住宅関連新聞記事ダイジェスト No.300 2009/9/10~2009/9/16

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【日本経済新聞】
1  8月のマンション新規発売、首都圏は24カ月連続前年割れ

【朝日新聞】
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【読売新聞】
2  ペットボトルキャップから丈夫な建材
3  欠陥住宅 業者倒産でも補償
4  これが「地中熱」冷暖房…東京スカイツリー
5  現代日本建築 充実の批評

【日経産業新聞】
6  8月の首都圏分譲マンション、賃料3カ月ぶり上昇
7  積水化学工業の太陽光発電システム、販促で5000棟受注
8  飛島建設、自然素材を使った分譲マンション公開
9  ファジー、都有地に環境配慮型の住宅展示場
10  JR大井町─横浜駅間、マンション39%高騰
11  三井ホーム、太陽光発電を標準搭載した戸建て
12  野村不、新宿の建て替えマンション即日完売
13  三和シヤッター、袖扉と組み合わせた防火シャッター
14  パナ電工、150リットルの雨水タンク ガーデニング向けに

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1  8月のマンション新規発売、首都圏は24カ月連続前年割れ  2009/9/15 日本経済新聞
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 不動産経済研究所(東京・新宿)が14日発表した8月のマンション市場動向によると、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新規発売戸数は前年同月比6.2%減と24カ月連続で前年同月を下回った。在庫は8カ月連続の減少となったが、契約率は4カ月ぶりに7割を切った。市況は底を脱したものの、本格回復には時間がかかりそうだ。
 首都圏の新規発売戸数は1914戸と、8月としては1993年以来の低水準となった。減少幅は7月の9.1%から縮小したが、2007年9月以来の前年同月割れが続いている。契約率は69.3%に落ち込み、好不調の目安とされる70%に達しなかった。平均価格は4314万円で、前年同月比10.1%低下した。

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2  ペットボトルキャップから丈夫な建材  2009/9/16 読売新聞
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 ペットボトルのキャップなどを再生した建材で作ったステージ(鳥取大で)=永井哲朗撮影 金型から粘土のような物質が押し出されてくる。150~160度に熱せられたプラスチックで、水で冷やしてカッターで切る。鳥取県米子市にあるリサイクル建材製造・販売会社「エコマ商事」の工場。同社は、廃プラスチックを建材に再利用しているが、数年前から、使用済みペットボトルのキャップを原料に加えた。学校などに協力を求め、リサイクルを進めている。
 同社が再利用しているのは、プラスチックの中でも軽くて丈夫なポリプロピレンで、車のバンパーや家電製品などに多く使われている。ペットボトルのキャップもポリプロピレン製が多いが、ペットボトル本体のリサイクルは進んでいるのに、キャップは焼却や埋め立て処分されることが多い。「分別したら使えるのに、もったいない」。そう考えた石田康雄社長(58)が2002年、「キャップを救え」と訴えるチラシを作り、環境イベントなどで配った。
 徐々に理解が進み、地元の公民館や小学校などで回収する動きが始まる。05年には、米子市立淀江小など計100か所に同社の専用回収ボックスを置いてもらえるようになった。現在は、北海道や沖縄にも回収先が広がり、数百か所から毎月約60万個が届く。金属のキャップも交じるため、近くの福祉施設「もみの木園」に選別を委託している。
 鳥取大学(鳥取市)は07年、共通教育棟の中庭広場に同社の建材を使った約400平方メートルのステージを設置。太陽熱でやや伸縮するため、接続部に「遊び」を設けた。コストは外国産材と同じぐらいで、寿命は20~30年と長いという。
 大学は構内にキャップ回収箱を約40個置くなど同社のリサイクルに参加しており、広報企画係長の金田泰雄さん(43)は「学生の環境に対する意識向上にも役立っている」と話す。
 04年以降、同社が再利用したキャップは1500万個以上だが、それでも同社が扱う全材料の2%程度。石田社長は「運賃や選別コストがかかり、試行錯誤の段階だが、小さなキャップでも立派に再生できることをもっと広めたい」と話している。

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3  欠陥住宅 業者倒産でも補償  2009/9/14 読売新聞
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10月引き渡し分から
 新築住宅に欠陥が見つかった時、販売した事業者の負担で補修が確実に行われるようにする「住宅瑕疵(かし)担保履行法」が、10月1日から施行される。事業者に保険の加入などを義務付け、販売後に倒産した場合でも、購入者に補修費用が支払われる仕組みがスタートする。
 新築住宅を販売する事業者は現在も、基礎や柱、外壁、屋根など構造上重要な部分や、雨水の浸入を防ぐ部分に欠陥が見つかった時、10年間は補修や損害賠償をする瑕疵担保責任が課せられている。だが、2005年の耐震偽装事件では、分譲会社が倒産したため居住者が補修費用などの多くを負担することになった。
 新法の対象となるのは、10月1日以降に引き渡される新築住宅だ。事業者に対し保険への加入か保証金の供託のどちらかを義務付け、倒産しても補修が確実に行われるようにする。不安なく住宅を購入できるようにするのが目的だ。
 保険は、国土交通省が指定した保険法人に事業者が申し込み、住宅の建築中に検査を受けて加入する。販売後に欠陥が見つかれば、事業者が保険金を受け取って補修する。事業者が倒産した時も、購入者が保険法人に補修費用を請求できる。保険料は一戸建てで7万~9万円。事業者が払うが、住宅価格に上乗せされて最終的に購入者が負担するケースが増えそうだ。
 供託の場合は、事業者が定められた額の保証金を法務局に預けておく。倒産したら、購入者が補修に必要な額を算定し、法務局に供託金からの還付を請求することになる。
 購入者と事業者の間で欠陥の有無などを巡り争いが起きても、保険を利用した場合は、全国の弁護士会に設置された「住宅紛争審査会」からあっせんや調停、仲裁を受けることができるようになる。
 「万が一、事業者が倒産すれば、購入した人が自ら補修費用を請求することが必要になる。契約時に、保険と供託のどちらを利用するか、事業者に説明する義務があるが、購入者も確認をするようにしてほしい」と国土交通省住宅生産課の担当は話している。

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4  これが「地中熱」冷暖房…東京スカイツリー  2009/9/11 読売新聞
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 地中熱を取り出すチューブの埋設工事 建設が急ピッチで進む墨田区の「東京スカイツリー」で10日、国内初となる地中熱を活用した地域冷暖房システムの工事の様子が、報道陣に公開された。
 地中の温度は、年間を通じて15~17度に保たれている。地中にチューブを埋めて水を循環させ、冬は地中の熱を取り出し、逆に夏は熱を地中に放出することで、冷暖房の効率が上がるとされている。このシステムをタワーと周辺施設に導入すれば、年間の二酸化炭素排出量を約40%も削減できるという。この日は、タワーの東西両街区の地下に、ポリエチレン製の青い熱交換用チューブが埋設された。

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5  現代日本建築 充実の批評  2009/9/11 読売新聞
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 1992年に創刊された隔月刊の建築専門誌「GA JAPAN」が100号を迎え、記念特集「世界から見た日本の現代建築」を組んだ。編集・発行人で建築写真家の二川幸夫氏が、磯崎新、伊東豊雄、藤森照信、鈴木博之氏ら旧知の建築家、建築史家と行った個別対談を中心にしている。
 磯崎氏が語る戦前、戦後の建築界における「主流」「非主流」の内実や、伊東氏が他の建築家に向ける率直な批評など、対話の中身は濃い。同時代の建築への批評を最重視する「GA」らしい企画だ。なお、東京・千駄ヶ谷のGAギャラリー(地下鉄北参道駅)でも、10月18日まで記念展を開催。対談を撮影したビデオ、丹下健三氏をはじめとする建築家の作品写真、模型、スケッチなどを展示している。無休、入場料500円。

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6  8月の首都圏分譲マンション、賃料3カ月ぶり上昇  2009/9/16 日経産業新聞
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 不動産情報会社の東京カンテイ(東京・品川)が15日発表した8月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の分譲マンション賃料は前月比1.1%上昇し、1平方メートルあたり2587円となった。上昇は3カ月ぶり。近畿圏(大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県)も同3.3%の上昇で、1平方メートルあたり1641円となった。
 主要都市別では、東京23区が前月比0.2%上昇して3240円となった。横浜市は横ばいの2197円、千葉市は1.9%下落の1548円、さいたま市は0.3%下落し1757円となった。千葉市の下落は平均築年数の増加によるところが大きいという。

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7  積水化学工業の太陽光発電システム、販促で5000棟受注 2009/9/16 日経産業新聞
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 積水化学工業は15日、4月25日に始め8月末で終了した戸建て住宅への太陽光発電システムの搭載キャンペーンで前年同期比2倍にあたる5000棟の受注を獲得したと発表した。新築への搭載率は76%に達し、08年度実績比24ポイント上昇した。
 「おひさまハイムキャンペーン」と銘打って展開。太陽光の発電容量も平均4.37キロワットと、08年度比で4%の大容量化につながったという。同社が出力1キロワットあたり7万円を補助したため、国の同額の補助金などと合わせ、設置費の負担が軽くなったことも好調の理由のようだ。

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8  飛島建設、自然素材を使った分譲マンション公開  2009/9/16 日経産業新聞
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 飛島建設は15日、自然素材を使う「M+(エムプラス)」技術により完成した東京都目黒区の分譲マンションを報道陣に公開した。化学物質の飛散を抑え、シックハウス症候群などにも効果を発揮する。遮音性の高い二重床システムも新たに開発し導入した。今後は住宅だけでなく、教育・福祉施設などでも同技術を展開したい考えだ。
 このマンションは「ワイズ・メナー祐天寺」で戸数は14戸。施工・販売は菱重エステート(東京・港)が担当。飛島は設計段階から参画し、躯体(くたい)ではなく内部工事を受注した。リフォーム工事で一部の部屋に同技術を使うことはあったが、全戸に適用したのは今回が初めて。

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9  ファジー、都有地に環境配慮型の住宅展示場  2009/9/15 日経産業新聞
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 12社出展 住宅展示場運営のファジー・アド・オフィス(東京・新宿、古本昌克社長)は19日、大手住宅メーカー12社が出展する環境配慮型の住宅展示場を東京都内に開設する。東京都が保有する都営住宅跡地を借りて、太陽光発電装置を備えた各社のモデルハウスを展示する。国や都の公的な補助制度を紹介するコーナーも用意し、環境配慮型住宅の普及を促進する。
 住宅展示場の面積は6080平方メートル。大成建設ハウジング、大和ハウス工業、住友林業、三井ホーム、木下工務店(東京・新宿)など12社が参加する。12棟のモデルハウスに加え、公的な補助制度に関するセミナーなどを開催するセンターハウスを整備。センターハウスは多摩産材を使用する。駐車場も緑化して、環境配慮型をアピールする予定だ。

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10  JR大井町─横浜駅間、マンション39%高騰  2009/9/14 日経産業新聞
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 08年、首都圏で突出 JR京浜東北線の大井町―横浜駅間で2008年に発売されたマンションは、00~04年に販売された物件に比べ平均で39.1%値上がりしたことがマンションコンサルティングのトータルブレイン(東京・港、久光龍彦社長)の調査で分かった。
 東京駅に直結する利便性などが評価されて価格が上昇したが、調査では沿線住民の平均年収などからみると過度な値上がりと指摘している。同線区間で00~04年に発売されたマンションの平均坪単価は184万3000円。これが08年発売の物件では同256万4000円と一気に39.1%上昇した。

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11  三井ホーム、太陽光発電を標準搭載した戸建て  2009/9/11 日経産業新聞
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 都市部に的 三井ホームは10日、太陽光発電システムを標準搭載した戸建て住宅の新商品「RONDINO(ロンディーノ)」を18日に発売すると発表した。自由設計商品で太陽光を標準搭載するのは同社で初めて。環境配慮型のエコ住宅として、都市部での建て替え層を想定する。沖縄を除く全国で販売する。
 外観デザインを損なわないように、屋根材の瓦と一体化した太陽光を搭載した。出力は2.6~3.0キロワット。2つのシリコン層を備えた薄膜シリコンハイブリッド太陽電池で、発電効率を向上させたという。独自の屋根断熱材を採り入れたほか、軒先やひさしで日当たりをコントロールできるようにした。

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12  野村不、新宿の建て替えマンション即日完売  2009/9/10 日経産業新聞
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 野村不動産(東京・新宿)は9日、東京都新宿区で建設中の分譲マンション、「プラウド新宿御苑エンパイア」が即日完売したと発表した。販売戸数は35で平均専有面積は83.04平方メートル。平均価格は1億3188万円だった。平均倍率は1.88倍。
 1963年に建設された民間分譲マンションの建て替えプロジェクトで、来年7月下旬に入居可能となる。

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13  三和シヤッター、袖扉と組み合わせた防火シャッター  2009/9/10 日経産業新聞
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 三和シヤッター工業は9日、袖扉にレールを組み込んだ防火シャッター「袖扉連動防火(防煙)シャッター」を10月1日に発売すると発表した。シャッターのレールとしての機能を持つ柱を置かなくてよいため、間口が大きくてもすっきりした見た目になる。幅は最大17メートルで、対応範囲も広い。ショッピングセンターのエスカレーター付近などで設置を見込む。
 従来、同社の防火シャッターと袖扉を組み合わせる時は、レールと扉の戸先枠を兼ねた柱を設置する必要があった。ショッピングセンターやオフィスビルなど人通りの多い場所では通行の障害になるため、柱のないシャッターが欲しいとの声があった。手動式と電動式があり、袖扉も片側と両側を選べる。設計範囲は幅が2.2メートルから17メートル(電動式は16.6メートルまで)、高さが2メートルから6メートル。幅8メートル、高さ3メートルで電動式・片側のみ袖扉の場合、価格は195万円(工事費などは別)。

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14  パナ電工、150リットルの雨水タンク ガーデニング向けに  2009/9/10 日経産業新聞
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 パナソニック電工は9日、庭先で雨水をためるタンク「レインセラー」を10月1日に発売すると発表した。ためた雨水はガーデニングや家庭菜園での水やり、打ち水に活用できる。容量は150リットル。水管との接続部分にフィルターを設け、ゴミやススなどが入らないように工夫した。
 雨どいにたまった雨水を配管を通してタンクにためる。ガーデニングブームや環境意識の高まりに応じて開発した。フィルターでゴミや虫などが入らないようにしたため、水は腐りにくい。汚れたフィルターは水洗いして再度使える。タンクには紫外線が透過しにくい材料を使ったことで、内部に藻が生えにくいという。サイズは高さ110センチメートル、幅75センチメートル、奥行き37センチメートル。価格は6万3000円。2010年度に2400台の販売が目標。

2009-09-17 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed