益へ。

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11 京都の聴竹居など10件、重要文化財に 文化審議会が答申 2017/5/19 日本経済新聞
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 国の文化審議会は19日、戦前の木造モダニズム住宅の代表作とされる聴竹居(京都府大山崎
町)や旧和歌山県会議事堂(和歌山県岩出市)など10件の建造物を重要文化財に指定するよう
、松野博一文部科学相に答申した。近く答申通り指定され、建造物の重要文化財は2474件(う
ち国宝223件)となる。
 聴竹居は、京都帝国大教授を務めた建築家、藤井厚二氏が、日本の気候に合わせて自邸とし
て1928(昭和3)年に建てた。現在は大手建設会社が保有し、見学が認められている。
 旧和歌山県会議事堂は明治時代に造られた和風の府県会議事堂で唯一、現存する。1898(明
治31)年に和歌山市に建設され、現在は岩出市に移築されている。
 このほか17世紀に整備された琉球王家の墓所、玉御殿(沖縄県伊是名村)なども指定する。
 重要伝統的建造物群保存地区として、養蚕の発展とともに成立した木造3階建て農家が残る
兵庫県養父市の大屋町大杉地区を選定することも答申した

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12 名古屋木材、分譲マンションと分譲住宅の売り上げ堅調 2017/5/19 日本経済新聞
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【分譲マンションと分譲住宅の売り上げ堅調】三重県鈴鹿市に11階建ての高級分譲マンション
が完成。マンション契約の売り上げが貢献。尾張旭市や岐阜県瑞穂市で分譲住宅を建築。売り
上げ増を狙う。賃貸アパートのリフォーム事業が堅調に推移すると予想され、最終赤字脱却を
目指す。年30円配当維持。

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13 ホンダ、東急不HDと超小型EV活用の実証実験 千葉の団地で 2017/5/18 日本経
済新聞
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 ホンダは18日、東急不動産ホールディングスと組んで、千葉県内の郊外型住宅団地で電動車
両などを活用する実証実験を始めると発表した。団地内の住民の移動手段として超小型電気自
動車(EV)などを提供し、有効性や利便性を検証する。高齢化への対応や環境配慮型都市の
実現をめざす。
 実験は千葉県大網白里市と東金市にまたがる郊外型住宅団地「季美の森」で、2017年夏から
約3年間実施する。季美の森は1994年に分譲が始まり、約1500世帯3700人以上が生活をしてい
る。
 ホンダは2人乗りの超小型EV「MC―β(エムシーベータ)」や1人乗りの電動カート「
モンパルML200」を住民の移動手段として提供する。電動車両の活用以外では、歩行支援ロボ
ット「歩行アシスト」を活用した健康支援事業も予定している。
 ホンダと東急不HDは住民や大学、研究機関などと連携して実証実験を進め、他の郊外型住
宅団地に成果を展開することも検討しているという。

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14 新築マンション「今が買い時」47% 首都圏3月下旬 2017/5/18 日本経済新聞
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 リクルート住まいカンパニー(東京・中央)が18日発表したアンケート調査によると、首都
圏の住宅購入検討者で新築分譲マンションを「今が買い時」と考える割合は3月下旬時点で46.
7%だった。前年同月比で2.8ポイント上昇し、昨年6月以来の高水準だった。マンション価格
は高止まりしているが、景況感の改善や金利の先高観を受けて買い時と判断する回答者が増え
たという。
 調査は四半期ごとに実施している。今回実施した3月下旬は不動産会社が在庫のマンション
を値引き販売するケースが目立った。ここ数年値引き販売が少なかったこともあり、買い時と
判断する人が増えたとみられる。中古マンションについて今が買い時と考える割合は39.2%と2
.9ポイント低下した。
 関西や東海を含む七大都市圏全体では、新築分譲マンションを買い時とする回答の割合は45.
8%と2.2ポイント上昇した。最も割合が高かったのは福岡市の49.0%で8.0ポイント上昇。好立
地の新築マンションが分譲された影響もあったという。

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15 アラフォーで結婚・出産 マネープランの注意点は? 2017/5/18 日本経済新聞
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 アラフォー結婚&出産が増えています。子供が成人するときは夫婦共に60歳過ぎ、というケ
ースは、以前ほど珍しくなくなりました。家計相談でも40歳以降で出産したという人が増えて
います。
 皆さん、60歳以降も働くつもりでいますが、国税庁の民間給与実態統計調査によれば、サラ
リーマンの給与のピークは50代前半。将来を考えると、不安を感じる人もいることでしょう。
今回は「晩婚・晩産のマネープラン」を考えてみます。
 60歳に向けて用意すべきお金は「子供の大学進学にかかる教育費」と「夫婦の老後資金」で
す(高校までの教育費は、毎年の収入で補うのが基本です)。
 例えば、30歳で末子出産が済んでいると、子供が社会人になるのは52歳。それから60歳まで
は最後の「ためどき」として、ハイペースで老後資金をためることができます。
 ところが40代出産だと、子供が社会人になるのは親が60歳過ぎなので「最後のためどき」が
ない! 教育費をためながら、同時進行で老後資金もためなくてはなりません。ここ、重要ポ
イントですよ。
 晩産カップルの教育費のため方の鉄則は、「大学費用は子供が18歳になるまでにためること
」です。子供が大学在学中に定年を迎えると、多くの家庭では、収入から教育費を賄うことが
難しくなるからです。
 目標額はざっくり、子供1人につき4年間で450万円。クラッとくる金額かもしれませんが、子
供誕生後、毎月2万円を積み立てると、18年後には432万円。月2万円なら、ためられますね。行
事のお祝い、お年玉などを取っておくと、合わせて450万円くらい準備できるでしょう。
 子供を授かるまでの間に貯蓄がずいぶんできている人もいます。その場合は、貯蓄から500万
円程度を教育費としてよけておくプランもアリです。

■共働きは老後にご褒美がある!
 次は老後資金。一般的に、ためるべき金額は3000万円と言われています。また、クラッとし
ちゃいますね。でも、大丈夫。頑張って共働きを続けた分、二人分の厚生年金があるので、た
めるべき金額は専業主婦世帯に比べ少なくて済みます。
 現役時代の夫の平均収入が550万円、妻の平均収入が370万円のケースで考えてみましょう。
夫の年金は年間約200万円、妻が同約160万円(老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計額)となり
、年金収入は夫婦で360万円。総務省の家計調査によれば、高齢夫婦世帯の平均支出は月26万円
、年310万円程度。住宅ローンの返済と子育てが終わっていれば、年金の範囲内で暮らすことも
可能です。ただし、働いてきた分、旅行にも行きたいでしょう。病気の備えや住宅のリフォー
ム資金など、たまに発生する特別支出も含めて1人1000万円を見積もると、目標貯蓄額は夫婦で
2000万円が目安です。
 退職金が出る会社なら、退職金を老後資金に充てられるので、ためるべき額はさらに少なく
て済みます。働き方や勤務先にもよりますが、退職金の見込額が2人で1500万円なら、ためるべ
き金額は500万円程度。これなら、40歳からでも毎月2万円ちょっと積み立てれば、60歳までに
手が届く金額です。
 前述の子供の教育費の積み立て2万円と合計すると、月4万円程度。2人分の収入があればでき
そうですね。ただしこのプランは、共働きを続けることと、住宅ローンを60歳までに完済する
ことが大前提です。頑張って仕事を続けていきましょう。

深田晶恵さん
 ファイナンシャルプランナー。株式会社生活設計塾クルー取締役。外資系電機メーカー勤務
を経て、1996年にFPに転身。現在は、特定の金融商品を販売しない独立系FP会社生活設計塾ク
ルーのメンバーとしてコンサルティング業務を行うほか、雑誌等の原稿執筆、講演などを手が
ける。

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16 空き家対策モデル事業の提案募集を開始 国交省 2017/5/24 朝日新聞
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 国土交通省は「先駆的空き家対策モデル事業」の提案募集を開始した。民間事業者、法務専
門家、市区町村などが連携して運用方針などの作成を行い、これを実際の空き家対策に適用で
きる先駆的な取り組みについて、国が費用の一部を補助する。応募提出期限は6月26日まで。詳
しい問い合わせは、住宅局住宅総合整備課住環境整備室モデル事業担当で、電話03(5253)8508

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17 民泊活用で地方創生推進、徳島県などと連携協定 百戦錬磨 2017/5/23 朝日新聞
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 公認民泊のみを扱うウェブサイト「STAY JAPAN」を運営する百戦錬磨(宮城県仙台市、上山
康博代表取締役社長)はこのほど、徳島県(飯泉嘉門知事)、美馬市(藤田元治市長)と、民泊を活
用した地方創生の推進に関する協定を締結した。同社が提供する農泊・民泊サービスと、徳島
県および美馬市の有する豊かな地域資源を活用し、全国的なモデルの構築を目指す。

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18 分譲業が改善 土地総研・業況等調査 2017/5/23 朝日新聞
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 土地総合研究所がまとめた不動産業業況等調査結果(4月時点)によると、経営状況は前回調査
(1月)と比べ、住宅宅地分譲業が改善し、15・6ポイントから23・5ポイントになった。不動産流
通業(住宅地)は-10・9ポイントから-12・3ポイントに、ビル賃貸業は14・6ポイントから8・3ポ
イントへと悪化している。

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19 国内最大規模の民泊イベント 27日、新宿で 2017/5/23 朝日新聞
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 オックスコンサルティングとメトロエンジンは5月27日、新宿NSビル(東京都新宿区西新宿2の
4の1)で、国内最大規模の民泊イベント「バケーションレンタルEXPO」を共同開催する。民泊・
宿泊事業を行う個人事業者・法人事業者が対象。民泊最大手のAirbnb、中国最大の民泊サイト
「途家」による講演など各種セミナーを開催。企業ブースは50~60社で、3000~4000人の集客
を見込む。事前申し込みに限り入場料無料。

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20 LGBTの4割「フレンドリーな不動産を認知」 スマイスター調べ 2017/5/22 朝日新

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 不動産比較査定サイト「スマイスター」を運営するシースタイル(東京都中央区)は、東京渋
谷区のLGBTイベント会場付近で男女150人を対象に「性的少数者LGBTの住生活」について街頭調
査を行った。その結果、LGBT(回答者全体の82.7%)の現在の住居形態は「民間の賃貸住宅」が46
.3%、「実家」が30.1%となった。また、LGBTであることを理由に入居相談や入居を断らない不
動産について「知っている」が39.3%を占める一方、実際の居住経験者(0.8%)はほとんどいない
ことが分かった。

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21 17年度「住宅・建築物技術高度化事業」の提案募集を開始 国交省 2017/5/22 朝日
新聞
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 国土交通省は、17年度の住宅・建築物技術高度化事業について、先導的な技術開発に対して
国が費用の一部を補助する提案募集を開始した。住宅などにおける「環境対策や健康向上」「
ストック活用、長寿命化対策」「防災性向上や安全対策」の3つの分野に資する技術開発につい
て。応募締切は6月22日まで。
 問い合わせ先は国交省住宅局住宅生産課で、電話03(5253)8510。

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22 大東建託子会社が環境省から表彰 2017/5/22 朝日新聞
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 大東建託子会社の大東スチールは、環境省と環境人材育成コンソーシアム主催の「環境 人
づくり企業大賞2016」の中小企業の部で奨励賞を受賞した。環境経営システム(EMS)に基づく環
境教育の継続実施や環境活動での社員一人ひとりの役割が明確になっている点が評価された。
 同表彰制度は環境への対応を経営の中に積極的に取り入れ、その実現のために自ら進んで行
動する社員を企業における優良な「環境人材」として育成・促進するため14年度に創設された

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23 自動水栓が建築設備技術遺産に TOTO 2017/5/19 朝日新聞
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 TOTOの運営するTOTOミュージアム所蔵の「光電センサー内蔵自動水栓」がこのほど、建築設
備技術者協会(野部達夫会長)の定める17年度「建築設備技術遺産」に認定された。
 同製品は84年から90年にかけて発売され、小型光電センサーの開発により非接触での小まめ
な水の出し止めを可能としたもの。公衆トイレの洗面所に求められる節水や衛生性を実現し、
その後の光電センサーや駆動部の技術進歩の原点となったほか、現在では公衆洗面所に限らず
家庭用への普及などにも大きな影響を及ぼしたとして、今回の認定につながった。
 同社の製品が同認定を受けるのは12年度の「初代ウォシュレット」に始まり、今回で2年連続
4回目となる。

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24 空き家対策で「8つの提言」 自民党 中古住宅市場活性化委 2017/5/19 朝日新聞
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 自民党の中古住宅市場活性化小委員会(委員長・井上信治衆議院議員)は、5月16日に空き家と
空き地の利活用促進に関して議論の中間とりまとめを行い、空き家の発生抑制や空き家活用に
関して8つの提言を行った。今後、政府の成長戦略に盛り込む。
 8つの提言の中で注目されるのは、仲介手数料の見直しについて。不動産業者のインセンティ
ブを高めることによって、中古市場の活性化につなげたい意向だ。

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25 首都圏マンション発売戸数、3カ月連続増 不動産経済研 2017/5/19 朝日新聞
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不動産経済研究所の調査によると、17年4月に首都圏で発売されたマンションは2741戸(前年同
月比38・6%増)で3カ月連続の増加だった。昨年4月(1978戸)が低水準だったことの反動で大幅増
となった。

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26 4月分譲マンション賃料 首都圏再び下落し、年初来の最低値に 東京カンテイ調べ
2017/5/18 朝日新聞
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 東京カンテイ(http://www.kantei.ne.jp/)の調査によると、4月の首都圏・分譲マンション賃
料は前月比1.0%下落の2654円(1平方メートル当たり、以下同)と再び下げたことで、年初来の最
低値を記録した。ここ1年でも16年7月(2652円)に次ぐ低い値となった。
 都県別で見ると、東京都は同マイナス0.7%の3158円と小幅に下落し、神奈川県(2113円、同1.
8%下落)や千葉県(1536円、同1.9%下落)でもマイナスとなった。一方、埼玉県ではさいたま市が
押し上げる形で同プラス0.9%の1600円と3カ月ぶりに上昇し、16年9月以来となる1600円台を回
復した。

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27 自治体総合フェア2017、24日から東京ビッグサイトで 2017/5/18 朝日新聞
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 日本経営協会(浦野光人会長)は5月24日~26日、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で「自治
体総合フェア2017」を開催する。自治体、行政に関する国内最大規模の総合展示会。自治体経
営の革新と地域社会の発展を目的に、108の企業・団体が新製品やサービスを発表する。「ICT
・地域情報化」「まちづくり・ひとづくり」などのテーマで構成。16年は1万1515人が来場した

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28 「不動産相続の相談窓口」 加盟が100エリア突破 ハイアス&C 2017/5/18 朝日新聞
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 ハイアス・アンド・カンパニーの「不動産相続の相談窓口」事業の累計加盟申し込みが、こ
のほど全国100エリアを突破した。同事業は16年10月に募集を開始し、3年間で全国100エリアの
ネットワーク構築を目指していたが、約7カ月で当初目標を達成した形となる。
 「不動産相続の相談窓口」は、地域の住宅・不動産会社が加盟し、不動産相続の知識や顧客
の相談に応じられるコンサルティングスキルなどを習得して、地域の不動産オーナーや富裕顧
客から不動産資産に関する相談に対応する窓口。全国をエリア区分し、1エリアの加盟企業数を
1~6社に設定して、同社がその加盟企業を支援する全国ネットワーク体制を展開しているもの

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29 横浜最大級の先進エコタウン「リストガーデン nococo-town」6月上旬販売、リスト
2017/5/24 読売新聞
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リストグループ(本社:神奈川県横浜市)は、横浜市最大級の先進エコタウン「リストガーデ
ン nococo-town(以下、LGNT)」を、6月上旬より販売すると発表した。
LGNTは、神奈川県横浜市戸塚区深谷町に位置し、先進の機能を複数備えた大規模エコタウン。
全160棟(全体敷地面積27427.82m2)が国土交通省の定める省エネルギー性能指標「BELS」の5
つ星取得を予定している。この規模での「BELS」5つ星の取得は日本初となる(一時期に行う15
0戸以上の新築戸建て分譲、リストグループ調べ)。
また、省エネ住宅購入を検討してもらえるよう、城南信用金庫の協力のもと、「BELS」5つ星専
用の40年住宅ローンを戸建分譲住宅用として導入。さらに、全160棟にスマートホームサービス
「インテリジェント ホーム(intelligent HOME)(R)」を採用。各住戸には、広域・ドア窓
センサー、IPカメラ、家電コントローラーといったIoT機器を設置し、スマートフォンやタブレ
ットから宅内の安全確認や家族の見守りを行うことができる。
住まいの機能だけでなく、生活が豊かになるようなコンテンツも用意。地域の子育て支援団体
「NPO 法人子育てネットワークゆめ」『戸塚区保育協力者グループ「きらきらの会」』「ウル
トラ マンマ」と連携し、無料の「子育てサポート」を行う。横浜薬科大学監修による「ハーブ
シェア」や入居者が利用できる農園「nococoファーム」、防災拠点を兼ね備えた多目的施設「n
ococoハウス」もLGNT内に備える予定。

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30 寒すぎるお風呂をリフォーム! 費用を安くすませるコツは? 一部と全部だとどっちが
お得なの? 2017/5/23 読売新聞
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「冬に帰省したら、実家の浴室が相変わらず激寒!どうにかしなければ」と古い浴室をリフォ
ームしようと決意した人いませんか? 春夏は浴室リフォームを計画するのにぴったりな季節。
今から計画を進めれば、寒い季節になるまでに暖かい浴室が実現できるからです。「でも、リ
フォームとなると資金が気がかり。どうプランニングすればいいのか分からない」という人の
ため、浴室リフォームのプランとコストについて紹介します。

凍えるような古い浴室は命の危険を招く
断熱が不十分な浴室は、屋外の冷気が窓・壁・床から伝わり、冬は凍えるような過酷な環境と
なります。築40年以上になる筆者の実家も数年前にリフォームするまで、入浴がつらい状況で
した。編集部のKさんの築25年の実家も「何の修行だ!?と感じるほど寒い」と、お正月に改めて
感じたそう。そんなお宅は意外と多いのではないでしょうか。
脱衣室でブルブル震えながら服を脱ぎ、ヒヤッと冷たいタイルの浴室で掛け湯をして……。そ
んな浴室は心身両面に大きな負担が掛かるばかりでなく、ヒートショックによる命の危険すら
生じます。
ヒートショックとは、急激な温度変化で血圧が急上昇もしくは急下降して心筋梗塞・脳梗塞・
脳貧血などを誘発してしまうこと。特に高血圧の人、高齢の人、飲酒後に入浴する人は要注意
。暖かい居間から寒い脱衣室で衣服を脱ぎ、浴室で熱いお湯に入るという急激な変化は大きな
リスク。寒くない浴室へリフォームすることは、より快適な入浴タイムを過ごすためだけでな
く、命の危険を回避するために大切なことなのです。
浴室がそれほど寒くないという家でも、築20年を目安にリフォームを考えたいもの。この目安
時期を過ぎると建物や設備の劣化が加速し、維持費がかさむことが考えられるからです。「浴
室にヒビ割れ・浴槽にさびが生じている」「カビの付着がひどくなってきた」「排水が流れに
くい」「脱衣室の床がたわむ」などの症状が見られたら、浴室を一新することを考えましょう

また、古い浴室は、「入口に段差がある」「ぬれた床が滑りやすい」「手すりがない」「浴槽
のまたぎが高い」「水栓が使いづらい位置にある」など、断熱性能の低さだけでなく安全性も
低い状態であることが考えられます。最新タイプの浴室にすれば、そうした危険も回避できま
す。

ほとんどの人がリフォームで「システムバス」を選ぶ
浴室リフォームにはどんな方法があるのか確認しましょう。
東京ガスリモデリング、リヴィングモア東京東店店長で一級建築士の星明男さんにお話を伺い
ました。
「浴室は施工方法の違いによって主にシステムバス(ユニットバス)と在来工法の浴室の2種類
に分かれています(図表1参照)。浴室のリフォームは、ほかの部屋とは異なり、劣化が進んで
いるケースが多いため、部分リフォームではなく床・壁・天井・浴槽・配管等を丸ごと変える
工事が一般的です。リフォームに当たってはシステムバス(ユニットバス)を選ぶ方がほとん
どで、当社の場合、約95%以上となっています。そのうち約7割が『在来工法→システムバス』
、約3割が『システムバス→システムバス』へのリフォームです」と星さん。
最新式のシステムバスは省エネ効果(断熱性・保温性・節水性)が高く、お手入れもラク。在
来工法なら個性的でおしゃれな浴室をプランできます。最近は冷たさを低減したタイルも開発
されています。
なかには、予算があまりないからと次のような部分リフォームを考えているという人もいるか
もしれません。
しかし、前述したように築20年以上の浴室は劣化が進むので、数年後に全体をやり直さなけれ
ばならなくなる可能性があります。星さんによると、浴室の床を剥いだら「土台が水漏れで腐
っていた」「シロアリの被害が大きい」というお宅が20軒に1~2軒の割合で見られるそう。毎
日水にぬれる場所だから見えない部分にも注意しなくてはいけません。ちなみに土台の補修は1
~2万円程度の追加費用で済むことが多いそうです(被害が大きければもっと掛かります)。
また、浴室全体や浴槽の断熱性が低ければ、浴室暖房機を付けたとしても電気代やガス代ばか
り掛かって、非効率的。寒くない浴室へのリフォームを考えるほうが建設的です。

目安とコストを押さえるコツは? 補助金も使えるの?
浴室まるごとのリフォームはおおよそいくらかかるのでしょうか。
リフォーム費用は機器代金と工事費から成り、システムバス代金は50万~100万円程度、工事費
は20万~40万円程度となり、元の浴室の状態によっても費用に差が生じます。
●浴室リフォーム・費用の目安
◎在来工法の浴室→システムバス : 90万~100万円
◎システムバス →システムバス : 70万~80万円
※東京ガスリモデリングの場合
「この目安は標準タイプのものですが、設備のグレードや施工内容、浴室の広さ等によって費
用は当然大きく変わり、より高機能なシステムバスならより高額になります。また、浴室が在
来工法の場合、タイルを剥ぐなど解体費用がかさみます」(星さん)
「毎日の入浴時間が快適になるなら、この費用は安い」と感じる人もいるでしょうが、逆に「
この予算では厳しい」という人もいるでしょう。では、より安く上げるにはどうすればいいの
でしょうか。コストを押さえるには次の方法が考えられます。

●コストを押さえる方法
◎必要な機能を見極めて、同じ機能の製品のなかで安価な製品を選ぶ
◎複数の会社に見積もりをとって、工事費の割安な会社を選ぶ
数ある製品のなかからぴったりのものを選ぶのは大変ですが、リフォーム会社に依頼するとき
に予算と希望を伝えれば、それに見合った製品を選んでくれます。希望と合致しないものを勧
めてくるような会社の場合は相性が悪いと思うので、別の会社にも依頼してみましょう。リフ
ォーム会社のなかにはパッケージプランとして割安な費用を提示している会社もありますが、
見積もりの内容を複数社できちんと比較してみることが大切です。
さらに、リフォーム費用を押さえるポイントとしてチェックしておきたいのが、リフォームに
対する補助金制度と減税制度。補助金制度は自治体によって内容が異なるので、事前に確認し
ましょう。リフォーム会社に相談すると詳細を教えてくれる場合が多いです。
減税制度を活用する場合は確定申告が必要です。支払った工事費の一部が戻ってくるので、ぜ
ひ利用してください。

●リフォームの補助金制度
◎省エネリフォーム
 外壁の断熱改修、窓の断熱化、高効率給湯器・高断熱浴槽・節湯水栓の設置など
 →工事費の一定割合を支給。上限:5万~20万円程度
◎バリアフリーリフォーム
 手すりの設置、段差の解消など
 →介護保険制度で要支援・要介護認定を受けた人が対象で、18万円を上限に補助
 →介護保険制度に関係なく、「高齢者住宅改修費支援制度」「障害者住宅改修費助成制度」
がある自治体もあるので、確認を

●リフォーム減税制度
◎所得税の控除
 50万円以上(補助金があれば差し引く)のバリアフリーリフォームが対象で、上限あり。
 現金払いは工事費の10%がその年分の所得税から控除される。
 5年以上の住宅ローン返済の場合は対象工事の住宅ローン年末残高の2%が5年間控除される。
◎固定資産税の減額
 翌年の固定資産税が3分の1減額される
「自治体の補助金は年度毎に予算枠があるので、申請時期が遅いと枠がいっぱいになり受付終
了になることもあります。余裕をもって計画しましょう」(星さん)

断熱材は? 窓は? 見積もりで要チェックなのは?
見積もりを確認する際に知っておきたい点について、星さんに伺いました。
「まず、ご注意いただきたいのが製品の価格について。メーカーのカタログに掲載されている
製品価格はメーカー希望小売価格で、実際の代金と異なる場合があります。リフォーム会社は
それより安く販売している場合が多いです。『家電のメーカー希望小売価格と店頭価格』のよ
うなものですね。メーカーによっては『カタログ掲載価格は高めだが、製品によっては割引率
が50%』という会社もあれば、『カタログ掲載価格は比較的安いが、ほとんど割引しない』と
いう会社もあります。カタログだけで予算を考えずに、必ずリフォーム会社で見積もりをとっ
て確認してください』(星さん・以下同)
「また、浴室の断熱性能を左右する断熱材と窓については、見積もり確認時に意外と見落とさ
れがちです。システムバスの壁の裏側には断熱材が入っている製品がほとんどですが、製品や
メーカーによって厚い・薄い・入っていないなど状態がさまざま。きちんと断熱材入りのタイ
プを選んだほうがいいですね」
「窓は二重窓にするのが一番断熱性を発揮して価格も安いですが、浴室によっては設置できな
い場合もあります。二重窓がNGな場合は複層ガラスのサッシに丸ごと交換となりますが、割高
です。既存の窓枠を活かして設置するカバー工法という比較的割安な設置方法もあります。い
ずれも見積もり時にきちんと確認しましょう」
「リフォーム会社は見積もり作成のため家を訪れて、空間サイズの計測、機器や部材、躯体の
劣化状況などを確認します。これを現地調査(略して現調)といいますが、その際に次の点を
心掛けると、工事費が若干安くなる可能性が生じます」

●現地調査の際にしておくこと
◎部材の搬入路(道路から玄関まで、玄関から浴室まで)の物を片づけておく
◎洗面脱衣室の物を片づけておく
◎工事作業車が駐車できる場所を確保しておく
「工事費は実は細かいことの積み重ねで成り立っています。『え、こんなことで?』と思うか
もしれませんが、現地調査の時点で工事が進めやすい現場だと示しておくと、それが工事費に
反映されて安くなる可能性があります。例えば、工事に邪魔になる場所に洗濯機や収納棚等が
置かれている場合、手間はかかりますが現地調査のときにどかしておくと、意外と効果的だっ
たりするんですよ」(星さん)
最後に、「それでもタイミングや費用の関係で冬までにリフォームできない」という場合の寒
さ対策について、星さんに伺いました。
「そうした場合は、ファンヒーターを用いるのが一番手っ取り早いですね。脱衣室にヒーター
を置いて浴室に向けて回しておくと、狭い空間だからすぐ暖まります。また、窓にブラインド
を設置すると、窓からの冷気の侵入を多少防ぐことができます。試してみてください」
古くて寒かった筆者の実家浴室でもヒーターは必須でしたが、新しいシステムバスに替え、浴
室暖房機・二重窓・断熱材・ひんやりしない床材等を導入したことで、一年中入浴が快適にな
りました。
リフォームは暮らしを快適にしてくれます。高齢の親が住む実家の、入浴がつらい浴室を「い
つもほっとできる場所」に変身させるために、今から「浴室あったか計画」を立てませんか。

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31 「地域の価値を上げることが建物の価値向上に」賃貸マンションリノベで駐車場を公園
にしたワケ 2017/5/18 読売新聞
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築年数を経た賃貸住宅の価値向上のために実施するリノベーションは、住戸内部の設備や内装
の一新がスタンダードだ。しかし、今年4月、東久留米にある築27年の集合住宅「ル・シュバル
」は、住戸内部のリノベはごくシンプルな内容にとどめながら、隣接していた駐車場を地域住
民も利用できる「コモンガーデン(私設公園)」につくり変えるという、他にあまり例をみな
いリノベに挑戦した。なぜこうした取り組みに乗り出したのか、オーナーと企画担当者にその
背景について聞いた。
3年前から空室が続いていた4戸を子育て世帯向けにリノベーション
東京都の多摩地域に位置する東久留米。昭和30年代後半から大型団地が次々誕生し、住宅地と
してにぎわいを見せた。西武池袋線で池袋駅から約20分という立地も魅力だ。さらに、市内に
は、黒目川や落合川が流れ、湧き水も豊富。水辺の景色や緑をいたるところで感じることがで
きる。
集合住宅「ル・シュバル」が誕生したのは、今から27年前の1990年のこと。小学校に近いこと
からファミリー世帯をはじめ、高齢者世帯など幅広い世代が暮らしている。
代々、東久留米のまちづくりに携わってきたオーナー家
「ル・シュバル」のオーナー・神藤さんは、運送業や倉庫業、東久留米では駐車場経営など幅
広い事業を手掛けてきた。
物件がある東久留米駅は開業102年目という歴史を持つ。当時からこのエリアの名士として知ら
れた神藤家は、駅の誘致や駅前開発にも尽力したという。戦後、農地から宅地に開発が進む過
程においても、街づくりに携わってきたことから、東久留米に対する思い入れの深さは「子ど
もの代にもしっかりと受け継がれている」と次女の久美子さんは語る。
17年前に先代が亡くなったとき、資産の相続で縮小を決意。現在は、先代の妻と娘2人で、「ル
・シュバル」をはじめ主に駐車場の管理などを行っている。住宅は「ル・シュバル」のみで、
数年前から全12戸のうち4戸の空きが続いており、どうしたらよいのかずっと悩んでいたという

そこで相談を持ちかけたのが、建物や住まいそのものの価値向上だけではなく、街とつながる
設計に定評があるブルースタジオの大島芳彦さん。日本のリノベーションデザインを牽引して
きた建築家だ。
大島さんに依頼をしたのは、東久留米の土地柄や歴史、そして神藤さんたちが受け継いできた
想いを尊重してくれるはずだと思ったからだという。
「建て替えも考えたのですが、1億円以上掛かるので無理だなと諦めました。最初は、自分たち
でIKEAとか無印良品で家具を買ってきてリフォームしようかなんて話していたんです。でも、
そんな話をしてから3年くらい結局なにもできなくて。そんなとき、姉がブルースタジオを紹介
してくれて、パンフレットに物語のある暮らしについて書かれていたのが目に止まったんです
。『ル・シュバル』に価値をつくり出すとしたら、どうしたらいいのか。大島さんだったら、
私たちの家族が取り組んできたことを上手く表現してくれるんじゃないかって思ったんです」
(久美子さん)
打ち合わせの初日に、駅から徒歩約20分の「ル・シュバル」まで歩いて来たという大島さん。
近隣の状況や雰囲気を調べ、さらに物件に隣接する駐車場を「コモンガーデン(私設公園)」
とする提案は、最初は住戸内部のリノベだけを検討していた神藤さんたちの心にどう映ったの
だろうか。
「本当は、4戸の空き部屋をリノベーションするだけのつもりでしたが、所有している隣の駐車
場をコモンガーデン(私設公園)にすることや菜園の提案もしていただきました。はじめは驚
きましたが、つくっていただいたパース画を見たら、こんな住まいで暮らしたいなって思った
んです。
ベランダからお母さんが公園で遊んでいる子どもに呼びかけていたりして、私も子どもがいる
ので、住まいの横に公園があるのはとっても良いなと感じましたし、地域の皆さんにも活用し
ていただけるのは、地域の皆さんのために役立ちたいという、私たち家族が受け継いできた想
いをかたちにできると思い、大島さんの提案を受け入れることにしました」(寛美さん)
“地域のために”を考えるオーナーだからこそ、「コモンガーデン(私設公園)」を提案
では、そもそもなぜ駐車場を「コモンガーデン(私設公園)」とすることを提案したのだろう
か? 大島さんに聞いてみた。
「これから人口が減る日本において、建物だけの価値を上げるのではなく、地域の価値を上げ
なければいけないと考えています。そして地域の価値は、人のつながりがあることで高まるも
の。なぜなら、人が根源的に暮らしに求めているのはコミュニケーションだからです。もちろ
んスーパーや駅が近いなど、生活利便性はあってしかるべきだと思います。不便でいいという
人は仙人ですよ(笑)。利便性そのものは悪ではないですが、コミュニケーションはもっと大
事なものだと信じています。
『ル・シュバル』も駅から徒歩約20分ですが、『公園が真横にあって、近所の人も使える家庭
菜園や書籍の貸し出しもしてますよ』という付加価値を持たせました。もちろん地域交流を苦
手に感じる人もいると思います。ただ、とくに子育て世帯はコミュニケーションを求めている
人が多いのに、都市部では受け皿となる地域が少ない。そこで、『みんなで育てる ”公園付き
” 共同住宅』をコンセプトに据えることでフィルタリングを行い、コミュニケーションを求め
ている人を呼び込みたいと考えました」
しかし、無料で使用できる「コモンガーデン(私設公園)」を設置したとしても、オーナーに
は直接的な利益が増加するわけではない。こうした提案をしたのは、神藤家に脈々と受け継が
れるマインドを感じたからこそだという。
「ヨーロッパでは『地域社会に貢献するのは富める者の義務』というパブリックマインドがあ
りますが、日本でも地域の名士にも同じように『公共の益に利するべし』のような家訓がある
んです。そうしたマインドがない相手に『地域の事を考えてください』と言っても、受け入れ
られるのは難しいと感じています。
利益だけではなく、長期的な目線で地域のことを考えていただけるのは、やはり古くからの地
主さんじゃないかなと。神藤家の皆さんも、同じように地域のためになることをしたいと考え
ている方だったので、コモンガーデン(私設公園)を受け入れてくださったのだと思います」
物件の価値だけでなく、エリアの魅力を高めることが住宅の価値向上につながる
加えて大島さんが掲げたテーマは“フランスの住まい”。というのも、「ル・シュバル」とは
フランス語で馬という意味。先代が馬好きだったことから付けられたそうだが、そこを発端に
フランスの文化を深掘りしていくと、「ジャルダンファミリーオ」と呼ばれる家庭菜園の存在
に行き着いたという。
「フランスでは、家庭の菜園をみんなでつくっていく文化があるんです。それをまるまる東久
留米に持ってきたいと考え、近隣住民も参加できる菜園があって、遊べる公園があって、小屋
があるという世界観をつくれないかと考えました」
リノベーションにあたりターゲットとした入居者は、小学校低学年くらいまでの子育て世代を
想定。「部屋からコモンガーデン(私設公園)で遊ぶ子どもを見守りやすい」2階と、「空の眺
めと天井の開放感を追求した」3階と、それぞれの階の特徴にあわせてリノベーションのプラン
を変えている。
また、新築当初は家賃11万円だった物件が、経年により7万円まで下がってしまったそうだが、
今回のリノベーションではバリューアップをしていることから2階は9万4000円、3階は9万7000
円(ともに共益費は4000円)で設定している。
私設公園という収益性のない土地活用を決断し、街に開かれた共同住宅に姿を変えた「ル・シ
ュバル」。建物だけの価値を上げるのではなく、建物につながる地域の価値を上げるような仕
掛けをデザインすることで、エリアの魅力が高まり、ひいては住宅の価値も向上すると考える
大島さん。そして地主でオーナーの神藤さん家族の想いが融合して生まれ変わった住まいに、
どのような人が惹かれて暮らしはじめるのか、どのようなコミュニティが育っていくのか、「
ル・シュバル」のこれからが楽しみだ。

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32 Looop、フィリピンで太陽光システム販売 日系工場向け 2017/5/23 日経産業
新聞
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 太陽光発電ベンチャーのLooop(ループ、東京・文京、中村創一郎社長)は年度内をめ
どにフィリピンに営業拠点を設け、太陽光発電システムの販売を始める。現地で電気料金が高
騰しており、日系工場の自家発電設備として需要が見込めると判断した。

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33 受付ロボ、来客を顔認証 アビストが開発、担当部署に連絡 2017/5/19 日経産業新

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 設計業務受託のアビストは音声認識と顔認証の機能を持つ「受付ロボット」を開発した。予
約した来訪者の名前を理解し、自動で担当部署の内線電話につなぐほか、来訪者の顔情報を記
録して、次回以降は顔画像だけで自動的に連絡する。受付に電話のみを置く企業が増えるなか
で、連絡先を探すなどの来訪者の手間を軽減する。

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34 大林組、老朽桟橋をロボで点検 水上でも安定撮影 2017/5/19 日経産業新聞
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 大林組は遠隔操作で桟橋を点検できるロボットを開発した。波や潮の満ち引きなどに関係な
く、姿勢を安定させる独自装置を組み込んだ。安定した状態で撮影して、コンクリートのひび
割れや鉄の腐食などを確認する。潜水士による従来の点検に比べ、効率的で正確性も高まると
いう。桟橋の老朽化で耐震補強工事の需要が増えており、ロボットの利点をアピールして受注
につなげる。

2017-05-25 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed