住宅関連新聞記事

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.648  2016/08/18~2016/08/24

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.648  2016/08/18~2016/08/24
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【日本経済新聞】
1 自宅を早く高く売るための3つのステップ
2 三栄建築設計、販売戸数増
3 ビッグデータで迅速審査、リクルートが中小向け金融
4 建機出荷額、3年ぶり増加見通し 17年度見通し

【朝日新聞】
5 若年者の既存住宅取得・リフォーム支援で新規事業 補助額は最大65万円
6 土総研・7月業況調査 分譲業14期連続プラス
7 不動産情報のオープンデータ推進 国交省
8 住団連・4~6月業況調査 賃貸住宅供給に減速感
9 上級定借アドバイザー 資格認定講座を開催 近畿定借機構
10 6月都市部マンション着工 3ヵ月連続減少 国交省調べ
11 維持修繕技術者試験 試験日は1月29日 管理協
12 民泊、利用「したくない」理由は 「トラブル対応に不安」5割
13 ヒートショック対策で研究委員会 ベターリビング
14 不動産業の倒産、2カ月連続で増加 東京商工リサーチ7月調べ

【読売新聞】
15 築37年の木造住宅を耐震リフォーム、決意から耐震診断まで
16 いくらで建てた? 頭金は? 600人に聞いた「家づくりのお金」
17 集まった村民1500人超! 「シェアビレッジ」1年の収穫と課題は?
18 愛犬家住宅コーディネーターに聞く、犬のためのリフォーム術
19 日本発、近未来の住まい12の提案?HOUSE VISION 展 2016?

【日経産業新聞】
20 制震装置 軽量・低価格で 大成建設
21 つながる住宅で覇権狙う ソニー・東電
22 積水ハウス、1億円超える木造住宅
23 光る床や話す壁 凸版印刷が未来の住宅提案

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1 自宅を早く高く売るための3つのステップ 2016/8/24 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 長嶋修
 自宅を早く高く売るために、まず何をすればいいだろうか。
 自分がこれから売り出す中古住宅が、仮に駅徒歩15分、4LDK、築18年で3000万円だとし
よう。3000万円前後で、ほかに売りに出ている周辺物件にはどんなものがあるだろうか。同じ
駅で似た条件の物件をまずはピックアップしてみよう。もし同じ駅になければ周辺駅で同様の
物件がないか探してみる。
 なぜこんなことをするのか。実はこの作業は、あなたの住宅を買ってくれるかもしれない潜
在購入者の動きと同じだ。あなたの住宅を購入候補に入れる人が、ほかにどんな物件を検討す
るのか、つまり競合を把握するのだ。
 物件のピックアップができたらぜひ、それらを見に行ってみよう。その際には「駅までの距
離と道のりの安全性や快適性」「建物の見栄え」「日照や通風」「周辺嫌悪施設の有無」「間
取りの使いやすさ」など、あなたの物件より相対的に優れているところ、劣っているところを
比較してみよう。
 すると、おのずと自分の物件の良いところ、悪いところが浮かび上がってこよう。同価格帯
の物件と比べて有利な点が多いなら、もう少し高くても売れるかもしれない。逆に不利な点が
多い場合は、価格付けが高い可能性が考えられる。
 築18年程度というのは外壁や屋根の耐久性を考慮すれば、すでに修繕を行うサイクルだが、
過去一度も屋根や外壁などの修繕をしていない場合は、それなりに劣化した見栄えになってい
ることだろう。もし競合物件が外装のリフォームを終えていれば、明らかに見劣りがしてしま
うはずだ。
 総床面積30坪程度(約100平方メートル)の住宅の屋根・外壁などを一通り修繕する場合、ト
ータルで120万円から150万円程度のコストがかかる。外壁の修繕作業をする際には建物周辺に
足場を組むから、ついでに屋根にも手を入れたほうが結果的に割安に済む。外壁と屋根は同時
に工事を行うのがよい。
 売却前にこうしたコストをかけた場合、少なくともコスト分以上は高く、また早く売れると
考えてよいだろう。これは私がかつて不動産営業をしていた頃の経験から実証済みだ。
 人の意識はたぶんに「第一印象」「見た目」に左右される。住宅も「見た目」が大事なのだ
。購入動機にはもちろん駅までの距離など多様な諸条件があるが、それらはあくまで理屈であ
り、まずは「なんとなく気に入った」といった感情ありきで、諸条件はその上で検討されるも
のだ。
 不動産業界には中古一戸建てや中古マンションを買い取り、リフォームやリノベーションを
施したうえで一定の利益を乗せて再販売する、いわゆる「買い取り再販」というビジネスモデ
ルがある。このような事業は市場価格3000万円の物件を70%程度の2000万円で買い取り、500万
円のリフォーム費をかけたうえで経費・利益を乗せ、3000万円で再販売するというイメージだ

 中古住宅市場で売りに出されている物件はそのほとんどが個人の所有だが、早く高く売るこ
とを志向してあらかじめリフォームなどを施すようなケースはほとんどみられない。投資対効
果が不明なためだ。だからこそリフォーム済み物件は早く高く売れる。買い取り再販事業は個
人の多くが早く高く売るための工夫をしていないがために成立している業態だとみることもで
きる。

米国では居住中の家にも装飾が施されて販売される
 欧米では自宅を売りに出す前に、屋根や壁を自分でリフォームしてしまうのはもちろん、水
回り設備の交換なども自分で行ってしまうことが多い。例えばキッチンを交換するのも、リフ
ォーム業者に依頼するのは全体の30%程度にすぎず、70%は自分で工事する。
 それだけではない。米国では自宅をより早く、高く売るため、インテリア専門のコーディネ
ーターを雇う。自宅に合うカーテンやテーブルクロスから、テーブルやソファに至るまで、自
宅売却までの一定期間レンタルしてくれる。自宅の見栄えをよくして、少しでも早く高く売ろ
うというのだ。このようなサービスを行う「ホームステージング」を行う会社が米国には無数
に存在している。
 ホームステージングにかける費用は一般的に15万~30万円程度。これも自宅の第一印象を上
げるための工夫の一つである。米国では、空き家はもちろん居住中の物件であってもほぼ例外
なく、こうした装飾が行われている。自宅を早く売るためにはまず、第一印象を上げるための
戦略を立て、必要に応じて実践したい。

長嶋修(ながしま・おさむ) 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さく
ら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不
動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任し、2008年4月
、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度を整えるため、NPO法人日本
ホームインスペクターズ協会を設立し、初代理事長に就任。『「空き家」が蝕む日本』(ポプ
ラ新書)など、著書多数。

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2 三栄建築設計、販売戸数増 2016/8/24 日本経済新聞
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【販売戸数増】16年8月期は都心部や関東近郊で戸建て住宅の販売が増える。不動産請負は従
来の商圏である京都市・滋賀県に加え大阪市で受注が増加。増収。好採算の3階建て住宅の好
調、工期管理の徹底で利益率が高まる。営業増益。17年8月期は収益物件の賃貸収入や海外事
業が伸び増収。営業増益。

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3 ビッグデータで迅速審査、リクルートが中小向け金融 2016/8/24 日本経済新聞
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 リクルートホールディングスは24日、中小企業向けの金融事業に参入すると発表した。広告
や人材派遣など幅広く手がける事業で蓄積したビッグデータを活用。融資の申し込みや審査が
オンラインで完結する仕組みを築き、成長余地がある中小企業に素早く融資する。事業開始は2
017年夏ごろの予定。3年間は本格稼働までの検証期間とし、金融事業の成長の可能性を模索す
る。
 金融事業の全額出資会社であるリクルートファイナンスパートナーズ(東京・中央)を設立
し、貸金業登録を申請した。資本金は2500万円。リクルート本体にも10月1日付で専門組織を
つくる。
 リクルートは国内中小企業向けに広告仲介など業務支援サービスを提供している。中小企業
との取引を通じて、中小企業には簡易な審査や手続きで資金を迅速に借りられるサービスの潜
在需要が十分にあると判断した。
 リクルートは今年に入ってからスルガ銀行の金融サービスを仲介したり、メガバンクなど複
数の金融機関に対して住宅ローンの事前審査を一括で依頼したりできるネットサービスを打ち
出し、金融関連事業の手応えを確かめてきた。今回は自ら貸金業として登録し、金融事業に一
段と踏み込む。
 3年間の検証期間中は既存の金融機関やフィンテック(金融とITの融合)企業との提携も
検討する。今月8日には、商品の受発注や伝票処理などを電子化するサービスを手がけるイン
フォマートと協業検討の開始で合意した。具体的な協業分野などは未定だという。
 中小企業の中には事業が急ピッチで成長しているのにもかかわらず、財務面での評価が追い
つかず、十分な与信を得られない会社もある。自前のビッグデータを使ってこうした企業に貸
し出す取り組みは広がりつつある。楽天は電子商取引(EC)サイト「楽天市場」に出店する
企業を対象に、最短で翌日に融資するサービスを15年に始めた。有望企業の掘り起こしにつな
がることも期待できる。

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4 建機出荷額、3年ぶり増加見通し 17年度見通し 2016/8/24 日本経済新聞
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 日本建設機械工業会は24日、2017年度の建設機械の本体出荷額が16年度比横ばいの1兆8550
億円になりそうだとの予測を発表した。国内で建設投資が堅調であるほか、油圧ショベルの反
動減が底打ちし、全体として3年ぶりに増加に転じる見込み。一方、海外は北米以外の地域が
厳しく、需要回復は17年度下期以降になるとしており依然として不透明感が残る状況だ。
 「底打ち感は出ているが、ここ数年が正念場だ」。同日記者会見した同工業会の辻本雄一会
長(日立建機社長)はこう指摘した。底打ち感が見えつつあるものの、回復に向けた明確な材
料に欠けるのが建機業界を取り巻く現状だ。海外出荷額は1%減の1兆330億円。北米は住宅向
けが堅調だが、最大市場である中国などの市況回復が来年度下期以降になる見通しだ。
 16年度の全体の出荷額は1兆8469億円と、今年2月の発表時から1099億円下方修正した。辻
本会長は「国内での反動減が長引いており、中国や資源国の回復も遅れている」と分析する。
 足元では円高が進んで建機各社の収益を圧迫しており、建機産業は依然として厳しい環境に
ある。
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5 若年者の既存住宅取得・リフォーム支援で新規事業 補助額は最大65万円 2016/8/24
朝日新聞
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 政府は8月24日、2016年度第2次補正予算を閣議決定した。国土交通省関係では、既存住宅流
通・リフォーム市場の活性化に向けた新規事業が創設される予定だ。社会全体の所得と消費の
底上げが目的。250億円を計上する。
 新規事業の1つは、若年者による既存住宅の取得・リフォームに対する支援措置。40歳未満の
若年者が既存住宅を取得し、省エネ改修などのリフォームをする場合の費用を補助する。既存
住宅売買瑕疵保険への加入やインスペクション(瑕疵保険の加入時に必要な現場検査の基準を満
たすもの)の実施を条件とする方向。補助額は、瑕疵保険・インスペクションに係る費用を含め
て戸当たり50万円。耐震改修を行う場合はこれに15万円上乗せする予定。なお、上記の要件を
満たせば買取再販も対象となる。

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6 土総研・7月業況調査 分譲業14期連続プラス 2016/8/24 朝日新聞
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 土地総合研究所は、不動産業における7月1日現在の経営状況を指数算定した。「住宅・宅地
分譲業」は前回より4.5ポイント改善の30.3ポイントで14期連続のプラス。「不動産流通業(住
宅地)」は前回より7.6ポイント悪化の-11.4ポイントで2期連続のマイナス。「ビル賃貸業」は
前回より1.3ポイント悪化し、8.7ポイントで9期連続プラス。3ヶ月後の見通しについては、「
住宅・宅地分譲業」は前期より0.2ポイント改善の-3.0ポイント。「不動産流通業(住宅地)」は
0.7ポイント悪化の-9.8ポイント。「ビル賃貸業」は2.0ポイント改善の4.3ポイントとなった。

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7 不動産情報のオープンデータ推進 国交省 2016/8/23 朝日新聞
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 国土交通省は、不動産情報のオープンデータ化を推進する。地価公示の価格判定に当たって
不動産鑑定士に求める鑑定評価情報のうち、公開している評価額など以外の、還元利回りや賃
料といった情報を早期に公開する予定。不動産取引価格情報についても、個人情報保護法との
関係を整理しつつ物件の特性に関する非公開情報の公開を検討する。

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8 住団連・4~6月業況調査 賃貸住宅供給に減速感 2016/8/23 朝日新聞
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 住宅生産団体連合会はこのほど、会員各社の支店・営業所・展示場等の営業責任者を対象に
四半期ごとにアンケートを実施している2016年度2回目の住宅業況感調査をまとめた。これまで
堅調に推移してきた低層賃貸住宅の受注に、減速感が強く表れる結果となった。
 4~6月期における全国の受注実績(指数)を見ると、総受注戸数はマイナス7ポイント、総受注
金額もマイナス5ポイントとなり、プラス指数を維持していた前期実績(1~3月)から悪化。予測
も大幅に下回った。

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9 上級定借アドバイザー 資格認定講座を開催 近畿定借機構 2016/8/22 朝日新聞
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 近畿定期借地借家権推進機構は9月2日、大阪産業創造館で平成28年度「上級定借アドバイザ
ー」資格認定講座を開催する。
 不動産賃貸借の専門家を育成する認定資格で、講義終了後に認定試験を実施する。受講対象
者は定借アドバイザー認定登録者、受講料は1万5000円(テキスト代、資格認定登録料・消費税
込)。申込締切は8月26日。受講時間は午前9時50分~午後4時50分。
 問い合わせは同機構、電話06(6479)1333まで。

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10 6月都市部マンション着工 3ヵ月連続減少 国交省調べ 2016/8/22 朝日新聞
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 国土交通省の調べによると、都市部(東京都23区、大阪市、名古屋市)における6月の分譲マン
ション着工戸数は5380戸だった。前年同月比は11.6%減。3カ月連続の減少で、減少幅も拡大し
た。
 東京23区は3592戸(前年比12.5%減)、大阪市は1542戸(同15.0%減)、名古屋市は246戸(同50.0%
増)。

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11 維持修繕技術者試験 試験日は1月29日 管理協 2016/8/19 朝日新聞
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 マンション管理業協会はこのほど、2016年度マンション維持修繕技術者試験を2017年1月29日
に行うと発表した。受験申込案内の配布と受験申込受付期間は10月3日~11月8日。
 出題範囲はマンションの維持修繕にかかる一般建築・設備・修繕知識、区分所有法等法律関
連知識、管理組合対応など。試験開催地は、東京、大阪、札幌、仙台、名古屋、広島、福岡。
受験料は1万800円。合格発表は2017年2月24日の予定。
 同資格は、マンションの維持・修繕に関して一定水準の知識と技術を有していることを審査
・認定するもの。2016年8月1日現在の登録者数は3680人。

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12 民泊、利用「したくない」理由は 「トラブル対応に不安」5割 2016/8/19 朝日新

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 総務省はこのほど、2016年版情報通信白書をまとめた。日本を含む欧米・アジア各国での、
民泊に関する実態調査結果を紹介している。
 日本における民泊の認知度は72.0%。調査を実施した国(米国、英国、ドイツ、韓国、中国、
オーストラリア、インド)の中で最も低い。日本において民泊を利用する意向が「ある」と答え
た人は31.6%で、認知度と同様に調査国の中で最も低かった。
 利用意向「なし」と答えた人に「利用したくない理由」を聞くと、日本では53.6%が「事故や
トラブル時の対応に不安があるから」と回答。他国と比べて高い割合を示した。
 調査は2016年2月、各国の20~60代の男女を対象にウェブ上のアンケートによって実施した。

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13 ヒートショック対策で研究委員会 ベターリビング 2016/8/18 朝日新聞
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 ベターリビング(井上俊之理事長)はこのほど、新たに設置した「住宅における良好な温熱環
境実現研究委員会」の会合を開催した。
 2016年度からの2年間、住宅における良好な温熱環境の実現を目的とした検討を行う。具体的
には住宅全体の高断熱・高気密化、冬場の室温が低く健康への影響が大きいと考えられる浴室
、脱衣室、トイレなどの水回り空間の対策(ヒートショック対策)など。

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14 不動産業の倒産、2カ月連続で増加 東京商工リサーチ7月調べ 2016/8/18 朝日新聞
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 東京商工リサーチの調べによると、7月の不動産業の倒産件数は19件(前年同月比11.76%増加)
だった。2カ月連続で前年同月を上回った。
 同社は「不動産業の倒産件数は少ないが、業績好調企業と不振企業の二極化が進んでいると
いう懸念を払しょくできないため、今後について手放しで楽観はできない」と指摘している。

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15 築37年の木造住宅を耐震リフォーム、決意から耐震診断まで 2016/8/23 読売新聞
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熊本地震以降、家の耐震性が気になるという人は増えています。千葉県市川市に暮らすTさんも
その1人。Tさんと同居しているTさんのご両親が、耐震補強工事を行って安心してわが家で暮ら
せるようになるまでを追っていきます。今回は、リフォームを決めたところから耐震診断を受
けるまでの経緯と、補助金制度について紹介します。
築37年。実家をリフォームする
Tさんのご両親が市川の地に一戸建てを購入して37年。今年、60歳になった両親が暮らす実家の
リフォームを行うことになったきっかけは、1階の和室の柱に見つけた虫食い穴でした。「これ
はシロアリか、まずい」と思ったTさん。シロアリ駆除は2年前に行い5年保証がついているの
で、おかしいと思い調べていくと、外壁の隙間から雨が侵入していたもよう。
「これから高齢化していく両親が暮らしていくこの老朽化した家を、ずっとどうにかしないと
いけないと思っていたんです」とTさん。T邸がある周辺は昔、蓮畑だったそうで、液状化エリ
アにも指定されている地盤の弱いエリア。やはり地震が心配です。
この家の耐震性、劣化状況、高齢者にとって暮らしにくい間取りなどを考えると、マンション
等への住み替えも候補としてあがっていました。「家を売却してマンションに買い替えること
も検討しました。査定では2000万円+α。自分が資金を出してもいいですし。近所にはご家族
でマンションに買い替えて、娘さんとマンション内近居をしている方もいらして、それもいい
なって思っていました」(Tさん)
ただ、お父様が10年ほど前から体を壊し、現在要介護3の状態で、週に3度は病院へ通う必要も
あります。そんなお父様を支えているお母様は、「40年近く住み慣れたこの場所が自分たちに
は合っています。普通に暮らせるなら新天地でもいいのですが、夫の体のこと、通い慣れた病
院、やり慣れた介護を考えると、一から新しい暮らしを始めるのはしんどいですね」とご家族
をいたわる気持ちが伝わってきます。
そうしてTさん家族は、不安のある耐震性能、バリアフリー機能、断熱性能を向上させることを
中心にリフォームすることを決めました。「やりたい箇所はいくつもありますが、費用との兼
ね合いです。両親は貯蓄も年金も潤沢というわけではありませんから、優先順位を決めて改善
していければ。もっと安心して暮らせる家にしたいですね」とTさん。

T邸のリフォーム概要
〈物件概要〉
●所在地:千葉県市川市
●建築年:1979(昭和54)年竣工、翌1980年10月に入居の一戸建て。
●規模:4LDK、延床面積83m2
●家族:父60歳、母60歳、長男34歳
●リフォーム歴:20年前に外装、ベランダ、浴室をリフォーム

〈今のところ考えているリフォーム内容〉
●耐震改修
●システムキッチンの交換、室内リフォーム
●トイレと洗面の設備交換、間取りを広げてバリアフリー化
●窓と壁の断熱工事
●軽量な瓦に葺き替え

リフォームを決めたTさんはまず、「誰でもできるわが家の耐震診断」(日本建築防災協会:編
集)というサイトで、ざっくりT邸の耐震性について調べてみました。その結果、「専門家に診
てもらいましょう」という判定が出て、さっそく耐震診断を申請することにしたのでした。
耐震診断&耐震補強には多くの自治体で補助制度あり
耐震診断を申し込むことにしたTさん。耐震診断の費用は、図面の有無や建物の形状、築年数に
より異なりますが、おおむね10万~20万円程度が相場。耐震改修工事のほうは100万~150万円
で行われるケースが多いそうです(日本建築防災協会調べ)。
費用は高額になりがちですが、助成制度を利用すれば負担を減らせます。全国の自治体では、
住宅の耐震診断にかかる費用を助成したり、無料で耐震診断士を派遣するなどしています。さ
らにその結果、耐震補強工事が必要となった場合、多くの自治体がその費用も助成する制度を
設けています。
この補助制度の対象は、1981(昭和56)年5月31日以前に着工された住宅であることが必須条件
となっています(ほかにも条件あり)。現在の耐震基準は1981年6月に改定されたもので、それ
以前の旧耐震基準で建てられた「震度5程度の地震に耐えうる住宅」では倒壊の恐れがあります
。耐震診断および耐震補強工事を行って、震災時の被害を減らすという目的でできた制度なの
です。
内容は自治体によって異なります。例えば、Tさんの暮らす千葉県市川市の制度を見ると、補助
金額は次の通り(諸条件に合致する家が対象)。
●耐震診断
 費用の3分の2(1000円未満の端数切り捨て)を助成(ただし上限8万円)
●耐震改修設計費
 費用の3分の2(1000円未満の端数切り捨て)を助成(ただし上限5万円)
●耐震改修工事・工事監理費
 費用の23%(1000円未満の端数切り捨て)を助成(ただし上限40万円)
●耐震改修に伴うリフォーム工事費
 費用の23%(1000円未満の端数切り捨て)を助成(ただし上限23万円)
上限額で見ると条件次第では、耐震診断に8万円、耐震改修(設計+改修工事+リフォーム工事
)に68万円の補助金を受けることが可能になります。

また、「耐震改修促進税制」によって次の税金が安くなるという、うれしい制度もあります(
諸条件に合致する家が対象)。
●所得税
耐震改修費もしくは耐震工事に係る耐震工事の標準費用のいずれか少ないほうの10%相当額が
、その年の所得税額から最大25万円控除されます(対象:2019年6月30日までに工事を行った物
件)
●固定資産税
改修費用が50万円以上かかった改修家屋の固定資産税額の2分の1が、1年間減額されます。
さらに、リフォームローンを組んだ場合、住宅ローン減税の対象となり、年末ローン残高の1%
が10年間にわたり所得税から控除されます(工事費100万円超が対象)。
該当する建物に住んでいる方は、これらの制度をうまく利用して地震に備えたいもの。耐震診
断と耐震改修補助制度の内容は自治体によって異なるので、ホームページや役所で調べましょ
う。
T邸はバリアフリー工事や断熱工事なども行うので、耐震改修工事費以外にも費用がかなり掛か
ることになりますが、住宅金融支援機構の「高齢者向け返済特例制度」付きリフォーム融資で
まかなう予定です。この制度については次回の記事で詳しく紹介します。
耐震診断では家の何を見るの?
耐震リフォームを行うには、耐震診断で建物の細かい状況を把握する必要があります。
市川市が設けている「耐震診断助成制度」を利用することにしたT邸に、6月21日、耐震診断(
精密診断)を行うため木造住宅耐震診断士が来訪しました。市川市役所建築指導課に登録され
ている木造住宅耐震診断士の会社から2社を選び、相見積もりをとって1社に絞り込み、依頼し
た会社です。

木造住宅耐震診断士による耐震診断では、周辺地盤の状態、建物の基礎の状態を確認した上で
、天井裏から床下、壁裏まで細かく次の4点をチェックします。
(1)壁量 建物を支える壁である「耐力壁」の強度のこと
(2)劣化対策 雨やシロアリによる被害への対策(防腐防蟻処理薬剤塗布など)
(3)耐力壁のバランス 耐力壁の位置に偏りがないか
(4)柱の抜け防止 地震の揺れによって柱が抜けないような対策がなされているか

古い家は図面通りでないことがあったり、それまでに遭遇した災害の影響、増改築の有無によ
っても耐震性が左右されたりするので、細かいチェックが必要です。
T邸の今回の耐震診断は3人で行い、3時間程度で終わりました。家の規模や図面の有無によって
時間は左右されますが、大抵は半日で終わるとのこと。狭くて暗い中をのぞき込んだり、潜っ
たりと、計測・確認は細かくて大変な作業だと感じました。
こうして計測したデータを元にT邸の耐震性の総合評価が出され、それによって耐震改修の内容
を固めていくことになります。耐震診断結果が出るまで1カ月から1カ月半ほどかかるので、そ
の報告はまた次回に行います。
今回、耐震リフォームとバリアフリー化をすることで、ご両親が安心して快適に過ごせる家を
目指すことにしたTさん。無事、耐震診断が終わり、結果を待つのみです。次回は耐震診断結果
と高齢者向けのリフォームローン、具体的なリフォーム計画を紹介します。

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16 いくらで建てた? 頭金は? 600人に聞いた「家づくりのお金」 2016/8/23 読売新

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家づくりに先立つものは、やっぱりお金。どんなタイミングで、どのくらいお金がかかるのか
が気になるところだが、初めて家を建てる人にとってはわからないことだらけ。そこで、家づ
くりを成し遂げた先輩たちにお金に関する実態とホンネを聞いてみた。かかった費用のデータ
と体験談をもとに、家づくりのお金のキホンを知り、漠然とした不安を解決しよう。
Q1 家っていくら位で建てられるの?
A 建物の総費用の平均は3120万円。予算オーバーしないように優先順位付けを
建物工事の総費用は、予算オーバーしないようにコスト調整した人が大半で、3000万円未満で
建てた先輩たちが多い。希望のプランを叶えつつ、予算内に収める秘訣は、希望内容に優先順
位をつけること。譲れないこだわりや、後から替えにくい部分にはある程度お金をかけつつ、
削れる部分はなるべく費用を抑える工夫が大切だろう。

Q2 預金はいくら位あればOK?
A 用意した自己資金は400万円未満という声が目立つ。自己資金は計画的に貯めて頭金に回す先
輩が多いようだ
アンケート調査では、親からの援助もあり高額な自己資金を準備している先輩がいるが、400万
円未満だという人の割合が28.2%と最も高い。一方で頭金を貯めるよりも、早く住宅ローンを
借りて、定年までの返済を重視している人もいる。しかし、頭金以外にも税金などの諸費用を
支払う必要があるので、ある程度の自己資金は必要と考えた先輩が多いようだ。

Q3 住宅ローンはどう選べばよい?
A 3つの金利タイプから自分たちに合うものを。借り方にもいろいろあるので慎重に調べよう
住宅ローンの金利タイプには主に「全期間固定型」「変動型」「固定期間選択型」の3つがある
。金利は低いが、上昇するリスクがあるのが変動型。固定型は金利変動はないが、金利は高め
だ。調査では変動型が多数だが、【フラット35】など固定型も少なくない。金利タイプを組み
合わせる方法もあるので、自分たちに合ったローンの借り方を見つけよう。

Q4 月々のローン支払い額はいくら位?
A 毎月のローン支払い額は10万円未満の人が大半を占める
アンケートでは月々のローン返済額は10 万円未満の人が全体の7割を占めた。今まで払ってい
た家賃やマイホーム用の貯蓄など、家のためにかかっていた金額と同程度の支払いだと負担が
増えず、実際に、以前の家賃と同等かそれ以下の支払いに抑えたという先輩の声もあった。家
を建てて住み始めると固定資産税なども毎年かかってくるので、それらの負担も考慮して適切
な返済額を決めよう。

Q5 土地ってみんなどうしてるの?
A 約7割の先輩が土地を購入。依頼先とも相談して条件を見極めよう
アンケートによると約7割の先輩が土地を購入し、そのうち土地代に1000万円以上かけた人は6
割を超えた。土地と建物にかけるお金はバランスが重要。土地代をかけすぎると、家にかける
予算が減る。また、希望の家が建てられる土地かどうか、条件の見極めも大切だ。建物の依頼
先と土地を並行して探せば、費用配分や建築条件についても相談できる。

注文住宅を建てて予算がオーバーしてしまった話はよく聞く。家づくりの資金計画は無理しな
い予算で組むことがキモだ。これらの調査結果を参考にしつつも、自分のライフスタイルや家
計に合った家づくりの資金計画を立てよう。

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17 集まった村民1500人超! 「シェアビレッジ」1年の収穫と課題は? 2016/8/19 読売
新聞
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「年貢を納めて村民になろう!」というちょっとユニークなコピーで、2015年に話題を集めた
のが、以前当サイトでも紹介した「シェアビレッジ」。秋田県五城目(ごじょうめ)という小
さな町にある古民家を「村」に見立て、年貢(会費)を負担すると村民になれて、古民家での
暮らしを体験できるというもの。開村から1年、運営して得られた収穫と課題とは? 茅葺き屋
根の古民家で話を聞いてきた。
みんな村民になりたい? 集まった村民は1500人超!
シェアビレッジがあるのは、秋田県五城目町という小さな町。秋田県といえば高齢化率や人口
減少率といった、ややさみしいニュースで耳にすることが多いが、今、この五城目町には、こ
のシェアビレッジをはじめ、新たな移住者がやってきていて、にぎわいをみせているという。
「村民はいつでも自分の村に行き、古民家で暮らしを体験できるというコンセプトや、年貢や
一揆、寄り合いというネーミングなどが、インパクト大だったようです。あわせて“村長”が
各地で講演したり、視察が訪れたりしていくうちに、ジワジワと村民が増えていったかたちで
す」と話すのは、古民家の家守をする半田理人さん。地元秋田県出身で、もともと村民だった
が、現在はスタッフとして「シェアビレッジ」に関わっている。
そう、現在のシェアビレッジ村民はなんと1667人にものぼるという! 村民の多くは20代?30代
半ばが中心で、首都圏など都市部に在住、男女比でいうとやや女性のほうが多いそう。
「もともと、この築130年超にもなる古民家を今後100年先に残すために、ということで村長が
はじめた企画です。この古民家の姿そのものが、若い世代を惹きつけているのかもしれません
。以前のオーナーさんも、若い世代にこの家を利活用して欲しいと望んでいたので、それは良
かったなと思っています」と話す。
現在、スタッフが事務所として利用するスペースなどには絵が飾られているが、それも以前の
オーナーさんのもの。「オーナーさんがリノベーションをしていたおかげで、僕たちはトイレ
やお風呂といった最低限のリフォームで済ませることができました」。こうした建物を残した
いという思いが、次世代に引き継がれているかっこうだ。
課題は村民を「お客さま」にしないこと!
順調に村民は集まっているようだが、課題はあるのだろうか?
「多すぎて思いだせないですが(笑)、1つは地元の人の理解を得ること、また、できる限り体
験を提供すること、に尽きると思っています。現在の収益の柱は宿泊ですが、これだとどうし
ても村民のみなさんの目線が『消費者』になってしまう。そうではなく、足を運んで学びがあ
るような、村民としての経験を得ていってほしいですね」(半田さん)
現在でも、自転車でサイクリングをしたり、茅葺き屋根の修繕をしたり、羽釜(はがま)でごは
んを炊いたりと、ワークショップや体験メニューもあるが、もう少し内容を充実させたいとい
う。
一方で、建物の維持・管理も悩みのタネにもなっている。
「茅葺き屋根はすべて葺き替えると1000万円はかかるといわれています。ただ、そうした費用
を捻出するのは難しく、この集落では屋根を4方向ごとに分けて、数年ずつ葺き替えを行ってき
ました。知恵ですね。昨年11月には、茅葺き屋根の原材料となるすすきの刈り込みをワークシ
ョップとして開催したんですが、地元の人からは、『なんで労働力を提供するのに、さらにお
金まで払わなくてはいけないの?』という声もあり、なかなか理解を得るのは難しいなあと。
一方で都会からは“体験”を求めて多くの人に参加していただき、本当に助かりました」とい
う。
2016年の夏には、プロジェクト発足後2回目の茅葺き屋根の葺き替えを行うという。もともと、
茅葺き屋根の葺き替えは、集落でお互いに協力しあいながらやってきた。集落に人が減ってし
まった今、こうしたインターネットでゆるやかにつながりながら、「建物」を維持していくと
いうアイデアはとても現実的な方法かもしれない。
「これは、私個人の思いですが、今までのような地域のつながりとは違って、風のようにゆる
やかに、助けあったり、何かを提供しあう。遠くに暮らしていても、思いをはせる。そうした
思いが集まるコミュニティであれば、これからも維持していけるのではないでしょうか」と力
説する。
地方を取り巻く環境は、依然として厳しい。それでも、こうした新しい取り組みや出会いが、
地域を少しずつ、でも確実に元気にしていくのかもしれない。

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18 愛犬家住宅コーディネーターに聞く、犬のためのリフォーム術 2016/8/18 読売新聞
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昔と違って犬は室内飼いが基本の昨今。里親募集でも譲渡の条件は“室内飼い”となっている
ことが多い。
そんな時代、“愛犬家住宅コーディネーター”という肩書きで、住宅デザインを提案する人た
ちがいる。どんな住宅が犬にとって良いのか? 筆者も愛犬コーギーのために興味津々。リフォ
ームした実例と共に、そのキモを教えていただいた。
“愛犬家住宅”って、どんな家?
犬種にもよるが、犬は集団生活を好む生き物。家族の一員として、家族と遊び家族を守るのが
彼らの思い。しかし、人にとって住みやすい家が、犬にとって住みやすいとは限らない。
“愛犬家住宅コーディネーター”という資格を設定し、教育・普及活動を推進しているワンオ
ンワン社によると、“愛犬家住宅”とは、愛犬と愛犬家の目線で「安全・安心・快適」に暮ら
せる、さまざまな工夫とアイデアにあふれた家ということ。コーディネーターは、愛犬の「育
て方」と愛犬の「住まい方」を両軸で“愛犬家住宅”を提案するスペシャリスト。現在の資格
者は全国に3671名(2016年7月時点)。
今回は愛犬家住宅へのリフォームを自邸でも実践し続けている、人気コーディネーターの池田
千夏子さんにお話を伺った。
今回のリフォームには、屋内外37項目にものぼる工夫ポイントがあるそう。ここでは、特に大
切なポイントを中心に紹介してもらった。
「お散歩は毎日数回行う、愛犬にとって楽しみで愛犬家にとっては手間のかかるものですよね
。それを、スムーズにストレスなく行えることが、お互いの日常をHappyにすること。まずは、
玄関まわりでお散歩と犬のケアが完結するよう設計します」と、池田さん。
筆者が驚いたのは、シャワーが玄関外ではなく、内側に付いている点!?
「中・大型犬は外での足洗い後、足が汚れないように担いで家の中に入るのも難しいですよね
。なので、家の中で洗って、そのまま部屋に上がれるようにします。玄関内は“室内”として
、人も玄関外で靴を脱ぐスタイルです」
タイル敷き玄関は清掃性が高いだけでなく、夏場はヒンヤリ気持ちよいのでワンちゃんが好む
場所。
わが家の愛犬も、暑い日は玄関タイルに寝そべっている……それを容認するなら、玄関タイル
は室内として人間がきれいに使えば良いという納得の発想!
「モノが散らかると人はストレスがたまる、そのイライラが犬に伝わって犬のストレスになり
、もっと散らかされてしまうことに! モノは使いやすい場所に全て収納し、外に置かないよう
にします」
大切なのは、犬の居場所づくり
人のイライラや感情を読み取る犬の感性はスゴい。筆者も犬にはつくり笑いをしてでも、安心
させようと努めている(笑)。
犬が安心して過ごすためには、飼い主の愛情以外にも大切なことがあると池田さん。
「犬にとって落ち着くのは、穴蔵のような場所。家の天井高が2.4mとすれば、犬の体高30㎝の8
倍。これって、人で言うと体育館くらい高い天井!落ち着きませんよね」
なので、天井の低い犬の居場所をつくってあげることは必須とのこと。
基本的に犬は家族の近くに居るほうが安心するので、家族が集まるリビングルームに居場所を
つくってあげると良いようだ。
わが家のコーギー犬も、テーブルの下や20cmほどの高さの隙間にもぐり込むことがある……居
場所をつくってあげなきゃ(反省)!
隠し収納&ストレス発散で、部屋は荒らされない!
家の中で犬がモノを噛んだり、壊したりして困った話しをきくこともあるが「まず、モノを犬
が届く所に置かないことが一つ。収納はビルトイン型で収め、お水のボールを床に直接置かな
いほうがお掃除もラクですよ」と、池田さん。
「あと加えて、犬がストレスをためないように、お散歩以外でも適度な運動が家でできる動線
をつくると良いですね」
池田さんのお宅では、収納ユニットまわりは回遊できる設計になっている。
実は、2階も吹き抜けまわりの廊下を回遊できる設計アイデア!
このような少しずつの工夫で、犬も飼い主もストレスが少ない住まい=愛犬家住宅になるのだ

「おウチが片付いていると、時間と心にゆとりが生まれます。その時間でワンちゃんと遊んで
あげられるし、家族皆がハッピーになりますよね!」
そんな愛犬家住宅コーディネーター池田さんのお話に共感して、早速わが家も玄関を掃除し室
内化した。
今日も気持ち良さそうにタイルで涼をとる愛犬を見て、気持ちが安らぐプチ愛犬家住宅!

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19 日本発、近未来の住まい12の提案?HOUSE VISION 展 2016? 2016/8/18 読売新聞
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「HOUSE VISION」はテ?サ?イナーの原研哉氏がディレクターを務め、家を中心に未来の暮らし
を考えようという活動。【企業×クリエイター】によって、発想を広げながら少し先の未来に
実現可能な暮らしを提案するもの。
東京・お台場で、2013 年「新しい常識て?家をつくろう」をテーマに第1回の展示会を開催(「
名建築家たちの提案が一堂に!―HOUSE VISION展― Part.1」「『新しい常識で家をつくろう
』―HOUSE VISION展― Part.2」)、2回目となる今回のテーマは、「CO-DIVIDUAL 分かれてつ
なか?る/離れてあつまる」。12の実物大エキジヒ?ションハウスを体験し、近未来の住まいを【
前編】【後編】でレポートします!
(会期:2016年8月28日まで)
木であふれる展示場。隈研吾が手がけた会場構成
105mm角材を積み上げ、井桁造りでデザインされたエントランス。第1回を踏襲したデザインで
あるが、今年は真夏開催とあって日よけになるよう上部が長く庇(ひさし)風に。(ちなみに、
角材は再利用されている)
住宅建築用、どこにでもある角材を積み上げるだけで、これだけダイナミックにデザインでき
るところがヤッパリ天才・隈研吾!
今回の会場広場には、こんな大木が登場。ナント、推定樹齢1000年のオリーブの樹!?
圧巻の横に広がる枝ぶりは、実を採りやすくするために何世代にもわたって仕立てられた結果
という。
近未来を提案する展示会で、いきなり角材や古木に迎えられ…まず、そのメッセージを考えさ
せられる。日本人のアイデンティティや現代までの時間軸を感じることで、これからの未来は
どうありたいか?と。
木の展示に囲まれているだけで、都心に居ても心地よい風や香りを感じることができ素直に自
然への欲求は高まる。
宿泊型コミュニティハウス ー【吉野杉の家】Airbnb×長谷川豪?
民泊を世界でネットワークするAirbnbが出展したのは、奈良県吉野町と企画した家。会期後、
実際に吉野町へ移築し民泊運営を計画しているので、完成度の高い住宅になっていた。
この家を設計デザインしたのは建築家・長谷川豪氏。吉野川沿いの風景になじむ、素晴らしい
プロポーションに感動!(実は筆者、吉野町が本籍地という御縁)
HOUSE VISION企画コーディネーターの土谷氏に、1階のコミュニティ空間でお話を伺った。
「展示会テーマである『CO-DIVIDUAL 分かれてつなか?る/離れてあつまる』が、この吉野杉の
家では“地域(地方)”と“ゲスト(国内外)“をつなぐ役割として実現しそうです」
そして、2階の宿泊ゾーンに上がってみると…あの三角窓から見える景色が、これ!
美しいだけでなく、こんな機能的な工夫も…
吉野町の地域組織がホストファミリーになる【吉野杉の家】。
今回見学できなかった方も、移築後、Airbnbで予約して吉野へ行ってみるのはどうでしょう!
人を呼ぶ木&緑&水?【市松の水辺】住友林業×西畠清順×隈研吾?
会場全体の構成も手がけた、住友林業グループと、プラントハンターの西畠清順氏・建築家の
隈研吾氏がコラボしたのは、家ではなく水辺の提案。
同じく105mm角材を15本並べた、約1.5m四方の市松模様に、木と緑と水を配置した空間。水と木
陰によって都会の「涼」を演出し、人が自然と集まってくる水辺になっていた。
プラントハンター西畠氏は、「隈さんのつくった鉢に入れた盆栽」をイメージして、赤と緑の
カエデを選定し展示期間に合わせて葉振りを整えたそう。
「こんな日本らしい癒やしのスペースを、東京オリンピックのころにはたくさんつくりたい」
と、住友林業さん。
まず紹介した2展示は、近未来というキーワードからは逆行したような伝統的な日本の空間。し
かし、これこそが未来に残したい、日本の住まいと暮らしデザイン。美しい日本の原風景を未
来につなぐ、それには技術革新も欠かせない。そんなことを考えさせるイベントなのだ。
外国人も興味津々、日本の住まいと未来
HOUSE VISION展には外国人の来場者が多く見られる。と言うのも、中国はじめアジア諸国でも
同じスキームでHOUSE VISIONは展開中。WEBによる情報発信もあり、世界から関心をもたれてい
ることを実感する。
来場していた外国人の方に、お話を聞いてみた。
オランダ人の60代夫婦。「未来の暮らしって提案に興味をもって来たよ」、全12展示を見て回
ったとのこと。
夫は【LIXIL×坂 茂】、妻は【TOTO・YKK AP×五十嵐淳・藤森泰司】の展示が面白かったと話
してくれた。
今回は展示でも、IoTによる近未来の暮らしを提案しているが、会場見学ツールとしても、モバ
イルアプリによる音声ガイダンスを採用。流れる美声の解説は、展覧会ディレクターの原研哉
氏によるもの。
「夜8時までオープンしているので、夕暮れに展示場を回って、ビール片手にトークセッション
を聞くのもあり!」と、土谷氏のオススメ。オランダ人夫婦のように、二人でデートがてら訪
れるのもスマートですね!

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20 制震装置 軽量・低価格で 大成建設 2016/8/24 日経産業新聞
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 大成建設は、震源から遠く離れた超高層ビルを大きく揺らす「長周期地震動」を抑える低コ
ストの技術を開発した。ビルの屋上に設置する制震装置のおもりの重量が3分の1程度になり
、設置のコストが7割ほどに抑えられる。ビルに与える荷重も減るので、地盤の弱い場所でも
使いやすい。今年度中の実用化を目指す。24日から開かれる日本建築学会で発表する。

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21 つながる住宅で覇権狙う ソニー・東電 2016/8/24 日経産業新聞
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 ソニー傘下のソニーモバイルコミュニケーションズ(東京・品川)と東京電力ホールディン
グス傘下の東京電力エナジーパートナー(EP)は23日、業務提携に向けた検討開始の基本合
意を結んだと発表した。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」を使った家電制御やスマ
ートホームなどの住宅サービス分野で協業し、ソニーは住宅分野に本格的に乗り出す。今後も
外部との提携を模索し、「つながる住宅」でIoTでの覇権を狙う。

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22 積水ハウス、1億円超える木造住宅 2016/8/23 日経産業新聞
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 積水ハウスは22日、木造住宅「シャーウッド」の最高級ライン「グラヴィスステージ」を発
売したと発表した。1棟あたりの単価が1億円を超える「億邸」で、国内住宅業界で最高水準と
なる。開口部の広さや自由な設計が可能な点を強調し、月10棟の販売を目指す。
 価格は1坪(3.3平方メートル)あたり100万円からで、敷地面積100坪以上の「邸宅」を想定
している。壁面を強化し開口部をより広くとれるようにした。

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23 光る床や話す壁 凸版印刷が未来の住宅提案 2016/8/19 日経産業新聞
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 凸版印刷が建築資材を軸に快適な住まいづくりを提案する事業に乗り出した。床や壁に使う
化粧材や壁紙を使い、人々の健康改善や省エネにつながる仕組み作りを始める。国内の建材市
場は中期的な人口減を背景に頭打ちが見込まれる。社内で培ってきたIT(情報技術)などを
組み合わせて新たな市場を開拓する。

2016-08-25 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.647  2016/08/11~2016/08/17

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.647  2016/08/11~2016/08/17
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―*―*―* MENU *―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
【日本経済新聞】
1 住宅ローン借り換えには「明と暗」
2 首都圏マンション変調 販売価格、7月も下落
3 首都圏「億ション」変調、契約率70%割れ
4 メリット多い長期優良住宅、コスト増に注意
5 秋田銀、移住者に住宅ローン金利を優遇

【朝日新聞】
6 7月分譲マンション賃料、首都圏3カ月ぶりに上昇 東京カンテイ調べ 
7 首都圏マンション供給、8カ月連続減少 契約率も低調 不動産経済調べ
8 ヤフーとソニー不、「おうちダイレクト」に投資用追加
9 新たな木材需要の創出へ CLT活用の先駆的建設を支援 木構造振興など
10 相続による不動産売却を支援 「相続おまかせWサポート」を開始 オオバ
11 8月22日から試験申し込み受け付け開始 16年度賃経管理士試験
12 「今が買い時」上昇 野村不アーバン調査
13 国交省 新たな土地政策を策定  空き地・空き家活用で新施策
14 中小ビルの省エネ性能 テナント対策上、重要に ビル協連合会調査
15 東京都が9月に耐震キャンペーン展開

【読売新聞】
16 築33年マンションの挑戦[前編] 3つのマンションが街を変える
17 同居・近居、5割は満足! その理由は?
18 同居は「毎日会う」が約8割。近居は? 住まい方と会う頻度を調査
19 なぜ同居? なぜ近居? しようと思ったそのワケは
20 震災後のビジネスをどう復興していく 東北から熊本へのメッセージ

【日経産業新聞】
21 簡易式トイレ LIXILがインド開拓
22 首都圏30%減、7年ぶり低水準 7月のマンション発売戸数
23 ユカイ工学の音声ロボ「ボッコ」 鍵閉め忘れなど3機能
24 太陽光パネル 低圧分野に的 ハンファQセルズ
25 日鉄住金物産、米コーラー製水回り品を拡販
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1 住宅ローン借り換えには「明と暗」 2016/8/17 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 田中歩
 今年1月29日、日銀が金融政策決定会合でマイナス金利政策の導入を決定しました。これを
受け、3月初旬までに多くの金融機関で10年固定金利選択型の住宅ローンの最優遇金利が1%
を割り込み、借り換え需要が大幅に増えたといわれています。
 また、英国のEU離脱の是非を問う国民投票で離脱支持派が勝利を収めたことから、安全資
産とされる円にマネーが流れ込み、長期金利がさらに低下。この流れを受け、変動金利で0.5%
前後、10年固定金利選択型で0.35%といった金利を提示する金融機関も出てきています。
 住宅金融支援機構も「フラット35」の8月の適用金利を引き下げ、「借入期間21年以上35年
以下、融資率9割以下」の場合の最低金利を過去最低の0.9%に、「期間20年以下」の最低金利
も過去最低の0.83%としています。
 これだけ金利が下がってくると、読者の中には、自分も借り換えをしたほうがよいのではな
いだろうかとお考えの方も多いのではないでしょうか。
 一般的に、金利差「1%以上」、残債務「1000万円以上」、借り換え後の返済期間「10年以
上」の場合は、借り換えによってメリットが出るといわれています。つまり、1000万円を金利
1%、返済期間10年で借りた場合の金利総額分を節約できるかどうかが、借り換えの目安とい
うわけです。
 元利均等返済の場合の金利総額の概算値は「借入額×金利×返済期間÷2」(残債が少なく
なるにつれて利息が少なくなるため)で求められますので、この場合は50万円となります。
 なぜ、約50万円の節約が借り換えの目安かというと、借り換えるローン商品によって違いは
ありますが、1000万円の借り換えの場合、「抵当権抹消費用」「期前返済に伴う手数料」「借
り換える金融機関に対する事務手数料」「契約書貼付印紙税」「保証料」「抵当権設定費用」
等で、20万~40万円程度の費用がかかるからです。
 なお、金利差、残債務、返済期間のいずれかが突出していれば、必ずしも「1%以上」「1000
万円以上」「10年以上」である必要がないことはいうまでもありません。例えば、金利差が0.5
%しかなくても、残債務2500万円、返済期間が25年ならば、約156万円(=2500万円×0.5%×2
5年÷2)の利払い額を圧縮できることになります。
 ただし、ここで注意しておきたいのは、この計算は「金利差」がずっと変わらないという前
提に立っているということです。
 フラット35などの全期間固定金利型ローンから、同じ全期間固定金利型ローンへ借り換える
なら、返済期間中の金利は不変ですから、金利差も不変となり問題はありません。例えば、5
年前に3000万円を全期間固定金利2.4%、返済期間30年で借りていた方が、全期間固定金利0.9%
に借り換えた場合、残債務を2600万円とすれば、約487万円(=残債務2600万円×金利差1.5%
×残りの返済期間25年÷2)の利払いコスト圧縮が可能となります。
 返済期間が10年少々ならば、現時点で最も金利の低い10年固定期間選択型ローンへの借り換
えもお勧めです。10年間金利は固定されていますし、10年経過後の残債は残り少なくなってい
るため、多少の金利上昇があっても影響は少なくなるからです。
 注意したいのは、残りの返済期間が長いにもかかわらず、目先の金利が低い変動金利型や固
定期間選択型を選ぶ場合です。返済期間が長ければ、途中で金利が上昇し、上昇した金利が適
用される期間が長くなる可能性が高まります。つまり、当初想定していた「金利差」が縮小、
あるいは逆転してしまい、思った節約が実現できなくなる可能性があるということです。
 さらに、固定金利選択型の中には、期間経過後の優遇金利幅が縮小するタイプの商品が存在
しますので、これも金利差が縮小する大きな要因となります。
 当面、金利水準は低いままと思いますが、日銀によるこれ以上のマイナス金利引き下げや、
国債買入の増額は難しいのではないかとささやかれる中、借り換えを検討する場合、足元でど
の程度の節約効果があるかだけでなく、今後の金利上昇リスクと返済期間の長短に応じた商品
の選択が大切だと思います。

田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動
産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務
に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインス
ペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年1
1月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサ
ルティング事業の企画運営を担う。さくら事務所ではこれから初めて住宅を購入される人向け
に「賢い住宅ローンの選び方セミナー」を開催。詳細はhttp://www.sakurajimusyo.com/mortga
ge0823

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2 首都圏マンション変調 販売価格、7月も下落 2016/8/17 日本経済新聞
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円高・株安が影響 「億ション」下火
 マンション販売の変調が鮮明になってきた。不動産経済研究所(東京・新宿)が16日発表し
た7月の首都圏マンション市場動向によると、発売戸数は8カ月連続で減少し、契約率も好不
調の目安となる7割を2カ月連続で割り込んだ。高止まりが続いていた販売価格も1戸あたり
平均5656万円と前年同月に比べ5%下落。円高や株安で海外の投資家や富裕層が購入していた
「億ション」の動きが鈍っている。
 7月の首都圏の発売戸数は前年同月比30.7%減の3317戸だった。8カ月連続で前年実績を下
回っている。さらに実際に売れた戸数の割合を示す月間契約率も63.3%と2カ月連続で7割を
下回った。
 7月の平均販売価格は前年同月と比べると1戸あたり約297万円下落した。販売価格は5月ま
で12カ月連続で上昇していたが、6月から下落に転じている。建設費の上昇に天井感があるこ
とに加え、高額な物件の販売が一巡。株高や円安などに需要が支えられてきた「億ション」は
潮目が変わりつつある。
 価格変調の理由の一つは海外の投資家だ。「円高が進み、以前のような爆買いは見られなく
なった」。台湾の不動産仲介大手で日本でも事業を手がける信義房屋不動産はこう指摘する。
東京五輪の会場となる臨海部は人気がある地域だが、最近は「投資のリターンを得ようと売り
出すケースも出てきた」(不動産業界関係者)という。
 国内の富裕層の購買意欲も鈍っているようだ。タワーマンションは相続税の評価額を低く抑
える手法としても人気を集めていたが、この需要も落ち込む見通し。不動産コンサルティング
のオラガ総研(東京・港)の牧野知弘社長は「タワーマンション節税への監視が強化されてお
り、今後は購入を手控えるケースも出てくるだろう」とみる。
 昨年は「億ション」で話題を集める大型物件が相次いだ。東京建物がJR山手線目黒駅前(
東京・品川)で売り出した661戸のマンションは従来なら「億ションの立地」とは見られなかっ
た場所だったが、平均販売価格は1億円を超えた。不動産経済研究所によると15年の億ション
の売り出し戸数は1688戸と2年ぶりに増えていた。
 今後のマンション販売の見通しについて、不動産経済研究所の松田忠司主任研究員は「昨年
のように大型物件で億ションが売りに出される予定はない」と指摘する。
 今後の販売価格には7月の販売在庫が3カ月連続で増えていることも影響を与えそうだ。在
庫が増えれば、新規物件の発売スケジュールが遅れるだけでなく、値引き販売に踏み切らざる
を得ないケースも出てくる。
 マンション価格が高止まりしていたため、比較的割安な戸建て住宅や中古マンションにも需
要が流れているという。住宅ローンを使う消費者にとってマイナス金利の追い風はあるが、販
売価格がさらに下がらなければ今秋以降も購買意欲が伸び悩む可能性がある。

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3 首都圏「億ション」変調、契約率70%割れ 2016/8/16 日本経済新聞
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7月、販売価格も2カ月連続下落
 マンション販売の変調が鮮明になってきた。不動産経済研究所(東京・新宿)が16日発表し
た7月の首都圏マンション市場動向によると、発売戸数は8カ月連続で減少し、契約率も好不
調の目安となる7割を2カ月連続で割り込んだ。高止まりが続いていた販売価格も1戸あたり
平均5656万円と前年同月に比べ5%下落。円高や株安で海外の投資家や富裕層が購入していた
「億ション」の動きが鈍っている。
 7月の首都圏の発売戸数は前年同月比30.7%減の3317戸だった。8カ月連続で前年実績を下
回っている。さらに実際に売れた戸数の割合を示す月間契約率も63.3%と2カ月連続で7割を
下回った。
 7月の平均販売価格は前年同月と比べると1戸あたり約297万円下落した。販売価格は5月ま
で12カ月連続で上昇していたが、6月から下落に転じている。建設費の上昇に天井感があるこ
とに加え、高額な物件の販売が一巡。株高や円安などに需要が支えられてきた「億ション」は
潮目が変わりつつある。
 価格変調の理由の一つは海外の投資家だ。「円高が進み、以前のような爆買いは見られなく
なった」。台湾の不動産仲介大手で日本でも事業を手がける信義房屋不動産はこう指摘する。
東京五輪の会場となる臨海部は人気がある地域だが、最近は「投資のリターンを得ようと売り
出すケースも出てきた」(不動産業界関係者)という。
 国内の富裕層の購買意欲も鈍っているようだ。タワーマンションは相続税の評価額を低く抑
える手法としても人気を集めていたが、この需要も落ち込む見通し。不動産コンサルティング
のオラガ総研(東京・港)の牧野知弘社長は「タワーマンション節税への監視が強化されてお
り、今後は購入を手控えるケースも出てくるだろう」とみる。
 昨年は「億ション」で話題を集める大型物件が相次いだ。東京建物がJR山手線目黒駅前(
東京・品川)で売り出した661戸のマンションは従来なら「億ションの立地」とは見られなかっ
た場所だったが、平均販売価格は1億円を超えた。不動産経済研究所によると15年の億ション
の売り出し戸数は1688戸と2年ぶりに増えていた。
 今後のマンション販売の見通しについて、不動産経済研究所の松田忠司主任研究員は「昨年
のように大型物件で億ションが売りに出される予定はない」と指摘する。
 今後の販売価格には7月の販売在庫が3カ月連続で増えていることも影響を与えそうだ。在
庫が増えれば、新規物件の発売スケジュールが遅れるだけでなく、値引き販売に踏み切らざる
を得ないケースも出てくる。
 マンション価格が高止まりしていたため、比較的割安な戸建て住宅や中古マンションにも需
要が流れているという。住宅ローンを使う消費者にとってマイナス金利の追い風はあるが、販
売価格がさらに下がらなければ今秋以降も購買意欲が伸び悩む可能性がある。

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4 メリット多い長期優良住宅、コスト増に注意 2016/8/13 日本経済新聞
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 耐震性や省エネ性などが一定以上の基準を満たすと認定される「長期優良住宅」制度。2009
年度に始まり、国は様々な税優遇策などで普及を支援している。最近は大規模な地震が相次ぎ
、関心を持つ人が増えている。ただし上手に使うには制度の正しい理解に加え、認定を得るた
めの費用をよくチェックすることが欠かせない。
 東京都世田谷区に一戸建てのマイホームを検討中の会社員Aさん(41)。ハウスメーカーか
ら熱心に長期優良住宅を勧められている。「耐震性などが高く税優遇策も多いと聞いたが、認
定費用などがいまひとつ分かりにくい」と話す。認定を取るかどうか迷っているという。

■低利ローン利用
 長期優良住宅は長く住み続けられる家を増やすことが目的の制度で、2015年度までに計70万
戸弱が認定された。認定を得るには国が定めた耐震性や耐劣化性、省エネ性などの基準をクリ
アし、長期の維持保全計画を提出することなどが必要だ。通常は第三者機関による住宅性能の
審査を経て、住宅がある自治体から認定を受ける。
 認定を取得する人が増えているのはマイホームが一定以上の品質を備えているというお墨付
きになるからだ。通常の住宅に比べ資産価値が高く、中古市場で適正な価格が付くことへの期
待感もある。
 様々な優遇策があることも見逃せない。例えば住宅ローン減税は10年間、年末のローン残高
の1%を税額控除する仕組みで、通常の住宅は控除額の上限が10年累計で400万円だが、長期優
良住宅は500万円と100万円多い。新築住宅の固定資産税を2分の1にする特例期間も戸建てで
5年、マンションで7年と通常の住宅より2年長い。
 認定を取得すれば、住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35S」の適用対象にもなる。
当初10年の金利が0.3%引き下げられる。地震保険料も割引対象だ。
 もっともAさんが迷うように、認定にかかるコストには注意が必要だ。費用は大きく分けて
「第三者機関に払う審査料」と「基準を満たすための建材費・施工費」の2つがある。審査料
は各機関で異なるが「通常は5万~6万円程度が多い」とさくら事務所(東京・渋谷)の住宅
診断士、川野武士氏は指摘する。
 建材費・施工費は物件によって差が大きくなりやすい。長期優良住宅を多く手掛けるハウス
メーカーの物件は、もともとの仕様が基準に達しているのが一般的。審査料以外のコストアッ
プ要因は少ないという。一方、標準仕様が基準に満たないメーカーに頼むときは「住宅の構造
、断熱性能などの見直しにより100万円程度の費用増になる可能性がある」(川野氏)。
 認定費用以外にも盲点となりかねないポイントがある。まず注意したいのは施工ミスなどの
可能性だ。長期優良住宅は基本的に着工前に申請する制度なので、第三者機関が評価する耐震
性や耐劣化性といった性能はあくまで設計書に基づく。施工中や完成時の第三者チェックまで
義務づけられていない。
 川野氏は「施工ミスなどにも備えたいなら建設住宅性能評価を併用する手がある」と助言す
る。建設住宅性能評価は長期優良住宅より前の2000年に始まった制度。耐震性などを第三者機
関がチェックするのは長期優良住宅と同じだが、施工中や完成段階も検査する。

■返済負担を考えて
 一般にはあまり知られていないが、両制度は併用することができる。長期優良住宅の審査を
してもらう機関に住宅性能評価も一緒に依頼できるのが普通だ。同時に依頼すると審査料など
が割り引かれる例も多い。
 「税優遇に過剰に期待することは禁物だ」とファイナンシャルプランナーの久谷真理子氏は
指摘する。例えば長期優良住宅は住宅ローン減税の控除額が一般の住宅より最大で100万円増え
ることに注目する個人は多い。
 しかし住宅ローンは通常、返済するのに伴って残高も減っていく。年末時点の残高が減れば
、控除額も少なくなる。100万円分のメリットを得られるのは、借り入れ後10年間は残高が5000
万円を下回らない場合だ。久谷氏が「フラット35S」を利用するケースで試算したところ、約6
800万円の借り入れが必要だった(借入期間35年、融資率9割以下で8月適用の最低金利、元利
均等返済、ボーナス払いなし)。
 収入にもよるが、一般的に個人の住宅ローン借り入れとして少なくない額だ。当初10年で100
万円のメリットを受けたとしても、長期的に家計のローン返済負担が重くなる可能性はある。
税優遇に目を奪われて過剰な借り入れをしたのでは本末転倒になりかねない。久谷氏は「必ず
資金計画に照らして、自分がどの程度の控除を受けられるのか具体的に試算すべきだ」と助言
している。(堀大介)

■分譲マンション・建て売りも対象
 長期優良住宅は新築の戸建て注文住宅で認定を受ける例が多いが、分譲マンションや建て売
りの戸建て住宅も対象だ。あらかじめ認定を受けて分譲する事業者もいるので、認定がほしい
個人はこうした物件を購入するといいだろう。
 現在はマンションで長期優良住宅認定を取得する事業者が少ない。住宅全体の認定件数は201
5年度で約10万戸だったが、共同住宅は1500戸弱にとどまる。ただし将来的に中古市場で長期優
良住宅が通常より高い価格で取引される例が増えれば、認定を検討する事業者が広がる可能性
はある。分譲物件選びの基準の1つに、認定の有無を加えてもよさそうだ。

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5 秋田銀、移住者に住宅ローン金利を優遇 2016/8/11 日本経済新聞
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 秋田銀行は10日、秋田県内への移住者に住宅ローン金利を優遇する「あきた移住・定住サポ
ート金利」の取り扱いを始めた。移住者が住宅を新築したり、購入したりした場合に、住宅ロ
ーンの固定金利を最大で年0.45%引き下げる。秋田県内初の制度で、県外からの移住・定住促
進を後押しする狙い。
 対象は過去5年以内に秋田県内に転入したり、これから転入したりする給与所得者のほか、東
日本大震災で県内に避難している被災者。

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6 7月分譲マンション賃料、首都圏3カ月ぶりに上昇 東京カンテイ調べ 2016/8/17 朝
日新聞 
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 東京カンテイ(http://www.kantei.ne.jp/)の調査によると、7月の首都圏・分譲マンション賃
料は賃料水準が高い東京都で強含んだ上に、事例シェアも再び持ち直したことから、前月比1.8
%上昇の2652円と3カ月ぶりに上昇した。都県別に見ると、東京都(3144円、同0.4%上昇)と千葉
県(1558円、同0.5%上昇)では小幅なプラス。一方、神奈川県(2042円、同0.9%下落)、埼玉県(16
06円、同1.2%下落)では、平均築年数が進んだことに伴って、共に1%程度のマイナスとなった。

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7 首都圏マンション供給、8カ月連続減少 契約率も低調 不動産経済調べ 2016/8/17
朝日新聞
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 不動産経済研究所の調査によると、7月に首都圏で供給された新築分譲マンションは3317戸で
、前年を30.7%下回った。これで8カ月連続の減少となった。
 100戸以上の大型物件の新規供給が2件と少なく、販売契約動向を慎重に見るディベロッパー
の動きが今月も鈍かった模様だ。
 初月契約率は63.3%で、好不調ラインの70%台を2カ月連続で下回った。今年に入ってからの7
カ月で、70%を下回ったのは5カ月目となった。
 1戸当たりの平均販売価格は5656万円(前年比5.0%下落)、1平方メートル当たり単価は80.6万
円(同5.2%下落)だった。

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8 ヤフーとソニー不、「おうちダイレクト」に投資用追加 2016/8/17 朝日新聞
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 ヤフーとソニー不動産は共同運営している不動産売買プラットフォーム「おうちダイレクト
」で、8月23日から新たに投資用物件の取り扱いを始める。これまでは居住用物件のみを対象と
していた。
 「おうちダイレクト」は、マンションを売りたい人と買いたい人を従来よりも直接結びつけ
るためのウェブ上のサービスとして昨年11月にスタートした。人工知能で不動産推定価格を算
出する機能もあり、マンション所有者はこうした推定価格を参考に売り出しの是非や価格を自
分で決めることができる。

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9 新たな木材需要の創出へ CLT活用の先駆的建設を支援 木構造振興など 2016/8/17
朝日新聞
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 木構造振興?と日本住宅・木材技術センターでは、「CLTを活用した建築物等実証事業」の募
集を開始した。応募者は建築主を基本とし、提案する事業の内容が17年2月末までに完了できる
もの。選定事業については事業に要した経費のうち10分の3を限度に助成する。経費の範囲は、
需用費、役務費、使用料及び賃貸料。採択事業数の目安は1~2件程度。応募の受け付けは16年9
月7日(水)午後4時まで。
 問い合わせは日本住宅・木材技術センター研究技術部、電話は03(5653)7662まで。

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10 相続による不動産売却を支援 「相続おまかせWサポート」を開始 オオバ 2016/8/1
6 朝日新聞
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 まちづくり総合建設コンサルタントのオオバと国内最大規模の辻・本郷税理士法人は相続税
支払いのための不動産売却などに特化した新サービス「相続おまかせWサポート」を開始した。
相続税の試算から不動産の売却、そして申告までと、10カ月の相続税申告期限内の様々な手続
きを一括して請け負う。顧客自身が選択できるオーダーメイド型入札売却と相続コンサルティ
ングを組み込み、相続をサポートする。

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11 8月22日から試験申し込み受け付け開始 16年度賃経管理士試験 2016/8/16 朝日新

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 賃貸不動産経営管理士試験協議会(伊藤博全国宅地建物取引業協会連合会会長)は8月22日から
、賃貸不動産経営管理士試験の申し込みを開始する。
 受験申し込み受け付けは9月30日(消印有効)まで。
 試験会場は全国11会場(札幌、仙台、東京、横浜、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、
沖縄)。受験料は1万2960円(税込み)。

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12 「今が買い時」上昇 野村不アーバン調査 2016/8/15 朝日新聞
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 野村不動産アーバンネットが7月8日~14日に行った住宅購入に関する意識調査によると、「
不動産は買い時」と回答した人が48.1%となり、前回調査と比べて6.8ポイント増加した。一方
、「買い時と思わない」と回答した人は34.6%で前回調査から1.3ポイント減少した。「買い時
」と思う理由は、「住宅ローンの金利が低水準」が84.3%で、前回より15.2ポイント増加した。
他には、「税制上のメリットがある」など。
 また、不動産価格について「上がると思う」と回答した人は24.6%で8.8ポイント減少。「下
がると思う」との回答は、30.7%で6.4ポイント増加し、4年ぶりに「上がると思う」を上回った
。「下がると思う」理由は、「英国のEU離脱などで経済の先行きが不透明」「今の価格は高す
ぎる」という意見が目立った。

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13 国交省 新たな土地政策を策定  空き地・空き家活用で新施策 2016/8/15 朝日新

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 国土交通省は、土地政策に関して今後実施すべき施策をまとめた報告書「土地政策の新たな
方向性2016」を策定した。このほど、国土審議会土地政策分科会企画部会の最終会合を開いて
取りまとめた。2017年度の予算概算や税制改正要望に反映させる。
 成長分野の産業や人口減少など昨今の社会情勢を踏まえ、既成概念にとらわれず、個々の土
地ごとに最適な形で活用・管理する方向性を提示。具体策として、地方自治体ごとに運用して
いる空き家・空き地バンクの登録物件情報を集約した全国共通システムの整備、宅建業者や行
政、住民で構成される協議会を通じて空き家・空き地を地域で活用する取り組みなどを促進し
ていく。

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14 中小ビルの省エネ性能 テナント対策上、重要に ビル協連合会調査 2016/8/12 朝
日新聞
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 日本ビルヂング協会連合会(高木茂会長)はこのほど、中小ビルのオーナーとテナントの省エ
ネ対策に関する意識・状況アンケート結果を分析したレポート「中小ビルの経営者ができる地
球温暖化防止対策16年版」を発表した。
 前回調査時(2010年)と比べて、テナントの省エネ意識は高まっていることが分かった。ビル
オーナーにとって省エネ性能の向上はビル経営の課題であり、グリーンリースなどの新たな制
度を積極的に活用し、テナントと協働して省エネ性能向上を進めるよう提案した。

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15 東京都が9月に耐震キャンペーン展開 2016/8/11 朝日新聞
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 東京都はこのほど、「2016夏耐震キャンペーン」の概要を発表した。 
 9月1日に「耐震化フォーラム」を東京都議会議事堂都民ホールで行う。テーマは「成功事例
から学ぶ!耐震化のポイント」。 同時に、同議事堂都政ギャラリーで「耐震化個別相談会」、
同議事堂前の都民広場で「建物の耐震改修工法等の展示会」を実施する。
 9月10日には「マンション耐震セミナー・マンション耐震個別相談会」を同議事堂都民ホール
で開催。マンションの耐震診断等の必要性などについて解説し、耐震化に向けた機運の醸成を
図り、管理組合などの取り組みを後押しする。
 9月13日には「耐震改修事例見学会」を開催する。府中市の藤和府中コープ、足立区の竹の塚
マンション、渋谷区の幡ヶ谷プラザビルをそれぞれ見学する。

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16 築33年マンションの挑戦[前編] 3つのマンションが街を変える 2016/8/16 読売新聞
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「アルファ米のおにぎりはいかがですか?」
「おいしい豚汁ができてますよ?」
マンションの広場にずらりと並んだテントから、元気のいい声が響く。芝生のスペースには流
しそうめんが出ていたり、ピロティでは缶詰を使った料理教室やジオラマづくりのワークショ
ップが行われていたり。子どもも大人もみんな楽しそうだ。これは、今年6月に神奈川県川崎市
にあるパークシティ溝の口の敷地で開催された「炊き出しフェス」の一コマ。楽しみながら防
災に対する意識を高めようと開催されたイベントだ。よくある防災訓練とは趣向を変えた企画
自体珍しいが、加えて画期的なのは主催が同じ地域にある3つのマンションということだ。しか
も、運営メンバーには管理組合の理事や自治会の役員といった肩書きをもたない有志も多数。
一体、溝の口のマンションではなにが起きているのだろうか。
住民の高齢化に直面して、同じ地域のマンションとの連携を発案
「炊き出しフェス」を開催したのは、パークシティ溝の口、ザ・タワー&パークス田園都市溝の
口、メイフェアパークス溝の口の3物件。いずれも総戸数500戸を超える大規模物件だ。
この3つのマンションが連携してイベントを開くようになったのは2年前。最初に声を上げたの
は、当時、パークシティ溝の口管理組合の理事をしていた山本美賢さんだった。
「うちのマンションが竣工されたのは1983年。築30年以上経って、住民の高齢化が問題になっ
ていました。総戸数1000戸を超えるのに、小学生は約60人程度。60代以上が約8割を占め、イベ
ントを開いても、盛り上がりは今ひとつでした」
そこで山本さんが目を向けたのは、同じ地域にある2つの大規模物件だった。居住者の年齢層は
、築16年のメイフェアパークス溝の口の場合、40~50代の働き盛りが中心。ザ・タワー&パーク
ス田園都市溝の口は築10年と築年数が浅いこともあり、30?40代の子育て世代がメインだ。3物
件が連携すれば、さまざまな年代がそろうことになる。
「それまでもイベントで使う道具の貸し借りはしていましたし、小学校の学区が同じで保護者
同士のつながりもあった。そこから交流を深めていこうと考えました。3物件でイベントを合同
で開催すれば、子ども参加も期待できますし、30年間で培ったノウハウを伝えることもできま
す。それぞれにメリットがあり、連携の提案は大歓迎をしてもらえました」
以来、秋祭り。運動会、餅つきなどのイベントを合同で開催。マンションの垣根を越えた交流
が生み出されたのである。
管理や修繕の情報を共有して価値を守る
3物件が連携するメリットはそれだけにとどまらない。
たとえば、マンションの価値を維持するためには欠かせない、管理や修繕についての知見を共
有できる。特に、最も築年が古いパークシティ溝の口の事例は、ほかの2物件にとってなにより
も参考になる。よその地域のマンションに学ひ?に行ったときには、報告会を開いて情報を共有
するのも慣例となった。
「地域に対する意識が強くなったためか、小学校のPTA 活動に積極的にかかわろうする保護者
が増えた印象があります。60周年行事も多くの保護者の協力のもと、盛大に行われました」(山
本さん)
合同イベントの開催時には、PTAから備品を貸してもらったり、イベントの告知を学校の掲示板
に貼らせてもらったりと、協力体制が整ってきている。
オープンな雰囲気が有志の参加を引き出す
「合同イベントは公開空地で行うので、マンションの住民以外が立ち寄っていくこともありま
す。でも、それを規制する気持ちはありません。地域として盛り上がればいいなと思っている
ので」
事実、山本さんは近隣の小さなマンションにも声をかけ、交流の輪を広げている最中だ。
そんなオープンな雰囲気によるのだろう、管理組合や自治会という枠を超えたイベント協力者
が増えている。
先に紹介した「炊き出しフェス」も、主催は3物件の有志で構成された「ご近所マンションイベ
ント実行委員会」。
自治会の役員時代に仲良くなった女性たちが「ぱーく乙女の会」として、熱々の豚汁を提供。
備蓄品を使った“ローリングストック料理教室”を開いた「溝の口防災ガールズ」は、3物件の
ママ友同士のつながりだ。
強制されて嫌々するのではなく、楽しいから進んで参加する。そんな人たちが集まって、マン
ションだけでなく、街全体を活気づかせるほどの大きなパワーを生み出していきそうだ。
災害時には互いに助け合える。だから、暮らしても安心
こうした団結は「災害時にも頼もしい力になる」と山本さんは断言する。実感したのは、今年4
月に起きた熊本地震のときだった。
現地で大変な被害が出ていることが分かるや連絡が回り、3つのマンションの住民の間で救援物
資を送ろうという話になった。その日のうちには物資が集まりだして、結局、3日間で段ボール
箱にしてなんと85箱分の物資を熊本に送ることができた。この迅速な行動には、山本さん自身
、目を見張ったそうだ。
「もし、自分たちが住む地域に災害が起こったとしても、ほかのマンションを助けに行ける自
信ができたし、逆にほかのマンションから助けてもらえるという安心感も生まれました」
住民が主体となって、マンションをよりよくしていくのはある意味、当たり前。これからはマ
ンション同士の結束で、地域をよりよくして住みたい街へと変えていく。そんな時代になって
いるのかもしれない。

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17 同居・近居、5割は満足! その理由は? 2016/8/16 読売新聞
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「同居・近居をしてみたけれど、実際のところどうなの?」。同居・近居シリーズ第3弾は、そ
んな同居・近居の満足度や関係性の変化についてご紹介します。今回は、結婚して子どもがお
り、実際にどちらかの親と同居、近居をしている600人にアンケートを行っています。
親世帯との関係性は「変わらない」が6割超え。でも中身を見てみると……
まず、同居・近居をしてみて、親世帯と関係性に変化があったかを聞いてみました。

Q.同居・近居している親世帯との関係性に変化はありましたか?(単一回答)
・関係性がよくなった(16.0%)
・関係性が悪くなった(16.7%)
・変わらない(67.3%)

結果は、67.3%が「変わらない」。コメントでは、「もともと仲がよかった(55歳・女性)」
といううらやましい人から、「お互いに我慢をしながら折り合っています(54歳・女性)」「
一緒に住めば世代の違いからいろいろとあるのは当たり前。トータルでは助かる(48歳・男性
)」という大人な意見をもつ人まで。ひと言に「変わらない」と言っても、本音はいろいろあ
るようです。
一方、「関係性がよくなった」と「関係性が悪くなった」はそれぞれ16%前後でした。ただし
、細かく見ていくと同居と近居で違いがあることが分かりました。「変わらない」のなかでは
同居・近居の違いは大きくありませんが、「関係性がよくなった」と回答している人の多くは
近居、「関係性が悪くなった」という人の多くは同居という結果になりました。
コメントを挙げると、「関係性がよくなった」という人では、「お互い普段の生活が見えない
ので、イライラすることがなくなった(近居・54歳・女性)」「お互い適度に行き来して楽し
い。親は孫の成長を見ることができてうれしいようです(近居・37歳・女性)」など。「関係
性が悪くなった」という人では、「血がつながってなくても、つながっていても、近い存在だ
とお互い鼻につくんだろうなとしみじみ思います(同居・37歳・女性)」「お互いに、いいと
ころも悪いところも見えるようになった(同居・46歳・女性)」などが挙げられます。
約半数が「満足」と回答。同居も近居もメリットを感じている人が多い
次は実際に同居・近居をしてみた満足度について。こちらは「満足」「やや満足」を合わせる
と、約半数が「満足」と回答する結果となりました。

Q.同居・近居をしてみて、満足度はどの程度ですか?(単一回答)
・満足(25.0%)
・やや満足(24.8%)
・どちらともいえない(30.2%)
・やや不満(8.8%)
・不満(11.2%)

また、同居・近居別で見ると、近居のほうが同居よりも満足という回答が12.6ポイント高い結
果となっています。
同居では「関係性が悪くなった」人が多かったようですが、「私は精神的にも助かっています
。不満も多々ありますが、お互い安心感があります(同居・41歳・女性)」「不満がないと言
えばうそになるが、経済的にも生活するうえでも助かることのほうが多かった(同居・52歳・
女性)」など、同居したことでいろいろ不満はあるけれど、トータルで見れば経済的、精神的
、物理的に助かっているというコメントが多かったです。
近居も「若干過干渉な部分もあるが、慣れてしまえば平気。それよりも共働きをしていくうえ
で、子どもの病気時のサポートをお願いしたり、経済面でも助けてもらったり、メリットのほ
うが大きい(近居・30歳・女性)」「今のところデメリットを感じることがない(近居・39を
歳・男性)」など、近くに住むメリットのほうが大きく、満足度が高いようです。
同居の約半数が1日1回以上食事するのに比べ、近居は月に数回程度かそれ以下が多い
同居または近居している親世帯と食事をする機会については、同居は「1日1回以上」が48.3%
でトップ。一方、近居は「月に1回以下」が約半数を占め、「月に1回程度」が22.0%、「月に2
~3回程度」が12.3%と続きます。つまり約3割が月に数回程度一緒にご飯を食べに行くようで
す。
月に数回とはいっても遠方に住んでいる人よりは頻度は高いわけで、お互いに近況を把握する
にはちょうどいい頻度なのでしょう。
また、子どもの世話について、親世帯にどのようなことを頼むことが多いか聞いてみると……
「子どもの世話を頼むことはない」が47.0%でしたが、「親不在時の留守番・子守り」が29.0
%、「食事の提供」21.0%と続きます。「今は子どもも大きいので特にはない(56歳・男性)
」「子どもが小さいときは面倒を見てもらったが、今は大きくなったので頼むこともなくなっ
た(54歳・男性)」というように、全体的に子どもがまだ小さい家庭が親世帯への頼みごとを
しているケースが多いようです。
具体的には、「夫婦共働きのため、子どもが体調を崩したときや、長期休暇などのときに見て
もらっている。習い事も遠方のため、親に送迎をお願いしている(41歳・男性)」「病院に行
くときや、子どもの体調が悪くて買い物に連れていけないときに、家で留守番をしてもらって
いる(27歳・女性)」「自分が美容院に行くときなど、子どもを公園に連れて行ってもらって
いる(39歳・女性)」など。
共働きはもちろん、専業主婦でも少しの間でも見てもらえると助かる! という瞬間は多いもの
。そんなときにすぐに頼れる親世帯の存在は、本当にありがたいですね。
いかがでしたか? 近くにいる分今まで見えなかった部分が見え、不満はいろいろあるものの、
それを上回るメリットもたくさんあり、満足度は高いという結果となりました。コメントなど
から、特に子どもが小さい家庭で満足度が高い印象を受けました。保育園や民間の保育・育児
サービスはお願いできる時間が決まっているし、お金もかかります。それを時間など関係なく
、孫のために「いいよ」と言ってくれる親世帯。常に感謝の気持ちを忘れずに付き合いたいも
のですね。

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18 同居は「毎日会う」が約8割。近居は? 住まい方と会う頻度を調査 2016/8/13 読売
新聞
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前回は同居・近居をした理由について見てきました。では、親世帯との距離感や行き来など、
実際にはどのような暮らし方をしているのでしょうか。結婚して子どもがおり、実際にどちら
かの親と同居、近居をしている600人の男女に聞いてみました。
親世帯との距離感は? 同居は完全同居、近居は徒歩・自転車で10分以内という結果に
まず、同居している人に同居のタイプについて聞いてみました。結果は、全体の約7割が「完全
同居」と答え、「一部共用」は23.0%、「完全分離」はたったの7.3%でした。
また、近居している家の親世帯との距離は、第1位が「徒歩・自転車で10分以内」で全体の約3
割、次いで「車・電車で30分以内」が21.7%でした。
(※本調査では、近居の定義を「車・電車で30分以内の範囲に住んでいる」として調査してい
ます)
10分以内はいわゆるスープの冷めない距離。年齢にもよりますが、子どもが一人でおじいちゃ
ん、おばあちゃんの家に行くのにも安心ですし、親の体調が悪くてちょっと様子を見に行くの
にもすぐに駆けつけられます。
一方、電車・車で30分以内は10分と比較すると遠いように感じますが、思い立ったらすぐに行
けますし、なにより生活圏が異なるので、スーパーや銀行でばったり会って気まずい思いをし
たなんてこともなく、プライバシーを保つにはちょうどいい距離感かもしれません。
同居は約8割が親世帯と毎日会うが、近居は月に数回がボリュームゾーン
では、普段は同居・近居している親世帯とどのくらいの頻度で会っているのでしょうか。
結果は同居、近居で大きく異なる結果となりました。同居では、「毎日会う」が83.7%。完全
同居の世帯が約7割だったため、毎日顔を合わせるというのは当然の結果かもしれません。
一方、近居の場合を見ると、「毎日会う」というのはわずか7.7%。こちらのボリュームゾーン
は「月に2、3回程度会う」「月に1回程度会う」で、それぞれ17.3%でした。
会う用件としては、近居の場合には、「お米や野菜などを持ってきてくれたり、行事などのと
きに会う(43歳・女性)」「子どもの幼稚園の送迎を頼むとき。おいしいものが手に入ったと
きのお裾分け(40歳・男性)」「週末に子どもを連れて遊びに行くことが多い(41歳・男性)
」「夕飯を食べに行く(38歳・女性)」など、「子ども」「食料・料理」などがキーワードと
なることが多そう。
一方、同居の場合は「完全同居で一緒に住んでいるので特に用件はなくても会う(52歳・女性
)」「特に何もなくても会っています(42歳・女性)」など、用事はなくても顔を合わせる人
がほとんどでした。
同居・近居関係なく、用事がなくても会えるというのが近くに住むメリットのひとつ。日々顔
を合わせることで、体調の変化に気付いたり、ちょっとした気遣いができるというものです。
また、親世代は孫に会えてパワーをもらえるし、子どもや孫は親世代の手慣れた家事や気遣い
に安心をもらえます。
100の家族がいれば、100の住まい方があります。同居・近居についても、することになった経
緯や理由もさまざまです。でも、近くでお互いを見守りあえる安心感や、子育てや夫婦間のこ
となどをすぐに相談でき、話し合えるという安心感。そして、食料のやりとりや子育てサポー
トなどの暮らしやすさなど、親子3世代、近くに住むことでのメリットは何ものにも代えられま
せん。
最近では近居により助成がある自治体もありますし、親世帯からの住宅資金の協力、そして子
育てサポートをしてもらえることで共働きが可能になり、収入が増えるなど、距離的な心地よ
さだけでないメリットも。
面倒だから、ストレスがたまりそう……などと敬遠せず、前向きに同居・近居について考えて
みると、今までにはない新しい生活スタイルや、暮らし方の広がりが見つかるかもしれません
ね。

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19 なぜ同居? なぜ近居? しようと思ったそのワケは 2016/8/12 読売新聞
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住まいを考えるとき、頭にちらつくのが「親との距離」。近いほうが何かと助け合えるし、子
育て世代なら子育ての手助けをしてもらえたりとメリットも多いですよね。今回のテーマはズ
バリ「同居」と「近居」。調査対象は、結婚して子どもがおり、実際にどちらかの親と同居、
近居をしている600人。今回の調査では、近居は「車・電車で30分以内の範囲に住んでいる」こ
とと定義しています。その実態はいかに!?
同居した理由は、「何かあったときに助けあえる」「親の老後を考えて」がツートップ
まず、同居・近居をすることになった理由を知りたいもの。まずは同居の理由をチェック。
同居の理由第1位は、「何かあったときに助けあえるから」38.7%でした。僅差で「親の老後を
考えたから」38.0%。そして「長男・長女だから」35.3%と続きます。
具体的なコメントを見てみると……
「震災後、親の身体が心配になり、お互い助け合えるので同居した(51歳・男性)」や、「同
居していると何かと便利だし、お互いが助かる。子どものお迎えに行ってもらえるし、お風呂
に入れて寝かせてくれる。子どもにとっても、いつもと変わらない生活をできるのがいい(33
歳・女性)」など。また、「高齢の義母のひとり暮らしは心配だから(57歳・男性)」「夫の
母親が亡くなり、父親しかいなくなった。1人だと家が広すぎるし、老後のことを考えたら同居
したほうがいいと思ったから(31歳・女性)」など、片親が亡くなったなどで1人きりになった
親を心配して、同居に踏み切る人も多くいるようです。
「長男の義務(50歳・男性)」「長男であれば普通(48歳・男性)」など、長男・長女だから
という理由を挙げている人は、50歳前後からの年齢層が多いように感じます。
一方、子育て世代は「会社に復帰するのにあたり、保育園に入れないと大変だし、いずれ一緒
に暮らす予定だったから(29歳・女性)」「経済的に余裕がないし、子どものことで親に頼り
たいから(32歳・女性)」と、子どもの世話や家事を親に頼りたいという人が同居を選択して
いるようです。
近居では、「住もうと思っていた場所の近くに親世帯が住んでいた」という理由が約3割
では、近居の場合はどうでしょうか。
1位は同居と変わらず「何かあったときに助けあえるから」ですが、54.3%と同居よりも高い割
合でした。2位は「住もうと決めた場所の近くに親世帯が住んでいた」で29.3%。そして「家事
・育児などで協力してもらいたいから」27.3%、「親の老後を考えたから」25.0%と続きます
。同居で3位だった「長男・長女だから」は12.3%とこちらでは大きな理由とはなっていません

近居の場合、「何かあったらすぐに駆けつけられる距離(50歳・男性)」というのがポイント
。「何かあったときに頼りやすい(29歳・女性)」「体調が悪くなったときに、遠いと心配な
ので(42歳・女性)」など、「常に」ではなく、「何かあったときに」助け合いたいようです
ね。
また、「通勤に便利な地域に、たまたま親宅があった(44歳・女性)」「予算的に自分たちが
購入できる場所が、たまたま義理の親の近くだった(45歳・女性)」など、住もうと思った場
所がたまたま親の家の近くだったという人も。
同居よりも「程よい距離感で、相互にプライバシーを保ちながらつきあえる(50歳・男性)」
というのが近居のいいところ。「いずれは同居する方向で考えている(50歳・男性)」が、今
は近居でという人もいました。
同居は「経済的な理由」が、近居は「程よい距離感を保ちたい」ことが決め手に
最後に「なぜ近居ではなく同居を?」「なぜ同居ではなく近居を?」という質問をしてみまし
た。
同居を選んだ人は、「近くにいたほうが何かと便利だから」「経済的な理由から」が同率(30.
0%)で1位。近居の場合には、「距離感を保ちたいから」が45.0%が1位、次いで「生活時間・
スタイルが異なるから」が37.7%となりました。

Q.近居ではなく同居を選んだ理由は?(複数回答)
1位:近くに居たほうがなにかと便利だから(30.0%)
1位:経済的な理由から(30.0%)
3位:しかたなく(親や、パートナーの強い希望など)(24.7%)
4位:実家の土地や部屋数が余っていたから(18.3%)
5位:たまたま、なんとなく(16.7%)

Q.同居ではなく近居を選んだ理由は?(複数回答)
1位:距離感を保ちたいから(45.0%)
2位:生活時間・スタイルが異なるから(37.7%)
3位:一緒に住める家がない(土地がない)から(18.0%)
3位:たまたま、なんとなく(18.0%)
5位:家族水入らずで過ごしたいから(14.7%)

同居の経済的な理由については、「お金がなく毎週末になると妻の実家へお邪魔して夕食を頂
くなどしていた。嫌じゃなければ一緒に住んだほうがメリットがあるのではないか、と同居を
誘われた(45歳・男性)」という子側に理由がある場合もあれば、「親が経済的に自立できる
状態ではなく、同居せざるを得なかった(40歳・女性)」という親側に理由がある場合も。
近居の場合は、「自分たちの生活基盤ができているから、程よい距離感で付き合っていきたい
(28歳・女性)」というように、親世帯とはある程度距離を置いて付き合いたいという意見が
多かったです。また、「生活の時間が合わない。親世代は夜早く、私は遅い。お互い気を使う
のは嫌(43歳・女性)」、「親は親で老後の夫婦生活を満喫したいようですし、私たちも家族
の時間を大切にしたい(37歳・女性)」など、生活時間・スタイルの違いを気にする意見もあ
りました。
いかがでしたか? 「理想の住まい方」を聞いた内閣府の意識調査(※)では、全体の31.8%が
親との近居を、20.6%が親との同居を支持しています。これは、お互い助け合えるので安心とい
うだけでなく、アンケート結果にもあったように、子どもが小さい間は祖父母の協力が欲しい
、経済的にも負担を減らしたいという子ども世帯の気持ちを反映した結果でしょう。
いずれも親を意識した住まい方を選択していて、孫にとっても、おじいちゃん、おばあちゃん
を身近に感じることができ、敬ったり、サポートしたりが日常的に行える、理想的な住まい方
のひとつといえるのではないでしょうか。
これからの住まいを考えるとき、親との同居、近居を視野に入れてみると、住まいの選択肢や
生活の幅が大きく広がるかもしれませんね。

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20 震災後のビジネスをどう復興していく 東北から熊本へのメッセージ 2016/8/12 読
売新聞
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地産地消を売りにしたおしゃれなレストラン、地元の人に愛される昔ながらのコーヒー店、店
主の顔が見える服屋……。熊本のまちの個性を彩る小規模の飲食店やショップが今、廃業の危
機にひんしている。そんな個人商店を支援しようと企画された「熊本大分オープンミーティン
グ」を取材した。
東日本大震災から復興してきた東北の話を聞きたいという声があがった
熊本大分オープンミーティングは「つながりの見えるていねいな支援」をコンセプトに、大分
と熊本の商店主たちをサポートする目的で立ち上げられた「OKプロジェクト」のイベントで、6
月10日に福岡のHOOD天神をメイン会場とし、熊本・大分・東京の3会場を中継でつなぎ行われた

主催者である坂口さんは熊本地震が起こったとき、鹿児島にいた。鹿児島の揺れはそれほど大
きくなかったが、熊本の友人に連絡をとると状況が深刻であることが分かり、すぐに支援物資
を届けた。被災直後に必要なのは水や食料といった物資だが、ニーズは刻一刻と変化していく
。その後、どんな支援ができるのか商店主の友人に聞いたところ、「今回の震災でいかに東日
本大震災が大変な震災だったか分かった。自分たちは今後どうなっていくのか、5年前の経験を
聞いてみたい」という声があがったという。
「今回の震災は津波も火災もなく、一見平穏にみえるが実はさまざまなレベルの影響を受けて
いることが分かった。どこに対して何をサポートすればいいか分かりづらい。そこで、実際に
東日本大震災で被災された方の声を聞き、知見を共有することで次のフェーズを考えたいと思
いました」(坂口さん)
そこで、以前から関わりのあったイノベーション東北(地域活性化のプロジェクトへ挑戦する
人と、参加したい人とをつなぐマッチングプラットフォーム)に声をかけ、今回のイベントが
実現したという。
にぎわいを失った繁華街、遠のく客足……経済面での大きな打撃
熊本・大分の商店主は今どのような問題に直面しているのだろうか?
熊本会場からは熊本で地方公務員として働く杉村さんが現状について報告した。震災から2カ月
が経過し、ライフラインは復旧し、徐々に以前の生活へ戻りつつあるという。熊本はもともと
豪雨や台風などで災害の多い地域だという。しかし、今までの災害と比べ、「今回の震災は特
に経済面について違うと感じている」と語った。
「熊本地震の死者は49名。阪神淡路大震災と比べると死者数は2桁、住宅被害戸数は1桁少ない
。けれど、被害額は阪神淡路大震災の約2分の1程度とかなり大きい。県のGDPで熊本県と兵庫
県を比べると、今回の被害額はGDPの約8割にもなる。数字的には熊本県の経済が壊滅的に打撃
をうけたという状態です」(杉村さん)
商店街も店舗が営業を再開し始めたが、お客さんがまったくいない状況だという。熊本市内で
ライターをしている木下さんは、震災後ボランティア活動を通じて各地で話を聞いてきた。
「アーケードやビル自体の被害が原因で閉店しなければならない店もあり、営業を再開してい
る店でも避難所生活を続けている人もいらっしゃる。精神的・経済的にゆとりがなくなり、夜
の客足が減ってしまい、飲食店からの注文がなくなり農家が野菜の収穫期を逃してしまったと
いう話も聞いています」(木下さん)
大分でも、観光客の激減という問題に直面しているようだ。別府のホテルニューツルタの鶴田
さんによると予約のキャンセルが約1200件、2500万円以上の損失がでており、小規模の旅館は
かなり経営が厳しい状態が続いているという。金額面だけでなく、「お客さんが少なくなり、
地元の人も繁華街へ行かなくなっていて、夜のにぎわいがかなり失われてしまっている。夏以
降、どうしたらみなさんが遊びに来てくれるだろうか」と不安を口にした。
哀れみや可哀想では続かない、とにかくいいものを
東日本大震災から5年。東北の方たちはどのように災害を乗り越えてきたのだろうか。地震だけ
でなく、放射能の影響もあった福島県からは洋服のセレクトショップ「PICK-UP(ピックアップ
)」に勤める藁谷(わらがや)さん、メガネと雑貨販売店「OPTICAL YABUUCHI」の代表、薮内
さんが当時の様子を振り返った。
「震災直後はどう生きるか、1カ月経つとここで生活できるのかがすごく不安になった時期だっ
た」と薮内さん。薮内さんが営むメガネ店は店の一部が崩落、一時は営業ができない状態とな
った。
ただ、そんな不安のなか、ここで商売をやめたらみんなが福島に帰ってきたとき、「なんにも
なくなっちゃったね」となるのは悲しすぎると思ったという。そこで、帰ってきた人たちが福
島っていいなと思ってもらえるようにと話し合いを重ね、薮内さんと藁谷さんが代表となりLIF
EKU(ライフク)実行委員会を立ち上げた。
LIFEKU実行委員会は福島市の商店街で働くメンバーでつくった一般社団法人だ。活動の目的は
協力・共存して、商業振興と社会貢献を行い、福島のセンスとスタイルを伝えること。団体名
のLIFEKUには福島に来る、福が来るという意味と、福島で暮らす(LIFE)という意味が込めら
れているという。
活動のひとつとして「F-pins(エフピンズ)」というオリジナルグッズを開発し、販売してい
る。この「F-pins(エフピンズ)」は販売代金から必要経費を除いた金額を、福島のために寄
付していこうという趣旨のグッズでこれまで4万個以上販売されており、寄付額は100万円以上
となっている。
ピンバッジの作成時はとにかくいいものをという思いがあったという。
「哀れみとか可哀想という気持ちは大切ですが、ずっと続けることはできない。例えば、『が
んばろう 福島!』みたいなバッジはたくさんつくられたのですが、やっぱり波及しなかった。
このバッジが、『あ、かわいい』、『いいね』と思ってもらえれば、買っていただける。そう
いったことが4万個という販売につながっていったんじゃないかなと思います」(薮内さん)
自分たちが暮らすまち、だから自分たちでまちの未来を考える
次に津波で大きな被害があった宮城県女川町から、NPO法人 アスヘノキボウ代表理事の小松さ
んが女川町で公民連携が生まれていった様子を語った。女川町は震災前には人口1万人、女川漁
港は全国に約3000ある漁港のなかで水揚げ量13位を誇る漁港だった。東日本大震災の津波によ
りまちの7割以上が流出。死者・行方不明者は827名。人口に占める死者・行方不明者の割合は8
.3%と宮城県で1番高い。
「津波でまちの7割が流出し、多くの方が家族や友人、そして仕事を失った。これからまちはど
うしていけばいいのかと思っていても、震災直後、行政はがれきの処理や、物資の配給で忙し
く、まちの未来について議論はできていなかった。そのとき、俺たちがこのまちで暮らして、
仕事をしていくんだ、だから行政の頼りきりではなく、俺たちが考えて、動かなければと民間
の産業界の人々を中心に動き始め、4月19日には女川町内の全産業界、市民団体も包括した女川
町復興連絡協議会という協議会をつくったんです」(小松さん)
水産業だけでなく、商業・工業、観光業などさまざまな産業団体や企業が加わり、協議会は70
名以上のメンバーで設立された。当時、協議会の会長は2つのメッセージを伝えたという。
「1つは個人的なことをいうのはやめようということ。まちを再興しないと、商いは成り立たな
い。だからまずこのまちをどうするかという視点で話をしようということ。もう1つは30代・40
代にまちづくりをさせようということ。なぜかと言うと、復興には10年かかる、さらにまちが
できてその評価が問われるのにはもう10年かかる、要は20年かかると。今、還暦過ぎた人間が8
0になって責任取れないだろう。だから、会長が若い世代に任せろということを協議会で話した
んです」
その後、協議会は80ページにおよぶ復興計画を作成し、行政と議会に提出した。「これからは
行政、民間を越えて、それぞれの強みを活かして本気でまちの未来をどうしていくのかを考え
ていかなければいけない」と小松さんは語る。他のまちでは「行政はなにもやってくれない」
という声があがるなか、女川町では民間がありたい姿を提示し、どのように実現できるかを行
政と5年以上議論をしながらまちづくりを進めてきた。現在は、みんなで描いたまちが実際にか
たちになりつつあるという。
今後もマーケットキャラバンや音楽フェスで支援を
その後のディスカッションでは熊本・大分会場から世代間を超えたコミュニティのつくり方や
、商業を復興するのにどれくらいの期間がかかったかなどについて具体的な質問が飛んだ。イ
ベント後に熊本で雑貨店を営む錦戸さんに話をきくと「LIFEKUの、いいものをつくるという考
え方は参考になった」と、東北の経験からなにかヒントをつかんだようだった。
OKプロジェクトでは今後も熊本・大分の商店主を引き続きサポートしていくべく、東京・福岡
・鹿児島へのマーケットキャラバンや熊本・大分での音楽フェスを企画しているという。そう
いったイベントに参加したり、熊本・大分の商品を買ったり、クラウドファウンディングなど
で支援することでわたしたちも被災地の商店主を支えることができる。メディアでの報道は減
っていっても、被災地での生活はずっと続いていく。小さくても何かできることを考えたい。

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21 簡易式トイレ LIXILがインド開拓 2016/8/17 日経産業新聞
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 LIXILグループは12月にもインドで、新興国向けに開発した節水型簡易式トイレの販売
を始める。年100万台の販売が目標だ。新興国開拓の部署を新たに設けており、各地域で使える
水量や下水環境に合わせた製品開発を進める。年2~3カ国のペースで売り出し、2020年代前
半に黒字化を目指す。

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22 首都圏30%減、7年ぶり低水準 7月のマンション発売戸数 2016/8/17 日経産業新聞
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 不動産経済研究所(東京・新宿)が16日発表したマンション市場動向調査によると、7月の首
都圏の発売戸数は前年同月比30.7%減の3317戸だった。8カ月連続で前年同月を下回った。7月
としては3230戸だった2009年以来7年ぶりに低い水準となった。施工費が下がらず価格が高止ま
りしており、需要が振るわない。
 地域別では東京23区が35.2%減の1309戸。昨年相次いで売り出された大型物件の反動が出た
。埼玉県は67.3%減の266戸、千葉県も37.7%減の325戸と落ち込みが目立った。

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23 ユカイ工学の音声ロボ「ボッコ」 鍵閉め忘れなど3機能 2016/8/16 日経産業新聞
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 ロボットベンチャーのユカイ工学(東京・新宿、青木俊介社長)は年内に、音声ロボ「ボッ
コ」に3種類の新機能を持たせる。玄関ドアの鍵の閉め忘れや部屋の温度・湿度のチェックな
どの機能で、それぞれ専用センサーをロボと別売りで発売する。共働きの家庭が増え続けるな
か、子供や高齢者の見守りの需要があるとみている。

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24 太陽光パネル 低圧分野に的 ハンファQセルズ 2016/8/12 日経産業新聞
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 韓国の太陽光パネル大手ハンファQセルズは、日本で事業所や病院の屋根など、発電能力50
キロワット未満の「低圧」分野を開拓する。工期を半分以下に短縮できる新製品を投入し、営
業部隊も設置した。日本ではメガソーラー(大規模太陽光発電所)など高圧向け市場が頭打ち
の状態だが、成長余地の残る低圧向けで攻勢をかける。

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25 日鉄住金物産、米コーラー製水回り品を拡販 2016/8/12 日経産業新聞
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 日鉄住金物産は米住設大手、コーラー(ウィスコンシン州)の水回り製品の国内販売を強化
する。高級感のあるデザインが特徴で、このほど都内に初のショールームを設けた。2020年の
東京五輪開催などで建設が増えているホテルや高級マンション向けに販売を増やす。20年度に
売上高で20億円を目指す。

2016-08-20 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.646  2016/08/04~2016/08/10

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.646  2016/08/04~2016/08/10
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―*―*―* MENU *―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
【日本経済新聞】
1 三菱商事、米の太陽光発電会社に出資
2 7月の戸建て受注額、5社プラス 低金利追い風
3 あなたも「隠れ貧乏」? 住宅ローンで失敗する人
4 必ずしも相場通りに決まらない 不動産価格の真相
5 コンパクトシティ再挑戦
6 共用部分にも地震保険 集合住宅、負担抑えて加入

【朝日新聞】
7 2020年東京五輪選手村の宿泊施設 三井不レジなど11社が建設 大会後、分譲マンション

8 管理協が国交省に税制改正要望提出
9 特区民泊の最低宿泊 日数、短縮に向け検討
10 7月中古マンション成約件数、3カ月ぶりに増加 東日本レインズ
11 リフォーム事業者のHP作成を支援、ベターライフリフォーム協
12 「住まい選びの新基準」 コスモスイニシアが刊行
13 インスペクション専門会社を設立 JHSと東急リバ
14 無人月極め駐輪場を全国展開 三井のリパーク
15 ラサールと地所、大阪で大型物流施設を開発
16 「家本」を発行 インスペなど掲載 全宅連
17 買取再販に住宅融資保険 中小事業者の借り入れ円滑化 住宅金融機構

【読売新聞】
18 内見したら映画館だった?! 秋田の「映画館付きの家」に行ってきた
19 街開きイベントの企画を入居者が? コミュニティ形成は入居前から!
20 「中野駅」周辺が大改革。サブカルの聖地はどこに向かうのか
21 「恵比寿」まで30分以内・家賃相場が安い駅ランキング
22 耐震性は大丈夫!? 「瓦屋根」の魅力と注意点とは
23 無印良品でマンション・リノベ! 800万円で大満足のお宅拝見

【日経産業新聞】
24 河川の水位や設備稼働 遠隔計測、最大160点に
25 家庭用蓄電池に参入 ループ
26 大和ハウス、愛知でスマートタウン 複数住宅で電力を融通

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1 三菱商事、米の太陽光発電会社に出資 2016/8/10 日本経済新聞
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 三菱商事は10日、太陽光発電事業会社の米ネグザンプ(マサチューセッツ州)に出資すると
発表した。出資額は数十億円とみられ、同社の筆頭株主になる。ネグザンプは遊休地や住宅、
商業施設の屋上を使った分散型の太陽光発電事業を手がけ、北東部を中心に約17メガワットの
発電容量を持つ。三菱商事は成長分野とみて投資を決めた。

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2 7月の戸建て受注額、5社プラス 低金利追い風 2016/8/10 日本経済新聞
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 住宅メーカー大手7社の7月の受注状況(金額ベース、速報値)が10日出そろった。主力の
戸建て注文住宅は前年同月比でパナホームが17%、大和ハウス工業が12%それぞれ増えた。積
水ハウスとミサワホームはともに1%増。戸建てとアパートの合計のみ公表する旭化成ホーム
ズは23%増と昨年11月から8カ月続いたマイナスから脱した。住宅ローン金利が低いことが追
い風だ。
 旭化成ホームズは7月単月として過去最高の受注だった。旭化成建材の杭(くい)打ちデー
タ改ざん問題が昨年10月に発覚して以降に自粛した広告宣伝を今春再開し、効果も出始めたよ
うだ。一方、住友林業と三井ホームはいずれも3%減だった。
 消費増税の再延期で住宅購入を急がなくなった消費者がいるものの「住宅ローン金利の水準
は低いうえに増税も延期されたことで受注全体には追い風が吹いている」(大手メーカー)と
の声が多い。

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3 あなたも「隠れ貧乏」? 住宅ローンで失敗する人 2016/8/10 日本経済新聞
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家計再生コンサルタント 横山光昭
 収入は十分あるのにローンや日々の生活が原因で「隠れ貧乏」になっている、そんなご家庭
によく遭遇します。都市部から少し離れたところに小さな庭と駐車場付きのマイホームを持っ
た、大手企業の部長Dさん(51)もそうでした。
 「こんなにお金がない状態になるとは思わなかった」というDさんは、48歳の時に約4000万
円のマイホームを頭金なし、全額ローン(ボーナス払いなし)で購入しました。頭金がなくて
もローンを組めることに驚いたそうですが、息子さんが中学に進学する時期でしたし、自分た
ちの老後もそろそろ視野に入れなければと決断しました。
 定年後も住宅ローンが残ることは多少気がかりでしたが、繰り上げ返済を重ね、退職金も充
てながら早めに完済する予定でいました。銀行からも「定年過ぎてから完済という人も多いし
、退職金も出るでしょうから……。収入面では全く問題ないですよ」といわれ、月々の返済が
きちんとできれば問題ないと認識していたそうです。
 Dさんのご家族は、整理収納アドバイザーとして収入を得ている奥さん(47)と、小学校の
ころからサッカーに熱を入れている中学2年生の息子さんの3人です。息子さんは将来的に海
外チームでサッカーをプレーしたいという希望があり、中1から夏休みに1カ月ほど語学留学
に行っています。
 整理整頓のプロである奥さんが手入れする家はとてもきれいだそうです。奥さんの収入の元
となる顧客の多くは、Dさんが連れてくる部下やその家族、親しくしている取引会社の方々。
収入としては多くありませんが、資格を生かせ、家庭にも役立っていると満足しています。
 きれいな家に人を呼ぶことは、Dさんにとって最高の楽しみでした。そのため、ケータリン
グで食事を準備し、お酒もそろえ、皆にごちそうする機会が増えました。
 駐車場に置く車も家にふさわしいものが必要だと、全額ローンで新車に買い替えました。家
が広く、来客が多いうえに、こまめすぎるともいえる掃除によって、水道光熱費はいつも高め
。なんだかんだと支出が増え、気が付かないうちに家計は赤字になっていました。
 その赤字はボーナスで補填しますが、息子さんの短期留学費用などを払うと何も残らず、貯
蓄は増えないし、ましてや住宅ローンの繰り上げ返済もできません。
 焦りを感じていたところ、息子さんからぜひ海外の高校へ進学したいと言われ、行き詰まり
を実感しました。希望する全寮制の高校は学費と寮費などで年間400万~500万円ほどかかりま
す。
 Dさんの会社にはいわゆる「役職定年」があり、55歳以降は役職を外れ、年収は今の8割ほ
どになる見込みです。今のままでは、生活費の捻出も、ローン返済も、息子さんの希望する進
学も難しい状況です。とにかく、収入が60万円ほどあるにもかかわらず赤字になってしまって
いる現在のやりくりを改善しなくてはいけません。
 まずは容易だと思われる部分の改善に取り組みました。通信費は格安スマホへの変更で、す
ぐに削減できました。食費はお客さんを招待して振る舞う食事代も含んでいるため、高額にな
っていましたが、お客さんと共に作って食べるなどして楽しみ方を変えたり、お客さんがそれ
ぞれ得意料理を持ち寄ったりする方法に変え、削減することができました。併せて、買い物へ
行く頻度を減らすことなどにも取り組みました。
 水道光熱費は節水グッズやLED電球、スイッチ付タップなどを利用することで、エコな生
活を意識し、支出削減に努めました。日用品や化粧品の購入も節約を心掛けました。
 自動車はDさんが週末に楽しみで運転する程度でしたので、ガソリン代はDさんの小遣いか
ら支払うことにしました。また、被服費も奥さんの「家に合った服を着たい」という見えから
高額になっていましたが、これも必要なものだけを購入するようにしました。
 買い物の仕方や電気などの使い方を変えることで、奥さんが仕事でお客さんに勧めている「
シンプルな片付け」がDさん家族にも浸透し、支出は全部で10万円ほど削減できました。毎月
5万2000円の黒字に転換し、ボーナスで補填する必要がなくなりました。極力ボーナスを使わ
ないでためていくと、年間で240万円ほど貯蓄を増やすことが可能です。
 Dさんご夫婦が節約に取り組む様子を見て、息子さんは「うちは小金持ちだと思ってたので
留学費用ぐらい出してもらえると思い込んでたけど、難しいことが分かった」と海外留学をあ
きらめたそうです。まずはサッカーに熱心な高校に進学し、その後で留学を考えたいと話し、
受験勉強にもサッカーにも懸命に取り組んでいます。
 マイホームを持つとそれに合わせて良いものをそろえたくなったり、客人に振る舞いたくな
ったりと、ちょっとした見えが出て赤字を招きやすくなります。
 それ以前に、住宅ローンについても金融機関のセールストークに乗せられないよう注意が必
要です。Dさんの場合、繰り上げ返済をしなければ60歳時点でローンが2000万円ほど残ってし
まいます。退職金を充てても、払いきれない金額です。こうなると老後資金に大きく食い込み
、老後はかなりつましい生活を強いられることになります。
 家を買うなとはいいませんが、つられて支出が増えないように心掛けることが必要です。

「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です。次回は8月24日付の予定です。

横山光昭(よこやま・みつあき) マイエフピー代表取締役。家計再生コンサルタント、ファ
イナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで800
0人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「年収200万円からの貯金
生活宣言」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)をはじめとする著書は累計99万部。近著は
「『老後貧乏』はイヤ!」(日本経済新聞出版社)。

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4 必ずしも相場通りに決まらない 不動産価格の真相 2016/8/10 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 長嶋修
 不動産の価格には当然、相場というものがある。相場は過去の取引事例やその時々の市況ト
レンドなどを織り込みながら変動する。しかしながら株式や債券とは異なる点がある。不動産
は同じものが二つとないうえ、売り主と買い主の相対取引であるため、必ずしも理論上の相場
価格通りで成約するわけではないところだ。
 いうまでもなく不動産の価格は「需要と供給」の兼ね合いで決まる。新築でも中古でも、引
き合い(需要)が強く、値引きしなくても売れるものはそのままの価格で流通する。中にはあ
まりに引き合いが多く、売値よりさらに高い価格を買い主が提示して成約することすらある。
これには相場価格より安いとか、希少性があるなどケース・バイ・ケースで様々な理由がある

 一方、値引きをしないと売れないもの、つまり需要のないものは買ってくれる人が現れるラ
インまで値下げをすることになる。値下げができない、もしくはしない場合はずっと市場に放
置されることになるばかりか、悪い意味での「比較物件」として取り扱われる。売れ残り物件
が存在することによって、本命物件が相対的により良いものであることを際立たせるわけだ。
 不動産会社などが分譲する新築住宅の場合には、少々事情が異なる。その会社が決算期を迎
えている場合などは、契約や引き渡しをなんとか決算に間に合わせたいなどの理由で早期売却
を目指し、利益が減少することを覚悟で値引き販売することがある。
 また、例えば景気が悪化し株式市場が不調に陥り、住宅の売れ行きが極端に落ちた場合など
に、在庫を抱える体力のない会社は仕方なく、大幅に値引きをして手放すケースがある。
 1990年代後半、消費増税に山一ショックなどが重なった当時は、新築マンションや一戸建て
で500万円引き、1000万円引きといった事例があちこちに見られたし、リーマン・ショック後に
も現場では同様のことが起きた。
 個人が売り主の場合は、まさにケース・バイ・ケース。3000万円の中古住宅が10件売りに出
されている場合、それぞれの売り主の事情や思惑は千差万別だ。
 ある売り主は「特に売り急いでいるわけではないから1円も引かない」と考えているかもし
れない。またある売り主は「1カ月で売れなかったら価格を下げよう」と考えているかもしれ
ない。「とりあえず3000万円で売りに出しているが、ある程度の値引き交渉には応じよう」と
考えている売り主もいるだろう。
 もしくは、先に住み替え先のマンションを契約してしまい、今月中に売れなかったら業者買
い取り価格で買い取られてしまうかもしれないといった事情を抱えているかもしれない。ちな
みに、不動産業者の買い取り価格は一般的に、相場の60~70%程度だ。
 販売価格、売りに出されている価格はあくまでも「売り主のオファー(提示)価格」にすぎ
ない。それに対して買い主は「買い付け証明書」「購入申込書」などの書面を提示し、「いく
らで買いたい」と意思表示をした段階から初めて、双方の提示額が同じ土俵に乗り、交渉が始
まるのだと考えよう。
 こうした書面の提示は購入の意思表示であり安易に出すものではないが、そこで初めて値引
きの可否や売り主の要望などがわかるものなのだ。

長嶋修(ながしま・おさむ) 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さく
ら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不
動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任し、2008年4月
、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度を整えるため、NPO法人日本
ホームインスペクターズ協会を設立し、初代理事長に就任。『「空き家」が蝕む日本』(ポプ
ラ新書)など、著書多数。さくら事務所では利用者数3万5000組突破を記念し、8月24日、25日
に「家づくり・住宅購入」何でも相談室を開催。参加は無料。詳細はhttp://www.sakurajimusy
o.com/natsuyasumiへ

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5 コンパクトシティ再挑戦 2016/8/7 日本経済新聞
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交通網に望み託すが…
 商業・福祉施設や住宅を集約する「コンパクトシティ」に向けた街づくりが広がっている。
かつて注目された先進事例は必ずしも効果を発揮していない。再挑戦は成功するのか。
 新潟県長岡市。昨年8月、JR長岡駅の近隣に高齢者住宅「サクラーレ福住」が開業した。
入居者の佐藤勝三さん(87)は郊外から夫婦で転居。「病院やスーパー、市役所が近いので便
利。冬の除雪も自分ではもうできない。街なかは住みやすい」と話す。

■歩く機会増える
 足が不自由で杖(つえ)を付いて歩く佐藤さんはタクシーでの外出が多い。以前は病院以外
に出なかったが、今はスーパーや本屋にも出掛けるなど、外出先で歩くことが増えた。「最近
は自宅から駅の西側まで歩くこともある」という。
 市の中心部では住宅が増えている。長岡駅1キロ圏内の民間マンションやアパートの供給は2
015年度に146戸と5年前の3倍超。11~15年度で計約500戸に達した。
 背景には都市機能の集約化がある。10年以降、駅の西側に子育て支援や生涯学習の施設が開
業。市役所やスポーツ施設、イベント広場を併せ持つ駅直結の複合施設「アオーレ長岡」も完
成した。市は政府も旗を振る「多極ネットワーク型コンパクトシティ」を目指している。
 街をコンパクト化し、街同士を交通網などでネットワーク化する「立地適正化計画」を作る
動きが全国で活発だ。政府は14年に立地適正化計画制度を創設。中心部への都市機能や居住の
誘導、交通アクセスの充実などを交付金や補助金で支援する。すでに大阪府箕面市など4市が
策定し、長岡市を含む270以上の市町が策定作業を進めている。
 郊外に住宅や店舗ができ市街地が広がり、人口集中区域の面積は40年間で約2倍になった。
だが、少子化で人口が減れば、商業・医療施設が撤退し、行政サービスも手が回らなくなる可
能性がある。市街地を集約し、住民生活の充実と行政の効率化を目指す。

■青森市の教訓糧に
 99年に青森市がコンパクトシティの形成を掲げたが、中核となる複合商業施設の来館者が減
少し、15年度に債務超過に陥った。複合商業施設のみに依存したため、中心部の魅力に乏しい
失敗例との評価が多い。
 富山市も早くからコンパクトシティづくりに取り組む。06年開業のLRT(次世代型路面電
車)を核に、車に頼らずに暮らせる街づくりを志向。街なか居住に財政支援し、中心部の人口
は増えた。
 政府はコンパクトシティづくりの再挑戦ともいえる立地適正化計画の策定にあたり、富山市
のような公共交通網を軸とする計画作りを推奨するが、肝心のネットワークをどこまで広げる
かが課題となる。「平成の大合併」で自治体が広域化したからだ。
 計画策定済みの岩手県花巻市(4市町合併)は、都市機能誘導区域を旧花巻市に1カ所、居
住誘導区域は旧石鳥谷町と合わせ2カ所設定した。一方で他の旧2町は生活拠点として給食セ
ンターなどを整備し、都市機能誘導区域や中山間地への公共交通網を維持するなど地域住民に
配慮した内容となっている。
 生まれ育った土地からの転居に抵抗を抱く人は少なくない。だが地域が拡散したままではコ
ンパクト化を達成できない。自治体が関心を寄せる多極ネットワーク型コンパクトシティは補
助金を絡めた“苦肉の策”ともいえる。
 山本和博・大阪大准教授(都市経済学)は「超長期的には集積度の高い区域には自然と人が
流れる」と指摘する。ただそれまで自治体が財政を維持できるかは不透明だ。
 瀬田史彦・東京大准教授(都市工学)は「受益者負担の問題だ。遠くに住みたい人々には公
共料金や税金を引き上げる。納得すれば行政サービスは続き集落は残るが、そうでなければ転
居が必要になる」と話す。判断するのは住民だ。

 ◇   ◇

■歩いて暮らせる街づくりで医療費も削減
 コンパクトシティが掲げる理想の1つは、車に頼らずに歩いて暮らせることだ。温暖化ガス
排出量の削減につながると期待する声のほか、歩行量が増えることで健康が増進され、医療費
を削減できるという効果も指摘され始めている。
 全国の地方都市で、郊外から転居してきた人々の多くは、商業施設や広場が近くにあると、
自然と出歩きたくなり、歩行量が増えているという。ただ、せっかく中心部に人口を集めても
各施設の配置や公共交通網のルート次第では、「歩きたくなる」気持ちは生まれてこない。筑
波大の久野譜也教授(スポーツ医学)は「自然と歩いてしまう都市づくりが重要」と指摘。そ
の上で「都市のコンパクト化とともに、歩行空間や公共交通の整備、街のにぎわいが必要だ」
と強調する。
 コンパクトシティの事例として国際的に知られるドイツのフライブルク市は、1970年代に中
心市街地への車の進入を原則禁止し、LRT(次世代型路面電車)などの公共交通網を整備し
て歩行空間を形成している。
日本でも兵庫県姫路市が2011年、JR姫路駅北口から姫路城までの大手前通りの一部で、車
道を片側3車線から1車線に減らし、歩道を大幅に拡張する工事に着手。15年4月からは車道
の通行をバスとタクシーに限定し、一般車両の通行を終日禁止にした。すでに姫路駅の高架化
を済ませ、姫路城のある駅北側と市役所のある駅南側の行き来しやすくなった効果もあり、15
年の大手前通りの1日通行量は約7万9千人と11年の約5万8千人から3割以上増えた。姫路
市は現在、大手前通り周辺を核に据え、立地適正化計画の策定を進めている。
 歩くことによる身体的活動量の増加は健康増進に影響する。世界保健機関(WHO)による
と、世界の死亡リスクは1位から順に高血圧、タバコ、高血糖、運動不足、肥満となっている
。高血圧や高血糖、肥満は運動不足が起因していると考えられる。また、ある調査では、東京
都、大阪府、愛知県のうち、自家用車を利用する割合は東京が約3割、大阪が約4割、愛知が
約7割だった。それに比例するように、人口10万人あたりの糖尿病患者の外来数は愛知が200万
人弱で最も多く、大阪が150万人超、東京は150万人未満だった。運動不足は健康に負の効果を
与えている。
 医療費への影響も見逃せない。久野教授らは人の1歩の歩行量で医療費は0.016円削減できる
という研究結果をまとめている。高齢者20万人の都市で1人1日2千歩を歩くと、1日あたり3
2円、1年間で約23億円が削減できる計算だ。「歩くことは運動の基本」と久野教授。にもかか
わらず「無関心な人が意外と多い。いかに正しい情報を確実に提供するかが重要な課題だ」と
いう。
 コンパクトシティに向けた街づくりにあたっては、行政の効率化や中心市街地の活性化や環
境対策の面だけでなく、住民自身の健康増進と将来の社会保障費抑制の観点も踏まえて、施策
を進める必要がある。

 ◇   ◇

■地方創生にメリハリ 過疎化に拍車、懸念
 ツイッターにはコンパクトシティに賛否両論があった。「(地方創生では)成長可能性のあ
るところにメリハリをつけることが必要。いわゆるコンパクトシティ化」「コンパクトシティ
から自動運転車がへき地に送り迎えする未来があってもいい」という声の一方、「コンパクト
シティの正体は過疎地域をさらに過疎化させ住めなくさせる政策です」という意見があった。
 また「空港と接続されたバス!地下鉄!これがコンパクトシティだ!おいでよ福岡!」や「
東京こそ最強のコンパクトシティ」「大阪の方が圧勝」と個別都市を評価する声もあり、認知
度の高まりをうかがわせた。調査はNTTコムウェアの協力を得た。

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6 共用部分にも地震保険 集合住宅、負担抑えて加入 2016/8/3 日本経済新聞
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 災害などで損害を被ったときに補償を受けられる火災保険や地震保険。分譲マンションの各
住戸の「専有部分」に比べ、マンションの玄関ホールやエレベーターなど「共用部分」の関心
は低い。個人でなく管理組合が加入するためだ。負担が少なくて済む保険のポイントをまとめ
た。
 「火災保険料を大幅に減らせた」。東京・渋谷にあるマンションの管理組合の理事長を務め
る赤松信子さん(68)は1月に加入した共用部分の火災保険料を減らせたことを喜ぶ。年間の
保険料は約10万円。損害保険各社が昨年10月以降に火災保険を値上げしたこともあり、30万~7
0万円かかるとされていた事前の試算を大幅に下回った。

日新火災海上保険の「マンションドクター火災保険」は管理状況に応じて保険料を割り引く
 加入したのは日新火災海上保険が2015年7月に発売した「マンションドクター火災保険」。
他社の火災保険の保険料はマンションの広さや補償内容で決まり、古いほど高くなる。一方、
マンションドクターは一般社団法人日本マンション管理士会連合会(日管連、東京・千代田)
を窓口にして派遣されるマンション管理士が大規模修繕工事の実施状況や事故の履歴をもとに
実際の管理状況を診断し、結果に応じて保険料を割り引く。日新火災商品開発部の山村直弘課
長代理は「古いマンションが必ずしも事故発生の確率が高いとは限らない」と指摘する。
 赤松さんの住むマンションは築46年。ただ、事前にマンション管理士の助言をもとに給排水
管や外壁などの改修工事を済ませ、長期修繕計画や管理規約を整備していたことから管理状況
が最も高い評価で判定された。
 マンションの各住戸などの専有部分は通常、入居者が加入する火災保険が補償する。マンシ
ョンの共用部分の損害を補償するのは、管理組合が加入する火災保険だ。名称は火災保険だが
、落雷や爆発、風などの自然災害、外部から石など物が飛んできた際の破損・汚損など幅広い
損害を補償する。最近では「総合保険」などとも呼ばれる。

◇     ◇

 マンション管理組合はほとんどが火災保険に加入しているとみられる。課題は保険料の引き
上げだ。大手では三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険、損害保険ジャパン
日本興亜が15年10月、東京海上日動火災保険が16年4月に保険料を引き上げた。値上げ幅は平
均2割程度が多い。
 値上げの主な原因は老朽化による給排水管からの漏水事故の増加だ。給排水管は改修に費用
や手間がかかり、メンテナンスが不十分な例が多い。
 一方、管理組合が保険料を多く支払うには居住者の負担を増やす必要があり、同意を得にく
い。保険料の負担を増やさずに加入し続ける方法としては、契約内容の見直しが効果的だ。
 例えば受け取れる保険金の限度額。木造戸建て住宅に倣って評価額の60%に設定している例
が多いが、マンションはコンクリート造りが主流で火災で全焼する可能性は低い。日管連の瀬
下義浩副会長は「30%程度で十分なこともある」と指摘。また、契約時に設定する自己負担額
である「免責金額」の引き上げで保険料が下がる例もある。

◇     ◇

 火災保険は幅広い損害に対応できるが、地震による損害は補償の対象外。地震への備えとな
るのが地震保険への加入だ。火災保険とセットで加入できる。損害状況によって地震保険金の
5、50、100%を受け取れる。
ただし、マンション管理組合の地震保険への加入はまだ一般的ではない。一般社団法人日本
損害保険協会(東京・千代田)の調べによると、火災保険の契約件数に対する地震保険の付帯
件数の割合を示す「地震保険付帯率」は、マンション共用部分が13年度で37.4%と、戸建て・
マンションの専有部分(75.3%)を大きく下回る。
 戸建て住宅よりも構造的に地震に強いと見なされているうえ、新築時の規約で地震保険が付
帯されていないことも多く、追加負担に抵抗感がある。ただ、三井住友海上火災個人火災保険
チームの藤田勇人主任は「東日本大震災の際、宮城県内のマンションで地震保険に加入してい
たケースの約9割は保険金を受け取っている」と指摘。築年数に関係なくほとんどが損害を受
けたことになる。
 共用部分の地震保険加入を促すため、国土交通省は今年3月に管理組合の運営の基本指針の
ひな型である「マンション標準管理規約」を改正し、加入が想定される保険に地震保険を追加
した。南海トラフ地震や首都圏直下型などの大規模地震の発生が予測されるなか、災害で損害
を被ると管理組合の会計を圧迫しかねないだけに、加入を検討する余地はあるだろう。

◇     ◇

■保険料は上昇傾向
 地震保険料も上昇している。2017年1月に全国平均で5.1%引き上げられる。契約期間は最長
5年なので、引き上げ前に長期契約する手もある。ただし、建物の構造などでは値下げする場
合もある。代理店などと相談して決めるといい。

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7 2020年東京五輪選手村の宿泊施設 三井不レジなど11社が建設 大会後、分譲マンション
に 2016/8/10 朝日新聞
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 東京都はこのほど、東京2020五輪・パラリンピック競技大会の選手村となる晴海五丁目西地
区第一種市街地再開発事業(中央区)の建築者予定者を、三井不動産レジデンシャルを代表会社
とする11社で構成するグループに決めた。再開発事業施行者である都に代わって、大会時に選
手用の宿泊施設として一時使用し、大会終了後に住宅となる建物を建築する民間事業者(特定建
築者)を募集していた。応募したのはこの1グループのみだった。
 事業者グループは三井不レジのほか、エヌ・ティ・ティ都市開発、新日鉄興和不動産、住友
商事、住友不動産、大和ハウス工業、東急不動産、東京建物、野村不動産、三井不動産、三菱
地所レジデンスの10社。

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8 管理協が国交省に税制改正要望提出 2016/8/10 朝日新聞
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 マンション管理業協会はこのほど、2017年度税制改正要望を石井啓一国土交通大臣宛てに提
出した。
 要望事項は、大規模修繕工事にかかる消費税の軽減税率の適用、またはこれに相応する措置

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9 特区民泊の最低宿泊 日数、短縮に向け検討 2016/8/10 朝日新聞
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 内閣府は、国家戦略特区における旅館業法の特例(特区民泊)について、最低宿泊日数の短縮
に向けた検討を始めた。現時点では「2泊以上」を念頭に置いている。

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10 7月中古マンション成約件数、3カ月ぶりに増加 東日本レインズ 2016/8/10 朝日新

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 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は8月10日、7月の首都圏流通動向をまとめた。首都
圏の中古マンションの成約件数は3190件で、前年同月比はプラス13.6%となり3カ月ぶりに増加
した。中古戸建ての成約件数は、1205件で同プラス20.1%。9カ月ぶりに前年同月を下回った前
月から、再び増加となった。

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11 リフォーム事業者のHP作成を支援、ベターライフリフォーム協 2016/8/10 朝日新聞
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 ベターライフリフォーム協会(東京都千代田区、神?茂治会長)はこのほど、国土交通省の平成
28年度「住宅ストック維持・向上促進事業のうちリフォームの担い手支援事業を行うものに対
する補助事業」に採択された(7月1日付)ことを受け、先着90社限定でリフォーム事業者のホー
ムページ作成を支援することを決めた。同事業を活用して同協会に入会を希望するリフォーム
事業者や、ホームページを作成していない既存会員が対象。

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12 「住まい選びの新基準」 コスモスイニシアが刊行 2016/8/9 朝日新聞
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 コスモスイニシアはこのほど、住宅選びにに際して「新たな評価基準」を提示した書籍「住
まい選びの新基準」を刊行した。
 広さや部屋数といった数値化できる要素ではなく、「自分らしいライフスタイルの実現」と
いった視点での住宅選びの指南書。2002年度以来14年連続で住宅分野のグッドデザイン賞を受
賞している同社が、様々な住まい方の可能性を追求している。
 A4版96ページ、定価1200円(税別)。幻冬舎メディアコンサルティング刊。

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13 インスペクション専門会社を設立 JHSと東急リバ 2016/8/9 朝日新聞
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 LIXILグループのジャパンホームシールド(JHS)と東急リバブルはこのほど、共同出資により
、東急リバブルの売買仲介サービスにおいて建物検査・住宅設備検査を専門に行う新会社「フ
ァーストインスペクションサービス株式会社」を設立した。出資比率はJHSが66.5%で東急リバ
ブルが33.5%。
 ファーストインスペクションサービス社は2016年10月から業務を行う予定。

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14 無人月極め駐輪場を全国展開 三井のリパーク 2016/8/9 朝日新聞
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 三井不動産リアルティはこのほど、「三井のリパーク」ブランドで展開している駐輪場事業
で、機械式の無人IC定期券販売機を備えた駐輪場を開発したと発表した。全国展開を図る考え

 開発したのは、ICカード定期券の発行、更新から入出庫管理まで無人で運営できるゲート式
の駐輪場システム。低コストでの機器設置、無人での低コスト運営が可能になったという。シ
ステムはマースウインテックと共同で開発した。
 第1号事業地として、横浜市のJR中山駅前駐輪場に導入。3日間で月極め部分が満車となった
という。同社の駐輪場事業は全国で5万2000台以上展開している。

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15 ラサールと地所、大阪で大型物流施設を開発 2016/8/8 朝日新聞
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 ラサール不動産投資顧問と三菱地所はこのほど、大阪府大阪市にマルチテナント型物流施設
「ロジポート大阪大正」を共同開発すると発表した。2018年1月に竣工する。建物規模は延べ床
面積12万2000平方メートルの地上4階建て。両社の共同開発は、「ロジポート相模原」(2013年8
月竣工)、「ロジポート橋本」(2015年1月竣工)に続く第3弾となる。

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16 「家本」を発行 インスペなど掲載 全宅連 2016/8/8 朝日新聞
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 全国宅地建物取引業協会連合会と全国宅地建物取引業保証協会はこのほど、住まいのガイド
ブック「家本(いえほん)」を発行した。
 改正宅地建物取引業法にインスペクションに関する規定が盛りこまれたことを受け、以前発
刊していた「住まいの購入ガイド」と「住まいの売却ガイド」を改訂して新たに刊行したもの
。本編「家本(買うとき・売るとき編)」、別冊「家本(インスペクション・瑕疵保険編)」の2冊
セットで150円。
 注文は全宅連ホームページ(http://www.zentaku.or.jp/)まで。

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17 買取再販に住宅融資保険 中小事業者の借り入れ円滑化 住宅金融機構 2016/8/8
朝日新聞
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 住宅金融支援機構は今年度から、住宅融資保険の取り扱い商品の一つとして「買取再販特定
ローン保険」の提供を始めている。中古住宅を買い取り、リフォームした上で売却する事業を
手掛ける住宅事業者向けのローンについて保険引受する。適正な市場価値のある担保を有する
ことが条件。保険料率は0.28%。中小事業者が、買取再販に取り組みやすい環境を整備するのが
狙い。

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18 内見したら映画館だった?! 秋田の「映画館付きの家」に行ってきた 2016/8/10 読
売新聞
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今年5月、「物件を借りたら映画館だった」というネットニュースが話題になっていた。物件が
映画館? では、部屋はどうなっているの? 家賃は? 間取りは? と気になることばかり。
ということで、さっそく現地に行き、気になる「住み心地」や「満足度」について、話を聞い
てきた。
映画館では、子ども2人と夫妻、映写技師の5人が暮らす
「閉鎖になった映画館をサラリーマンが引越してきて、再開した」。そんな、映画を地で行く
ような話の舞台となったのは、秋田県北部の大館市。青森県にも隣接する人口7万人超の小さな
まちだ。
2014年に再開されたのは「御成座(おなりざ)」。東北地方では独立した建物としては、唯一
の名画座だ。ちなみに筆者が訪れた日は、再開2周年&大館にちなんだ作品ということで、『ハ
チ公物語』を上映していた。そう、渋谷にもいる忠犬ハチ公は、大館出身なのだ。
「あー泣いたよー」と目をこすりながら、登場したのはこの映画館の支配人・切替(きりかえ)
義典さん。現在、妻と子ども2人、映写技師さんとともに、この映画館に暮らしている。ただ、
切替さんはもともと千葉出身、現在も千葉県に一戸建て(しかも新築で購入!)を所有してい
るという。
「千葉の家は、まだ築3?4年だし、住宅ローンもたっぷり残っているよ。だから必死で働かない
と」と笑う。現在は切替さんの母親が住んでいるという。切替さん自身は出張が多いため、こ
の秋田の映画館兼住まいは、妻と子ども、映写技師さんが長い時間を過ごすそう。
2012年ごろから秋田県での仕事が増えたため、自分とスタッフが寝泊まりする場所と事務所を
兼用した建物を探すところからスタートした。あくまでも、会社員の仕事の一部として探した
のがはじまりだ。
「このあたりは空き家も多いんですが、駐車場が付いて建物が使えて、寝泊まりできるとなる
と、ピンとくる物件もなくて。ただ、何度かこの建物の前を通り過ぎたことがあり、気になっ
てなかを内見させてもらいました」
第一印象は、ひと言でいうなら最悪に近く、「とにかく怖かった」と話す。それもそのはず、9
年間も空き家でろくに手入れもされておらず、外観からは映画館とは想像もつかなかった。ガ
ラスは割れたままで、扉代わりに板を打ち付けていて、電気もつかないので真っ暗。懐中電灯
をかざしながらの見学となった。
「でも、どうやら普通の家じゃなさそうだったので、気になって不動産の担当者に聞いたんで
す。そしたら“ああ、前は映画館だったんだよ”って返事が返ってきて。先に教えてくれよと
思うんですが、そこで初めて映画館だと知ったんです(笑)」
建物はすべてセルフリノベ。DIYで塗って、張ってを繰り返す!
第一印象こそ最悪だったものの、もともと大の映画好きということもあり「ここで映画を見た
い」と、その気になりはじめた切替さん。部下3人にも見てもらったが、「ココはちょっと……
」という反応だったとか。それでも「スクリーンで思い切り映画を見てみたい」「でも怖い」
と葛藤が続き、思い切って不動産会社に家賃を聞いたそう。
「そしたら、『えっ、借りるんですか?』って驚かれてね。じゃあ、5万円でいいよという話に
まとまりました」。正式契約となったのは2013年8月。また、のちに映画館部分とは別に、住居
部分を借りることにもなり、現在、家賃は合計7万5000円を支払っているという。
入居が決まってからは、セルフリノベの日々。DIYの手ほどきも知識もまったくなかったが、ま
ずは電気がつくようにし、ペンキを塗り、畳を捨ててフローリングに張り替え……。リノベー
ションにあたってプロに依頼することはなかったという。
「今にして思えばですけど」と前置きしながら、「仕事柄、作業用のライトバンに乗っている
んですが、夕方になると、その車で乗りつけてきて、建物内部をペンキで手入れしている男が
いる。周囲から見たら、どう見ても映画館を復活させるようにしか見えないですよね」と振り
返る。そう、切替さんが建物をリノベーションしている姿をみて、周囲の人は「どうやら映画
館が再開するらしい」とウワサしていたのだった。
「その都度、『いえいえ、住むところを掃除しているんですよ、でもたまに映写会できたらい
いですね』って話していたんですけど、でも、問い合わせに来る人が1人、2人じゃないんです
。ほぼ毎日、何かしら聞かれるんです。すると、頭のどこかで『再開するにはどうしたらいい
んだろう』って考えるわけですよ」
課題を一つひとつクリア。そして念願の映画館再開へ!
ただ、映画館の再開に向けては課題も多く、特に(1)建物の耐震性、(2)消防法をクリアで
きるか、(3)映写機と映写技師をどうするかということという壁にぶち当たった。まったく門
外漢・なおかつサラリーマンの切替さんには、コネクションも予算もなかった。
「ひとまず、県庁に問い合わせて、建物の耐震性について聞きました。そこでは図面も残って
いて、『大丈夫でしょう、どうぞ再開してください』と言われてね。正直、一番費用面でネッ
クになると思っていたのが、この耐震性だったので、拍子抜けしました」
次いで、映写機と映写技師の問題。まずは映写技師を人づてに頼って、なんと御年90歳超、か
つての映写技師さんに、映写機を使って試写をしてもらった。「はじめは1時間の予定だったん
ですけど、気付けば6時間が経過していてね。スクリーンに映った姿を見たら、本当に感動した
なあ」と切替さん。映写技師さんはその後、何人か入れ替わり、現在の男性スタッフに行き着
いた。
最後に残るハードルとなったのが、消防法を順守すること。スプリンクラーや火災報知機、排
煙設備なども当初はDIYしようと考えたのだが、施工に資格が必要とあって、プロに依頼。なん
と300万円の出費となってしまった。そう、気付けば完全に、「映画館を再開する」方向で話が
進んでいたのだ。その間、切替さんはこの社宅兼オフィス兼映画館で寝泊まりを続け、社員や
周囲の人も巻き込みながら、2014年7月、約1年で映画館はなんとか再開にこぎつけた。
そしてほぼ同時期、気が付けばほとんどの時間を秋田で過ごしていた切替さん、家族でいっし
ょにこの家で暮らしたいと考え、2人の子どもと妻を千葉から呼びよせた。子どもは転校にする
こととなり、うさぎの「てっぴー」もいっしょにやってきた。では、現在の家の住み心地はど
うだろうか。
「悪いです(笑)。隙間風もあるし、お風呂もないので、近所の温泉通っていますし、家族も
大変だと思います。新築の家と比べたら、住み心地は比べものになりません」という。ちなみ
に、妻にも聞いたところ、「まわりから見れば完全に美談ですよね、実情は大変なんですよ」
と苦笑いをしている。確かに出張の多い切替さんに代わり、実質、映画館を切り盛りする妻は
、特に大変そうだ。
「それでも、普通に暮らしていたらできない体験や出会いがたくさんある。本当に貴重な日々
、思い出をもらっています」(切替さん)という。振り返れば映画さながらのような2年間。今
後、これからどんな出来事が起きるのか、もしかしたら切替さん自身がいちばん楽しみにして
いるのかもしれない。

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19 街開きイベントの企画を入居者が? コミュニティ形成は入居前から! 2016/8/8 読
売新聞
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浴衣姿の住民女性の司会のもと、阿波踊りが披露されマンション住民や子どもたちも楽しそう
に踊りに参加する。マンションに店舗を構える飲食テナントによる模擬店では生ビールやソー
セージ、イカの姿焼きなどが供され、ボールすくいやわなげ、的当てなど子ども向けの縁日の
出し物は住民有志で運営されている。住民たちが大人も子どもも和気あいあいと楽しんでいる?
??。これは、2016年7月16日(土)、武蔵浦和SKY&GARDEN(スカイアンドガーデン)の中庭「オ
アシスコート」での街開きイベント「Hello!! 776 空庭祭(そらにわさい)」の様子だ。
入居前から“まちづくりサポーター”を募集、多世代共生型の街づくりを目指す
武蔵浦和SKY&GARDEN(埼玉県さいたま市南区)は埼京線と武蔵野線が交差するターミナル駅・J
R武蔵浦和駅から徒歩3分。再開発によって生まれた776戸の大規模マンションだ。2016年3月に
竣工・引き渡しされ、3?4月から順次入居が進んでいる。
住民への引き渡しから約4カ月。マンションの街開きイベントは、入居から間もない住民らも企
画・運営に関わり開催されたのだという。武蔵浦和SKY&GARDENの開発を行った新日鉄興和不動
産(株)住宅事業本部都市創造部の宇津木雄一さんは「入居前から当時は契約者である入居予
定者に“まちづくりサポーター”を募集します、と呼びかけ、住民らによる自発的なコミュニ
ティ形成を考えました」と話す。
というのも武蔵浦和和SKY&GARDENは、首都圏初の「一般ファミリー向け」と「アクティブシニ
ア向け」分譲マンションを一体的に設置した大規模複合再開発で、さいたま市の街づくり構想
の理想を実現する為にコンセプトとして「多世代共生型の街づくり」を掲げる。多世代で暮ら
すことで、シニアの見守り、子育て世代の支援、災害時の助け合い、世代を超えた学び等が実
現されることを期待する。
住宅の内訳は、ファミリー用の住宅が536戸(B・C・D棟)、シニア向け住宅が160戸(グランコ
スモ武蔵浦和・E棟)、SOHO住戸が80戸(A棟)という構成だ。住宅のほかにも業務棟には地元
の高田製薬のほか、認可保育園やレストラン・カフェ、クリニックなど商業生活サービス機能
も有する複合開発だ。
「空庭祭」のネーミングは住民主導での打ち合わせで決定
宇津木さんは、大学時代に都市計画を専攻し住民参加によるまちづくりについて学んだことが
あり、自らの仕事に活かす機会をうかがっていたという。
「私たちデベロッパーは、お客様にマンションを引き渡すと手を離れてしまい、そこで仕事と
しては終わってしまいます。住民のみなさんは、そこから見ず知らずの住民同士で、新しい暮
らしがはじまります。この物件のコンセプトである“多世代共生型の街づくり”を実現してい
くうえで、デベロッパーができることとして、住み始める前から住民のみなさんへまちへのか
かわりを促し、住み始めてからも住民自らの手でより積極的にまちづくりに参加してもらえる
よう考えました」と打ち明ける。
そこで、宇津木さんは分譲マンションのコミュニティ支援を行う会社・フォーシーカンパニー
の協力を得ながら、入居より約1年前の2015年4月、契約者向けにサポーター募集の案内を送っ
た。5月の似顔絵講座をはじめに、8月には写真塾、9月には建設地仮囲いを利用した街づくりプ
レアートイベントを有志サポーターの参加を得て行った。
11月には第1回街開きパーティー企画会議を実施し、入居後も住民主導での打ち合わせを複数回
重ねながら今回の「 空庭祭」の開催に至っている。「空庭祭」のネーミングも物件名である「
武蔵浦和SKY&GARDEN」を住民の意見で和名にしたものだ。さらに、マンション住民だけでなく
、この街の一員である高田製薬、半田屋、エスプレスカフェ、あおば保育園、日鉄コミュニテ
ィ、コスモスライフサポート、近隣のロッテにも街づくりのスタートに協力をしてもらった。

入居前から友人・知人をつくりやすい、新生活への不安が払しょく
■マンション内で国際交流のサークルを立ち上げたい
共に60歳代で一般ファミリー向けのタワー棟に入居する石原晴次さん、みわ子さんご夫妻は、
隣接する川口市からの転居だ。
「まちづくりサポーター」の案内を知って、すぐに参加してみようと考えたという。晴次さん
は「定年退職して、第二の人生は仕事も好きなことをやっていこうと、前職での海外経験を活
かして外国人に日本語を教える仕事をはじめました。駅から歩いて20分ほどの一戸建て住宅で
は何かと不便だったので駅から近いことが第一条件。それから住民の多い大規模マンションが
第二条件。買い物に便利で共用施設も充実している、友人も得やすいと考えました。ここは、
その要望にピッタリでした」と話す。
また「まちづくりサポーターの呼びかけに参加する人たちは、友人・知人を得たい同じ思いの
人たちだろうと入居前でも積極的にかかわろうと思いました」と言う。妻のみわ子さんは「こ
れからマンション内に国際交流のサークルを立ち上げ、活動をはじめます」と笑う。

■同じ小学校のお母さん方と入居前から知り合いに
草加市から移り住んだ40歳代のHさんは、「息子が小学校2年生になるタイミングでもあり、こ
ちらの小学校にお子さんを通わせるお母さん方と入居前から知り合えたことは心強かった。ま
た、ここの街の性格上、子育てを終えた上の世代の住民の方とお付き合いができることも良か
った」と、入居前からの住民交流を好意的に受け止めている。

■小学生のお子さんの企画が夏祭りで実施できた!
地元、近隣から転居してきた30歳代のMさんは、以前の住まいでも自治会活動に参加していたと
いう。「まちづくりサポーターは、住まいが近かったこともあり、魅力も感じて参加しました
」という。「街開きのイベントには、小学校4年生になる娘も企画段階から参加しました。子ど
もたちから“的当て”をやりたい、という要望が出たところ、その道具を準備してもらい、私
も運営にかかわりました。娘も思いが実現して喜んでいます」と話す。

■シニア棟に入居しつつ、若い世代とも交流できる点が魅力
この日の「空庭祭」の司会を務めたのは、長谷川悦子さん(63歳)だ。夫と二人、シニア向け
のグランコスモ武蔵浦和に移り住んできたという。
「私も、ほかの方々と同じく、まちづくりサポーター募集の呼びかけに応じて参加しました。
ここを選んだのも、シニアだけでなく若い世代とも交流できることを評価したからです。入居
前の昨年11月、はじめて参加した集まりは30人ほどで、シニアからの参加は2?3人だけでした」
と話す。
ただ、入居後5月のミーティングには、シニアや子どもたちも含め50名ほど、多様な住民の参加
があったという。長谷川さんは「街開きのイベントが、こんなに住民主体で行われるとは正直
思っていませんでした。司会はどうしよう……ということになって、仕事でイベント司会をや
った経験もあり、成り行きで私が引き受けることになってしまいました」と笑う。「みんなの
今日のユニフォームも、ブルゾンにするかハッピにするか、私たちがみんなで選んだんですよ
」と話す。
「空庭祭」は、広場でのイベントのほかにも、コミュニティハウス棟のジムやマルチスタジオ
、ダンススタジオ、クラフトルーム、ライブラリーなど多数あるマンション共用施設を巡るス
タンプラリーを行った。入居間もない住民に共用施設に親しんでもらいたいと、「まちづくり
ミーティング」に参加した住民サポーターたちが提案した。

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20 「中野駅」周辺が大改革。サブカルの聖地はどこに向かうのか 2016/8/8 読売新聞
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中野といえばブロードウェイのイメージが抜けないかもしれないが、駅前では再開発が進み、
少し前とはずいぶん様子が変わっている。サブカルの聖地はどこを目指してひた進んでいるの
か、区役所の担当者に聞いてみた。
中野駅北口の大規模再開発で昼間人口が2万人増えた
中野駅周辺では駅北側の中野四丁目地区で大規模な再開発が進み、芝生が広がる中野四季の森
公園を囲むようにオフィスや大学、住宅などが4年ほど前に整備された。公園に面して飲食店や
ランチカーが並び、休日・平日を問わずオフィスワーカーや学生、親子連れなどでにぎわって
いる。
「就業者や学生などで2万人ほど昼間の人口が増えました。外資系企業に勤める外国人や留学生
なども多いので、グローバルな雰囲気です。なにより、以前に比べて家族連れの姿を多く見か
けるようになったと思います」と話すのは、都市政策推進室副参事で中野駅周辺計画担当の石
井大輔さんだ。
サンプラザは1万人収容の大アリーナに変貌
なるほど、サブカルの街はグローバルな老若男女が集うさわやかな街に変身しつつあるのかも
しれない。ところでこの中野四丁目地区の一角には、築50年近い区役所と、かの中野サンプラ
ザがどっしりと構えている。ここの風景だけは昔と変わらないようだが、じつはこの2つも建て
替え計画が進んでいるのだ。
「新しい庁舎は2021年度に完成する予定で、四季の森公園に隣接する場所に移転します。その
後に現庁舎とサンプラザを解体し、その敷地と中野駅の新北口駅前広場を一体で新たな施設を
整備する構想です」(石井さん)
この新しい施設には1万人規模のアリーナがつくられるという。サンプラザのホールの実に5倍
近い規模だ。このアリーナはコンサートのほかにスポーツイベントなど多目的に使われるよう
で、中野に新たなコンテンツと幅広い集客を呼ぶのではなかろうか。
さらに新施設には高層棟もあり、オフィスやホテル、住宅も整備される。このほど野村不動産
を代表とする企業グループが事業協力者に選定された。完成は2025年度の予定だ。
タワーマンションやオフィスビルも続々登場
中野駅周辺の街づくり計画はこれだけではない。中野四丁目地区とJRの線路に挟まれた囲町地
区でも再開発事業が都市計画決定されており、タワーマンション2棟やオフィス、店舗がつくら
れる。
駅の南口地区では、都の公社住宅の建て替えとあわせて、周辺の再開発でオフィスとタワーマ
ンションを建てる計画も進んでいる。今はやや手狭な南口の駅前広場も拡張されるという。ま
た、駅の南西側の中野三丁目地区では土地区画整理事業も進められている。
「最近では南口の中野通りを挟んだレンガ坂の周辺には、新しい飲食店などが増えており、多
くの人でにぎわってきています。これらの再開発でさらに人の流れが変わるでしょう」(石井
さん)
築50年のブロードウェイは!?
さらに中野駅では線路の上に南北自由通路と新たな改札が整備される計画や駅ビル構想もあり
、完成すれば駅の利便性はぐっと高まるだろう。
こうしてみると、これから10年前後の間に中野駅周辺は様変わりしそうな勢いだ。サブカルの
聖地などと呼ばれたのも昔の話に……だが、待てよ、聖地の総本山ともいえるブロードウェイ
はどうなるのか。
今年50周年となるブロードウェイに行ってみたが、平日でも多くの人でにぎわい、外国人の姿
も少なくない。芸術家・村上隆氏プロデュースのギャラリーやカフェもあり、発信力は衰える
どころか、ますますパワーアップしている。周辺の飲食店街も相変わらず個性的な店が目につ
く。経年が気になるところであるが、上層階が分譲マンションということもあり、建て替えな
どの合意を得るのはかなり難しそうだ。
どうやら中野駅周辺がいくら近代的な街に生まれ変わっても、ブロードウェイ近辺はほとんど
手付かずの状態が続きそうなのだ。東京の、いや全国のサブカル信者たちよ、ご安心召され。

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21 「恵比寿」まで30分以内・家賃相場が安い駅ランキング 2016/8/5 読売新聞
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先日発表したSUUMO「2016年版 みんなが選んだ住みたい街ランキング 関東版」で、1位に輝い
たのは東京都渋谷区の恵比寿駅。以前からおしゃれな街として知られていたものの、1位になっ
たのは2010年の調査開始から初めてのこと。しかし「住みたい街」に選ばれたとはいえ、都心
部の家賃を考えると気軽に恵比寿に住むのは難しそう。そこで今回は、そんな注目の街・恵比
寿から、30分以内で行けるエリアの家賃相場が安い駅トップ15を紹介しよう。●恵比寿駅まで3
0分以内の家賃相場が安い駅TOP15
順位/駅名/家賃相場(沿線/所在地/恵比寿駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 妙蓮寺 6.03万円(東急東横線/神奈川県横浜市港北区/約30分/2回)
2位 日吉本町 6.76万円(横浜市営地下鉄グリーンライン/神奈川県横浜市港北区/約29分/
2回)
3位 梶が谷 6.84万円(東急田園都市線/神奈川県川崎市高津区/約25分/3回)
4位 菊名 6.87万円(JR横浜線、東急東横線/神奈川県横浜市港北区/約26分/1回)
5位 大倉山 6.90万円(東急東横線/神奈川県横浜市港北区/約27分/2回)
6位 溝の口 6.92万円(東急田園都市線/神奈川県川崎市高津区/約21分/2回)
7位 日吉 7.03万円(横浜市営地下鉄グリーンライン、東急東横線/神奈川県横浜市港北区/
約20分/1回)
8位 武蔵新城 7.05万円(JR南武線/神奈川県川崎市中原区/約26分/2回)
9位 鹿島田 7.07万円(JR南武線/神奈川県川崎市幸区/約25分/1回)
10位 浜田山 7.10万円(京王井の頭線/東京都杉並区/約28分/1回)
11位 二子新地 7.16万円(東急田園都市線/神奈川県川崎市高津区/約23分/3回)
12位 千川 7.18万円(東京メトロ有楽町線/東京都豊島区/約22分/1回)
13位 鶴見 7.19万円(JR京浜東北線、JR鶴見線/神奈川県横浜市鶴見区/約30分/2回)
14位 小竹向原 7.23万円(西武有楽町線、東京メトロ副都心線・有楽町線/東京都練馬区/
約25分/1回)
15位 平間 7.26万円(JR南武線/神奈川県川崎市中原区/約25分/2回)
横浜市へと向かう東急東横線から4駅がランクイン
最も家賃相場が安かったのは東急東横線・妙蓮寺駅。駅東口を出ると駅名にもなった妙蓮寺が
立つほか、周辺には市立小学校や、夏場の市民の憩いの場となるプールを備えた「菊名池公園
」も。駅前の商店街を抜けると一帯には静かな住宅街が広がっており、のんびり暮らすにはよ
さそうな街だ。
この1位・妙蓮寺駅を含め、東急東横線はトップ15に4駅が入っている。恵比寿駅から東京メト
ロ日比谷線で1駅の中目黒駅から乗り換える東急東横線は横浜市へと伸びており、都内よりもリ
ーズナブルな家賃の物件が沿線に多いためだろう。
東急東横線4駅のなかでもう一つ注目の駅を挙げるなら、恵比寿駅からの所要時間がトップ15中
で最も短い約20分という7位・日吉駅。日吉駅~JR東海道貨物線 横浜羽沢駅付近間では、「相
鉄・東急直通線」の開業が2019年4月に予定されている。ますます便利になる今後は、家賃相
場も上がるかもしれない。
安く住みたいなら恵比寿の南西方面が狙い目。ちなみに乗り換えなしの駅なら…?
駅の立地に目を向けてみると、恵比寿駅から南西方面に位置する横浜市・川崎市の駅が6駅ずつ
ランクイン。先ほど取り上げた東急東横線のほか、東急田園都市線とJR南武線の駅が数多い。
そのうち川崎市に位置する9位・鹿島田駅はJR南武線の快速停車駅。さらに駅から西へ300mほ
ど歩くとJR横須賀線・新川崎駅があり、周辺住民は行き先に応じて2駅から選択できる点が魅力
だろう。この2駅の間には2015年3月にショッピングビル「新川崎スクエア」が開業し、その隣
接地には47階建高層マンション「パークタワー新川崎」も今年10月の完成を目指して工事中。
進化の途上にあり、これから人気の高まりが予想される。
トップ15には都内の駅も3駅のみながらランクインした。10位・浜田山駅は杉並区に位置する京
王井の頭線の駅。渋谷駅までは約20分という都心でありながら、大きな一戸建てが点在する落
ち着いた街並みだ。駅の南北には個人商店やスーパーがひしめく商店街があり、駅から7分ほど
歩くと広大な森と芝生広場を備えた「区立柏の宮公園」にたどりつく。
さて、調査の基点にした恵比寿駅は、山手線をはじめとするJR各線と東京メトロ日比谷線の停
車駅。山手線も日比谷線も主に都心部を走る路線のため、「30分以内で行ける家賃が安い駅」
を探したところ、ランクインしたのは乗り換えが必要な駅ばかりという顔ぶれになった。
ちなみに恵比寿駅から30分以内かつ乗り換えなしという条件で探すと、JR埼京線の駅が浮上し
てくる。そのうち最も家賃相場が安かったのは、JR埼京線の通勤快速で約18分、東京都北区に
ある十条駅。家賃相場は7万3200円で、今回のランキング条件では18位だった。1位・妙蓮寺駅
と比べると家賃相場が1万2900円高くなる半面、“18分・乗り換えなし”というアクセスの良さ
に魅力を感じる人もいるだろう。所要時間や家賃相場といった条件に加えて、どんなタイプの
街が好きかなど、自分なりの優先順位をつけながら、住まい探しをするのがいいだろう。

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22 耐震性は大丈夫!? 「瓦屋根」の魅力と注意点とは 2016/8/5 読売新聞
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2度の震度7に見舞われた熊本地震では住宅の倒壊が目立ちました。全壊した瓦屋根の家の映像
などによって、「瓦は重いから地震に弱い」という印象をより強くした方は少なくないかもし
れません。でも本当にそうなのでしょうか? 瓦屋根の家に住む人、新築やリフォームを考えて
いる人にとって気になる耐震性。この機に改めて瓦屋根の利点や注意点について知っておきま
しょう。
主犯は瓦屋根ではない! 倒壊の主な原因は構造躯体と地盤の弱さ
「瓦は重いから他の屋根材に比べて耐震性が低い」といった風評がよく聞かれますが、本当に
屋根材の違いによって家の耐震性に差が生じるのでしょうか? 屋根と耐震性について、一般財
団法人全国工務店協会(JBN)の政策調査委員で、坂下工務店社長でもある坂下託一さんに伺い
ました。
「屋根の重さによって家の耐震性が変わることは確かです。家の構造が同じ場合、屋根が軽け
れば軽いほど建物の揺れは小さくなります。しかし、『瓦屋根だから倒壊する・軽い屋根だか
ら倒壊しない』ということではありません。問題は建物の構造なのです。先日、熊本地震の状
況を視察しましたが、倒壊している家のほとんどは構造が脆弱な家や地盤の弱い土地に建って
いた家ばかり。地震に弱い原因は屋根だけにあるのではないのです」(坂下さん)
「脆弱な構造とは、[壁の量が少ない][梁が太くない][基礎が堅固でない][開口部の位
置やバランスに偏りがある]ということ。こうした構造では、いくら屋根が軽くても揺れが大
きくなります」(坂下さん)
また、屋根も含めて建物全体が強固に一体化しているかどうかも耐震性に影響します。
1981年6月に改正された建築基準法では、屋根の重さを考慮した構造計算が義務づけられており
、屋根重量に応じた壁量、柱・梁の太さ、強固な基礎等が確保されます。そのため、瓦屋根の
家が軽い屋根の家に比べて、耐震性が劣るということはありません。
また、全日本瓦工事業連盟が1999年に定めた「ガイドライン工法」によって葺かれた瓦屋根の
場合、従来の瓦屋根に比べて瓦を強固に接続するので、耐震性や耐風性が飛躍的に高まってい
ます。
しかし、改正前の建築基準法は現行法に比べて耐震基準が弱く、その基準に沿って建てられた
家は細い柱や梁を使ったり筋交いが少なかったりと、耐震強度に問題がある家が多いのも事実
です。
一方、本来の日本家屋は瓦の重さに耐えられるよう太い柱や梁を使って建てられていたため、
築35年以上の古い家でも耐震性に問題のない家も多く存在します。
弱い構造の家は、構造の耐震補強や屋根材の葺き替え、減築等の工事が必要な場合もあるので
、心配な人は耐震リフォーム、屋根リフォームを行っている工務店・建築会社・屋根職人に相
談してみると良いでしょう。
耐震診断や耐震リフォームは思った以上に費用が掛かりますが、自治体からの補助金も受けら
れます。地震大国の日本で暮らすのだから、安心費用として前向きに考えたいものです。
屋根材はライフサイクルコストで選ぶのがお勧め
そもそも屋根材には瓦を含めてどんな物があるのか、それぞれの特徴は何かを確認しましょう

主な屋根材は下図の通り、[瓦][セメント瓦][化粧スレート][ガルバリウム鋼鈑]の4タ
イプあり、耐久性の高さ、メンテナンスの頻度など、素材ごとに特徴が異なっています。
瓦の最大の特徴は耐久性の高さ。長年に渡って美しさを保ちます。他の屋根材が20?50年ほどで
葺き替えが必要になることを考えると、100年間もつ屋根というのは魅力です。
「初期コストはかかりますが、製造→維持管理→廃棄までトータルで考える『ライフサイクル
コスト』で見ると、瓦が一番のお勧めです」(坂下さん)
重量のある瓦屋根にする場合、軽量な屋根の家に比べて耐力壁(建物を支える壁)や通し柱の
確保等で、設計の自由度が若干減ったり、構造を強固にするために建築コストが若干増す等の
注意点もあります。
「ガルバリウム鋼鈑もメンテナンス性や軽量である点で魅力がある屋根材です。シャープでモ
ダンな住宅デザインに仕上げられるので、特に建築設計事務所等ではよく採用されています」
(坂下さん)
「あまりお勧めしていないのは化粧スレートです。製品にもよりますが、20年ほど放っておく
と割れやすくなるので、10年ほどで塗装、20?25年で葺き替えといった維持管理が欠かせません
。その都度、施工費や材料費の他、足場代だけで100万円ほど掛かってしまうこともあるので注
意が必要です。家を建ててから10年後というと教育費が一番掛かる時期と重なるお施主さんも
多く、メンテナンス費用が掛けられないという状況も多いですね」(坂下さん)
上記の他、[トタン](亜鉛をめっきした薄い鋼鈑屋根材)や[銅板]も住宅の屋根材として
見られます。
トタンは安価で軽量ですが、防錆・防音・断熱・耐久性が劣ります。庇など部分的に使われる
ことが多い銅板は、軽くて防錆・耐久性が高く、基本的にメンテナンスがほとんど不要ですが
、高額です。
今、選ぶなら[軽量防災瓦]と[自然石粒付鋼鈑]
屋根材は以前より性能が進化しているようですが、注目すべき新製品や新素材はあるのでしょ
うか。
「瓦屋根にするなら、[軽量防災瓦]がお勧めです」と坂下さん。
軽量防災瓦とは一般的な瓦の特徴を持ちつつ、重量を1割ほど軽量化し、瓦同士がかみ合う構
造によって、台風や暴風での浮き上がり、地震でのずれ、大雨での雨水侵入等を防ぐ屋根材で
す。価格は製品にもよりますが、瓦とほぼ同程度か若干高めです。
坂下さんの地元、三重県志摩市では台風の被害や塩害が多いことを考えて、全てのお施主さん
に防災瓦を勧めているそう。「海水、雨、湿気など水に強いのも瓦の魅力です」(坂下さん)
「また、ガルバリウム鋼鈑の表面を自然石粒でコーティングした[自然石粒付鋼鈑]もどんど
ん普及してきています」と坂下さん。
自然石粒付鋼鈑の良いところは、ガルバリウム鋼鈑のメリットはそのままに、遮熱性、防音性
、防錆性、防傷性を高めている点。価格は瓦と同程度でガルバリウム鋼鈑よりは高額になりま
す。
日本瓦や洋瓦の形をしたタイプもあり、デザインの自由度が高いのも特徴。日本家屋の伝統的
な屋根「入母屋」は複雑な形状で瓦の数が多く、重量のある屋根ですが、自然石粒付鋼鈑によ
って軽量に仕上げることも可能です。
屋根のメンテナンスやリフォームで家の寿命を延ばす
屋根のメンテナンスは家の耐久性や住み心地を保つ点で大切です。雨漏りしてから屋根の隙間
を防ぐのでは遅いからです。
「瓦は基本的にメンテナンスフリーではありますが、築年数の経っている家は、瓦の隙間を塞
いでいる漆喰が劣化したり、棟(屋根の一番高い部分)の瓦がずれていたりすることも多く、
定期的な点検が必要です」(坂下さん)
一番劣化が早い化粧スレートの屋根は、今後のメンテナンスを考えて、耐久性が高く軽量な屋
根材への葺き替えを検討しましょう。「元のスレート屋根に防水シートを敷き、その上に軽い
屋根材を葺く[カバー工法]を採用する人が多いですね」(坂下さん)
カバー工法は比較的低コストで工期も短いですが、重量が増すので、構造が脆弱な家は負担が
かかる可能性を工務店に考慮してもらう必要もあります。

おわりに
現在、新築住宅で最も多く使われている屋根材は化粧スレートだそうです。理由は、屋根や構
造躯体の建築コストが最も安く済むから。デザインの洋風化、簡素化が進み、重い屋根材は地
震に不向きという風評から、瓦を敬遠した結果ということもあるかもしれません。
しかし、化粧スレートはメンテナンスや葺き替え、廃棄まで含めたトータルコストでは結果的
に高くつく可能性が大きい屋根材です。
それに比べると瓦は結果的にトータルコストが安く済みます。懸念の耐震面でも建築基準法で
倒壊しない構造計算の元、建てられていることや、軽量防災瓦の使用、ガイドライン工法での
強固な屋根構造によって、古い家に比べて耐震性は格段に高まっています。
そもそも日本で瓦が普及してきたのは、[防火・類焼対策としての性能が高い][高温多湿に
合ったほどよい通気性や断熱性がある][台風や強風でも屋根が吹き飛びにくい重さがある]
といったように、日本の気候風土に合った性能を持ち合わせているから。また、デザイン的に
も日本の景色に似合う落ち着いた装いです。今改めて、日本の風土に適した瓦の魅力を感じる
人も増えているのではないでしょうか。
「屋根も家も、命を守る役目を担っているものです。地震や災害に強い家にすることを最優先
に考えたいですね」という坂下さんの言葉が印象的でした。

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23 無印良品でマンション・リノベ! 800万円で大満足のお宅拝見 2016/8/4 読売新聞
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前編「無印良品がはじめたマンション・リノベ!住宅購入の新しい選択肢」で、紹介した無印
良品のマンション・リノベーション事業。この後編では、実際に中古マンションを購入して「M
UJI INFILL 0」のリノベーションをしたお宅を訪問し、施主さんに直接お話を伺ってみること
にした。
30歳前半で超都心にマンション購入!? リノベなら実現
訪問したのは東京都新宿区。地下鉄2路線の駅から歩いてすぐ、都会のド真ん中にあるマンショ
ン。大通りから一本入っているので、意外と静かな住宅街になっている好立地。こんな場所に
なかなか新築マンションは建たないし、できても億ション級だなぁと思いながらタイル張りの
マンションに訪問。
築19年の管理が良さそうなマンション、その2階が今回リノベーションしたお宅。玄関を入ると
、カッコいい自転車が出迎えてくれた。
玄関を入って左手、真っすぐに段差無しで伸びた廊下がLDKに続く。
そして、リビングキッチンが開放的に広がる。天井設備があらわしのまま白を貴重にした、こ
れぞ“MUJIリノベ”らしい空間だ。
このお宅にお住まいなのは……こんな、若い女性でビックリ!? 今年3月から入居で、まだ4カ月
程度の新居だ。
どうしても、まず「このような都心マンション、どうやって資金調達したのですか?」と購入
経緯を聞きたくなってしまった。
「結婚後1年は賃貸住宅でしたが、夫の両親の勧めもあって購入を検討することになりました」
と、ご両親の資金援助があったことを教えてくれた。現在の特別な税制度で、子どもの住宅購
入資金に関する贈与税の非課税制度があるので、ご両親も相続対策等を考えられたのであろう

では何故、中古住宅+リノベーションという選択をしたのでしょう?
「夫の仕事上、都心エリアが前提なので、一戸建てだと狭い3階建てになって好きじゃなかった
。新築は宣伝とか経費がかかってそうなので(笑)中古マンションを探し、半年くらいで購入
決定しました」
Nさんの場合、先に物件を見つけてから、無印良品の有楽町リノベーションセンターに行ったそ
う。
「Webやメールで、リノベーションの情報を知ったので」。運営するMUJI HOUSEによると、既に
物件が決まっていて来場するケースが30%、未決定で提携不動産会社を紹介するケースが70%
ということだ。
「他のリフォーム会社にも提案依頼をしましたが、見た目のデザイン的なリフォームだけ。『M
UJI INFILL 0』」はフルスケルトンで一から整備する点に惹かれました」と、Nさんが選んだ理
由を語ってくれた。
今回の「MUJI INFILL 0」までのリノベーション費用は、約800万円(63m2)。デザインにもこ
だわったオプションなど、+αの費用をかけたNさんのお宅。詳細を拝見させていただこう。
回遊型の動線は「家事がしやすくて大満足!」
こちらのマンション、購入時は63m2の3LDK。リノベーション後は夫の仕事室以外をフルオープ
ンで回遊できる2LDKに。ウォークイン・クローゼットも、寝室からの動線上に配置され効率の
良い収納設計だ。
「キッチンをアイランド型にしたのが特に良かったです。夫婦2人で料理をする事もあるので、
手前からも出入りできるのが便利です」
現在は、キッチンカウンターに座って食事をするため、オプションでキッチンの奥行きを80cm
に広くしたそうだ。
「ガスコンロは主人のこだわりですが、食洗機をビルトインしたのも大正解でした」と、大満
足のNさん。動線の工夫は、キッチン→クローゼット→バス・洗面→洋室(寝室)→玄関へも回
遊できるようにデザインされている。
「その上、音も遮断してくれて静かなのです」と、断熱プラスαの効果を実感したNさん。
取材時にNさんも、「リビング用のスタッキング・シェルフ(収納棚)を発注したところなんで
す。ソファやデスクは以前使っていたもので、ちょっと合わないかなと思いつつ。徐々に買い
替えて行ければと」
自分たちのペースで、自分たちらしく住まいを編集してゆく。「MUJI INFILL +(プラス) 」進
行中の、Nさんを拝見し……家と共に成長していくような30代Nさん家族の将来が、羨ましく思
えた50代筆者でした。

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24 河川の水位や設備稼働 遠隔計測、最大160点に 2016/8/9 日経産業新聞
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 無線システムなどの西菱電機は今月、河川の水位などをみる遠隔監視装置(テレメーター)
の高性能品を発売する。1台で管理できるデータ点数を業界最多の最大160点に増やし、ゲリラ
豪雨対策のため観測網を広げたい自治体の需要にこたえる。仮想移動体通信事業者(MVNO
)回線を利用できる仕様とし、費用を抑えやすくした。

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25 家庭用蓄電池に参入 ループ 2016/8/9 日経産業新聞
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 太陽光発電システム販売のLooop(ループ、東京・文京)は家庭向け蓄電池事業へ参入
する。容量や仕様を自社で企画した蓄電池を太陽光パネルと組み合わせて販売する。2017年度
にも価格が100万円を下回る製品を投入する考え。太陽光で発電した電気が、将来的に売電から
自家消費へと移行することをにらみ、蓄電池事業を新たな収益源に育てる。

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26 大和ハウス、愛知でスマートタウン 複数住宅で電力を融通 2016/8/9 日経産業新

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 【名古屋】大和ハウス工業は、愛知県豊田市で建設中のスマートタウン 「セキュレア豊田柿
本」〔資料請求する〕 を公開した。一部の住宅では中部圏で初めて、複数の住宅間で電力の融
通ができるシステムを導入した。複数の蓄電池や高性能の断熱工法を導入しエネルギーを自給
できるモデル住宅を建設した。
 スマートタウンは21区画の宅地からなる。このうち3戸の太陽電池やリチウムイオン蓄電池と
、集会スペース、調整池の上に設置した太陽電池を一体運用し、大和ハウス子会社の電気小売
事業者の大和エネルギーと売買電力契約を結ぶ。発電した電気を売却するほか、街路に設けた
電気自動車の充電器や防犯灯、防犯カメラにも電気を供給する。複数の家庭を束ねることで有
利な売電条件になるという。

2016-08-15 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.645  2016/07/28~2016/08/03

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.645  2016/07/28~2016/08/03
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【日本経済新聞】
1 案外知らない「私道」の権利と費用
2 パナホーム、木造注文住宅に参入 富裕層向け都内で
3 街づくり、身の丈で 再開発より空き店舗活用
4 東京都内の新築分譲マンション価格、都民の平均年収の11倍
5 パナホーム松下新社長「新築住宅以外の売上比率5割超に」
6 太陽光関連の倒産最多 上期、価格下げ響く
7 フラット35金利、8月も最低更新 年0.9%
8 「築35年の壁」マンション大規模修繕の資金不足対策
9 パナソニック、太陽電池の主力工場 来年度に再開延期検討
10 三井住友銀とりそな銀、住宅ローン金利最低
11 6月の住宅着工2.5%減 半年ぶりマイナス
12 16年度の建設投資12年ぶり高水準 国交省見通し
13 新設住宅着工、6月は2.5%減 6カ月ぶり減 マンション落ち込み
14 6月の新設住宅着工、前年比2.5%減 6カ月ぶり減
15 みずほ銀、住宅ローン金利を引き下げ 8月分
16 首都圏中古マンション価格、年収の6.69倍に 15年、21年ぶりの高水準

【朝日新聞】
17 都心ビル賃料に天井感、「オフィスレント・インデックス」
18 リフォーム事業者ページの作成をサポート 限定200社を無料で 住まいづくりナビC
19 PREの民間活用 跡地整備など5市区支援 国交省
20 「非常に高い水準」維持 国交省、6月新設住宅着工
21 6月・首都圏、新築戸建て成約価格 東京23区は初の5000万円超え
22 不動産コンサル試験 8月1日から申し込み開始
23 旅館業法取得の民泊も インバウンド対応で改修、2016年度補助事業を公募  観光庁
24 6月・首都圏、新築戸建て成約価格 東京23区は初の5000万円超え
25 不動産コンサル試験 8月1日から申し込み開始

【読売新聞】
26 無印良品がはじめたマンション・リノベ! 住宅購入の新しい選択肢
27 解体工事で隣人とトラブル。賠償責任は誰にある?
28 「むく材」「珪藻土」… 自然素材の手入れはどうすればいい?
29 不動産会社の営業マンは、なぜチャラく見えるのか?
30 古民家の知恵と技を受け継ぎ、夏の日差しと風も心地よく

【日経産業新聞】
31 メガソーラー、日本開拓 中国トリナ・ソーラー
32 大阪府、太陽光発電普及へ低利ローン
33 ヤフーとソニー不動産、投資用不動産取り扱い開始
34 細田工務店、伯東と資本提携 3億円を資金調達

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1 案外知らない「私道」の権利と費用 2016/8/3 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 田中歩
 今回は私道について考えてみます。建築基準法では「幅が4メートル以上の道路(建築基準
法上の道路)」に「2メートル以上」接していなければ、原則として建物が建てられないこと
になっています。また、建築基準法上の道路の幅が4メートル未満の場合、原則として道路の
中心線から2メートル後退して建物を建築しなければならないことになっています。
 購入する一戸建ての敷地において、将来、建て替えができないとなると大問題ですから、こ
のような「敷地と道路の関係」については、土地や一戸建てを買うときにチェックしておくべ
き重要なポイントとなっており、一般の方々でもご存じの方が多いと思います。
 売買契約の前に行われる重要事項説明書でも、「建物が建築できる道路か否か」については
比較的多くの紙面を割いて説明しており、もれなく説明できるような書式になっています。
 一方、私道に関しては問題が表面化していなければ、将来発生するかもしれないリスクにつ
いて詳しく説明してくれる不動産屋さんはあまり多くないというのが実情です。

■私道なら通行制限や費用請求も
 「公道」は一般的に国や県、区市町村などの地方公共団体が所有し管理している道路のこと
です。一方、「私道」というのは「私人が、その道路に対して所有権等の実体法上の権利を有
し、維持管理している道路」を指します。
 「関係者以外の通行を禁じる」という標識や、車が自由に通行できないよう可動式のポール
などを立てているような道路を見かけることがありますが、これは私道である場合がほとんど
です。
 このように、私道の所有者は他人が通行すること、車両の通行、さらに水道管などを敷地に
引き込むための道路掘削などを制限したり、そのための承諾料を要求したりすることもできま
す。
 他人が所有している私道にのみ面している土地や土地付き一戸建てを購入した後、私道所有
者から私道の通行などを制限されたりすると問題です。そこで、その私道を自由に通行したり
、給排水管を交換したり修繕する際に道路を掘削することについて、事前に私道所有者から承
諾を得ておくという方法があります。
 一般に、「私道の無償通行・掘削承諾書」という書類を売り主と私道所有者との間で作成し
てもらうのですが、承諾書の内容としては、以下の3点を押さえておくことが重要です。
(1)購入対象の土地の所有者およびその関係者が、その私道を無償にて通行すること(車両
を含む)。
(2)購入対象の土地にガス管、水道管、下水管等、生活に必要な設備を設置する場合、その
私道を無償で掘削することを私道所有者が承諾すること(ただし、工事をした人は、その私道
を自分の費用負担で原状復旧すること)。
(3)私道所有者、購入対象の土地所有者が変わる場合、上記2点について承継すること。
 このように私道所有者と売り主が上記のような約束を書面で交わしていれば、買い主は安心
して購入できますし、売り主も売った後になって、買い主からクレームを受けるということが
なくなります。
 ちなみに、私道の共有持ち分も含めて購入できる場合は、その持ち分権に基づいて私道の権
利を持つことになります。従って、私道の他の共有者が通行などを妨害するような事態が発生
したとしても、持ち分権に基づいてその妨害の排除を請求することが法的には可能であると一
般に考えられます。その場合は、上記のような承諾書まで取得しないというケースもあります

■維持管理の費用負担の可能性
 公道の維持管理は地方公共団体が行いますが、私道は、原則としてその所有者または私道を
利用している方々が費用を負担することになります。
 購入時の重要事項説明において「負担金なし」となっていても、将来、私道を修繕しなけれ
ばならなくなった場合、私道所有者から費用の請求を受けるなど、費用の負担が発生する可能
性があるわけです。
 また、私道の場合、その道路に埋設されている水道管や下水管が誰のものかということも問
題となります。公道の場合は、一般的に水道局や下水道局が所有・管理していますので、道路
の維持管理同様、お金がかかることはありません。
 一方、私道に埋設されている上下水道は私設管である場合があり、これが破損すれば、その
費用は利用者の方々が負担することになります。
 私道にしか面していない土地や一戸建ては世の中に多くみられるものですが、問題が顕在化
していないケースがほとんどです。しかし、現時点ではこうした問題が顕在化していなくても
、将来、発生する可能性があるということを知っておく必要があるのです。これから購入され
る方にも、現在所有している方にも知っておいてほしいお話です。

田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動
産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務
に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインス
ペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年1
1月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサ
ルティング事業の企画運営を担う。

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2 パナホーム、木造注文住宅に参入 富裕層向け都内で 2016/8/3 日本経済新聞
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 パナホームは3日、富裕層向けに木造の戸建て注文住宅「アーティム」を発売すると発表し
た。同社が木造の注文住宅を手掛けるのは初めて。間取りなどで顧客の要望に応えやすくする
ほか、新開発の耐震技術も導入する。2020年度までに100戸の販売を目指す。
22日から東京都内で販売を始める。価格は2階建て延べ床面積166平方メートルで約6500万円
などとなる。50~60代の富裕層を中心顧客に想定。間取りにこだわる人が多いと見て、鉄骨よ
りも設計やデザインの幅が広い木造住宅として売り出す。
 鉄骨住宅の技術を応用して、木造住宅向けの新しい耐震技術も開発した。木の筋交いを鉄部
品で包み、揺れで変形しにくくしているという。

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3 街づくり、身の丈で 再開発より空き店舗活用 2016/8/3 日本経済新聞
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40歳前後の世代 住みたい街創る
 人口が減り空き家が増える時代に身の丈に合わせた、民間主導の街づくりが全国に広がりつ
つある。空き店舗や老朽ビルを、人が集うカフェなどに改修。そこで利益を上げながら、周囲
ににぎわいを広げていく。行政主導の大規模開発とは一線を画す手法だ。担い手は40歳前後の
若い世代。右肩上がりの成長を期待しない、この世代ならではの価値観が街づくりを支えてい
る。
 温泉地として今なお知名度の高い熱海。最盛期の雰囲気を残す熱海銀座商店街の土産物店2
階に7月1日、空きフロアを活用したシェアオフィス「naedoco」がオープンした。運
営するのは地元出身の市来広一郎さん(37)らが2011年につくった街づくり会社、マチモリだ。
空き店舗を活用したカフェ、もとは倉庫だったゲストハウスに続く、同社が熱海銀座で開設し
た3番目の拠点。いずれも戦後の建物はそのまま生かし、内部を改修した。
 新しい店に引かれるように人が集まり、5年前までは3分の1が空き店舗だった商店街に活
気が戻ってきた。
 市来さんは大学院で物理学を専攻し、東京で就職したが、帰省のたびに目にするのは高層の
マンションやホテルが無秩序に増えていく故郷の姿。「東京と同じ殺風景な風景が広がるのが
我慢できず、仕事を辞めて戻ってきた」
 いわゆる「団塊ジュニア」の次の世代。中学入学のころにバブル経済が崩壊。就職で氷河期
を経験し、社会に出ればリーマン・ショックなどに翻弄された。だから「我々の世代はバブル
のような成長はそもそも期待していない」。
 新しいビルを建てなくても、魅力的な建物が残っている。「熱海の遺産を壊してしまえば街
の個性も失われる」との思いが原動力だ。

 ◇   ◇

 東京のターミナル、池袋駅から西武池袋線で1駅の椎名町。ここでも、木造の建物を再利用
した、新しい店が3月にオープンした。
 駅から5分ほどの場所にある「シーナと一平」。もとは「一平」というとんかつ店だった築4
0年を超える木造店舗。20年ほど前から店を閉めたままだったが、1階がカフェ、2階が宿泊施
設に生まれ変わった。
 カフェには一つの仕掛けがある。1階に置いてあるミシン。カフェで飲み物を頼めば無料で
使える。「子育て中のお母さんや、近所の高齢者が自然と集まってくる」と、地域の交流の場
になっている。
 こうした拠点はNPOやボランティアが行政の支援を受けながら運営することが多かったが
「シーナと一平」を運営するのは株式会社のシーナタウン。老朽物件などの有効活用方法を考
えるため地元の豊島区が開いた「リノベーションスクール」で知り合った有志が100万円を出資
。家主から建物を賃借した。
 代表の日神山晃一さん(40)は大学で建築を学び、今は店舗設計会社も経営する。岡山県の
実家が内装業を営んでおり「幼いころから布やミシンに親しんできた」。その経験が店作りに
生かされている。
 ただ、「事業はボランティアではなくあくまでビジネス」と強調する。1階では手芸教室や
落語会など地域の人が気軽に参加できる有料イベントを開き、2階の宿泊施設でも収益を上げ
る。3、4年で初期投資を回収する計画を立てている。
 「もうけはまたこの街に投資する。狭いエリアでも、お金が継続的に回る仕組みをつくれば
、街は活性化する」と日神山さん。

 ◇   ◇

 同じような事例は宇都宮市にもある。駅から2キロの住宅街にあるもみじ通りに、ここ数年
若いオーナーの店が増えてきた。イタリアレストラン、ドーナツ店、美容室、リボンの専門店
など約15店。郊外の商業施設などに客が流れ、一度は閉じた店のシャッターが次々と開いてい
る。
 中心になっているのは設計事務所、ビルススタジオ代表の塩田大成さん(40)。冒頭の市来
さんらと同じ世代だ。
 6年前、たまたま格安物件を見つけ、事務所を移した。ところが、近くには喫茶店すらない
。ならばと、「自分がここにあればいいなと思う店を誘い、空き店舗の家主と交渉し出店を決
めていった」。
 かつては若手の代表として自治体の再開発計画にかかわったこともあるが、結局は実現しな
かった。「最後は、誰が責任を持っているのかわからなかった。今はもみじ通りで自分で住み
たい街を、そこで暮らしながらつくっている」と話す。

 ◇   ◇

■「家守」会社、各地に 街をマネジメント
家守会社を広げる嶋田洋平さん
 「家守(やもり)」も最近の街づくりのキーワードだ。江戸時代、不在地主に代わって長屋
の管理をしたり、店子の面倒を見たりした街の顔役。それと同じように、民間の立場で街をマ
ネジメントする現代版の家守会社が各地に続々と誕生している。やはり30~40代が活動の中心
だ。
 先駆けは、2012年に発足した北九州家守舎(北九州市)。政令指定都市でありながら衰退が
目立つ小倉駅前の商店街で空き店舗などをリノベーションし、飲食店やシェアオフィス、起業
支援施設などを次々とオープンした。
 仕掛けたのは、地元出身で東京で建築事務所を経営する嶋田洋平さん(40、写真)。東京で
も13年に都電家守舎(東京・豊島)を設立し、老朽マンションの再生や空きスペース活用の飲
食店経営などを手掛ける。「空き家は、可能性の象徴。有効に使えば街が生き返る」と力を込
める。
 今では岩手県花巻市から鹿児島県鹿屋市まで、全国に25の家守会社が発足した。さらに10カ
所ほどで設立の準備が進む。

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4 東京都内の新築分譲マンション価格、都民の平均年収の11倍 2016/8/2 日本経済新聞
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 2015年に東京都内で分譲された新築マンションの平均価格は、都民の平均年収の11.30倍に相
当することが、不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)の調べで分かった。マンション
価格と年収の開きが10倍を超えたのは2年連続で、14年と比べて0.69ポイント拡大した。
 都内の15年の新築分譲マンション価格(70平方メートル換算)は、14年と比べ6.2%上がって
、平均7086万円と4年連続で上昇した。節税対策や外国人による投資などでマンション価格が値
上がりした。一方、同社が内閣府の県民経済計算に基づき推計した15年の都民の平均年収は、2
万円下がって627万円だった。

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5 パナホーム松下新社長「新築住宅以外の売上比率5割超に」 2016/8/2 日本経済新聞

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 パナホームの松下龍二社長は2日、記者会見し主力の新築住宅以外の売上比率を2016年3月
期の約4割から19年3月期までに5割程度に高める方針を明らかにした。リフォームや街づく
り、海外事業に注力する。松下社長は住宅事業の成長が「パナソニックグループの命題」と話
した。
 年20億円の経費を削減する一方、営業人員を3割増やして住宅展示場1カ所あたりの売上高
を伸ばす。営業利益率を16年3月期の4.5%から早期に5%超に引き上げる。

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6 太陽光関連の倒産最多 上期、価格下げ響く 2016/8/2 日本経済新聞
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民間調査
 東京商工リサーチは2日、2016年1~6月の太陽光発電関連企業の倒産件数が前年同期比で2
4.0%増の31件だったと発表した。2000年以降でみると上半期ベースで過去最多になった。政府
による再生可能エネルギーの買い取り価格の引き下げを受け、経営が悪化する企業が増えてい
る。
 今回の調査は太陽光発電事業者や発電パネルの製造・小売り、施工会社などを対象に集計し
た。
 倒産件数は年28件だった13年、14年の実績をすでに抜いており、過去最多だった15年の54件
も上回る勢いとなっている。1~6月の関連倒産企業の負債総額は前年同期比18.6%増の176億
3200万円だった。
 太陽光発電による電気の買い取り価格は年々下がっており、発電事業者の投資回収はそれだ
け難しくなっている。設備メーカーや施工会社の採算も取りにくくなってきた。東京商工リサ
ーチは「一部企業が現実性を欠いた安易な事業計画で参入した結果、業績の見込み違いから倒
産するケースが多いことを示している」と分析している。
 負債額別では1億円以上5億円未満が14件となり、全体の45%を占めた。16年1~6月に発
生したすべての企業倒産を見ると、負債額1000万円以上5000万円未満の構成比が53.6%と最も
大きいのと比べると、太陽光関連の倒産は負債額が大きくなる傾向が見られるという。
今回の調査とは別に、大手企業でも太陽光発電事業が不振に陥っているケースが目立つ。
 太陽光発電パネルの材料を製造するトクヤマは5月、企業再生ファンドのジャパン・インダ
ストリアル・ソリューションズ(JIS、東京・千代田)の支援を受けると発表した。シャー
プや京セラといった太陽光発電パネルメーカーも事業収益が低下している。
 太陽光発電設備の住宅への施工を手掛けるサニックスは5月、希望退職者を募った。この結
果、社員数は14年度末からほぼ半減する見通しだ。

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7 フラット35金利、8月も最低更新 年0.9% 2016/8/1 日本経済新聞
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 住宅金融支援機構は1日、長期固定型住宅ローン「フラット35」の8月の適用金利を発表し
た。主力の借入期間21~35年(融資率9割以下)の最低金利は年0.9%と前月より0.03ポイント
下げる。借入期間20年以下の最低金利は0.83%と0.02ポイント低下。ともに2カ月連続で過去
最低を更新した。日銀の金融緩和で指標となる市場金利が下がっているため。

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8 「築35年の壁」マンション大規模修繕の資金不足対策 2016/7/31 日本経済新聞
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 マンション建物の修繕や設備の更新に充てる「修繕積立金」が足りず、窮地に立たされる管
理組合が増えている。そのままでは給排水管、エレベーターなど主要な設備が更新の時期にさ
しかかる「築35年の壁」を越えられず、住宅インフラとしての資産価値が下がりかねない。安
心して永住できるマンションにするために、どんな手立てがあるのだろうか。
 「バルコニーの天井がはがれたり、外壁がひび割れてサビが浮いたりしていても、ほったら
かし。さすがに管理体制がどうなっているのか不安になった」。神奈川県の主婦Aさん(54)
は、ずさんな管理に業を煮やして自らマンション管理組合の理事長に立候補した4年前の心境
を語る。
 このマンションの管理は新築当時の1984年からずっと売り主の系列の管理会社に委託されて
きた。約130戸の住民から選ばれる管理組合の理事も同社が輪番制で指名しており、立候補者が
現れることは異例だった。
 Aさんが理事長に就いた管理組合はマンション専門のコンサルティング会社、シーアイピー
(東京・中央)と契約を結び、まず共用部分の清掃や設備の点検など日々の管理業務にメスを
入れた。

■管理を競争入札
 必要とされる管理業務を一つ一つ拾い上げて詳細な「仕様書」を作成。これを公開して競争
入札にかけて管理会社を変更したところ、年間で約1700万円かかっていた管理コストを約1000
万円まで削減できた。
 国土交通省の調査では、分譲マンションの76%は新築当時から管理会社を変更していない。
シーアイピーの須藤桂一社長は「ビジネスの競争原理が働いていないため、管理コスト削減の
余地は大きい」という。管理組合のチェックがなされず相場に比べて割高になっている管理委
託費の支出を削れば、その分を修繕積立金に回せる。
 大規模修繕の工事費そのものも、施工業者を競わせればコストが下がる。
 Aさんのマンションは2014年に外壁の塗装、屋根やバルコニー床の防水施工、エントランス
舗装などの大規模修繕をした。当初2億円近くとみていた工事費は、同社がお膳立てした競争
入札により約1億6000万円に圧縮できた。Aさんは「住宅金融支援機構から借り入れるつもり
だった2000万円が不要になった」と胸をなで下ろす。
 修繕積立金の不足に苦しむ管理組合は急増している(図A)。管理組合が住宅金融支援機構
から融資を受けた件数は、15年度に366と前の年度に比べて32%も増えた。外壁の塗り替えや屋
上の防水施工など、十数年に1回必要になる修繕工事のコストは1戸当たり少なくとも120万円
前後かかるとされる。
 さらに築30年を超える頃には、給排水管や電気系統の設備を更新する必要が生じる。このた
め3回目の修繕工事の際にコストは一気にはね上がり、管理組合は資金不足に陥りやすい。こ
れが多くのマンションが直面する「築35年の壁」だ。
 国交省によると、マンション管理組合のうち4割強は、積立金となる収入が1戸当たり月1
万円以下にとどまる(図B)。管理コストや工事費の削減などにより積立金の会計を早めに立
て直しておかなければ、壁は乗り越えられない。

■工事先延ばしも
 手を尽くしても積立金が足りない場合、実は工事そのものを先延ばしする選択肢がある。多
くの管理組合は国交省ガイドラインにならって12年周期で大規模修繕を計画するが、さくら事
務所(東京・渋谷)の土屋輝之コンサルタントは「商業ビルや賃貸マンションの場合、工事の
周期はもっと長い。12年周期は短すぎるのではないか」とみる。
 仮に工事周期を12年から15年に延ばせば、工事費を2割カットするのと同じ効果が出せる。
外壁タイルがはがれ落ちたり、雨漏りしたりする可能性がないかなど専門家の判断を仰ぎつつ
慎重に検討する必要があるが、「15~18年に延ばしてもほとんど問題ないことが多い」(須藤
氏)との声が少なくない。
 それでも積立金不足を解消できなければ、住民から一時金を徴収したり、金融機関から工事
費を借り入れたうえで、月々の修繕積立金を値上げしたりしなければならない。これは管理組
合の総会で出席者の過半数で決議する。住民がなんとか合意できる負担の上限は「一時金なら
1戸100万円、積立金の値上げなら2倍くらいまで」(長谷工リフォーム)とされる。
 一部に反対意見があっても総会で決議することはできるが、合意形成の過程で反対住民をな
いがしろにすると将来に禍根を残すかもしれない。いわゆる「民泊ビジネス」をめぐる管理規
約の改正や、共用部分の構造を変更する大がかりな耐震補強工事などは、総組合員の4分の3
以上の賛成により特別決議しなければならない。
 マンション総合コンサルティング(東京・中央)の広田信子代表取締役は「反対住民が『面
目をつぶされた』と感じないよう、事前の説明会で意見を述べてもらったり、その意見を各戸
に配る報告資料に載せたりするといい」と助言する。
 国交省調査によると、いま住んでいるマンションに永住したいと考える住民は52%に達する
。建物の大規模修繕をめぐる築35年の壁は、そのマンションが、ついのすみかにふさわしいコ
ミュニティーを構築できるかどうかの試金石でもある

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9 パナソニック、太陽電池の主力工場 来年度に再開延期検討 2016/7/30 日本経済新

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 パナソニックは生産停止中の太陽電池の主力工場、二色の浜工場(大阪府貝塚市)の生産再
開時期を2017年度まで延ばす検討に入った。29日に東京都内で記者会見した河井英明専務が「
需要次第で来年度に延びることもあり得る」と明らかにした。11月に生産を再開する予定だっ
たが住宅向け太陽電池の需要低迷を受けて減産を続ける。
 2016年4~6月期の決算記者会見で明かした。円高や中国経済の減速が響き、4~6月期と
して5年ぶりの減収減益となった。需要が底堅い家電や電気自動車向けリチウムイオン電池と
対照的に、収益の足を引っ張った部門の一つが太陽光関連だった。
 「ソーラーの国内需要は20%以上減っている。価格も下がり競争も激しく、非常に厳しい」
(河井専務)。4~6月期の住宅用太陽光事業の売上高は前年同期比4~5割減ったもよう。
てこ入れしようにも「需要そのものが縮んでいる」(首脳)と、手をこまぬいている状況だ。
 河井専務は「ソーラー市場の低迷は続く。収益確保へ合理化を進める」と強調した。すでに
太陽光発電で使う電力変換装置の生産を2カ所から1カ所に集約すると決めた。在庫調整が長
引けば、二色の浜工場の閉鎖の可能性も出てきそうだ。
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10 三井住友銀とりそな銀、住宅ローン金利最低 2016/7/29 日本経済新聞
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 三井住友銀行は29日、8月適用分の住宅ローン金利を発表した。10年固定型の最優遇金利を
7月より0.05%引き下げて0.70%とする。りそな銀行も0.05%低い0.65%とする。いずれも2
カ月連続で過去最低を更新する。日銀のマイナス金利政策を背景に、市場金利が低下している
ことを反映した。
 10年固定型の住宅ローン金利は、三菱東京UFJ銀行が0.05%低い0.50%、みずほ銀行は0.1
0%低い0.65%、三井住友信託銀行は0.05%低い0.35%としたことが既に明らかになっている。

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11 6月の住宅着工2.5%減 半年ぶりマイナス 2016/7/29 日本経済新聞
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 国土交通省が29日発表した6月の新設住宅着工戸数は前年同月比2.5%減の8万5953戸だった
。マイナスは6カ月ぶり。分譲住宅が15.2%減った影響が大きい。1~6月の新設住宅は前年
同期比5.2%増の46万3469戸だった。国交省は「着工戸数の水準は高く、堅調な傾向が続いてい
る」とみている。
 6月は持ち家が1.1%増、貸家が3.7%増だった。貸家は相続税対策としてのアパート建設が
好調だった。分譲住宅のうちマンションは28.1%の大幅減だった。前年同月に着工が集中した
反動が出た。全体を季節調整した年率換算値は100万4千戸と、5月に続いて100万戸を超えた

 1~6月の伸びは貸家がけん引した。持ち家は1.9%増、貸家は8.7%増、分譲住宅は4.0%増
だった。

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12 16年度の建設投資12年ぶり高水準 国交省見通し 2016/7/29 日本経済新聞
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 国土交通省は29日、2016年度の建設投資が51兆7700億円と、前年度に比べて1.6%増える見通
しだと発表した。政府が策定中の経済対策は含まないベースだが、投資額は12年ぶりの高い水
準を確保する。住宅建設が好調な民間投資は2.2%増、熊本地震の復興事業など政府投資も0.8
%増の見通しだ。建設投資の58%を民間の投資が占める。

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13 新設住宅着工、6月は2.5%減 6カ月ぶり減 マンション落ち込み 2016/7/29 日
本経済新聞
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 国土交通省が29日発表した6月の建設着工統計調査によると、新設住宅着工件数は前年同月
比2.5%減の8万5953戸だった。減少は6カ月ぶり。分譲マンションが大きく減少した。季節調
整値(年率換算)すると前月比1.3%減少した。
 分譲住宅は前年同月比15.2%減の2万1617戸と、5カ月ぶりに減少した。昨年が高水準だっ
た反動で、マンションは28.1%減少。一戸建て住宅は1.1%増の1万1279戸と、8カ月連続で増
えた。
 貸家は3.7%増の3万6910戸と、8カ月連続で増加した。相続税対策の一環で貸家を建てる動
きが続いた。注文住宅などの持ち家は1.1%増の2万6944戸と、5カ月連続で前年実績を上回っ
た。
 同時発表の1~6月の新設住宅着工数は前年同期比5.2%増の46万3469戸だった

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14 6月の新設住宅着工、前年比2.5%減 6カ月ぶり減 2016/7/29 日本経済新聞
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 国土交通省が29日発表した6月の建築着工統計調査によると、新設住宅着工戸数は、前年同
月比2.5%減の8万5953戸となり、6カ月ぶりに減少した。QUICKがまとめた市場予想は2.
9%減だった。
 うち持ち家は1.1%増の2万6944戸で、増加は5カ月連続。貸家は3.7%増の3万6910戸と、
8カ月連続で伸びた。分譲は15.2%減の2万1617戸となり、5カ月ぶりに減少した

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15 みずほ銀、住宅ローン金利を引き下げ 8月分 2016/7/29 日本経済新聞
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 みずほ銀行は29日、8月適用分の住宅ローン金利を引き下げると発表した。変動・固定選択
方式の住宅ローンでは、固定金利の適用期間が2~20年の7種類すべてでそれぞれ0.05~0.10
%引き下げる。
 全期間が固定金利の住宅ローンでは「10年超15年以内」から「30年超35年以内」までの全5
期間で0.06~0.14%引き下げる

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16 首都圏中古マンション価格、年収の6.69倍に 15年、21年ぶりの高水準2016/7/28 日本
経済新聞
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 東京カンテイ(東京・品川)が28日まとめた2015年の首都圏(1都3県)中古マンション価格
の年収に対する倍率は6.69倍だった。倍率は2年連続で上昇し、21年ぶりの高水準だ。賃金が伸
び悩む中、中古マンションの価格は需要増で上昇傾向が続いている。
 15年時点で築10年のマンション価格(70平方メートル換算)を勤労者の平均年収で割った。
倍率が高いほど買いにくい。年収は各都道府県の「県民経済計算」を基にした。

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17 都心ビル賃料に天井感、「オフィスレント・インデックス」 2016/7/29 朝日新聞
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 三幸エステートとニッセイ基礎研究所は7月27日、共同開発した成約賃料に基づくオフィスマ
ーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2016年第2四半期)を発表した。それによると
、これまで続いてきた賃料上昇傾向に天井感が出てきたことが分かった。

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18 リフォーム事業者ページの作成をサポート 限定200社を無料で 住まいづくりナビC
2016/7/29 朝日新聞
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 住まいづくりナビセンターは、同センターが運営しているリフォームポータルサイト「リフ
ォーム評価ナビ」に新規で登録するリフォーム事業者を対象に、無料で事業者ページの作成サ
ポートを行う。
 国土交通省の「2016年度住宅ストック維持・向上促進事業(リフォームの担い手支援事業)」
の採択を受け、補助事業として行う。同省では消費者が安心して事業者を選択できるウェブサ
イトの整備を支援する事業を行っており、同センターは「リフォーム評価ナビ」を通じて、事
業者に関する技術力・信頼にかかわる情報を提供する。
 募集開始は8月1日から。先着200社限定で、予定社数に達し次第締め切り。問い合わせは、リ
フォーム評価ナビ事務局(http://www.refonavi.or.jp/)、電話03(5166)9053まで。

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19 PREの民間活用 跡地整備など5市区支援 国交省 2016/7/29 朝日新聞
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 国土交通省はこのほど、2016年度「民間活力を導入した公的不動産(PRE)活用支援事業」の支
援先として、全国の5市区を決定した。
 今年度は千葉県市原市、東京都江戸川区、京都府舞鶴市、高知県須崎市、福岡県福岡市を選
定。区有地の活用や病院跡地の整備などが予定されている。

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20 「非常に高い水準」維持 国交省、6月新設住宅着工 2016/7/29 朝日新聞
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 国土交通省の調べによると、2016年6月の新設住宅着工戸数は8万5953戸だった。前年同月比
は2.5%減。6カ月ぶりの減少となったが、前年同月に大規模マンションの着工が多かったことの
反動であり、着工戸数は「非常に高い水準」(国交省)にある。節税目的が要因とみられる貸家
の増加基調も継続している。

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21 6月・首都圏、新築戸建て成約価格 東京23区は初の5000万円超え 2016/7/28 朝日
新聞
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 アットホームの調査によると、6月の首都圏における新築戸建て住宅の平均成約価格は3418万
円(前年同月比1.9%上昇)で、8カ月連続で上昇した。東京都下を除く全エリアで上昇している。
ただ、前月比では4カ月ぶりに下落となった。東京23区の平均価格は5072万円(前年同月比11.0%
上昇)で8カ月連続上昇し、初めて5000万円を超えた。埼玉県は同7カ月連続上昇。また、神奈川
県は同12カ月連続上昇、千葉県では再び上昇したが、東京都下は同5カ月ぶりに下落に転じた。

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22 不動産コンサル試験 8月1日から申し込み開始 2016/7/28 朝日新聞
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 不動産流通推進センターは8月1日から、2016年度不動産コンサルティング技能試験の受験申
し込みを開始する。申し込み期間は8月1日(月)から9月16日(金)まで。受験手数料は3万800円(
税込み)。
 試験は11月13日(日)に択一式と記述式で行われる。合格発表は2017年1月13日。詳細は同セン
ターホームページ(http://www.retpc.jp/consul-exam/)、電話03(5843)2079まで。

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23 旅館業法取得の民泊も インバウンド対応で改修、2016年度補助事業を公募  観光庁
2016/7/28 朝日新聞
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 観光庁はこのほど、2016年度「宿泊施設のインバウンド対応支援事業」の公募を始めた。201
5年度補正予算に基づき初めて実施した事業で、旅館業法の許可を取得している場合に限り民泊
も対象となる。期限は8月15日。
 既存の宿泊施設における、Wi―Fiの整備やトイレの洋式化、客室の洋室化、自社のウェブサ
イトの多言語化などのインバウンド対応に係る経費が補助される。5者以上の宿泊事業者が協議
会を結成した上で、訪日外国人宿泊者の受け入れ体制拡充に向けた計画を策定し認定されるこ
とが条件。補助率は2分の1(1事業者当たり上限100万円)。

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24 6月・首都圏、新築戸建て成約価格 東京23区は初の5000万円超え 2016/7/28 朝日
新聞
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 アットホームの調査によると、6月の首都圏における新築戸建て住宅の平均成約価格は3418万
円(前年同月比1.9%上昇)で、8カ月連続で上昇した。東京都下を除く全エリアで上昇している。
ただ、前月比では4カ月ぶりに下落となった。東京23区の平均価格は5072万円(前年同月比11.0%
上昇)で8カ月連続上昇し、初めて5000万円を超えた。埼玉県は同7カ月連続上昇。また、神奈川
県は同12カ月連続上昇、千葉県では再び上昇したが、東京都下は同5カ月ぶりに下落に転じた。

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25 不動産コンサル試験 8月1日から申し込み開始 2016/7/28 朝日新聞
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 不動産流通推進センターは8月1日から、2016年度不動産コンサルティング技能試験の受験申
し込みを開始する。申し込み期間は8月1日(月)から9月16日(金)まで。受験手数料は3万800円(
税込み)。
 試験は11月13日(日)に択一式と記述式で行われる。合格発表は2017年1月13日。詳細は同セン
ターホームページ(http://www.retpc.jp/consul-exam/)、電話03(5843)2079まで。

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26 無印良品がはじめたマンション・リノベ! 住宅購入の新しい選択肢 2016/8/2 読売
新聞
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MUJI(ムジ)こと無印良品は、生活用品から衣・食までライフスタイルをトータル提案する人気
ブランド。そのMUJIが住宅そのもの「無印良品の家」を販売し始めたのは2004年のこと。
そのMUJIが今度はマンション・リノベーション事業を始めたと聞き、どんな方法?デザイン?
いくらかかる?と興味津々で話を聞きに行ってみた。
マンション住戸を、スケルトン=すっぴんにする!
現在、マンション・リノベーションは、まだ東京中心の事業エリアという事で、その本部があ
る無印良品・有楽町店へ向かった。
無印良品 有楽町リノベーションセンター豊田店長にお話を伺った。
??「MUJI INFILL 0(MUJIインフィル・ゼロ)と名付けたリノベーションは、どんなものですか

無印良品の家では、一戸建て建築・賃貸マンションのリノベーションを経て、2015年9月から「
MUJI INFILL 0」を商品化し分譲マンションのリノベーションをスタートしました。中古マンシ
ョンが対象になりますので、より都市で住まう選択肢が増え注目されています。
「MUJI INFILL 0」というのは、住戸の床・壁・天井全てを撤去し、躯体・サッシに水まわりだ
けにした“リノベーションの原点=0”の意味。フル・スケルトンにする事で配管など構造性能
までを一新するのが特徴です。一部のみのリフォームはお受けしていません。
??なるほど、間取りや内装を変更するだけのリフォームとは根本的に異なるようだ。
快適性&経済性を高める断熱には、この徹底ぶり!
住戸をフル・スケルトンにしたら、次に、全体を断熱化する。断熱性を高めることで、暑さ寒
さを伝えにくくして快適な空間をつくり出す。結果、冷暖房の効率も良くなって電気代も抑え
られるのだ。
断熱で最も重要なのが窓。古いマンションの窓はアルミサッシ+単板ガラスの場合が多い。ア
ルミの熱伝導率は高く、冬の結露は悩みの種。MUJIのリノベーションでは、元の窓に樹脂製の
内窓を取り付ける事で、ひと冬に窓を通して失うエネルギー消費量を灯油換算で1/3に抑制(北
海道大学調べ)できるという。
そして建材、キッチン・バス・洗面設備を選んで「MUJI INFILL 0」が完成する。
床は断熱化で少し高くなるが、天井は配管を現したままにするので天井高は従来より高くなる

これぞ、すっぴん“無地”空間。注文建築のように、0(ゼロ)からクリエイトするワクワク感
がある。
“0から+”時間をかけて、つくり込んでゆく自分たちの空間
??そして「MUJI INFILL 0(MUJIインフィル・ゼロ)」から「MUJI INFILL +(MUJIインフィル
・プラス)」へ。0から+、内装を足してゆくという事ですね?
MUJIのリノベーションを支持してくださるお客様は、「MUJIインフィル・プラス」の考え方に
共感してくださる方が多いのです。内装を自在に編集するのを楽しんで頂けるよう、MUJIとし
ては7000アイテムを超える「暮らしのパーツ」を「MUJIインフィル・プラス」と呼び、壁紙や
ドアノブといった建具のアイテムもご提供しています。
??シンプルな生活スタイルを好むMUJIファンに、ピッタリとハマるコンセプトに納得。
「MUJI INFILL 0」へのリノベーション費用は、物件の条件にもよるが70m2前後で約600万円と
いう事。お話を伺って、実際にリノベーションされたお宅を見たくなり……次回は、完成入居
宅に訪問取材することになった。実邸のレポートにもご期待ください!

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27 解体工事で隣人とトラブル。賠償責任は誰にある? 2016/8/1 読売新聞
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日々あちこちで行われている建物の解体工事。市街地での重機を使った解体工事は、隣地だけ
でなく、周辺にさまざまな形で迷惑を及ぼす。隣地建物へのヒビや損傷といった直接被害だけ
でなく、騒音、振動といった被害も含まれる。その被害は誰が、補修や賠償の責任を負うのか
。被害を受ける側だけでなく、解体工事の施主(発注者)の立場になった場合でも、注意して
おきたい点、トラブルの解決方法などを、この問題に詳しいあべの総合法律事務所の弁護士 中
森俊久さんに聞いてみた。
民法によれば、原則として工事の発注者は責任を負わないとされるが……
解体工事によって生じた隣地建物の被害の責任は、工事の発注者ではなく、実際に工事にあた
る請負業者にある。つまり、工事の発注者は、請負人が第三者に加えた損害を賠償する必要が
ないのが原則だ(民法716条)。ただし、と中森弁護士は言う「解体工事を依頼するその注文の
内容や、指図に過失がある場合、責任を負うことになります」。どういうことだろうか?
「例えば、費用を安く済ますために、無理な工程や無理な方法で工事発注した場合、適切な指
示や注文をしなかったこと自体が過失となり、注文者に責任があると認められることがありま
す」
ということだが、解体工事の作業の中身に関して、一般の人は知識をもっていない。工事の内
容などに踏み込んで無理な発注をするということは、考えにくい。ではそんな心配は無用なの
か。
「確かに最初から”無理な発注”をするケースはあまりないかもしれません。でも、こんな例
はどうでしょう。解体工事が原因で隣家の壁にヒビが入ったとしましょう。隣家の人が、発注
者である住民に報告や相談をした。そのとき、いえ、私は責任ありませんから、工事会社に言
ってくださいと、その場を済ませ、自分からは工事会社に何も伝えない。そして、工事はその
まま進み被害がさらに大きくなったとしましょう。この場合、何もしなかったこのこと自体が
、過失と認められる場合があります」
つまり、最初に被害を知った時点で、放っておけば被害がさらに大きくなると容易に予測でき
たのに、工事会社に伝えることなく工事を止める責任を放棄したことが、過失と認定される場
合があるという訳だ。
直接言われた場合、業者にその内容をきちんと伝えて、対処を指示することが求められる。「
発注者は請負人が第三者に加えた損害を賠償する必要がないという原則」を知っていたとして
も、発注者として解体工事にまつわるトラブルに関与しないわけにはいかないのだ。
工事会社は工事期間中だけの関係だが、隣人関係はその先もずっと続く。良い隣人関係を築い
ていくことは、暮らしていくなかでメリットも大きい。被害を受けた側でも、発注者の住民に
話をもっていくことは間違いではない。まずは被害を受けていることを知ってもらうことが、
何より重要だ。
トラブルを防ぐため工事の前には近隣へのあいさつを
解体工事には、建物の損傷といった直接被害のほかに、騒音や振動といった迷惑も起こる。で
も、「騒音や、振動といった被害の賠償は裁判でも認められることはなかなか難しい。解体工
事そのものが特別なことでなく、広く一般に行われることでもあり、常識的には受忍限度と認
められることが多い」と中森弁護士は言う。
つまり、隣の家が解体工事でうるさいと思ってもそれは仕方のないことだと言えるし、だから
こそ発注側としては“迷惑をおかけしています”という姿勢がトラブルを未然に防ぐのだ。そ
のためにどうすればいいのだろうか。
「近隣へのあいさつも、工事会社任せにしないで、できれば同行してほしいですね。建物が接
近して建っている場所、大型車両の進入が難しいなど、条件が悪い場所での解体工事に際して
は、約束事を書面にして近隣の協力を得ることです」
「工事協定書」がそれだ。工事期間、作業時間、車両侵入方法、警備員の配置などを書面にし
て、発注者、施工者、近隣住民の間で約束事として残しておく。技術的に隣家の建物へ、何ら
かの影響がありそうな個所は、工事前の写真の記録も大切だ。
注意しておきたいのが、事前の話し合いで、「被害があった場合は “○○(発注者)は工事会
社と連帯して責任を負います”というような内容の“念書”を書いてはダメです」ということ
らしい。あくまで、解体工事発注者には損害賠償責任はないのが原則だ。
以上のことは、当然解体工事を行う会社の協力なしではできない。「近隣対策にも精通した信
頼できる会社を選ぶことが、まず重要ですね。後々その会社とのトラブルにならないためにも
、建設業法に定められた工事請負契約書を作成することも肝心です」と中森弁護士は言う。
原則は隣人同士には責任は及ばない。しかしこれは「お隣さん」との問題だ。被害がなくても
迷惑は及ぼす。法的責任はなくても道義的責任はある。「ご迷惑をおかけしますがよろしくお
願いします」という姿勢が何より大切なのではないだろうか。お隣さんにもお向かいさんにも
、隣人関係を考えた対応が必要になると思う。

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28 「むく材」「珪藻土」… 自然素材の手入れはどうすればいい? 2016/8/1 読売新聞
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素足に心地よいむく材の床、調湿効果のある漆喰(しっくい)や珪藻土などの塗り壁。魅力的
な自然素材だが、“呼吸”しているものだけに、キズがつきやすかったり、季節によって伸び
縮みがあったりと独特な性質をもっている。上手に付き合い長持ちさせるために、自然素材の
手入れのポイントを紹介しよう。
普段は特別な手入れが不要なむく材
一般的に使われるフローリング材には、「複合フローリング」と「むく材」がある。複合フロ
ーリングは合板などの基材に薄い板やシートを張り、ウレタン塗料などで厚い塗膜をつくって
保護している。一方、むく材は自然系のオイルやワックスを染み込ませ、厚い塗膜をつくらな
い。素足に心地よいのは木に直接触れられるためで、調湿効果もあり、冬場は温かく、夏場は
べたつかず爽やか。だが半面、キズがつきやすかったり、季節によって伸び縮みが発生したり
することがある。
普段は、掃除機をかけたり、から拭きしたりと、ふつうに掃除が可能。ときどき、天然成分の
拭き掃除用のワックスをかければ、より長持ちする。とはいえ多少のキズは、それも味わいの
ひとつと割り切って、おおらかに構えるのが、むく材との上手な付き合い方だ。
そのほか床が凹んだり、壁が汚れたりしたときの補修方法は下記を参考にしよう。
(1)凹んでしまったらアイロンが役に立つ
ものを落としたり、椅子を引きずったりして凹みができることがある。そのときには凹んだ部
分にぬれ布巾を置いて水を含ませ、その上からアイロンをかければ元に戻る。
(2)しょうゆなどをこぼしたらぬるま湯で拭く
しょうゆ、ソース、油などを床にこぼしてしまっても、すぐに拭けば落ちる。落ちにくければ
中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸す、よく絞った布巾で拭くようにしよう。ベンジンを使って
もよい。
(3)床が盛り上がってきたらリフォーム会社に相談を
むく材はよく乾燥させたものを用いないと、夏場に湿気を含んで木の幅が広がって盛り上がっ
てくることがある。しばらく様子を見て、自然に元に戻らず生活に支障が出るようならリフォ
ーム会社に相談を。
塗れば元どおりになるのが「塗り壁材」
漆喰や珪藻土はコテの使い方しだいで表情が変わるなど、手塗りの味わいがあり、かつ内部に
穴を多くもつという素材の特性によって調湿機能が高いのが特徴。室内の空気を吸って吐き、
湿気をコントロールしてくれる。汚れても、塗れば元どおりに戻るので、普段の汚れもそれほ
ど気にしなくてよいが、日常的なメンテナンス方法も覚えておこう。
(4)壁についた手あかなどはサンドペーパーでこする
子どもが手あかをつけたり、こすってちょっとした汚れがついたりしたときは、消しゴムを使
ってみる。それでダメだったら、サンドペーパーを木片などに巻きつけてこすってみよう。
(5)ぶつけてへこんでしまったら同じ材料で埋める
ものをぶつけてへこんでしまった場合は、壁と同じ材料を水で溶いて、指で穴になすりつけて
埋めてしまえばよい。
(6)ひび割れたらハケなどで埋める
壁にひび割れができたら、同じ材料を水で溶いてハケや筆につけて注入するように埋めていけ
ばよい。補修用に同じ材料を少しストックしておこう。ひびが大きければ、家の構造に問題が
生じていないかリフォーム会社に相談を。
壁の漆喰は古くから使われてきた伝統的な素材だが、子どもがいつも触れば手垢もつく。でも
メンテナンスをしながら末永く付き合っていける。同じ素材を使っても時間が経つと家族の生
活になじんで、1軒1軒違う表情になるのが自然素材の魅力だ。

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29 不動産会社の営業マンは、なぜチャラく見えるのか? 2016/7/30 読売新聞
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不動産会社の営業スタッフといえば明るく快活なイメージ。まあ、暗いよりは明るいほうがい
い。だが、筆者が先日引越しをした際、担当スタッフの「快活の域を超えたノリ」に若干戸惑
った。言葉を選ばずにいうと、とてもチャラかったのだ。彼は極端な例だとしても、そういえ
ば不動産会社、特に賃貸の営業スタッフにはそっち寄りの人が多い気がする。業界特有の文化
なのだろうか? 真相を探った。
業界全体が“怖い”から“親しみやすい”にイメチェン
なお、彼の仕事そのものは誠実で抜かりなく、おかげで良い部屋を好条件で借りることができ
た。ただ、醸し出す雰囲気や話し方がどうにもチャラく、語尾は終始「っス」だった。特に不
快には思わなかったが、その軽すぎるノリに不安を覚えたのは事実だ。
しかし思い返してみれば、過去に部屋を世話してもらった不動産会社の人も、程度の差こそあ
れ若干のパーティーピーポー感は醸し出していたような気がする。業界的にチャラいノリを推
奨する文化でもあるのだろうか?
「いえいえ、そんな文化はありませんよ。ただ、“チャラい”はともかく、“元気で明るい”
というのは、不動産会社営業スタッフの必須条件のひとつではあると思います」
そう教えてくれたのは、ヘヤギメ!六本木店の西林店長。(※なお、前述のチャラい営業スタ
ッフはヘヤギメ!と無関係です)
「ヘヤギメ!で営業スタッフを選考する際も、元気があること、自分の意思を快活に伝えられ
ること、この2つは重点的にチェックします。面接の段階で自分を明るくプレゼンできないと、
家を売ったり勧めたりするのは難しいですからね」(西林店長、以下同)
「それが前提にあって、さらに最近は業界全体が明るいお店づくり、気軽に相談できる雰囲気
づくりを意識しています。昔の不動産屋さんってちょっと怖いな、入りづらいなっていうイメ
ージがあったと思うんです。でも、近年は業界全体としてクリーンで親しみやすい方向にシフ
トしています。例えば10代の女性のお客様などの場合は、こちらがかしこまって対応すると、
かえって居心地が悪いと感じられてしまうこともある。その場合、あえてタメ口に近いフラン
クな話し方をさせていただくこともありますね」
なるほど、一見チャラついたフランクな物言いも、相手に応じたキャラづくりと思えば合点が
いく。となると件の営業マンは、僕を10代の女子大生だと思って接客していたのだろうか。実
際は35歳のおっさんなのだが。
ちなみに、かくいう西林店長ご自身はというと、チャラさとは真逆の落ち着いた物腰。語尾も
きちんと「です、ます」だ。ただ、気になるのはその外見。細身のスーツをピシっと決め、オ
シャレなヒゲをたくわえたスタイルはまるでモデルのようである。よく見ると、ほかのスタッ
フのみなさんも不動産会社には不釣り合いなほどシュっとしている。見た目的には、ビジネス
よりもややパーティー寄りである。
「うちの場合、ダサい服装がNGなんですよ。ひと昔前の“ザ・不動産屋”みたいな、ダボっと
した感じのスーツとか絶対許されないですね。会社から表だって言われているわけではないで
すが、上層部が服装に気を遣っているので、現場もおのずとそうなっていくというか。暗黙の
了解ですね。あと、当店は六本木という土地柄もあって、おしゃれな部屋を探しているお客様
が多くご来店されます。ダサい人にかっこいい部屋を勧められても説得力ないですよね」
というわけで、不動産会社の営業スタッフのみなさんは、我々が思う以上に外見も中身もセル
フプロデュースしているようだ。そうしたキャラづくりが度を超すと、冒頭の彼のようなスタ
イルに行き着くのだろう。いや、もしかしたら彼だって、本当は暗いのに無理してチャラ男を
演じていたのかもしれない。
「不動産会社の営業スタッフって、モノを売るというよりサービス業に近いと思うんです。だ
から、普段の性格がどうであれ、お客さんの前で切り替えができないと仕事にならないですよ
ね。うちの場合は新人時代にかなり濃い研修をやって、そのあたりを叩きこまれます。受付業
務のロープレも厳しくて、そこでたいてい今までつくり上げてきた自分が一度ぶっ壊れる感じ
ですね」
そうした努力を経て、今日も明るい笑顔で店頭に立つ営業マン。多少チャラかったとしても、
許してあげてほしいっス。

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30 古民家の知恵と技を受け継ぎ、夏の日差しと風も心地よく 2016/7/28 読売新聞
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「家のつくりようは夏を旨とするべし」と徒然草にあるように、日本家屋には湿気が多く日差
しも強い夏を涼しく過ごすための知恵が詰まっている。築90年の古民家をリノベして初めての
夏、「エアコンがなくても涼しい」と実感したわが家の通風採光の工夫をご紹介します。
自然も味方に! 日差しの強さや角度は季節によって大きく変化する
平屋に住んでみると、季節の変化に敏感になる。日の出の時間によって早く目覚めるので自然
にサマータイムになり、入ってくる日差しは強く、角度も変わる。冬場に引越したとき、室内
が思ったより暗いなぁと思ったが、夏場は家の奥まで光が入るようになった。しかしながら、
日が入るということは、暑いということでもある。
さらに、変化が激しいのが庭木。人間以上に季節の変化に敏感で、春になると土色だった庭に
緑が増え、夏は気を抜くと足の踏み場もなくなるほど雑草たちが暴走する。雑草の手入れは大
変だけど、気付けば生い茂る庭木にも涼しく過ごすための知恵が。
夏の強い日差しを、木陰が和らげてくれ、さらに日本家屋の深い軒や庇(ひさし)が直射日光
をカット。さらに縁側に簾(すだれ)を取り付ければ、夏仕様の家が出来上がり。どれも光や
風を通しつつ、視線を遮ることができるので、心おきなく窓を全開にして風を入れることがで
きる。
家も衣替えで夏仕様に。機能的な簾を使ってDIY
縁側だけでなく、室内にも簾を使って、家全体を夏仕様に模様替え。周辺を2階・3階の建物
に囲まれた平屋なので、窓を全開にして風を入れたいと思ったときに一番気になるのが周囲の
視線。そこで気になる窓の外に簾をつけたり、室内側につけたりしてみたら、これが大正解!
視線を遮る・日差しを遮る・風は通す、の良い事づくめ。寒そうに見えなければ冬もこのまま
使いたいくらいだ。
実はこの簾、ネットでひとつ1000円未満にて調達。わが家はとにかく窓が多い日本家屋なので
数が多くなったが、かさばっても軽いし、配送してくれるので楽だ。専用の「巻き上げ器」(3
00円未満)なるものを使えば、簡単にクルクルとロールアップでき、カーテンやロールスクリ
ーンより安上がりで手軽。後はひっかける場所を決めてつるすだけ、という、DIYが苦手な私で
も楽勝なアイテム。手軽な割に、わが家のインテリアにもマッチして大変好評。
和風インテリアのポイント・木製建具の引き戸は夏も大活躍
築90年の古民家の外観はそのままに、室内は間取りから断熱などの基本性能や設備まで一新し
てリノベーションしたわが家。キッチンなどの水まわり設備は最新のものを選んだが、インテ
リアのポイントとして建具は古い物にこだわった。さらに建具は冬や冷暖房時は各部屋を閉め
、普段は開放できる引き戸にした。
これが夏も大活躍。リビングダイニングは10.5畳の広さだが、和室6畳、廊下3畳と縁側までを
引き戸を開放してつなげれば20畳以上に。簾で視線と日差しを遮りつつ、風通しのいい開放的
な空間を楽しめる。
わが家のインテリアのポイントである古い建具だが、元の家にあったものは全て再利用したも
のの、それだけでは足りず他の家にあったものも譲っていただきき利用した。
さまざまな家から集めた建具はサイズも色もバラバラ。建具屋さんによるサイズ調整や傷んだ
部分の修復、塗装で色味の調整、など手間やお金はかかる。しかし、それ以上に違う所で長く
活躍してきた古い物がここに集まり、新しく生命が宿る様は楽しく感動的ですらあった。
夏涼しく過ごすポイントは、日差しのコントロールをしつつ風を通すこと。もちろん断熱材を
入れるなどの基本性能を高めたおかげもあるが、古くからの和の知恵である深い軒や庇、簾、
木製の引き戸などで、エアコン嫌いな私も暑い夏を快適に過ごせそうである。簾はお手軽に入
手可能だし、木製建具も基本的なサイズが合えば微調整で活用できる。古民家でなくても、マ
ンションの和室や空間の間仕切りなどでインテリア的に活かすなど、使い方も工夫次第。解体
する実家など、身近にピンとくる古い建具があったら、ぜひ使い道を考えて活かしてあげてほ
しい。古き良き、和の知恵、万歳!!

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31 メガソーラー、日本開拓 中国トリナ・ソーラー 2016/8/3 日経産業新聞
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 太陽光発電パネルの世界最大手、中国トリナ・ソーラーが日本でメガソーラー(大規模太陽
光発電所)を相次ぎ開発する。新たに山形県など3県で建設から発電までを一貫して手掛け、
年内に設備の出力合計を約10倍の10万キロワットに引き上げる。日本ではメガソーラーの開発
が下火だが、調達や造成の費用低減など、海外で蓄積したノウハウで日本市場を開拓する。

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32 大阪府、太陽光発電普及へ低利ローン 2016/8/3 日経産業新聞
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 住宅への太陽光発電設備の普及を促している大阪府は、設備導入時の費用負担を減らすため
、ジャックスと提携して低利のクレジット型ローンを始めた。大手信販会社の太陽光発電設備
向けクレジットは年2.5%程度の固定金利を設定する場合が多いが、同2.1%に設定した。
 設備の取り付けだけでなく、関連する屋根や壁の改修工事も対象となる。1人当たり利用金額
は20万~1000万円。三菱電機、パナソニックなど府が定めたメーカーの製品で最大出力10キロ
ワット未満の発電設備が対象だ。

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33 ヤフーとソニー不動産、投資用不動産取り扱い開始 2016/8/3 日経産業新聞
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 ヤフーとソニー不動産(東京・中央)は2日、両社が共同で手がける不動産取引サービス「お
うちダイレクト」で、売り主が第三者に賃貸中の投資用物件の取り扱いを始めると発表した。2
3日から売り出しが可能になる。これまでは居住用物件の売買が中心だった。対象物件の拡大で
サービスの利用に弾みをつける。
 売り出せるのは東京23区と横浜市、川崎市の物件に限られる。売却仲介手数料は無料だが、
物件をPRする原稿の作成などをソニー不動産が支援する「住み替えサポートプラン」を利用
した場合は制約価格の1%と税別6万円がかかる。

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34 細田工務店、伯東と資本提携 3億円を資金調達 2016/8/1 日経産業新聞
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 戸建て住宅メーカーの細田工務店は29日、電子機器商社の伯東と資本提携すると発表した。
細田工務店が伯東を引受先とする第三者割当増資で、約3億円を資金調達する。両社は昨年から
部材調達などで業務提携していた。IT(情報技術)で利便性の向上や省エネルギー化につな
げる住宅「スマートハウス」の展開を強化するため、資本提携に踏み切った。
 細田工務店が伯東を引受先とする第三者割当増資で、約3億2200万円の資金調達をする。伯東
は9月30日付で細田工務店の14.94%の株式を取得予定だ。

2016-08-04 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.644  2016/07/21~2016/07/27

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.644  2016/07/21~2016/07/27
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【日本経済新聞】
1 住宅ローン金利下げ 三菱UFJ銀など
2 東海大生死亡のアパート、公費解体に着手 熊本・南阿蘇村
3  中古住宅、「リフォーム済み」物件に潜む落とし穴
4 貯蓄はあっても油断禁物 年の差夫婦の老後リスク
5 地方移住という選択 仕事と家、自治体支援
6 住宅会社、木材買いやすく 森林所有者と取引仲介
7 徳島県規制改革会議、民泊推進「条例改正を」 知事に提言
8 空き物件再生 自分たちで 和歌山市(まちは語る)
9 月決め駐車場、1日単位で貸し出し 京急電鉄 羽田や川崎で
10 広島銀、解錠に地域電子マネー 来春めどマンションに導入
11 猫飼う人対象のリフォーム事業 大京、引っかき傷に強い床・壁

【朝日新聞】
12 成長力拡大へ 不動協が税制・政策要望  
13 格査定マニュアル改訂へ マンションと住宅地 不動産流通推進C
14 日本財託、合鍵作製の割引サービス開始へ ミスターミニットと提携
15 東北、九州で下落 6月中古マンション価格天気図 東京カンテイ
16 天然素材の多機能建材「モイス」 アイカ工業が販売
17 若年世帯の既存住宅取得支援措置、創設へ 政府が経済対策案を提示 聞
18 投資セミナー5000人突破、専用HPリニューアル リズム
19 フラット35に新商品、10月開始 「中古リノベ一体」低金利で
20 6月中古マンション売り価格 首都圏6カ月連続の上昇も都市中心部では弱含み
21 国際不動産市場の透明度ランク 日本は19位
22 国交省 空き家・民賃活用の新セーフティネット 検討会の中間まとめへ聞
23 前年同月比4カ月連続減 首都圏6月の賃貸成約 アットホーム調べ
24 「リノベでまちづくり」支援 信金中金、民都と協定 国交省
25 2016年4~6月期中古マンション成約件数 5期連続で増加
26 世界の不動産投資額、12%減 JLL第2四半期

【読売新聞】
27 実践者だから発見できた”まちを変える”プレーヤーとその共通項
28 子どもも大人も魅了!日本唯一の建築模型専門ミュージアムに行こう
29 ヤモリが部屋に現れた! どうすればいい?
30 トランペットも吹けちゃう賃貸「ミュージション」 人気の秘密は?
31 「趣味」と「実用性」を兼ねた家づくり・空間づくりのコツは?

【日経産業新聞】
32 住友不、大阪・梅田のマンション計画にホテル追加 訪日客などの需要見込む
33 アーク溶接ロボにAI 安川電機

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1 住宅ローン金利下げ 三菱UFJ銀など 2016/7/27 日本経済新聞
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 大手銀行が8月に適用する住宅ローン金利を引き下げる。三菱東京UFJ銀行は27日、10年固定型の最優遇金利を0.05%下げて過去最低の年0.50%にすると発表。引き下げは3カ月連続だ。みずほ銀行も同型の最優遇金利を0.10%下げて過去最低となる0.65%にする方向。三井住友信託銀行は0.05%下げて0.35%と過去最低を更新する。

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2 東海大生死亡のアパート、公費解体に着手 熊本・南阿蘇村 2016/7/27 日本経済新聞
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 熊本県南阿蘇村は27日、公費による家屋の解体に着手した。まずは東海大阿蘇キャンパスに通う大学生1人が死亡した河陽地区の学生アパートが対象。本格的な解体は8月からで、二次災害の危険性が高い住宅を優先して作業を進める。
 村は解体が必要な建物は約800棟に上ると見込んでおり、処理が終わるまでに最大2年かかるとみている。
 工事に先立ち、学生アパートの前で関係者が犠牲者を追悼。大家の渡辺武さん(70)は「つぶれた1階部分から学生たちの荷物を取り出せるよう、一日も早く解体してあげたかった」と話した。
 アパートに住んでいた東海大農学部2年、広田敦さん(19)は熊本市から駆け付け「解体は仕方ないが、やっぱり阿蘇に戻りたい」と寂しそうだった。

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3  中古住宅、「リフォーム済み」物件に潜む落とし穴 2016/7/27 日本経済新聞
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 中古住宅といえば、かつては新築に比べて相対的な位置付けが低く、「新築が買えないから中古を」というようなイメージがあった。また住宅ローンの使い勝手も悪く、中古住宅を買うために住宅ローンを組もうとすると支払期間が新築よりも短かったり、リフォーム費用は別途現金で用意する必要があったりした。
 現在はこうした不具合はほぼ解消されているし、この数年、国が中古住宅市場・リフォーム市場に力を入れ始めたこともあり、徐々にではあるが中古住宅市場は拡大してきた。不動産業界では中古住宅にリフォームやリノベーションを組み合わせて事業を手掛けるプレーヤーが増大している。
 業者がよく手掛けるパターンが「リフォーム済み中古住宅販売」だ。中古住宅をいったん買い取り、リフォームなどを施してきれいにしたうえで利益をのせて再販売するというもの。新築に比べて相対的な割安感があり、売れ行きは比較的好調といえよう。
 神奈川県某市に建つ築9年の木造住宅は、宅建業者による買い取り再販物件。Mさんが入居して数カ月すると雨漏りが発覚した。これはもちろん業者の負担で補修をしてもらえるが、まずは雨漏りの箇所を特定し、被害の程度に応じて補修方法を決定するためホームインスペクター(住宅診断士)が立ち会った。
 雨漏り箇所はサッシまわりに多く見られ、柱や梁(はり)といった構造材に被害が及んでいる(写真1)。雨水の浸入は長期にわたっていたようで、腐食が進行して十分な耐力が期待できない状態だ。サッシまわりの防水が不十分だったことが原因のようだ。
 雨漏りが明確に発生した部分への対策工事は「梁や柱を交換する」「開口部周りを防水する」といったところだが、雨漏りが確認されていない箇所に多くのクラック(ひび割れ)が発生しており、他の面のサッシ周りも今後、同じ症状が出る可能性がある(写真2)。
 補修を進める過程で被害や補修を必要とする範囲がもっと広いことがわかったため、補修箇所以外も十分な調査をして進めることが必要だ。状況から判断すると業者が買い取った時点ですでに雨漏りしていたはずで、業者は事前調査を入念にしておくべきだった。
 昨今は中古住宅の扱いについて経験や実績に乏しい業者も中古市場に多く参入している。たとえ保証や保険は付いていても、ひとたびこうしたトラブルが発生すれば、工事部分には立ち入ることができないし、工事中は立ち会う必要に迫られるなど、生活に不便が生じる。
 業者選びの際には、その実績をよく確認したい。また、住宅診断を行った結果がどうであったのか、そのうえでどう判断したのかといったいきさつをヒアリングしよう。必要に応じて第三者である建物の専門家に相談されることをお勧めする。

長嶋修(ながしま・おさむ) 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任し、2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度を整えるため、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立し、初代理事長に就任。『「空き家」が蝕む日本』(ポプラ新書)など、著書多数。さくら事務所では、7/30(土)不動産業者&物件選びの極意をホームインスペクターが教える『戸建て購入セミナー』を開催。詳しくはこちらhttp://www.sakurajimusyo.com/160730

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4 貯蓄はあっても油断禁物 年の差夫婦の老後リスク 2016/7/27 日本経済新聞
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家計再生コンサルタント 横山光昭
 「マイホームを買うなら、頭金をできるだけたくさん入れてローンを少なくし、早く返すべきですよね!」。こう言いながら威勢よく相談にこられたのは会社員のKさん(51)と専業主婦の奥さん(40)ご夫婦です。
 定年まで10年を切ったので、今のうちにマイホームが欲しいとのこと。貯蓄3000万円のうち2500万円ほどを頭金にし、借入額を少なくして早期返済を目指したいとおっしゃいます。貯蓄3000万円の大半は独身時代からためていたお金で、退職金も出る(推測1600万円ほど)ので、老後資金も問題ないだろうと見込んでいるようです。
 家族はご夫婦と2歳の娘の3人暮らしです。おふたりは結婚9年目ですが、ようやくお子さんに恵まれたということで、子どもと暮らす生活環境を整えたいという気持ちが強いようです。奥さんはできればもうひとり、お子さんをつくりたいとも考えています。
 住宅購入の際に頭金をたくさん入れ、ローン負担を減らすという考え方は正論です。でもKさん夫婦の家計にとっては、中長期的にかなりバランスを悪化させる行動だといえます。
 小さなお子さんがいて、さらにもうひとりと考えているのであれば、いくら収入が高く貯蓄があるといっても、老後貧乏まっしぐらの可能性があります。なぜならKさんが定年退職を迎えるころ、お子さんは小学生。その後、どんどん教育費がかかるからです。
 私がライフプラン表を作成したところ、特に不安に感じたのはお子さんの教育費のことでした。この予定でいくと教育資金はショートしてしまう見込みなのです。
 しかも、奥さんはKさんより10歳以上若いので、老後期間は通常の家庭よりも長くなることが予想され、資金もその分多く必要になります。退職金は1600万円の見込みでKさん夫婦は楽観しているようですが、非常に不安が残りました。
 Kさん夫婦には理想と現実の違いを意識していただき、頭金の額を減らす、つまり貯蓄をある程度手元に残しておくことを検討しました。そして貯蓄にいそしみ、教育資金と老後資金のバランスをみながら繰り上げ返済で住宅ローンの早期完済を目指すという方針です。
 そのためには家計状況を整えることが必須です。56万円もの収入がある3人暮らしのご家庭なので、黒字ではありましたが、支出は膨らんでいて節約はまだまだ可能な家計です。
 まずは楽に削減できるところから支出を見直しました。生命保険は様々な保障が入った主契約に多くの特約がついた総合保障のアカウント型保険でしたので、必要な保障について再考しました。保険の3要素である医療・死亡・貯蓄のうち「医療」と「死亡」に重点をおく内容のものに入り直し、支出を減らしました。通信費は迷わず格安スマホを取り入れ、削減しました。
 Kさんは年下の奥さんがとてもかわいいようで、洋服代や化粧品代などが高いことを容認していました。ここも抑え、奥さんが毎月もらっている小遣いのなかでやりくりすることにし、被服費、美容費、日用品費等を削減しました。
 食費は財布の中身の減り具合で使いすぎかどうか判断しているそうで、比較的抑えられています。それでももう少し節約を心がけたいという奥さんの努力で、減らしました。
 おふたりとも病気はないと話していましたが、医療費が高額です。聞けば、ふたりめのお子さんを望んでいるので不妊治療中とのこと。今までは自治体の助成金を利用しながら治療を受けていましたが、40歳を過ぎると助成金を受けられる回数が減り、43歳になると助成金を受けることすらできなくなるため、治療を継続するか否か考えているというお話でした。
 時間をかけてご夫婦で話し合い、後々後悔しないように最低限の治療のみ続け、あとは自然に任せることにしました。
 最後に住居費です。今まで18万5000円の賃貸に住んでいましたが、マイホーム購入にあたり頭金を約1500万円いれ、ボーナス返済なしでローンを組むと、毎月の返済は11万3000円になりました。ローンを抱えるリスクはありますが、支出削減できたことで貯蓄はしやすくなりました。支出削減額は合計16万1000円。今までの黒字分と合わせ、19万7000円を貯蓄に回せる家計に変わりました。
 現状は非常に良好な状態ですが、将来的な収入については不安が残ります。そこで、奥さんの発案で子どもが幼稚園に入るまでに資格を取り、いずれは仕事に就くという計画を立てました。実現するとKさんが定年後再就職などして収入が下がっても、貯蓄を保ちながら生活していけるかもしれません。老後の見通しはかなり明るくなります。
 Kさんご夫婦のように年齢差のあるご夫婦によく出会います。お伝えしたいのは、経済的に安定しているからと子どもや住宅にお金をかけすぎると、将来、自分たちの首が締まってしまうということ。そして、教育費がかかるころに収入が途絶える可能性が高いということ。
 今はよくても、将来的にどうなるかを見越し、夫婦で力を合わせていってほしいと思います。
「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です。次回は8月10日付の予定です。

横山光昭(よこやま・みつあき) マイエフピー代表取締役。家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで8000人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「年収200万円からの貯金生活宣言」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)をはじめとする著書は累計99万部。近著は「『老後貧乏』はイヤ!」(日本経済新聞出版社)。

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5 地方移住という選択 仕事と家、自治体支援 2016/7/26 日本経済新聞
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ひとり親一歩踏み出す(下)
 ひとり親家庭の皆さん、どうぞ我が町に――。子育て中のひとり親世帯に向けて移住を呼びかける自治体が増えている。人口減で介護などの人材不足に直面し、住居や経済面で支援し就労を促している。ひとり親は収入に加え住まいの確保に苦労することが多いだけに、安定して子育てできる利点がある。介護以外でも受け皿となる職域を広げる動きが出始めている。
 北海道・旭川駅から車で約40分の幌加内町。ソバの収穫量日本一で知られ、緑のソバ畑が広がる。6月、道内の中核都市から一人のシングルマザーが移り住んできた。7月から町内の特別養護老人ホーム「テルケア」で介護助手として働くBさん(43)だ。
 Bさんが利用したのは同町が昨年10月に始めたひとり親向けの移住支援制度。中学生以下の子どもと同居する60歳未満の町外在住者が対象だ。介護サービス事業所で働くことを条件に、月額17万円の給与を保証し、月3万円の養育補助や20万円の支度金を出す。一定期間定住すれば奨励金もある。
 もともと介護の仕事に就いており、長男(3)が小学校に入学する前に心機一転、転居することにした。東京も候補地だったが「家を決めるまで何度も通うことになる」と、手続きの大変さを心配。幌加内町では、町営住宅を紹介され、すぐに入居できた。
 同町では町立保育所の保育料と、子どもが中学生までの医療費は無償。「一人で子どもを育てるにはお金をためないといけない」というBさんには魅力的な制度だ。移住後は子どもと遊ぶ時間がしっかりとれ、長男は自宅にある畑を耕し「前よりたくましくなった」。今の暮らしを楽しんでいる。

ひとり親が困っていること

母子家庭(%)父子家庭(%)



家計(45.8) 家計(36.5)


仕事(19.1) 仕事(17.4)


住居(13.4) 家事(12.1)


自分の健康(9.5) 自分の健康(9.9)


その他(5.7) 親族の健康・介護(8.8)


親族の健康・介護(5.1) 住居(7.8)
7位
家事(1.5) その他(7.5)
厚生労働省の2011年度「全国母子世帯等調査」

 幌加内町が移住制度を取り入れたのは「人口が減り、子どもがいないと地域は活気に欠ける。移住支援で人を呼び込みたい」(中河滋登・保健福祉課長)ためだ。
 参考にしたのが、同制度を全国に先駆け昨年5月に実施した島根県浜田市。引っ越し費用の一時金30万円や月3万円の養育費を支給。現在6世帯が居住する。説明会ではデメリットも隠さず話す。「コンビニが多くあるわけではないこと、スーパーは午後7時で閉まることも最初から説明する」と浜田市宇津光政策企画課長は言う。
 制度開始から2年目。課題も見えてきた。説明会までは足を運ぶものの、最終的に制度利用を見送る例もある。「いかに浜田で明るい未来を描いてもらえるか」。長期に地域にとどまってもらうためには、安定的に暮らせる環境整備が欠かせない。
 ひとり親対象の移住制度は各地で増えている。三重県鳥羽市、大分県国東市などだ。介護就労を条件としたり、福祉分野の資格取得を支援する例もある。Bさんもホームヘルパーの資格を保有していた。だが、ひとり親が必ずしも介護就労を希望するとは限らない。
 「浜田モデル」を参考に今年度から移住支援制度を始めた長野県は、製造業や小売業も就労条件に追加。こども・家庭課の中村竜生企画幹は「介護には向き不向きがあるから、長く仕事をしてもらうために業種を広く考えた」と話す。23日に東京・銀座で開いた説明会には22人が参加。「キャリアを生かしたい」と、介護以外の仕事を問い合わせる人もいた。
 移住制度は、人口減に悩む自治体と、職と住まい、子育てを安定させたいひとり親の双方に利点がある制度だがマッチングは容易ではない。

 シングルマザー支援のNPO法人リトルワンズ(東京・杉並)の小山訓久代表理事は「自治体による移住支援のパンフレットが観光情報になっていることも多く、情報提供が十分ではない例も少なくない」と指摘する。仕事や住居に加え、学校や病院などにも目を向け「親と子ども双方の人生に長く関わることという意識を持って環境整備していくことが重要」と話す。

■「困ること」上位に仕事・住居
 厚生労働省による2011年度の「全国母子世帯等調査」によると、母子家庭が困ることの第1位は家計(45.8%)で、第2位は仕事(19.1%)、第3位は住居(13.4%)だった。住居は、保証人が必要なことや母子家庭だと収入が安定していないなどと見られ断られる場合もある。仕事と住居を用意するひとり親移住支援制度はこれらの悩みを一挙に解消するものだ。
 一方、自治体にとっては増える空き家の対策にもなる。島根県浜田市は空き家バンク制度をつくっており、移住してくるひとり親世帯にも職場から近いところを紹介している。リトルワンズは11年に国土交通省の空き家対策のモデル事業として東京都豊島区の空き家に、母子家庭が暮らせる仕組みを構築。ほかの区や市へも広げている。敷金、礼金が不要な物件を中心に、リトルワンズがひとり親家庭の物件探しから入居まで支援する。母子家庭と住居問題の2つを解決する「全国唯一の取り組み」(小山訓久代表理事)という。

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6 住宅会社、木材買いやすく 森林所有者と取引仲介 2016/7/26 日本経済新聞
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 林業向けシステム開発のウッドインフォ(東京・中野)は9月、森林から産出された木材のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)システムを運用する新会社を立ち上げる。森林で伐採した木材の種類や加工の段階をシステムで管理し、住宅メーカーなどが木材を買い取りやすくする。同システムでは合法的に伐採されたと証明できる木材のみを取り扱う。
 新会社「フォレストワン」(仮称)の資本金は1000万円。住宅メーカーの伊佐ホームズ(東京・世田谷)が6割、ウッドインフォが4割を出資する。
 新会社は、森林のオーナーから伐採や木材の加工などを受託する。ウッドインフォのトレーサビリティーシステムを使い、一本一本にQRコードを付け、加工の段階や在庫などを管理する。丸太の販売量に応じて住宅メーカーから手数料を受け取る。新会社はまた、森林オーナーに対して「森林経営計画」の策定も支援し、合法的に伐採された木材のみを取り扱う。
 住宅メーカーはシステムを利用して、どの種類のどんな等級の木材がいつ入手できるか把握できるようになる。
 まず関東圏の森林オーナーと連携し、半年で丸太7000本の取り扱いを目指す。秩父広域森林組合(埼玉県秩父市)と秩父樹液生産協同組合(同市)が参加するほか、関東を中心に森林オーナーに参加を働きかけている。需要家は首都圏で高級戸建てを手掛ける伊佐ホームズを含む5社の住宅メーカーが参加する見込み。
 木材の流通は、原木市場で売買された丸太を角材にする製材加工業者や、工務店、問屋、合板などに加工するプレカット工場などの間で転売が繰り返されるなど複雑だ。このため必要な素材があっても出向いた市場で必ずしも売りに出されているとは限らず、住宅メーカーは輸入材を使う場合も多い。
 新会社は森林のオーナーから原木を買い取るなどして、協力会社に製材加工などを一括発注する。流通の無駄を省けるため、森林オーナーが受け取る代金は従来より高くなる。国内の産地や加工が追跡できる付加価値を訴え、一般的な国内材よりも高い値段で買ってもらう。
 新会社は半年後をめどにネット通販も始める計画。2年後に70万本の取り扱いを目指す

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7 徳島県規制改革会議、民泊推進「条例改正を」 知事に提言 2016/7/26 日本経済新聞
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 徳島県規制改革会議の床桜英二座長(徳島文理大学教授)は25日、同会議がまとめた初の提言書を飯泉嘉門知事に提出した。住宅の空き部屋などに観光客を有料で泊める「民泊」を推進するため、県条例の改正や国への政策提言などを求めた。
 同会議は今年4月に設置され、県内の規制に関する現状と課題について産学官で議論している。地方版の規制改革会議は全国で初めてという。
 提言書では民泊について、国が4月から客室の延べ床面積基準やフロント設置要件の規制を緩和したことを受け、それと合わせる形に県条例も改正する必要があるとした。また普段は宿泊場所としている場所を災害時に避難所として活用する「シームレス民泊」を推進するため、必要な規制緩和を検討すべきだとした。
 民泊推進のほかにはイベント開催時の飲食提供や、タクシー営業など観光振興の分野で、県民目線に立って適切な規制のあり方を検討するよう求めた。
 提言書を受け取った飯泉嘉門知事は「しっかりと咀嚼(そしゃく)をさせていただき、具現化をする方向で取り組んでいきたい」と話した。

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8 空き物件再生 自分たちで 和歌山市(まちは語る) 2016/7/23 日本経済新聞
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補助金に頼らず宿泊施設や日本酒バー
 和歌山市の和歌山城近くの中心市街地で、行政の補助金に頼らず、民間主導で空き物件を再生する試みが広がっている。担い手を生み出しているのは、市が2014年2月から開催している「リノベーションスクール」。まちづくりへの関心が高い受講生が数日間集まって事業プランを考え、新たな利用方法を不動産オーナーに提案する。今年1月にゲストハウス、5月には日本酒バーが開業。人口減対策に取り組むまちの活性化に一役買いそうだ。
 江戸時代後期から180年余りの歴史がある「ぶらくり丁」の商店街。その近くで開業したゲストハウス「RICO(リコ)」は共同住宅として利用されている築47年のビルの5階部分などを約1200万円をかけて改装した。最大37人が宿泊でき、ほぼ半分は外国人宿泊客だ。
 「今日はパラグライダーに乗ってきた」――。受付を兼ねた1階のラウンジでは、出迎えたスタッフと台湾から訪れた女性2人連れの会話が弾んでいた。1泊3200円と旅慣れた層にも歓迎される料金水準で、利用客は今月、累計900人を超えた。欧米系と、台湾、香港などのアジア系が半々をしめる。
 遊休不動産を活用した民間まちづくり会社、ワカヤマヤモリ舎が運営する。地元タクシー会社、ユタカ交通(和歌山市)の豊田英三社長が代表取締役を務める。ビルのオーナー兼受講生として参加した14年11月開催の第2回スクールで知り合った一級建築士の宮原崇さんや和歌山県田辺市のゲストハウス経営者、桜井保典さんと15年4月に設立した。
 ただ泊まるだけでなく、将来は地元住民との交流を促す場所にする計画だ。1階のラウンジとイベントスペースなどの仕切り壁をなくし、ワンフロアにシェアキッチンを新設する。「海外からのゲストが自国の料理を住民に振る舞ったり、逆に住民が作るご飯を海外のゲストと一緒に食べたりする」(宮原氏)
 こうした試みが動き出したきっかけの一つに、インバウンド(訪日外国人)急増がある。和歌山市内は関西国際空港からバスで約40分と近い。15年の市内外国人宿泊者数は前年比約1.8倍の10万7381人と初めて10万人の大台を突破した。
 5月にオープンした日本酒バー「水辺座」の店主、武内淳さんも「日本の文化を知ってもらえる機会になれば」と話す。
 和歌山市街にはもともと和歌山城の外堀だった川が流れている。水辺座は、酒造会社の世界一統(和歌山市)の酒蔵が対岸に見える立地を生かし、川側に広い窓を設けて、水辺の風景をうまく取り入れている。15年11月に開いた第3回リノベーションスクールでの事業提案から生まれた。
 日本酒は純米酒を中心に和歌山県内の酒蔵10社の20種類を出す。武内さんは元県職員で「今後は和歌山のクラフトビールを生で飲める設備を導入したい」と話す。
 「農業をベースに、稼ぎながらしっかりと社会的な活動もしたい」。14年10月に紀州まちづくり舎を発足した吉川誠人さんも、きっかけは同年2月の第1回スクールだ。
 吉川さんらは15年2月、こだわりの野菜の農園レストラン「石窯ポポロ」をぶらくり丁商店街アーケード内に開業した。パンを焼く石窯をはじめ天井張りや壁塗りなど、できることは全て自分たちで手掛けた。
 今年4月には向かい側に無農薬野菜と野菜スイーツの店「almo(アルモ)」をオープンし、商店街への再投資を進める。6月には石窯ポポロの2階にゲストハウス「macomo(マコモ)」を開業し、事業の幅を広げている。

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9 月決め駐車場、1日単位で貸し出し 京急電鉄 羽田や川崎で 2016/7/23 日本経済新聞
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 京浜急行電鉄は自社が運営する月決め駐車場の空きスペースを、1日単位で貸し出す事業を25日から始める。羽田空港近くや京急川崎駅前などの駐車場の250台分でスタートし、成果を見て拡大を検討する。駐車場の稼働率を高める狙いだ。
 駐車場シェアリングサービスのakippa(アキッパ、大阪市)と提携する。利用者はパソコンやスマートフォンを使い、アキッパのサイトやアプリで地名や名所などをキーワードに駐車場を検索。予約したい日を選択し、クレジットカードなどで料金を支払う。駐車料金は場所により異なり、1日当たり500~2250円に設定した。

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10 広島銀、解錠に地域電子マネー 来春めどマンションに導入 2016/7/23 日本経済新聞
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 広島銀行は運営する地域電子マネー「HIROCA(ヒロカ)」に、マンション入り口の解錠機能などを付加した多機能ICカードを来春をメドに発行する。デベロッパーのGAパートナーズ(広島市)と提携し、来春完成予定の分譲マンションに導入する。マンションのセキュリティー機能と複数の店舗で使える電子マネー機能を搭載するカードは全国でも初めてになるという。
 ヒロカはスーパーなど広島県内の加盟店で、支払いの際にかざすだけで決済が可能な地域電子マネー。GAパートナーズと提携してマンションの集合エントランスの自動ドアや宅配ロッカーの解錠機能をヒロカに追加する。

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11 猫飼う人対象のリフォーム事業 大京、引っかき傷に強い床・壁 2016/7/21 日本経済新聞
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 大京は21日、猫を飼う人を対象にしたリフォーム事業を始めると発表した。猫の引っかき傷に強い床材や壁材などを使ったリフォームを提案する。AHB(東京・江東)が運営するペットショップ(同・港)の一角に、リフォームの提案コーナーを同日設けた。まずは2017年3月期末までに40件のリフォーム需要の獲得をめざす。
 大京子会社の大京リフォーム・デザイン(同・渋谷)がリフォーム事業を手がける。改装費は1回につき100万~1千万円かかるという。

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12 成長力拡大へ 不動協が税制・政策要望 2016/7/27 朝日新聞  
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 不動産協会はこのほど、「成長力の拡大に向けた税制・都市・住宅に関する政策要望」をまとめた。
 税制改正要望では、長期保有土地等に係る事業用資産の買い換え特例の延長・拡充、土地の登録免許税の特例の延長、都市再生促進税制の延長、国家戦略特区に係る特例の拡充などを掲げた。
 良好な住宅ストックの形成に資する税制としては、住宅の登録免許税の特例の延長、住宅の買い取り再販に係る不動産取得税の特例の延長・拡充などを挙げた。

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13 格査定マニュアル改訂へ マンションと住宅地 不動産流通推進C 2016/7/27 朝日新聞
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 不動産流通推進センターは8月4日、宅建業者向けに提供している価格査定マニュアルの「マンション」編と「住宅地(土地)」編の内容を改訂する。昨今のトレンドを反映させつつ、使い勝手をよくするのが目的。
 取引事例比較法を採用しているマンション編では、維持管理状況における項目について内容を一部変更。類似の物件事例における管理情報が入手困難である実態を踏まえ、査定に必要な資料集めが「宅建業者が調査可能な範囲」に収まるようにする。例えば「修繕積立金」は、従来は長期修繕計画に照らして妥当かどうかを査定の判断基準としていた。改訂後は、修繕積立金の額そのものに焦点を当てる。額が大きければ評点が下がり、小さければ上がるイメージだ。従来の基準で査定する場合は管理組合の資料が必要になるが、修繕積立金の額であれば、物件資料によって把握できる。
 利用料はマンション編、住宅地編共通で、新規登録が年間3000円(税別)、更新の場合は同2000円(同)。なお同マニュアルは2015年に、従来のCD-ROM方式からウェブ方式に移行した。IDを登録して利用する。

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14 日本財託、合鍵作製の割引サービス開始へ ミスターミニットと提携 2016/7/27 朝日新聞
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 投資用マンション販売と賃貸管理などを手掛ける日本財託グループは、ミスターミニットを運営するミニット・アジア・パシフィックと提携し、入居者向けの合鍵作成の割引サービスを8月1日に開始する。
 ミスターミニットは靴修理・合鍵作成のチェーン店舗。国内では約300店舗が運営されている。今回の提携により日本財託の入居者限定で、ミスターミニットの通常価格の20%割引で鍵が複製できる。

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15 東北、九州で下落 6月中古マンション価格天気図 東京カンテイ 2016/7/26 朝日新聞
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 東京カンテイは7月26日、6月の中古マンション価格天気図(70平方メートル換算、売り希望価格)をまとめた。
 三大都市圏では好調を維持したが、東北や九州地方での下落が目立った。「晴れ」は14地域に増加し、6カ月連続で最多を記録するなど依然として多いが、価格が前月比下落となった地域は前月の14地域から6月は20地域に増加し、大都市圏と地方圏の動きに明確な違いが見られる。価格は、全国的にも上昇しているとはいえない状況だ。

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16 天然素材の多機能建材「モイス」 アイカ工業が販売 2016/7/26 朝日新聞
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 アイカ工業は8月1日、天然素材のみでつくった多機能建材「モイス」の販売を開始する。
 モイスはけい酸カルシウム板をベースに、天然鉱物のバーミキュライトや珪藻土を配合した不燃建材。有害物質を含まず、土に還すことが可能だという。
 販売するのは耐力面材の「モイスTM」と、内装材の「モイスNT」の2種類。年間販売目標は10億円。

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17 若年世帯の既存住宅取得支援措置、創設へ 政府が経済対策案を提示 2016/7/26 朝日新聞
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 政府はこのほどまとめた経済対策の案に、住宅関連ではインスペクションの実施と瑕疵保険への加入促進など、若年世帯による既存住宅の取得を支援する措置を盛り込んだ。このほか、耐久・環境・耐震性能に優れた新築住宅の普及を促進する。三世代同居対応への支援を含む。

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18 投資セミナー5000人突破、専用HPリニューアル リズム 2016/7/25 朝日新聞
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 リノベーション賃貸「リズム」をブランド化しているリズム(東京都渋谷区)は、不動産投資セミナー受講者が5000人を突破したことを記念して、不動産投資セミナーの専用ホームページをリニューアルした。
 同社では、資産形成の考え方や不動産が長期運用に適している理由、不動産投資のリスクなどの幅広い情報を解説する無料セミナーを2010年から開催している。これまでに222回開催した。

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19 フラット35に新商品、10月開始 「中古リノベ一体」低金利で 2016/7/25 朝日新聞
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 住宅金融支援機構は長期固定金利住宅ローンのフラット35について、中古住宅購入とリフォームを一体的に行う場合に借り入れ金利を引き下げる制度「フラット35リノベ」を創設する。一定の基準を満たす性能向上リフォームのほか、インスペクションや瑕疵保険の付保などを行うことが要件。10月1日から2017年3月末までの申込受付分に適用する。

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20 6月中古マンション売り価格 首都圏6カ月連続の上昇も都市中心部では弱含み 2016/7/25 朝日新聞
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 東京カンテイが発表した6月の中古マンション価格(70平方メートル換算、売り希望価格)によると、首都圏は、前月比0.6%上昇の3473万円となった。6カ月連続の上昇。東京都が24カ月連続上昇、神奈川県、埼玉県も小幅ながら上昇した。特に千葉県は、他県に比べて大きく2.2%上昇し、3月に記録した直近1年間での最高値を上回り1876万円となった。ただ都心6区のうち、横ばいだった千代田・中央・港区が弱含みとなり、価格水準が高い行政区を中心に頭打ち感が鮮明となってきた。

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21 国際不動産市場の透明度ランク 日本は19位 2016/7/22 朝日新聞
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 ジョーンズラングラサール(JLL)とラサールインベストメントマネジメントがこのほど発表した「2016年版グローバル不動産透明度インデックス」によると、日本の順位は19位だった。26位だった前回(2014年)から7位順位を上げた。
 同インデックスは、世界の不動産市場の透明度を数値化した両社の独自調査レポート。2年に1度発行している。今回上位だったのは、1位イギリス、2位オーストラリア、3位カナダ、4位アメリカ、5位フランスなど。

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22 国交省 空き家・民賃活用の新セーフティネット 検討会の中間まとめへ 2016/7/22 朝日新聞
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 空き家や民間賃貸の空室を活用する住宅セーフティネットの新制度について、国土交通省は近く検討会の中間まとめを策定する。7月22日に開いた3回目の会合で事務局が案を提示した。中間まとめを踏まえて、必要な施策を2017年度予算の概算要求に盛り込む方向。予算措置だけでなく、法制度やガイドラインなど複数の手法を組み合わせ、制度の骨格を固めていく。

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23 前年同月比4カ月連続減 首都圏6月の賃貸成約 アットホーム調べ 2016/7/22 朝日新聞
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 アットホームの調査によると、6月の首都圏における居住用賃貸物件成約数は1万8109件だった。前年同月比8.6%減となり、4カ月連続のマイナス。東京23区も8045件で、同10.3%減と同4カ月連続で減少した。ただ、単身者向けマンションの成約数は同5カ月連続の増加となった。千葉県では新築アパートを除き減少に転じ、同7カ月ぶりにマイナス。埼玉県ではマンションが牽引して同3カ月連続のプラス、神奈川県は同11.5%減と大きく減少した。

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24 「リノベでまちづくり」支援 信金中金、民都と協定 国交省 2016/7/21 朝日新聞
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 国土交通省はこのほど、信金中央金庫と民間都市開発推進機構との間で、空き店舗のリノベーションや公的不動産(PRE)の活用などによるまちづくり事業の推進に向けてパートナー協定を締結した。三者が情報を密に共有することで、まちづくりのノウハウや資金が不足している地元企業などが、民都機構からの支援を受けやすくする。

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25 2016年4~6月期中古マンション成約件数 5期連続で増加 2016/7/21 朝日新聞
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 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)はこのほど、2016年4~6月の首都圏流通動向をまとめた。首都圏の中古マンションの成約件数は9364件で、前年同期比はプラス4.9%となり、5期続けて前年同期を上回った。昨年度の成約件数で、2年ぶりに前年度を上回った勢いが継続している。
 成約価格については、平米単価、成約価格共に前年同期比で上昇。平米単価は14期連続で、成約価格は15期連続で前年同期を上回った。

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26 世界の不動産投資額、12%減 JLL第2四半期 2016/7/21 朝日新聞
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 JLLがこのほど発表した投資分析レポート(速報)によると、2016年第2四半期の世界の商業用不動産投資額は1480億ドル(前年同期比12%減)だった。

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27 実践者だから発見できた”まちを変える”プレーヤーとその共通項 2016/7/26 読売新聞
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もともと一つの建物の再生を指す ”リノベーション”。しかし、それがあるエリアで同時多発的に起こることで、エリア全体の雰囲気が変わり始める。『エリアリノベーション : 変化の構造とローカライズ』はその現象を「エリアリノベーション」と名付け、6つのエリアの事例から「何が基本構造で、何がローカライズされた特殊解なのか」を浮かび上がらせた。行政主導の「都市計画」でもなく、助成金や市民ボランティアに依存する「まちづくり」でもない、新しいエリア形成の手法とは? 著者のOpenA代表 馬場正尊さんに聞いた。
自らの経験からまちの変化の共通項を探った
良書は、読後に「言いたいことを言ってくれた」「薄々気づいていたことが整理された」と納得感が伴う。その意味で、『エリアリノベーション : 変化の構造とローカライズ』はまさに、膝を打つような本だ。しかし、日本各地で勃発的に起きるエリア形成の流れを見極め、共通項を探すのは並大抵のことではない。本書は、著者自身がエリアリノベーションの実践者で、その経験に裏打ちされた思考を持ったからこそ描けた世界だとも言えるだろう。
2003年、空きが目立ち始めた日本橋や神田周辺の都心東エリア(CET:Central East Tokyo)に、アーティストがポツポツと入り風景が変わり始めた。馬場さんはその活動の一員だ。アート・アクティビストとして「まちに影響を及ぼすなんて思ってもみなかった」が、CETから東京R不動産が生まれ、単なるアートイベントを超えた広がりを目の当たりにして、「これからの都市をつくるヒント」があると直感したという。CETとは何だったのか? 何を残したのか? その言語化をしたいという思いが、本書に詰まっている。
本書は、各地の実践者が9つの質問に応える形で描かれる。対象の6エリアは「目に見えて風景が変化していること」「変化が継続し、日常化していること」「経済的に自立していること」「デザインがかっこいいこと」の4基準で選んだが、最後の「デザインがかっこいい」を基準に加えたことが本書の勝因だ。極めて感覚的だが、「心地よさ」「賑わい」「活気」の素地となり、まちで最も大切な要素とも言えるだろう。

●対象となった6つのまち
・東京都神田・日本橋(CET)
・岡山市問屋町
・大阪市阿倍野・昭和町
・尾道市旧市街地
・長野市善光寺門前
・北九州市小倉・魚町

「歩いていて気持ちがいい。歩くうちに視界に入ってくるグラフィック(看板やフライヤーなど)に気分が上がる」「集まる人々の質感が、かしこまってなくてフランク」「人におすすめしたくなる」のが、馬場さんの言う「デザインがかっこいいこと」がもたらす効果だ。いずれも人の想いが隅々にまで届いているからこそ生まれる、ある種の心地よさなのだろう。
まちを変えるトリガーとなった4つのキャラクター
本書の最も大きな発見は、それぞれのエリアリノベーションの共通項を探り当てたことだ。その共通項とは、4つのキャラクター(役割)が必ず存在しているということだ。特に、4つのキャラクターを見出したことは、類似の課題を抱えた他の地域に、一つの大きな示唆を与えたとも言えるだろう。
この4つのキャラクターは、それぞれ「不動産キャラ(調整する人)」「建築キャラ(空間をつくる人)」「グラフィックキャラ(世界観をかっこよく表現する人)」「メディアキャラ(情報を効果的に発信する人)」と呼ばれる。彼ら4プレーヤーがそろうことが、まちを面で変える一つのトリガーだとは、これまで誰も考えなかったのではないか。
また、馬場さん曰く、これらの4キャラクターは皆、「昔」に比べてその形や動き方が大きく変化しているという。要約すると以下のようになる。

●不動産キャラ
旧来の「できるだけ手間をかけず」収益を得る開発や土地転がしから脱却し、見捨てられた空間の魅力を発見して活かし方の妄想を描き、オーナーや使い手に寄り添って中長期的に地域の価値を上げる人々が紹介される。異業種からの参入者が多いのも特徴だ。
●建築キャラ
「かっこいい図面が描けて、オーセンティックな建築誌に自作品が掲載される」のが良いとされた以前に比べ、「図面書きも工事も手がけ、少ない予算で工夫を楽しむ」人びとが出現している。それは、「建築家」よりも「工作家」のように建築と関わっていく姿勢にも見える。
●グラフィックキャラ
従来の肩肘張った「作品づくり」から、デザインのフィールドを広げ、ポスターやまちのグラフィティ、サイン、小規模店舗のフライヤーまで軽やかに工作し手早くリリースする柔軟性が際立った人々がまちを変える一役を買う。
●メディアキャラ
昔の出版社や版元のように「マス」で「アノニマス(特徴のない・匿名の)」な存在ではなく、小さなエリアにおいて個人・小規模グループでエッジを効かせた発信が主体になってきている。個人のメディア化の流れがはっきり出ている。
本書を通して従来からある業態の変容を見ていると、かつて、経済成長とともに分業化と専門性の特化が進んだ個々の仕事が、かつての役割の域を超えて、他領域を少しずつお互いにカバーすることで、チームプロジェクトとして機能しまちを変える仕組みが見える。馬場さんは「まちのつくり方も、従来のマスタープラン型から、ネットワーク型へ」と指摘しているが、誰か偉い人が描いた「計画」を専門家がバラバラにつくる時代は終わり、素人が「工作的」な感覚で関わり作るまちの方が説得力を増す、そんなパラダイムシフトが今、6つのエリアで起きている。
最後に、本書で描かれる6エリアの地理的な共通項を見ておこう。それぞれの面積は実は10?20ha程度とそろっており、1時間あれば歩いて一通り回れるほどの大きさになる。また、それぞれ「経済後背圏(馬場さん)」とも言える人口40万人以上の都市を近くに備えている。この小さな範囲×経済後背圏という立地に4つのプレーヤーがそろうチームができると、5?10年で100弱のプロジェクトが集中的に起こり、点から面へ、まちの風景が変わる可能性がある。
全国には本書で取り上げた6つのエリア以外にも、条件に合致する地域は数多ある。「自分のまちがどんどんつまらなくなっていく」と悶々とする読者には、明日からすぐに動けるたくさんのヒントを得られるだろう。また、一緒に組む相手を探し始めるなど、より広範にエリアを捉えるきっかけにもなるだろう。また、たとえ立地条件が合致しなくても、自分が始めた小さなプロジェクトがまちに波及するイメージを思い描くには最適の本だ(なんでもイメージできなければ始まらない)。いずれにせよ、「まちづくり」という言葉に引っかかりを持つ人は、本書を手に取っていただきたい。

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28 子どもも大人も魅了!日本唯一の建築模型専門ミュージアムに行こう 2016/7/26 読売新聞
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2016年6月、東京・品川区に建築模型の専門ミュージアム「建築倉庫ミュージアム ARCHI-DEPOT(以下、建築倉庫ミュージアム)」が誕生した。あまりなじみがない「建築模型」を展示・保存する、日本唯一のミュージアムなのだが、休日にはなんと350人以上が訪れることもあるという。では、その魅力とは? 子どもも大人も魅了する、建築模型の世界へGO!
建築家20名以上、200以上もの建築模型作品が集結
建築模型とは、建築完成予想を模型として示したもので、マンションのモデルルームなどで目にしたことがある人もいるかもしれない。そもそも、一般の人が図面を渡されても、どのような建物になるのかは、なかなかイメージが湧きにくいもの。そこで立体の模型をつくることで、どのような雰囲気になるのか、つかむことができるようになる。
今年6月に誕生したのは、この「建築模型」専門のミュージアム。日本を中心に活動する建築家20名以上の作品、約200点以上を展示・保管している。広さは約450m2とけして大規模とはいえないながらも、週末などにはなんと350人以上が訪れるとあって、注目度の高さが伺える。ちなみに運営をしているのは、保存・保管や管理のプロ「寺田倉庫」だ。
「ここまで多くの方に来場してもらえるとは思っていなかったので、とてもうれしいです」と話すのは、この「建築倉庫 ARCHI-DEPOT」の館長を務める徳永雄太さん。
しかし、なぜ今、建築模型専門のミュージアムをつくることになったのだろうか。
「建築模型は、海外では資料的価値などが認められ、コレクションとして扱われることも多いのですが、日本では建築事務所によって扱いが異なり、残念ながら捨てられたり、もしくは海外に流出したり、とあまり大切に扱われてこなかったんです。明治初期の浮世絵と同じですね」という。
このままではいけないとの危機感から、この建築模型専門の展示・保管するプロジェクトが産まれたという。
「私どもはあくまでニュートラルな立場で、できるだけ多くの建築関係者にご参画いただきたいと考えています」(徳永さん)
写真撮影やスケッチもでき、大人も子どもも楽しい!
2016年7月現在、「建築倉庫 ARCHI-DEPOT」には、日本を代表する建築家でもある、隈研吾氏や坂茂氏、青木淳氏といったそうそうたる面々の建築模型がズラリと並んでいるのだが、どれも精巧でぐっと見入ってしまう。
「実は、このミュージアム誕生前の昨年、イタリア・ミラノ万博で建築模型展を開催したのですが、そのときもすごく好評でした。大人が子どものように見入っているのがすごく印象に残っています。もちろん、子どもたちも、この小さな世界が大好きですよ」と笑う。
さらにすばらしいのが、写真撮影やスケッチがOKであるということ! 日本の多くのミュージアムでは、撮影やスケッチをすることができないが、これは珍しい。写真撮影やスケッチをしていると、建築の世界観に入り込めて、実に楽しいもの。建築を学ぶ学生なら、かっこうのリアルな教材といえそうだ。
「お客様には積極的に写真を撮影して、SNSなどで発信してもらえたらと考えています。また、館内は建築模型を主人公にしたく、必要な情報を極力おさえました。そのためQRコードを表示し、そのページにいくと作家の情報などが読み取れるようにしてあるのです」と話す。こうした、今までの美術館にはない、イマドキの仕掛けも大変おもしろい。
「私どもはここで建築模型の展示・保管をしながら、新しい出会いの場、情報発信の場にもしていきたい。今、日本で思われている以上に、日本人建築家の建築模型はコンテンツとして需要があるんです。また、日本を訪れる外国人旅行客にも、ぜひ訪れてほしいですね。既存の美術館で日本のコンテンツを発信しているところは、実は少ないんですよ」と徳永さん。
こうした海外へ価値を発信する試みと並行して、子どもたちを対象にしたイベントやワークショップ、建築を学ぶ学生たちを対象にした講義なども行う予定だとか。
ミニチュアのようで楽しい「建築模型」の世界は、一つひとつが、建築家の魂でもあり、小さな宇宙のよう。温度も湿度も管理されているので館内は快適、夏に出かけるにはぴったりだ。ぜひ、親子で出かけて、小さくて大きな「建築模型」の世界にふれてほしい。

入館料:大人1000円、高校生以下および18歳未満は500円(ともに税込)

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29 ヤモリが部屋に現れた! どうすればいい? 2016/7/26 読売新聞
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夏になり、ヤモリを見かけた方もいるのでは? 筆者の部屋にも稀にサッシの隙間から侵入してきます。そんなとき、ヤモリが好きな筆者はそっと捕まえて外に逃がすのですが、苦手な人は触るのなんて無理ですよね。虫と違って殺生もできないし…。ヤモリ対策について、爬虫類を多く飼育する熱帯倶楽部 東川口本店の高橋店長にお話しを伺いました。
ヤモリは田舎ではなく都会に現れやすい
敵(?)と戦うには敵を知ることから。ということで、まずはヤモリの生態を教えてください。
「ヤモリは春先~秋の終わりにかけて活動する夜行性の生き物です。寒い時期は木の隙間などでひっそりとしてほとんど活動しません。チョロチョロ動く小さい虫が好物で、寿命は5年くらいですね。みなさんが遭遇するヤモリは“ニホンヤモリ”という種類になります」
ちなみに、現在都内に住む筆者は、緑の多い田舎の出身です。が、実家にいたころはヤモリを見たことがありませんでした。ヤモリは都会に住む生き物なのでしょうか?
「そんなことはありません。田舎では緑のあるところに虫が生息している=ヤモリも生息しているということで、人の住むところに出てこないというだけです。なので、緑の少ない都会の方がヤモリを目にする機会が多くなるんだと思います。ゴキブリと同じですね」
ひぇー。ヤモリは全く平気でもゴキブリが苦手な筆者としては、“ゴキブリと同じ”と言われるとなんか嫌な感じがします……。
「ヤモリ嫌いな方も薄々お気づきかと思いますが、ヤモリは害虫を食べてくれる益獣(?)で、生態系を守ってくれています。漢字で書くと“屋守=家を守る”ですよね。不衛生なゴキブリと違って害はないので特別嫌がることなどをしなければ噛まれたりする、ということはありません」
虫対策をすれば、ヤモリも侵入してこない
では本題です。ヤモリが部屋にいたら、どのように対処すればいいのでしょうか。
「素手が無理なら網や箱などで捕まえて、逃がすしかないですね(笑)。捕獲がどうしても無理ならそのまま放っておけば数日で外に出て行ってしまうと思います」
とはいえ、ヤモリが苦手な方にはどちらもなかなかハードルが高いですね……。ヤモリが活動的になる今の時期に、部屋に侵入させないようにする方法はないのでしょうか?
「ヤモリは苦手なものがないので、『ヤモリ対策』というのはこれといってありません。だた、当たり前ですが、餌となる虫のいるところに現れます。なので、虫が部屋に侵入しないように対策をすればヤモリが侵入することはないと思います。ゴキブリの子どもが好物なので、ゴキブリ対策(※)をしっかりするのと、ヤモリが通れてしまう1cm程度の隙間をふさぐ、というのが具体的な対策になると思います。
あとは、最近“LEDは電球に比べて虫が寄ってこない”ということが分かったそうなので、玄関の灯りやマンション通路の電灯をLEDにするのも対策になるかもしれませんね」
※参考:春到来! わが家のゴキブリを徹底的に退治するには?
あの蛍光灯に群がる虫はもはや夏の風物詩ですが、LEDにすることで虫が寄らなくなるなんて! マンション共用部などはすぐには難しそうですが、一戸建てならすぐにできる対策ですね。
「部屋に現れたヤモリを逃がすときは、素手でも道具を使ってでもそっと優しく捕まえて、余裕があれば夜間に虫が集まる街灯の下に逃がしてあげてください」と、ヤモリ愛溢れる高橋さん。
ゴキブリと違ってこちらに向かって飛んで来るようなトリッキーな動きはしないので、どうしても触ったり、箱で捕獲なんて無理! という場合は長い棒などで(ヤモリに触れないように)ちょいちょいと出口まで誘導する、という方法もあるとか。
なにはともあれ、部屋の中で絶対にヤモリを見たくない方、まずはゴキブリ対策から始めましょう。

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30 トランペットも吹けちゃう賃貸「ミュージション」 人気の秘密は? 2016/7/25 読売新聞
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特定の趣味や嗜好を持つ人たちをターゲットにした「コンセプト型賃貸」。最近はバイク乗りのために設計された物件やアイドル監修の物件など、さまざまなタイプが展開されている。そのなかでも先駆け的なシリーズであり、着実に棟数を増やしているのが「ミュージション」。音楽を愛する人、ミュージシャンを志す人などに人気で、シリーズ全棟の入居率は9割を超えるという。何が入居者を惹きつけるのか、その魅力を探ってみたい。
トランペットの音もほぼ無音にする遮音性の高さ
ミュージションを展開するのは、個性的な賃貸住宅などの企画運営・管理を行うリブラン。同シリーズのマンションは、現在東京、埼玉、神奈川に9棟存在するという。今回訪れたのは「ミュージション野方brio」。バンドマンの街、高円寺にも近く、楽器店や音楽スタジオも点在するエリアにある。ミュージション史上最高の遮音性能を叩きだし、現在シリーズのなかでも人気の高い物件だ。
ミュージションシリーズの特徴について、ミュージション事業部の椎名晃子さんに話を聞いた。
「最大の特徴は、やはり遮音性です。一般的な賃貸マンションの場合、部屋と部屋の間にある壁芯(コンクリート)の厚みは約12cmですが、ミュージションは18cmから20cmです。加えて、壁の中にグラスウールを入れることで、音を吸音して隣の部屋に伝わらないようにしています。また、必要に応じて窓も二重サッシになっている物件もあり、外に音がほぼ漏れない仕様になっています。野方brioでは部屋を仕切る扉に音楽スタジオでも使われている音漏れを防ぐ密閉性の高いものを採用しており、密閉性が高いので音を廊下に漏らしにくい構造となっています」(椎名さん、以下同)
いずれも遮音性への徹底したこだわりを感じる。実際のところ、どれくらいの音をカットできるのだろう?
「野方brioに関しては、人の声と同じ程度の500Hz帯の周波数ですと、最大85db(デシベル)カットすることができます。普通の話し声が60dbほどですので、発声練習などで大きな声を出してもまったく漏れません。また、部屋のなかでトランペットなどの金管楽器を演奏しても隣室には響かず、ほぼ無音といっていいでしょう」
音に配慮し尽くした同物件だけあって、やはり音楽を趣味にしている人、仕事にしている人がたくさん集まってくるようだ。
「入居者は音大生の方、趣味で楽器をやっている社会人、演奏活動を仕事にしている方などです。一番多いのは趣味で演奏を楽しみたいという方ですね。楽器演奏をしない方でも、例えば音響にこだわっていて、大音量で音楽や映画を楽しみたいというニーズもあります。また、なかにはピアノ教室やギター教室を開催している方もいらっしゃいます。賃貸マンションかつ遮音性が高い物件となるとなかなかないので、低予算で教室をスタートされたい方にも喜んでいただけています」
また、遮音性だけでなく、ハイスペックな音響機器に対応できるよう200Vの電源を入れるといった配慮も。少しでも快適な音楽ライフを送ってもらうべく、入居者の意見を柔軟に反映させているようだ。
人気のひみつは音楽好きのニーズ+α
ちなみに、オーナーからの反響はどうなのだろう?
「空室が少なく、入居者にも長く住んでもらえるとのお声をいただいています。ミュージション以外にも何棟か賃貸住宅を経営されているオーナー様もいらっしゃるのですが、『ミュージションはいつも満室だよね』っておっしゃっていただけますね」
一般的なマンションよりも建築コストがかかるため、相場より家賃は2割程度高くなるが、それでも満室とはよほどニーズがあるのだろう。日常的に楽器演奏をする人にとってはスタジオ代を節約できるため、賃料が割安と感じる方も多いようだ。
「私も音大卒なので分かるのですが、音楽は日常生活と切っても切り離せないものです。たとえば、本番前に朝早くに家で最終確認をしてから出発することができたり、お勤めをしながら趣味の楽器を続けたりする場合どうしても音を出せるのは夜中しかない、という方もいらっしゃいます。作曲にしても演奏にしても、アーティストにとって24時間音楽に触れられる環境って、とても有難いものだと思うんです」
好きなときに楽器に触れ、好きなときに歌う。確かに、音楽に最も必要な感性を育むうえでは、重要なことなのかもしれない。
なお、同物件では入居者同士のつながりを後押しする取り組みも実施しているという。
「入居者さんから、『音楽家同士で情報交換がしたい』という声をいただいたことから、『ミュージションズクラブ』というコミュニティを展開しています。セッションパーティーやライブなどの音楽イベントだけでなく、仕事に役立つセミナーやバーベキューといった懇親会などのイベントを開催していて、700人近い会員とのつながりから新しい仕事が生まれています。
私を含め、ミュージションのスタッフは元プロのドラマーやオペラ歌手など、入居者さんと同じく音楽を愛している者ばかり。住まいのことに限らず、音楽活動の悩みにも耳を傾ける“相談窓口”の役割を担っているので、入居者さんとの信頼関係を何よりも大切にしています」
音楽生活を暮らしの面から支えるミュージション。“高い遮音性を誇る部屋“というハードの魅力だけにとどまらず、入居者同士をつなげるコミュニティも活発なことが、根強い人気と高い入居率の秘密なのかもしれない。

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31 「趣味」と「実用性」を兼ねた家づくり・空間づくりのコツは? 2016/7/21 読売新聞
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遊び心のある趣味スペースに憧れながらも、「子育てや家事との両立は難しそう」と諦めている人は多いのでは? しかし、アイデア次第で遊びと実用性を兼ね備えた住まいはできるはず。子育てや家事のしやすさに配慮しつつも、趣味を楽しむためのスペースを実現するポイントを建築家の中佐昭夫さんに尋ねた。
フリースペースを設けて、スペース不足を解消
最近は「広さや間取りといったスペック面だけでなく、家に『個性』や『面白さ』を求め、自由に家づくりを楽しむ人が増えている」という建築家の中佐昭夫さん。
とはいえ、中には広さがネックになって、「欲しかった趣味空間を断念した」という人も。子育てや家族だんらんと、趣味空間を両立するためには「スペースの解決」がカギとなる。中佐さんがその解決策として提案するのが、ライフスタイルの変化や子どもの成長に応じて、変化させられる自由度の高い空間をつくっておくことだ。
「例えば子どもが小さい時期はワンフロアの広い空間として子どもの遊び場や趣味空間として使い、成長後は個室として仕切れるような空間をつくることは、省スペースに役立ちます。ただし、そのためには現在の暮らしだけでなく、20年、30年後の暮らしを想像することが重要。その上で、どこで趣味と実用性のバランスを取るか決めていくといいでしょう」
一緒に遊べる空間をつくって、親子の時間をより楽しく
音楽やスポーツ、読書など家族が共通の趣味をもっているなら、その趣味を一緒に楽しむための専用空間をつくるのもよいだろう。例えば吹抜けを利用したクライミングウォールやみんなで演奏できる音楽室があれば、子育てをしつつ、趣味の時間をシェアできる。自分の趣味や嗜好を思い切り表現した空間をつくることで、家への愛着もより深まるだろう。
「家族」と「個人」の空間を分けて、気持ちを切り替える
普段は家族とにぎやかに過ごしつつ、時には1人で趣味に集中する時間も欲しい。そんな人は「家族と個人」「大人と子ども」「来客に見られるパブリック空間と家族だけのプライベート空間」など、それぞれの空間でがらりと雰囲気を変えてみるのも手だ。
「空間ごとに内装の素材や色、天井高を変えれば、コンパクトな空間でも気持ちを切り替えられます」
互いの趣味に興味をもてる空間づくりを
プライベートでは、10歳と5歳の息子の子育て中でもある建築家の中佐さん。2009年に建てた神奈川県の自邸では、「車」「料理」「音楽」という夫婦の趣味を存分に楽しみながらも、毎日の暮らしやすさや子育てのしやすさに配慮したアイデアを実験的に取り入れている。
そのひとつが、家族みんなで過ごすLDKを中心に、右側には夫のガレージ、左側には妻のキッチンを配置した間取り。LDKの両脇にガレージとキッチンを配置し、家族の空間と趣味空間を完全に切り離すのではなく、見える場所に置くことで、家族が互いの趣味を好意的に受け入れられるという。
「例えば僕が車の手入れをしていたり、妻がパンを焼いていたら、子どもたちも自然と『何してるのかな?』と興味をもつし、親がどんなものを好きなのか、自然と理解する。それも家族のコミュニケーションのあり方だと思います」
また、敷地内に母屋と離れという2つの建物を作ったのも特徴。もともと離れは二世帯住居の予定で建てたものだが、現在は夫のホビールームとして使っている。
「将来は子ども部屋や、人に貸したりすることも考えています。こうした“流動性のある空間”をつくっておくのも、趣味と実用の両立につながります」
どんな趣味空間をつくるのかを決める過程も、家づくりの楽しさ。家族でじっくり話し合い、遊び心のあるわが家を手に入れよう。

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32 住友不、大阪・梅田のマンション計画にホテル追加 訪日客などの需要見込む 2016/7/25 日経産業新聞
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 住友不動産は大阪市中心部の梅田地区に200室のホテルを含む複合ビルを建設する。タワーマンションを計画中だったが、土地を購入した2014年当時に比べて訪日客が急増し、観光地として人気のある関西は今後もホテル需要が堅調に推移すると判断。階数を従来計画の52階から56階へ積み増してホテルを追加導入する。
 高層部にマンション900戸、中層部にホテルを配置する。マンションは間取りを工夫し、従来計画戸数を維持する。繁華街の「お初天神通り」に面しているため、低層部は商業施設にする。敷地面積は6900平方メートル、延べ床面積は12万平方メートル、高さ193メートル。18年春に着工し、22年春の完成を予定する。

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33 アーク溶接ロボにAI 安川電機 2016/7/21 日経産業新聞
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 安川電機は人工知能(AI)機能を搭載し、アーク溶接の効率を高めるロボットを今秋にも投入する。細かい動作設定を省ける一方、溶接の品質を熟練工並みに引き上げられるのが特徴。ロボットの故障を予知する機能もあわせて提供する予定だ。将来は塗装向けなどアーク溶接以外にもAI導入を広げていく方針で、工場の生産効率向上を後押しする。

2016-07-28 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.643  2016/07/14~2016/07/20

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.643  2016/07/14~2016/07/20
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【日本経済新聞】
1 中古マンション、東京23区内の価格はまだら模様
2 都内の待機児童数2年ぶり増加 湾岸などに子育て世代が転入
3 福岡市、はかた駅前通りで車線減らし歩道に
4 福島県、多世代同居・近住の住宅取得を補助 人口減対策に

【朝日新聞】
5 経済対策で「既存ストック活用」 自民党・国交部会
6 「親子のコミュニケーション」テーマでキッズデザイン賞 住宅情報館
7 中古住宅とリフォーム概算をワンストップで検索可能に パナソニック
8 国交省「良質ストック形成整備事業」 全国39事業者を選定
9 競売主任者資格試験、出願開始 試験日は12月4日
10 既存住宅アドバイザー、登録5000人突破 首都圏既存住宅流通推進協議会
11 マンション管理業者51社に是正指導 国交省
12 6月分譲マンション賃料、首都圏2カ月連続の下落 東京カンテイ調べ
13 2016年上半期倒産件数、7年連続で減少 帝国データ
14 5月都市部マンション着工は約4500戸 国交省調べ
15 首都圏・上半期マンション供給、24年ぶりの低水準

【読売新聞】
16 渋谷からわずか15分、実は農業が盛んな「川崎市・溝の口」の魅力
17 “お掃除×インテリアのプロ”ママ友歴23年の大人リフォーム!
18 原野商法で買った土地、相続放棄ってできる?
19 きょうだいで土地を相続。どう分けるのがいい?

【日経産業新聞】
20 LIXIL、住宅用木材子会社をファンドに売却
21 大塚家具、広島に販売網拡大 住宅設計会社と業務提携
22 積水化学が5000万円所得隠し 飲食接待など、大阪国税局指摘
23 アパート建設過熱 新たなバブルの種に
24 首都圏6月のマンション価格、2.5%下落 13カ月ぶり低下
25 福島県、多世代同居・近住の住宅取得を補助 人口減対策に
26 日本エコシステム、既設住宅向け太陽光発電に無利子ローン
27 都内の日本人住民、5年ぶり自然増 臨海部など子育て世代流入
28 首都の新しい顔を政策をもとに選ぼう

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1 中古マンション、東京23区内の価格はまだら模様 2016/7/20 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 田中歩
 東京23区内の中古マンション価格はここ数年、上昇を続けているといわれています。東日本
不動産流通機構が発表している「市況データ」から23区内の中古マンションの価格推移を調べ
てみると、次のグラフのようになりました(グラフA)。

■金利低下が影響か
 折れ線グラフは23区内の中古マンション平均成約単価(6カ月移動平均)の推移です。2012
年11月の1平方メートル当たり54.01万円を底に、16年6月の同70.11万円まで上昇しています
。実に約30%の上昇です。
 棒グラフは23区内の中古マンションの在庫件数です。在庫と平均成約単価の動きを見てみる
と、08年から15年夏ころまでは在庫水準が底に近くなると平均成約単価が上昇し始め、在庫水
準が高まり始めると平均成約単価は下がり始めるという動きになっています。
しかし、15年夏以降は在庫が急増し2万件を超えても価格は下がらず、価格上昇の勢いがわ
ずかに減衰している程度にとどまっていることがわかります。おそらく、13年以降の価格上昇
は金融緩和による金利低下(住宅ローンによる調達額の上昇)の影響が大きく、15年夏以降の
在庫水準の増加による価格下落を打ち消していたのではないかと筆者は考えています。
 ところで、23区内の地区別に見るとどのような動きをしてきたのでしょうか?
 まずは、城西地区(新宿区・渋谷区・杉並区・中野区)を見てみましょう(グラフB)。
 12年末以降、価格は上昇傾向で、15年3月ごろから在庫が急増したことに伴い価格は横ばい
傾向を示していましたが、15年秋から16年年初にかけて再上昇し、16年3月以降は横ばい傾向
となっています。
 次に城東地区(台東区・江東区・江戸川区・墨田区・葛飾区・足立区・荒川区)です(グラ
フC)。
 23区全体の傾向と同じように、平均成約単価は安定的に上昇傾向を継続しています。在庫上
昇が23区や城西地区ほど急激でないことが影響していそうです。
 次に、城南地区(品川区・大田区・目黒区・世田谷区)です(グラフD)。
 平均成約単価も在庫も、動きは23区全体と同様に見えますが、15年3月ころからの在庫上昇
を受け、価格上昇トレンドが大きく減衰していることがよくわかります。
 そして城北地区(文京区・豊島区・北区・板橋区・練馬区)です(グラフE)。
15年7月ごろから在庫が上昇し、それに伴い価格は横ばいになっています。上昇が完全に止
まっていることがわかります。
そして最後は都心3区(千代田区・中央区・港区)です(グラフF)。
 一見してお分かりの通り、昨年11月に価格はピークを迎え、今年の6月まで価格は下落傾向
となっています。在庫は15年の初めころから23区の中で最も急激に上昇しましたが、その後も
価格は上昇し続け、15年11月まで上昇していました。

■緩やかに価格は低下か
 各地区とも在庫はおおむね天井に達しているように見えます。在庫の増減と平均成約単価に
一定の相関があるとすれば、また、今後しばらくの間、在庫が高止まりするとすれば、これま
での上昇トレンドを継続することはなく、緩やかに価格が下がる可能性があると思っています

 23区における在庫動向をみると、在庫件数2万件を超えていた在庫高止まり期間は11年7月
から13年2月の1年8カ月ですから、今後、在庫が高止まりする期間は少なくとも1年半程度
続く可能性があり、その期間は価格が調整される期間となりそうです。
 しかし、今年2月以降のマイナス金利の影響によって住宅ローン金利がさらに低下している
ことから、ローン調達額はさらに高まる(購入できる価格はさらに高まる)ことが予想されま
す。
 以上から、各地区とも金利が今後さらに低下していくとすれば、価格は横ばい傾向を、金利
がこれ以上下がらない状態になれば、横ばいからやや下落傾向を示す可能性があるのではない
かと考えています。
 なお、筆者は今後の金利低下余力はそれほどないと考えていますので、全体としては、ある
程度の下落トレンドとなる可能性が高いと考えています。
 ここまで見てきたのは、各地区の大きな傾向です。不動産は個別性が高いものですから、必
ずしもすべての物件が筆者の予想する通りの価格トレンドなるというわけではありません。

■人口動態は区によって異なる
 マンションは、何といっても「駅からの距離」「駅の商業集積度」「その地域の人口動態」
が個別の価格に強く影響を及ぼすと考えられています。
 ダウントレンドが予想される中では、駅からの距離は徒歩7分以内(できれば5分以内)が
よいでしょう。駅からの距離が遠くなればなるほど競合するマンションが増えると考えられる
ことから、駅からの距離はやはり重要です。
 最寄り駅は急行停車駅かどうかや駅前の繁華性など、利便性の高さが重要になると思います

 23区の人口は20年にピークを迎え、その後徐々に減少していくと予想されていますが、各区
によってその動きは異なっています。東京都が発表した「東京都区市町村別人口の予測(12年
3月)」の中の「区市町村及び男女別将来人口増減数」によると、15年から35年の20年間で人
口増加数が多い区は以下の通りとなっています(表G)。
 価格調整局面を迎える可能性がある中においては、これらの要素を加味しながら、価格が下
がりにくい中古マンション選びをする必要が従来以上に重要になってきたかもしれませんね。

田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動
産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務
に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインス
ペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年1
1月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサ
ルティング事業の企画運営を担う。

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2 都内の待機児童数2年ぶり増加 湾岸などに子育て世代が転入 2016/7/20 日本経済新

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 東京都が19日発表した4月1日時点の都内の待機児童数は前年比8%増の8466人と2年ぶりに増
加に転じた。定員を1万4192人分増やしたが、保育ニーズがそれを上回っている。湾岸部など住
宅開発の活発な地域で待機児童の増加が目立つほか、府中や調布など多摩地区でも高止まりし
ており、待機児童問題は都内全域で深刻化している。
 都区部の待機児童は高層マンションの建設や再開発が行われている地区で急増している。4月
1日時点の待機児童が最も増えたのは中央区で、144人増の263人だった。タワーマンションへの
転入が多い勝どきや晴海などの臨海部を中心に、待機児童数が膨らんだ。

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3 福岡市、はかた駅前通りで車線減らし歩道に 2016/7/19 日本経済新聞
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 福岡市は19日、博多駅から天神に向かう「はかた駅前通り」を5車線から3車線に減らして歩
道を広げるなど、歩行者に優しく改良すると発表した。同様の取り組みは京都市で先行例があ
るが、市内では初めて。歩道にオープンカフェなども誘致し新たな人の流れを作り出す。
 対象となるのは博多駅前と大型商業施設「キャナルシティ博多」近くの祇園町西交差点をつ
なぐ全長800メートル。車線減などで歩道の幅を現在の5.5メートルから7.25メートルに広げる

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4 福島県、多世代同居・近住の住宅取得を補助 人口減対策に 2016/7/15 日本経済新

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 福島県は14日、3世代以上が同居する「多世代同居」や近くに住む「近居」を始めるための住
宅取得・増改築費の一部を補助する事業について、20日から募集を始めると発表した。補助額
は最大110万円で、募集戸数は50戸。子育て環境や高齢者の見守りを充実させ、人口減少・高齢
化対策につなげる狙いだ。
 対象は県内で新たに「多世代同居」や2キロメートル以内の「近居」を始める世帯。2016年4
月1日以降に契約し、17年3月末までに住み始め、3年以上住み続けることなどが条件だ。

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5 経済対策で「既存ストック活用」 自民党・国交部会 2016/7/20 朝日新聞
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 自民党の国土交通部会がこのほど開かれ、7月中の策定を目途とする経済対策について話し合
った。
 住宅・不動産関連では、「一億総活躍社会」の実現に向けた取り組みの一環として、既存ス
トックの活用などが挙げられた。具体策は今後、国土交通省において詰められる。また議員か
ら、熊本地震での家屋の被災状況を踏まえて、地方における耐震診断・改修費補助の制度化を
求める声が挙がった。

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6 「親子のコミュニケーション」テーマでキッズデザイン賞 住宅情報館 2016/7/19
朝日新聞
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 住宅情報館(神奈川県相模原市)のコミュニケーションづくりをテーマとした「集いの家」が
、第10回キッズデザイン賞を受賞した。
 インターネットや携帯電話、SNSが普及している昨今、「子どもの成長には親子が顔を合わせ
て言葉を交わすことが重要。家族が集まり、友人たちを気軽に招き入れるライフスタイル」を
テーマとした建物の提案で受賞した。

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7 中古住宅とリフォーム概算をワンストップで検索可能に パナソニック 2016/7/19
朝日新聞
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 パナソニックはこのほど、中古住宅物件紹介サービス「リアリエ」(https://www.rearie.jp/
)を立ち上げた。中古住宅の相場を地図上で比較できると同時に、「中古住宅+リフォーム」の
トータル予算で物件が検索できる「リアリエサーチ」を導入。相場価格の明示には、株式会社
コラビットと提携して膨大なデータ情報とAI(人工知能)を利用している。また、パナソニック
リフォームのノウハウを生かしてリフォームとのトータル価格で検索できるようにした。

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8 国交省「良質ストック形成整備事業」 全国39事業者を選定 2016/7/19 朝日新聞
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 国土交通省が今年度実施する「良質な住宅ストックを形成する市場環境整備促進事業」につ
いて、全国の39事業者がこのほど選定された。応募は55事業者に上った。
 同事業は中古住宅ストックの品質向上や維持管理、それらを前提とした評価や金融商品をパ
ッケージにした仕組みの開発を促すことを目的とする。建築士や工務店、宅建業者、検査・履
歴事業者、金融機関などの異業種で結成する団体が主体となり、リフォームやインスペクショ
ン、瑕疵保険、住宅履歴など品質の向上や維持管理に必要なメニューを設定。これらを前提と
して流通や金融上のメリットを付与する金融商品などをつくり、一体的に提供する。

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9 競売主任者資格試験、出願開始 試験日は12月4日 2016/7/15 朝日新聞
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 不動産競売流通協会はこのほど、6回目となる「競売不動産取扱主任者」資格試験の出願を開
始した。
 同資格は競売の専門家として、一般消費者に競売のアドバイスやサポートをするために必要
な知識の習得を目的とする。
 試験案内の配布よ試験申込は10月31日まで。試験日時は12月4日(日)午後1時30分~3時30分。
会場は札幌、仙台、新潟、金沢、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇の全国11会場
。受験費用は9500円。受験は誰でもできる。
 詳しくは同協会ホームページを参照。(http://fkr.or.jp/)

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10 既存住宅アドバイザー、登録5000人突破 首都圏既存住宅流通推進協議会 2016/7/15
朝日新聞
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 首都圏既存住宅流通推進協議会はこのほど、2012年に創設した既存住宅アドバイザー制度の
登録人数が5000人を超えたと発表した。
 アドバイザーには、講習会を通じて仲介事業者に必要なインスペクションの知識などを習得
した者が登録可能。具体的には、物件案内時に瑕疵保険の付帯や耐震基準適合、フラット35の
利用についておおよその可否が判断できるスキルを身につける。

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11 マンション管理業者51社に是正指導 国交省 2016/7/15 朝日新聞
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 国土交通省はこのほど、2015年度のマンション管理業者への全国一斉立入検査の結果を発表
した。
 全国135社に対して立ち入り検査を実施。そのうち51社に是正指導を行った。指導率は37.8%
で、昨年の40.3%より減少した。

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12 6月分譲マンション賃料、首都圏2カ月連続の下落 東京カンテイ調べ 2016/7/15 朝
日新聞
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 東京カンテイ(http://www.kantei.ne.jp/)の調査によると、6月の首都圏・分譲マンション賃
料は、前月比2.1%下落の2605円と前月に引き続き下落した。賃料水準が高い東京都で弱含んだ
うえ、事例シェアも縮小した影響による。都県別に見ると、東京都(3132円、同1.0%下落)は平
均築年数が古くなり下落。一方で神奈川県(2060円、同1.2%上昇)、埼玉県(1626円、同1.0%上昇
)、千葉県(1551円、同1.0%上昇)は軒並み1%以上のプラスだった。

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13 2016年上半期倒産件数、7年連続で減少 帝国データ 2016/7/14 朝日新聞
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 帝国データバンクの調べによると、2016年上半期(1~6月)の倒産件数は4114件で前年同期比6
.5%の減少となった。前年同期比で減少となるのは、7年連続。
 倒産件数が直近でピークだったリーマン・ショック直後の2009年上半期(7023件)と比較する
と41.4%の減少となる。

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14 5月都市部マンション着工は約4500戸 国交省調べ 2016/7/14 朝日新聞
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 国土交通省の調べによると、都市部(東京23区、大阪市、名古屋市)における5月の分譲マンシ
ョン着工戸数は4448戸だった。前年同月比は2.8%減。2カ月連続の減少となった。

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15 首都圏・上半期マンション供給、24年ぶりの低水準 2016/7/14 朝日新聞
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 不動産経済研究所の調査によると、2016年上半期(1~6月)に首都圏で供給された新築分譲マ
ンションは1万4454戸(前年比19.8%減)で、上半期としては1992年(1万959戸)以来、24年ぶりの
低水準となった。
 ここにきて、高水準ではあるが価格上昇に一服感が出始めたことから、下期の供給はやや持
ち直すと見込んでいる。2016年の年間供給については3万7000戸程度になるとの予想。

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16 渋谷からわずか15分、実は農業が盛んな「川崎市・溝の口」の魅力 2016/7/19 読売
新聞
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京浜工業地帯の一角を成す神奈川県川崎市の臨海部は、日本屈指の工場集積地帯。夜ともなれ
ば、工場の明かりや煙突から吹き上がる炎に、プラントから立ち上る水蒸気が照らし出され、
映画『ブレードランナー』のような幻想的な世界観を織り成します。川崎市はこの景観を観光
資源とした「工場夜景ツアー」をスタートさせ、いわゆる「工場萌え」の名所として知られる
ようになりました。この工場夜景人気も手伝い、近未来的な工業都市のイメージが定着してい
る川崎市ですが、じつは、「ブランド野菜」の産地であることをご存じでしょうか。
川崎市一体は、かつて江戸の胃袋を支える農業地帯で、臨海部以外には昭和30年代前半ごろま
で多くの農地がありましたが、高度経済成長期に入ると都市化が進み、農地は住宅地に転用さ
れ、急激に姿を消していきました。それでも川崎市には、いまだに農地を守り、農産物をつく
り続ける農家が約1200軒ほど残っています。(川崎市農業振興課調べ)
価格競争や後継者不足などで農業の危機が叫ばれるなか、川崎市の農家は、ブランド化や直売
所の展開、収穫体験ができる観光農業の運営といった、一大消費地に近いという地の利に適っ
た経営努力によって、苦戦を強いられながらも善戦してきました。
川崎市もこれを後押しし、「かわさき農産物ブランド」の登録事業をスタート。鎌倉時代から
栽培される伝統野菜「のらぼう菜」をはじめ、現在、地域に根ざした20品目25種類の野菜が登
録されています。(川崎市農業振興課調べ)
生産者と消費者の距離が近い高津区
川崎市の中央、溝の口から西側はとくに農業が盛んで、野菜の直売所も数多くありますが、な
かでも高津区は農業の推進に力を入れている地域です。区内には30カ所以上もの直売所があり
、生産者の名前入りのマップも作成。南部の橘(たちばな)地区では、高品質なブロッコリー
やトマトなどを栽培するだけでなく、サツマイモの植え付けから収穫までを学ぶ農業体験とい
ったイベントや、地野菜を使ったレシピの発信なども行っており、食育の面でも魅力的な環境
と言えるでしょう。
高津区の中心である東急溝の口駅・JR武蔵溝ノ口駅から徒歩約5分の「久本薬医門公園」では、
偶数月の第3日曜に、地元農家の方が直接野菜を販売する「高津さんの市」が開催されており、
新鮮で安全、安くておいしい野菜を求める地元の方で毎回大盛況。北口から徒歩約5分の場所に
は農産物直売所「JAセレサ川崎高津支店」もあります。
さらに、溝の口駅南口から市営バスで約16分の「小泉農園」(宮前区)では、「農園フェス」
といった新しいイベントも行われました。
「『農園フェス』は、農場を舞台に、地元の屋台が出店し、ライブを行ったり、畑探検ツアー
や収穫体験といったワークショップを行ったりしながら、地域住民の方に農業に触れてもらう
という、今までにない試みです。5月の開催時には、地元の親子連れを中心にたくさんの人に来
ていただきました」(主催者の一人、山本美賢さん)
溝の口といえば、東急田園都市線で渋谷駅からわずか15分。川崎市屈指の繁華街なのに、これ
ほどまでに生産者との距離が近いなんて、贅沢な環境ですね。まさに「都市型地産地消」。都
心の近くに住みながらも、四季折々の新鮮で安心な地元の食材を楽しむ。そしてそれが地域の
農業の発展にもつながっていく??これからはそんなライフスタイルに注目が集まる予感がしま
す。

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17 “お掃除×インテリアのプロ”ママ友歴23年の大人リフォーム! 2016/7/15 読売新

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今回のリフォーム実例は、“女性施主×女性インテリアデザイナー”によるマンション・リフ
ォーム。お二人ともAge50オーバー、子育てを終えてなお、一線で活躍する元祖キャリアウーマ
ンというタッグ! そんなキャリア主婦ならではの、こだわりやアイデアを拝見に愛知県のお宅
に伺った。
ママ友歴23年の“信頼”が実現した、大胆リフォーム
Yさん宅は築36年のマンション最上階。ご両親が住まわれていたが、亡くなられて10年経ち、3
人のお子様たちも独立されたので、「一戸建ての自宅とは別に、家族や仲間が日常的に集まれ
るような場所にしたい」と、リフォームに踏み切った。
「リフォームするなら旧知のデザイナー、宮地さんにお願いすると決めていました。何でも言
える仲だし、信頼できる人でないとお任せできないでしょ」
今回リフォームした間取りは、築36年のマンションらしく“和室2間続き+DK”という部分。
「デザインは基本的に宮地さんにお任せ。扉材などの色柄を選ぶ時には同行して一緒に決めま
した」と、Yさん。夫は「一切口出しせず!」、こちらも信頼関係が盤石な様子。Yさんはお掃
除会社を経営する社長でもあり、デザインはお任せとは言え、住まいのメンテナンスに精通す
る人の選択はどんなものか? 詳細を伺った。
4mのカウンターを中心に、キッチンがコミュニケーションの場
今回のリフォーム目的は、皆が集まって楽しめる空間にすることだったYさん。
「素敵なデザインにはしたかったけど、カッコ良すぎて緊張感のあるものでなく、居心地の良
さを考えてもらった」
宮地さんの提案は、何と4mもあるアイランド・キッチンだった!?
キッチンカウンターの高さは通常85㎝とテーブルより高めなので、椅子は背もたれのないスツ
ール型が多くなるが「ゆっくり座れるように、背もたれがあって、クッション性のある椅子が
欲しかった」というYさんの要望に、宮地さんの対応は「なかなかピッタリのものが無かったの
で、椅子の脚を切って高さを合わせました(笑)」。
そして足もとを覗くと…… テーブルの脚が、キラキラ!?
個性的なデザインを取り入れながら、お掃除やメンテナンスのし易さに抜かりが無いYさん。長
年、お掃除のプロとしてさまざまなお宅の設備や建材を見てきただけに、選択眼がありそうだ

「レンジフードは掃除し易いものに限るわね。内蔵ファンが自動で降りてくるものもあるのよ
」と、カバーを開けて「あらっ、もう油汚れがついてる……」と即、拭き取る手つきがプロだ
った!
キッチンカウンター素材はデュポン・コーリアン(人工大理石)。「天然石は、洗剤がシミに
なるので使えないし、ステンレスはキズが見え易いので」
キッチンのキャビネット扉は白のメラミン製、「これも拭き掃除が、とても楽な建材。ピアノ
塗装や鏡面仕上げなど高級な扉材の中には、洗剤が使えないものがあるので注意よ」と、お掃
除のプロYさんが教えてくれた。
写真では分かりづらいが、扉表面はゆず肌仕上げというゆずの表面のように優しく凹凸がある
もので、その陰影が質感のある白になって素敵だった。IHコンロも含め使い勝手とお掃除のし
やすさなど家事ラクで選ぶ、「主婦×お掃除のプロ」視点だ。
照明と壁紙が演出する、居心地の良い空間
今回のリフォームで照明はLEDで調光ができるものを採用。朝昼は蛍光色でスッキリ元気に、夜
は電球色で光を落としムードのある空間に、と変化を楽しめるように。
加えて宮地さんのデザインは、個別照明が空間のチャーム・ポイントになっている。
照明や日の光は、部屋の壁色によっても効果が異なるもの。今回、綺麗な塗り壁かと思ったら
……いわゆる、ビニールクロスだった!?
宮地さんも「最近の壁紙には、とても綺麗な色柄やテクスチャーのものがあるの。このスモー
キーなブルーグレイ色は、思いのほか綺麗に仕上がりました」。照明との相性も良く、優しい
大人の空間になった。
50歳を超えた今だからできた、デザインと暮らし方
Yさんは「椅子が好きなので、パーソナルチェアを置ける所も欲しかった」と、以前、和室だっ
た所をお気に入りの椅子が並ぶ空間に大変身!
Yさんが好きなものが、もう一つ……“虎”がデジタルプリントで壁紙に!
「私が好きなのは和歌山にある無量寺の襖絵(ふすまえ)に描かれた虎なんだけど、このサイ
ズに納まる伊藤若冲の虎になったの(※)」
大胆な虎も白黒プリントなら、グレイ系のフロアタイルやブルーグレイ色の壁に馴染んでいる

※江戸時代中期に活躍した絵師、伊藤若冲の「虎図」。無量寺の虎は長沢芦雪画。
お二人ともに、経営者というキャリアを持ちながら、子育ても終えたキャリア主婦。
宮地さんは「50歳を超えたから、このデザインができるようになったと思う」と、さまざまな
経験によって得られた技量を実感。その提案を受け入れたYさんも「自分が実現したい事を伝え
て、後はお任せしてみようと一歩引けたのも、人生の経験値なのかもね(笑)」と語る。
個性的だけど使い易くてくつろげる、大人の住まいはそんな信頼関係によって出来上がったよ
うだ。

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18 原野商法で買った土地、相続放棄ってできる? 2016/7/15 読売新聞
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実家の家や土地の相続で注意しておきたいことを3回にわたって紹介する。今回は、実家が原野
商法で購入した土地を所有している場合についてだ。昭和40?50年代を中心に行われていた「原
野商法」。このほとんど価値のない土地を高額で売りつける詐欺まがいのセールスに乗せられ
て土地を買った親が亡くなり、相続人の子どもが困惑するケースが多くなってきている。相続
の際に、山林や原野が相続財産として出てきた場合、どうすればいいのだろう。札幌土地家屋
調査士会副会長の小川和紀さんに話を聞いた。
親が「原野」を所有していることを、相続時に初めて知ることも
山奥の原野のような換価価値の低い土地を「リゾート開発が入るので、将来値上がりする」「
将来、新幹線が通れば高く買い取ってもらえる」などの宣伝文句で、高い値段で販売していた
のが原野商法。「地価が上がったら買い手がつく」という言葉を信じて投資目的で購入したも
のの、価値のほとんどない土地をただ所有しているだけの状態になっている人が多い。
「原野商法で取り引きされていたような土地は、固定資産価値が低いため、固定資産税が課税
されていないことがほとんどです。そのため、親がそのような土地を所有していることを知ら
ず、相続が発生したときに権利書が出てきて初めて知る、ということがあります」(小川さん

税負担がなければ放置。相続放棄すると、他の遺産の相続もできなくなる
原野商法で購入した土地のほとんどは、道路も通っていない原野や山林。家が建てられるわけ
でもなく、所有しているのは原野や山林のごく一部なので売却も難しい。相続が発生したとき
に、わずらわしい、手放したい、と思う相続人もいるだろう。
「相続したくなければ相続放棄の手続きをする方法があります。しかし、相続放棄は、その土
地の権利だけを放棄して他の相続財産はもらう、ということはできず、自分の相続分すべてを
放棄することになります。また、後から相続したい財産が出てきても、放棄の意思表示をした
以上、放棄を撤回することができません。原野商法で購入した土地には固定資産税は課税され
ないか、されたとしても少額ですから、そのまま所有していても問題はないのではないでしょ
うか」(小川さん)
長い年月の中、相続が繰り返されると、土地の権利を持つ人がどんどん増えていくことになる
。所有権をシンプルにしたいのであれば、土地の相続人は一人にするのがいいだろう。その際
、不公平感を生まないために相続人全員が、その土地が高額で売却できるようなものではない
ことをきちんと自覚しておくことが大切だ。
「行政のほうからきた。測量するので費用を」などの詐欺に注意!
詐欺まがいの商法で購入した原野や山林をもてあましている所有者が、新たな詐欺に遭うこと
がある。悪徳業者に「購入を検討している人がいる。売却するためには測量の必要がある」「
役所のほうから来た。この土地一帯に開発が入るので測量が必要だ」などと声をかけられ、売
れるのであればとお金を払ってしまうケースだ。実際には購入検討者や開発の話などはなく、
測量もされずにお金だけだまし取られることがほとんどだ。
実家が原野商法で購入した山林や原野を所有している場合、うまい話には乗らないよう、新た
な詐欺が出ている話などを親子で話題にしておくと、リスク回避になるだろう。

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19 きょうだいで土地を相続。どう分けるのがいい? 2016/7/14 読売新聞
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実家の家や土地の相続で注意しておきたいことを3回にわたって紹介する。今回は、土地の相続
。きょうだいで分ける場合に知っておきたいポイントについてだ。相続の際、親族間やきょう
だいでトラブルになりやすいのは住宅や土地などの不動産。現金と違って、明確な数字で分け
にくいからだ。きょうだいで土地を相続した場合の分割方法や、注意点などを札幌土地家屋調
査士会副会長の小川和紀さんに聞いた。
土地の分け方は共有・分筆・代償分割・換価分割の4つ
実家の土地をきょうだいで相続することになった場合、相続人の人数で分けられて、それぞれ
が自分の希望通りに使えるような立地や広さの土地であればいいのだが、「分けると使い道が
ないほど小さな土地になる」「家が建っているので分けにくい」「遠方にあるのでどうしたら
いいか分からない」など、悩みを抱えることがある。相続した土地の分け方にはどのような方
法があるのだろう。

土地の分け方には大きく4つの方法がある。
●共有
ひとつの土地を複数の人で所有すること。不動産を共有する場合は「持ち分」を決めて相続す
る。例えば、兄と弟で共有する場合、兄2分の1、弟2分の1とすれば不公平感は生まれない。こ
の場合、土地が半分になるように線を引いて分けるというのではなく、その土地に対する権利
を2分の1ずつ持つという意味だ。
●分筆
土地を切り分けてそれぞれが所有する方法。測量を行い、1筆の土地を2筆以上に分ける土地分
筆登記をする必要がある。
●代償分割
相続人の1人が土地のすべてを相続する代わりに、ほかの相続人にそれぞれの相続分と同等の現
金などを支払う方法。
●換価分割
土地を売却して得た現金を、相続人全員で分割する方法。
土地を共有で相続すると、もめごとの原因に!
相続で土地をどう分けるか、方法によってそれぞれにメリットやデメリットがある。特に気を
つけたいのは共有を選んだ場合だ。
「土地を複数の相続人で共有財産として相続した場合、将来、売却しようとしても共同所有者
である全員が同意する必要があるので1人が反対すると売却できません。また、自分が相続した
分だけを売却することも考えにくいです。共有の場合、所有している土地に対して持ち分の所
有権をもつことで、ひとつの土地の特定の部分を所有するということではありません。土地を
購入したい人は、普通、土地そのものを取得したいわけですから、共有の土地の場合は売却は
難しいでしょう」(小川さん)
共有の場合、相続が繰り返されるごとに、土地の権利を持つ人が増えていく。そうなると、売
却しにくくなり、土地活用をしようとしても意見がまとまらず、親族間でもめごとが起きる可
能性も高い。
では、どの方法で分けるのがいいのだろう。土地の規模や立地などでも違ってくるが、広い土
地の場合は土地を人数分に分筆するのが最もシンプルな方法。
「きょうだいそれぞれがひとつの土地の所有者として権利を取得できます。売却もしやすいで
すし、家を建てたり、駐車場を経営したりなどの選択肢も多くなります。ただし、土地の形状
や方角によって不平等感が出ることも。その場合、北向きの土地は広めにする、角地は小さめ
にしておくなど、さまざまな分け方があります。相続人全員が納得する形で土地を分けられる
よう土地家屋調査士がお手伝いしますので、測量や分筆登記も含めて相談していただけるとい
いですね」(小川さん)
なお、遠方の土地で、将来誰も使用する見込みがない場合は、売却して得たお金を分ける換価
分割が、きょうだいが遠隔地に住んでいて土地はいらないという人がいる場合は代償分割がス
ムーズだろう。
放置しておくと、将来、相続登記ができなくなることもある
「相続で所有権が移転した土地の名義を変更するには、相続登記を行う必要があります。相続
登記はいつまでにしなければならないという決まりはありませんが、何年も放っておくとさま
ざまな問題が発生して、いざ相続登記をしようというときに、余分な費用と時間がかかったり
、相続登記ができなくなったりします」(小川さん)

遺産分割協議や相続登記をせずに長期間放っておくと起きる問題には、以下のようなものがあ
る。
・相続登記に必要な書類(亡くなった人の住民票や除籍謄本など)が取れなくなる。
・相続人のうちの誰かが亡くなり、権利関係が複雑になる。
・相続人が高齢化し、認知症などになり判断能力が低下することで遺産分割協議を行いにくく
なる。

相続した土地を売却したり、お金を借りるために担保に入れたりする場合、相続登記がされて
いることが必要になる。スムーズに手続きができるよう、将来、相続する土地はどうするか、
親やきょうだいと早めに話し合っておくのがいいだろう。

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20 LIXIL、住宅用木材子会社をファンドに売却 2016/7/20 日経産業新聞
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 LIXILグループは20日、住宅用木材事業子会社ハイビック(栃木県小山市)を投資ファ
ンドに売却すると発表した。前日には独水栓金具大手グローエの完全子会社化を決定している
。LIXILは6月に経営トップが交代しており、新経営陣の下で事業の選択と集中を進める
動きが出てきた。
 ハイビックは、「プレカット製品」と呼ばれる木材の製造・販売が主力。売上高は2016年3
月期に203億円、営業利益は7億円だった。2011年10月に株式交換でLIXILが完全子会社化
していた。
 LIXILが保有するハイビック株式は国内投資ファンドのポラリス・キャピタル・グルー
プ(東京・千代田)に8月下旬をメドにすべて売却する。売却額は非開示で、「子会社の売却
が業績に与える影響は軽微」という。
 LIXILはこれまで国内外で積極的なM&A(合併・買収)を仕掛けてきたが、必ずしも
収益には結びついていない。工具・工場資材大手のMonotaRO(モノタロウ)を創業し
た瀬戸欣哉氏が6月に最高経営責任者(CEO)に就任。同氏の下で事業戦略の見直しを急い
でいる。19日にはグローエを今年9月30日付で全額出資の完全子会社にすると発表した。

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21 大塚家具、広島に販売網拡大 住宅設計会社と業務提携 2016/7/20 日経産業新聞
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 大塚家具(8186)は20日、住宅の設計などを手掛けるヤマネホールディングス(広島市)と
業務提携し、店舗のない広島で家具の販売を始めると発表した。ヤマネホールディングスが10
月1日に開業する家具ショールームで大塚家具の製品を展開する。1000点以上の商品のうち、
約95%を大塚家具が供給するという。
 大塚家具は2015年2月に発表した中期経営計画の中で、同社が店舗を持たない地域での販売
を進めるために、住宅メーカーや百貨店などと提携し、販売チャネルを確保していく方針を表
明していた。

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22 積水化学が5000万円所得隠し 飲食接待など、大阪国税局指摘 2016/7/20 日経産業
新聞
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 大手住宅メーカーの積水化学工業(大阪市)が大阪国税局の税務調査を受け、飲食接待など
の会計処理を巡り、2015年3月期までの3年間で約5千万円の所得隠しを指摘されたことが20
日、関係者への取材で分かった。経理ミスによる申告漏れも5億円超あり、重加算税を含めた
追徴税額は約2億円。同社は全額納付したという。
 得意先などとの飲食代は1人当たり5千円以下なら課税対象とならない。関係者によると、
同社は参加人数を水増しし、枠内に収まるよう調整していた。大阪国税局はこうした処理が故
意に利益を圧縮する所得隠しに当たると認定したもようだ。
 一部の収入の計上時期を誤り、実際より所得を少なく申告するなどの経理ミスもあった。
 同社は「国税局の指摘に従った。再発防止に努めたい」としている。

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23 アパート建設過熱 新たなバブルの種に 2016/7/18 日経産業新聞
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前野雅弥・日経産業新聞副編集長に聞く
小谷:不動産市場に新たなバブルが発生しつつあります。2013年の日銀による異次元緩和以降
、マネーの流入が続く不動産市場。銀行の不動産向け融資残高は今年3月末時点で、1年前に
比べ6%も増え、マイナス金利の導入以降、行き場を失った資金が不動産に向かう流れはさら
に加速しています。
 特に今年に入って資金の集中が過熱気味なのが、アパートです。5月の着工件数は1年前に
比べ15%も増え、持ち家のプラス4%を大きく上回っています。これまでもマンションバブル
の可能性は指摘されてきましたが、ここに来てマネーが流れ込んでいるのがなぜアパートなの
でしょうか?

■団塊世代の資産家が投資
 「まずアパートを建てているのは、団塊の世代で資産を持つ人です。投資としてアパート経
営を考えている人が増えています」

小谷:アパートへの投資はマンションとは違うのですか?
 「最大の違いはオーナーの属性です。マンション投資をする人は都心の富裕層、アパートは
郊外に住む資産家が多いという特徴があります。マンション投資は他の金融商品と比較しなが
ら全く知らない物件を購入します。これに対してアパート投資は、土地勘がある場所にその土
地のオーナーがアパートを建設します」

小谷:土地を持っている人が多いとはいえ、その土地にアパートを建てるというのは大変です
よね。

■マイナス金利で借金しやすく
 「当然、借金をしてアパートを建てることになります。ただ、今は非常にお金を借りやすい
状況にあります。銀行がアパートローンを重視しているためです。マイナス金利で貸出金利が
大幅に低下し利益が縮小する中で、アパートローンに活路を見いだしています」

小谷:アパートローンというのは、銀行にとってもメリットがあるのでしょうか?
 「アパートは1軒で平均1億円弱の融資を見込め、貸出金利も1%弱です。大手企業に貸し
出すと約0.1%、住宅ローンでも0.6%前後の金利ですから、アパートローンはうまみがある融
資だといえます」

小谷:アパート投資というのは、リターンは大きいのでしょうか?

■利回り10%超も
 「比較的大きいといえます。銀行に預金しておいても得られる金利はほぼゼロです。それに
対し、アパート経営でうまくいけば数%から、場合によっては10%を上回る利回りも期待でき
ます。また高齢者の中で現金を多く持っている人で、お金を不動産に換えるケースも増えてい
ます。相続税対策になるからです」

小谷:去年から相続税の最高税率が上がり事実上の増税となりました。
 「相続対策の不動産投資は去年から注目されてきました。同じ1億円でも現金ではなく不動
産にすれば、相続時に評価額が小さくなるからです。その不動産にアパートを建て、第三者に
貸し出せば、さらに評価額は下がります」

小谷:その評価額に基づいて、相続税が決まるということですね。

■相続税対策にも有効
 「その通りです。例えば、相続税評価額1億円の土地と現金1億円を持った人がいたとしま
す。これをそのまま相続すれば2億円に相続税がかかりますが、アパートを建てれば大きく軽
減されます。まず現金1億円を使ってアパートを建てますと、アパートの価値は固定資産税評
価額を使いますからおおむね4割減で、6000万円。さらにこれを貸し出せば3割減になり、評
価額は4200万円です。つまり1億円の現金は4200万円の価値しかないことになります。土地の
相続税評価額も上にアパートを建てれば2割減になります。これで8000万円の価値です。です
から土地と現金で2億円の資産は相続税上は1億円2200万円の価値しかないことになります」

小谷:アパート投資にいろんな人が乗り出すのは良いのですが、入居者の取り合いにはならな
いのでしょうか?
 「問題はリスクの面に目が向かっていないところです。自分の土地にアパートを建てても、
空室が多ければその分もうけは目減りします。アパートは郊外の土地に建てるケースが多いた
め、よほど立地が良かったり、洗練されたデザインであったりと、そういった特徴がなければ
、部屋はなかなか埋まりません」

小谷:リターンを得られるケースはそれほど多くないということでしょうか?

■家賃保証には期限も
 「気をつける必要はあると思います。ハウスメーカーの中には空き家になっても収入を保証
するといったところがありますが、期間は10年が限度です。それ以降、リスクは自分でとる必
要があります。また、建設をセットにして話を持ちかけてくるハウスメーカーもありますが、
こうした場合はかなり割高な建設費用を要求されることもありますので、注意が必要です」

小谷:アパート投資もバブル状態なのでしょうか?
 「人口減の中で、着工件数の急増をどうみるかということです。不動産動向に詳しい専門家
は『すでに過熱気味のサインが出ている』と指摘しています。特に地銀が融資を増やしている
郊外や地方都市には人口の流出が止まらない所も多くあります。マイナス金利と人口減の間で
日本経済に新たなゆがみが出ている危険があります」

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24 首都圏6月のマンション価格、2.5%下落 13カ月ぶり低下 2016/7/15 日経産業新聞
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 不動産経済研究所(東京・新宿)は14日、6月のマンション市場動向調査を発表した。1戸あ
たりの首都圏の販売価格は、前年同月に比べ2.5%下落し5672万円だった。昨年5月以来13カ月
ぶりにマイナスに転じた。販売価格を押し上げる建設費の上昇傾向が昨年より始まっていたこ
とから、ここにきて一服感が出たとみられる。ただ、同研究所の松田忠司主任研究員は「建設
費が高止まりする傾向は続くだろう」とみる。
 首都圏の発売戸数は前年同月比12.9%減の3050戸だった。同月としては1992年以来の低水準
で、減少は7カ月連続。月間契約率は69.6%だった。近畿圏の発売戸数も13.6%減の1517戸どま
り。92年以来の低水準になった。

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25 福島県、多世代同居・近住の住宅取得を補助 人口減対策に 2016/7/15 日経産業新

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 福島県は14日、3世代以上が同居する「多世代同居」や近くに住む「近居」を始めるための
住宅取得・増改築費の一部を補助する事業について、20日から募集を始めると発表した。補助
額は最大110万円で、募集戸数は50戸。子育て環境や高齢者の見守りを充実させ、人口減少・高
齢化対策につなげる狙いだ。
 対象は県内で新たに「多世代同居」や2キロメートル以内の「近居」を始める世帯。2016年
4月1日以降に契約し、17年3月末までに住み始め、3年以上住み続けることなどが条件だ。
 補助の基本額は50万円で、4人を上限に18歳未満の子供1人当たり10万円を加算し、県外か
らの移住者には20万円を上乗せする。募集は8月23日までで、応募が50戸を超えた場合は抽選
となる。

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26 日本エコシステム、既設住宅向け太陽光発電に無利子ローン 2016/7/14 日経産業新

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 日本コムシスの子会社で太陽光発電設備の施工を手掛ける日本エコシステム(東京・港)は
既設住宅向けに、太陽光パネルや蓄電池などを対象にした無利子ローンを始めた。9月末までの
期間限定で申し込みを受け付ける。太陽光発電で既設住宅向けの無利子ローンは珍しいという

 昭和シェル石油子会社のソーラーフロンティア(東京・港)と提携し、同社が取り扱う製品
が対象となる。ソーラーフロンティア製の太陽光パネルや、同社が扱う家庭用のエネルギー管
理システム(HEMS)機器、蓄電池などを分割払いで買う場合に適用する。

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27 都内の日本人住民、5年ぶり自然増 臨海部など子育て世代流入 2016/7/14 日経産
業新聞
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 総務省が13日発表した人口動態調査(1月1日時点)で、東京都内では出生者数から死亡者
数を引いた日本人住民の「自然増減」が1450人増と、5年ぶりに自然増に転じた。都内に転入
して出産・子育てをする若い世代が増えているのが要因だ。転入者から転出者を引いた社会増
も、日本人だけで8万4714人と全都道府県で最も多かった。
 都の総人口は前年比0.89%増の1341万5349人で、増加率は全国でトップだった。
 都内の日本人人口が自然増に転じた要因は、子どもを産み育てる若い世代の転入が増え、出
生者数が増えたためだ。都は「転入してきた若い世代に子どもが産まれ、自然増につながって
いる」(行政部)と説明する。
 区市町村別で自然増の人数が最も多かったのは世田谷区で1584人。港区が1385人、中央区が1
046人などと続いた。人気の高い住宅地や大規模マンションの開発が相次ぐ湾岸部の区が目立つ
。23区内では13区で日本人人口が自然増となった。
 2015年中の出生者数は世田谷区が8096人と最多。江東区は4890人、港区は2994人だった。い
ずれも前年を上回った。都内では出生者が増える中、保育所に入りたくても入れない待機児童
が問題化。各自治体は受け入れ定員の拡大に追われている。
 転入者数から転出者数を引いた「社会増減」(外国人を除く)も、8万4714人の増加で全国
で最多。増加率は0.66%で、2位の埼玉県(0.20%)以下を大きく引き離した。社会増の伸び
率は右肩上がりで推移しており、東京一極集中の構造が強まっている。
 外国人人口は前年比7.6%増で、3万1600人増加した。外国人は全23区で増えたほか、39市町
村のうち31自治体で増加するなど、ほぼ都内全域で増えた。増加数が最も多かったのは豊島区
の2924人で、江戸川、新宿、板橋区も2000人を超える増加だった。都内の外国人の自然増は190
0人、社会増は2万9700人だった。
 都内で総人口の増加数が最も多かったのは世田谷区で8957人。江東区が7549人、板橋区が658
6人と続いた。増加率でみると中央区が3.55%で最も高く、千代田区が2.99%、新宿区が1.98%
だった。都内では人口の都心回帰が続いている。

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28 首都の新しい顔を政策をもとに選ぼう 2016/7/14 日経産業新聞
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 東京都知事選が14日に告示される。首都の顔、そして4年後の東京五輪の顔を選ぶ選挙にな
る。2代続けて「政治とカネ」で辞任した後だけに政治資金にきれいなことはもちろんだが、
やはり候補者が問われるのは政策だ。
 これまでに元防衛相の小池百合子氏やジャーナリストの鳥越俊太郎氏、元総務相で岩手県知
事もつとめた増田寛也氏らが出馬を表明している。自民党と公明党は増田氏を推薦し、民進党
など野党4党は鳥越氏を支援している。
 政策を問われる課題はまず、都政の停滞もあって遅れている五輪の準備だ。競技施設の整備
だけでなく羽田空港の機能拡張や都心とのアクセスの改善なども要る。小池氏らが指摘する五
輪経費の圧縮も必要だろう。
 少子化対策も喫緊の課題だ。都内の待機児童は高水準のままで、出生率は現在も断トツで低
い。多くの候補者が公約で待機児童の解消を掲げてはいるが、知りたいのは実現への道筋と具
体策だ。
 東京では今後、高齢者が急増する。介護や医療を担う人材や施設は足りない。増田氏はかつ
て日本創成会議の座長として東京で暮らす高齢者の地方移住を提言したが、今も同じ考えなの
だろうか。
 首都直下地震への備えは心もとない。都内には今なお建物の倒壊や火災の危険性が高い木造
住宅密集地域が広がっている。
 候補者は五輪後をにらむ中長期的なビジョンも示すべきだ。20年ごろにも東京の人口は減少
に転じる。全国から人を吸引して成長してきた東京は新たな成長モデルを求められる。13日に
日本記者クラブで開かれた共同記者会見は、この問題で具体論を欠いた。
 次の知事はこうした課題に向き合い、都政を着実に前に進める責務がある。それでなくても
4年で3回目の都知事選だ。
 この点で「(都議会の)冒頭解散」を掲げた小池氏の姿勢は、いささか理解に苦しむ。都議
会との対立をあおれば、都政は再び混乱しかねない。
 参院選の影響や各党の思惑もあり、候補者が出そろったのは告示直前になった。保守は分裂
し、野党では日替わりで様々な名前が浮かんでは消える混迷が続いた。
 都知事選は人気投票になりがちだ。都民の生活を守り東京の活力を維持する政策を掲げてい
るのはだれか。有権者は各候補の主張にしっかりと耳を傾けてほしい。

2016-07-21 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.642  2016/07/07~2016/07/13

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.642  2016/07/07~2016/07/13
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【日本経済新聞】
1 中古住宅の流通拡大 住宅診断、価格交渉の材料に
2 「新虎通り」にぎわいづくり始動 森ビル、再開発ビルに着工
3 伊藤忠、独身寮を新設へ 賃貸から切り替え
4 東京メトロ 神谷町に駅直結ビル、西松建設と共同開発
5 地盤改良工事、国が抜き打ち検査 東亜建設改ざん受け
【朝日新聞】
6 経産省・金融庁 中古住宅の住設点検・修理 「保険業に該当」明示
7 犯収法の一部改正が10月施行 本人確認方法など注意を 国交省が通知
8 不動産業の上半期倒産件数、過去20年で最少 東京商工リサーチ
9 6月中古マンション成約件数、減少 東日本レインズ
10 「動産一体」不動産と「農地」 鑑定評価の基準検討 国交省
11 法務省 相続登記の促進策検討 公的証明書で手続き簡略化
12 価格変動率、3年間継続してプラス 野村不アーバン 首都圏7月1日時点
13 貸家の大幅増が継続 背景に節税対策 国交省、5月着工

【読売新聞】
14 地震から命を守る! 25万円で買える「耐震シェルター」とは?
15 マンション理事会のお悩み[5]設備の更新、管理会社まかせはNG
16 「登記」にチャレンジ! 難易度、手間はどれくらい?
17 出る? 存在を消す? 予定のない「ピンポーン」どうしてる?

【日経産業新聞】
18 ドローン測量効率よく 大林組
19 三井不動産、東京・大手町にフォーシーズンズ誘致
20 オフィス空室率、3カ月ぶり上昇 6月末の都心5区
21 融雪機能付き発電システム、太陽光パネルの長州産業
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1 中古住宅の流通拡大 住宅診断、価格交渉の材料に 日本経済新聞 2016/7/13
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不動産コンサルタント 長嶋修
 新築住宅も買って住んだ瞬間から中古住宅になる。その中古住宅市場についていうと、取引
数や新築住宅に比べた流通比率は限定的にとどまっている。これまで適正な価格査定手法や金
融評価などの仕組みが整備されてこなかったこと、また建物の劣化について見極めるためのホ
ームインスペクション(住宅診断)といった慣行が根付いてこなかったからだ。「中古住宅は
よくわからない」という漠然とした不安から、新築へ流れるという状況が長らく続いてきた。
 ところが数年前に国が中古住宅・リフォーム市場の育成に本格的に乗り出すと、市場のプレ
ーヤーも増加。中古住宅に対する不安や懸念が以前より払拭されやすくなったのか、中古住宅
の流通比率も徐々にではあるが高まりつつある。
 とはいえ、建物の価値が一律に25年程度でゼロになる価格査定が行われている中で、全国に6
000万戸以上ある中古住宅(出所は不動産流通経営協会)の実際の品質はまちまちだ。価値ゼロ
とされても、まだ十分に長く使えそうなものもあれば、査定上の価値は残っていても今後必要
な修繕費などを考慮すると割高に思えるものなどが混在する。
 ある中古住宅の購入を検討していたOさんから依頼されたホームインスペクションの実例を
ひとつご紹介しよう。首都圏某市に建つ築9年の木造住宅。立地もよく、建物に目立った劣化
も見られなかったが、過去に雨漏りがあったようだとのこと。
 雨漏りがしていた箇所はゴム状のシーリング材で塞がれており現在は問題ないものの、この
ゴム材が劣化したり隙間が空いたりすれば雨漏りが再発する可能性が高い(写真1)。ゴム材
の平均的な寿命は一般的に7~10年程度とされているが、定期的に目視で点検をしておく必要
はあるだろう。
 日本の住宅の設計・建築技術は世界的にみても高いのものの、結局のところサッシや排気口
など、建物に穴を開ける部分の防水についてはこうしたゴム材に依存しているので、定期的な
点検は築年数によらず必要だ。
 次に建物全体が傾いていることを発見した(写真2)。数値にして1000分の5程度。10メー
トルの間隔で5センチの傾きがあることになるので、敏感な方なら気づくはずだ。
「住宅品質確保促進法」によると「1000分の3以上1000分の6未満」の傾きは「構造耐力上主
要な部分に瑕疵(かし)が存在する可能性が一定程度ある」といったレベルだ。しかし、この
ケースでは原因は建物そのものの問題ではなく、地盤の一部が沈下する「不同沈下」によるも
のだと推定できた。
 建設当時には地盤改良も行われていて、ある程度地盤状態も落ち着いているとみられること
から、これ以上傾く可能性は低そうだ。雨漏りの跡と建物の傾き。この2点のために長らく売
れなかったこの中古住宅。現状と可能性を把握し、価格交渉の上、Oさんは納得してこの物件
を契約した。
 中古住宅は一般に価格交渉が可能だが、その根拠としてホームインスペクションを利用する
のは賢明だろう。ホームインスペクター(住宅診断士)は価格査定を行うことはないが、建物
の劣化具合や修繕の時期、その概算費用などを教えてくれる。こうした交渉材料をうまく利用
できれば、根拠のある値引き交渉も可能だろう。

長嶋修(ながしま・おさむ) 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さく
ら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不
動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任し、2008年4月
、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度を整えるため、NPO法人日本
ホームインスペクターズ協会を設立し、初代理事長に就任。『「空き家」が蝕む日本』(ポプ
ラ新書)など、著書多数。さくら事務所では、7/30(土)不動産業者&物件選びの極意をホー
ムインスペクターが教える『戸建て購入セミナー』を開催。詳しくはこちらhttp://www.sakura
jimusyo.com/160730

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2 「新虎通り」にぎわいづくり始動 森ビル、再開発ビルに着工 2016/7/13 日本経済
新聞
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 東京・虎ノ門と新橋を結ぶ新たな幹線道路「新虎通り」の沿道開発が本格化する。森ビルは1
2日、通りのにぎわいづくりのモデルとなるオープンカフェ付きの再開発ビルに着工。7月下旬
からは広い歩道を活用したイベントも始まる。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、ハ
ード・ソフト両面からまちづくりが進められる。
 森ビルと大林新星和不動産(東京・千代田)が同日着工したのは、新虎通りと日比谷通りの
交差点付近に建設する複合ビル。事業名は「新橋4丁目計画」で、地上15階建ての中規模ビルだ
が、新虎通りの中央部にあり、にぎわいづくりのため街区を再編する再開発としては最初の案
件となる。

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3 伊藤忠、独身寮を新設へ 賃貸から切り替え 2016/7/12 日本経済新聞
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 伊藤忠商事は12日、男性社員の独身寮を2018年4月に新設すると発表した。戸数は約360戸。
現在は都内などに4カ所の賃貸マンションを借り上げているが、1カ所に統合する。集会室を設
け、年代や部署を超えて交流をしてもらい、若手社員の育成や人的ネットワークの形成につな
げる。
 伊藤忠はかつて横浜市に男性寮を保有していたが、経営が悪化していた00年に売却し、賃貸
マンションに切り替えていた。入居対象は東京本社で働く若手社員。横浜市営地下鉄「日吉駅
」近くで7階建てを新設する。交流ラウンジや集会室、約120人が入れる食堂を設置。サウナ付
き大浴場やフィットネス機器も備え、健康管理に役立ててもらう。

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4 東京メトロ 神谷町に駅直結ビル、西松建設と共同開発 2016/7/12 日本経済新聞
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 東京地下鉄(東京メトロ)は2018年夏に東京都港区内で、日比谷線神谷町駅と直結した商業
ビルを開設する。西松建設との共同開発で、両社の持つ隣り合った土地を一体化してビルを建
設し、駅直結型でバリアフリーにも配慮した仕様にする。駅に近い乗客の利便性が高い土地は
確保が難しい。今後、東京メトロは共同開発による直結型ビルを広げたい考えだ。
 約870平方メートルの敷地に、地上8階・地下2階建ての延べ床面積約6300平方メートルのビル
を建てる。港区虎ノ門5丁目に立地し、桜田通り(国道1号)に面している。企業のオフィスの
ほか飲食店などの店舗がテナントとして入居する。すでに工事に着手した。投資額は非公表と
いう。

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5 地盤改良工事、国が抜き打ち検査 東亜建設改ざん受け 2016/7/7 日本経済新聞
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 東亜建設工業が空港の地盤改良工事でデータを改ざんしていた問題で、国土交通省は7日、工
事のチェック体制を強化する方針を固めた。国が工事現場を抜き打ち検査したり、工事の仕上
がりを確かめるボーリング試験を受注業者とは別の業者にさせたりする。同省が同日、再発防
止策を議論する有識者委員会で、受注業者への監督体制の見直し案として示した。
 対象となるのは液状化防止のため地中に管を通して薬剤を注入する工事で、東亜建設が改ざ
んをしていた。現場への抜き打ち検査のほか、工事完了後の余った資材の返品状況を確認した
り、ボーリング試験を受注業者側以外に実施させたりして適正に施工されているかを確認する
。国交省は7月中にもこうした対策を盛り込んだ再発防止策の中間報告をまとめる。

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6 経産省・金融庁 中古住宅の住設点検・修理 「保険業に該当」明示 朝日新聞 2016
/7/13
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 経済産業省はこのほど、中古住宅売買を契機とした住宅設備機器の保守・修理サービスに係
る保険業法の取り扱いを明示した。「グレーゾーン解消制度」に基づく措置。中古住宅の売買
に際して、住宅の点検を手掛ける事業者または不動産仲介事業者があらかじめ金銭を徴収し、
住設機器の保守・修理を行う事業は「保険業に該当する」との見解を明確にした。

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7 犯収法の一部改正が10月施行 本人確認方法など注意を 国交省が通知 朝日新聞 20
16/7/12
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 犯罪収益移転防止法の一部改正が10月から施行されることに伴い、国土交通省は7月11日、不
動産業界団体宛てに通知を発出した。
 同法は犯罪による収益の移転防止を図るため、2008年に全面施行。テロ資金供与やマネーロ
ーンダリングなどを巡る状況を踏まえて改正され、2014年11月に公布された(改正政省令は2015
年9月)。10月1日より施行される。宅建業者の実務に影響のある、政省令を含めた主な改正事項
は「顔写真のない本人確認書類の取り扱い変更」「法人の実質的支配者の確認」「法人の取引
担当者の確認方法が一部変更」など。

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8 不動産業の上半期倒産件数、過去20年で最少 東京商工リサーチ 朝日新聞 2016/7/12
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 東京商工リサーチの調べによると、2016年上半期(1~6月)の不動産業の倒産件数は142件(前
年同期比5.3%減少)となった。
 上半期としては7年連続で前年同期を下回り、過去20年で最少となった。

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9 6月中古マンション成約件数、減少 東日本レインズ 朝日新聞 2016/7/12
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 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は7月11日、6月の首都圏流通動向をまとめた。首都
圏の中古マンションの成約件数は3069件で、前年同月比はマイナス1.4%となり、減少した。中
古戸建ての成約件数は1131件で同マイナス0.9%となり、9カ月ぶりに前年同月を下回った。

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10 「動産一体」不動産と「農地」 鑑定評価の基準検討 国交省 朝日新聞 2016/7/8

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 国土交通省は、動産を含む不動産の鑑定評価手法を確立する。農地評価の統一的な基準づく
りも検討する。
 事業用不動産などでは動産が資産額に占める比率が高い傾向にあるため、動産を含めた鑑定
評価を依頼されるケースが目立ち始めているという。農地については近年、相続や公売・競売
、担保評価などに際して客観的な評価を依頼されるケースが増加。これらの新しいニーズに応
えるべく、それぞれ統一的な評価基準を設ける方向だ。
 従来通り、鑑定評価の対象外という位置づけで基準を策定する方法のほか、不動産鑑定法を
改正し鑑定評価の対象として位置づけていく可能性もあるという。

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11 法務省 相続登記の促進策検討 公的証明書で手続き簡略化 朝日新聞 2016/7/8
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 法務省は相続登記の促進を図るため、各所での相続手続きがワンストップで行える仕組みを
検討している。
 検討しているのは、法定相続人の基本情報を1枚の紙にまとめた公的証明書「(仮称)法定相続
情報」を発行する制度。相続登記がなされていなければ、後に当該不動産を売却するときに支
障があるため、空き家が放置される一因として指摘されている。法務省は空き家解消の観点も
踏まえて、相続登記を促す今回の仕組みを着想した。相続登記は義務ではないため、あくまで
任意の制度として2017年度からの運用を目指す。

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12 価格変動率、3年間継続してプラス 野村不アーバン 首都圏7月1日時点 朝日新聞
2016/7/7
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 野村不動産アーバンネットが7月1日時点でまとめた首都圏住宅地価格と中古マンション価格
動向によると、四半期変動率は2013年7月調査以降のプラスが続き、3年間継続してプラスとな
った。
 住宅地の四半期価格変動率は首都圏平均で0.3%上昇(前回0.4%上昇)となり、全エリアでプラ
スを維持した。地点別では「値上がり」が17.1%(同20.3%)、「横ばい」が81.6%(同78.4%)、値
下がりが1.3%(同1.3%)。
 中古マンションは首都圏平均で0.3%上昇(同0.3%上昇)。住宅地と同様、全エリアでプラスを
維持した。地点別では、「値上がり」が22.9%(同20.6%)、「横ばい」が72.0%(同76.0%)、値下
がりが5.1%(同3.4%)だった。
 年間ベースの価格変動率は、首都圏平均で住宅地が1.6%上昇(同1.8%上昇)、中古マンション
が1.8%上昇(同2.4%上昇)となった。
 この調査では、住宅地158地点、中古マンション239地点を四半期ごとに定点観測している。
今回で111回目。

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13 貸家の大幅増が継続 背景に節税対策 国交省、5月着工 朝日新聞 2016/7/7
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 国土交通省の調べによると、2016年5月の新設住宅着工戸数は7万8728戸だった。前年同月比
は9.8%増。持家、貸家、分譲住宅すべてが増加しており、特に貸家は前月に引き続き二桁増を
記録した。2015年1月に施行された相続税の実質増税以降、節税ニーズの強まりを背景に増加基
調が続いている。

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14 地震から命を守る! 25万円で買える「耐震シェルター」とは? 読売新聞 2016/7/1
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地震大国といわれる日本。南海トラフ地震などの大地震も不安視されるなか、どの地域でも備
えは万全にするに越したことはありません。そうした備えのひとつで、自宅で被災した際に役
立つとされるのが「耐震シェルター」です。どのような製品があるのか、メーカーに取材しま
した。
置き型シェルターが緊急時の避難場所に
30年にわたり防災用品の研究開発を行っているエヌ・アイ・ピーでは、身体をガードしてくれ
るベッド型やテーブル型など、置き型タイプの耐震シェルターをメインに販売しています。代
表の宇尾野俊明さんは、もともと建築と不動産の会社を経営していたそうですが、住まいに頼
らない防災のかたちを模索するなかで、耐震シェルターの開発に行きついたそう。なかでも売
れ筋だという2製品を見ていきましょう。
こうした製品を開発してきた背景について、宇尾野さんは次のように話します。
「耐震工事ができればそれに越したことはないですが、とくに高齢者の方などはいくら家が老
朽化していても、いつ起こるか分からない地震に備えて工事をする、という決断までいたらな
いことも多いと思います。また、賃貸に住んでいる人も、自分が住んでいるアパートやマンシ
ョンは本当に大丈夫なのかと漠然とした不安を抱えている人が多いのではないでしょうか。部
屋を補強しようにも、大がかりな工事となれば大家さんの許可が必要ですし。そうした煩わし
さを感じずに、自分の命を守る。そのためにこの製品を開発しました」(宇尾野さん)
木造建築の場合は耐震改修工事に掛かる費用は100万円から150万円が最も多いといわれていま
す(日本建築防災協会の公表による)。国や地方公共団体の助成制度を利用することもできま
すが、決して安いとはいえない出費だけに、検討はしても断念する人も多いのかもしれません

部屋一室をまるごと耐震シェルターに
また、部屋そのものを耐震シェルターに変えてしまう製品もあります。例えば、一条工務店か
ら販売されている「木質耐震シェルター」。1階の4.5 畳以上の部屋に設置ができるもので、床
や壁、天井に沿って木質のパネルを組み立てることで、部屋全体をシェルターに変えることが
できる製品です。本体と施工費あわせて25万円(税別)という価格設定で、費用負担軽減と安
全性の両方を確保できます。
こちらの「木質耐震シェルター」を開発するにいたった経緯について、一条工務店グループの
広報担当者は「耐震工事のハードルの高さを感じている人が多いことを知った」といいます。
「きっかけになったのは、弊社役員が老朽化した木造住宅に住む旧知の友人を心配し、建て替
えを勧めたときに返ってきた『私はこの家と一緒に潰されるのであれば、それもいいのではな
いかと思っている』という言葉でした。地震の不安は抱えていても家の建て替えまではできな
い。そうした方はほかに多くいらっしゃるのではないか、であるならば我々に何かできること
はないだろうかと考えました」(広報担当者)
そこで、もともともっていた頑丈な木造建築のノウハウを活かして、木質パネルの組み立て式
シェルターを開発したそう。
「購入者の多くは高齢の方が多く、設置後は安心して寝ることができるというお声をいただい
ています」(広報担当者)
賃貸はもちろん、一戸建ての持ち家であっても、いますぐに耐震工事ができるとは限りません
。しかし、もし家屋が倒壊しても自分をはじめ家族の命を守ることを考えたとき、こうしたシ
ェルターを検討することも候補のひとつになり得るのではないでしょうか。

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15 マンション理事会のお悩み[5]設備の更新、管理会社まかせはNG 読売新聞 2016/7/8
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マンションの築年数が増えるとともに、大規模修繕はもちろんのこと、集合インターホン(築1
5年目が目安)やエレベーター(築25年目が目安)などの共用設備の更新も必要になってきます
。そんなとき、管理会社が提案するままに工事を任せると結局費用が高くつく恐れがあります

また、こうした設備更新を機に、保守点検等の委託先の見直しを行うことで、従前よりも維持
費を下げられるチャンスもあります。
筆者がコンサルティングした管理組合の事例をご紹介しながら、その概要と効果を説明します

【連載】マンション理事会のお悩み相談
マンションは、いろんな価値観をもった人たちが住む集合住宅。直面する問題もさまざまです
。でも理事会では経験豊富な人が少なく、解決が難しいこともあります。
今回は、日々、理事会から多くの悩み相談を受けているマンション管理士が、そのなかでもよ
くある問題をご紹介し、解決方法を提案します。築17年目で集合インターホンを更新したケー

今年で築17年目を迎えるマンション(総戸数90戸)では、オートロック方式の集合インターホ
ンが耐用年数を超えたことから全面更新を行うことを決めました。管理会社の概算見積もりを
もとに、予算として計上した金額は1600万円でした。
この予算金額は、管理会社が工事を元請けすることを想定したものでした。しかしながら、理
事会で発注先を選定する際に、筆者のルートを通じて別の販売代理店からも相見積もりを取得
することになったところ、管理会社の対応が変わりました。
管理会社が工事の元請けをせずに、同じメーカーから直接管理組合に見積書が提出されること
になったのです。その結果、メーカーの最新機種にもかかわらず、上記予算金額を大きく下回
る1000万円で発注することができました。セカンドオピニオンによるけん制効果によって、600
万円もの費用が浮いたことになります。
設備更新を機に警備会社を変更したら維持費用も大幅にダウン!
このマンションでは、そのインターホン設備を介して共用部の設備異常や専有住戸の火災など
の信号を警備会社が受信する遠隔監視システムも内包しており、異常発生の際には警備員が現
場に急行して一次対応を行う仕様になっています。
筆者がコンサルに着手した時点では、この遠隔監視と緊急対応の費用が月額約12万円でしたが
、上記の設備更新によって今の警備会社に縛られずにほかの警備会社からも委託先を選択でき
るようになりました。
そのため、元請けの管理会社に警備会社の変更を含めて委託費の見直しを要請したところ、従
前の半額以下の約6万円まで下がりました。その結果、管理組合として年間70万円以上の費用が
浮くことになったのです。
築30年でエレベーターを更新した管理組合のケース
今年で築31年目を迎える別の大規模マンションでは、昨年2台のエレベーター設備を更新するこ
とになりました。設備自体に異常はなかったものの、メインの制御機器も耐用年数を超えてい
つ故障してもおかしくない状況にあったこと、また設備仕様が古く、停電や地震が発生した際
には居住者がエレベーター内に閉じ込められるリスクもあったからです。
エレベーターの更新方法としては、既設製品の全てを撤去して最新の機器に更新する「撤去新
設リニューアル型」と、今後も使用に耐える部材を継続利用する「制御リニューアル型」の大
きく2種類あります。当然ながら、前者のほうが工期も長く費用も高額のため、この管理組合で
は、後者を選択することになりました。
また、リニューアルを実施するのも既設メーカーだけに限定されるわけではなく、保守専業業
者も昨今受注実績を伸ばしています。そのため、既設メーカーを含めて3社から相見積もりを取
得して比較しました。
検討の結果、この管理組合では既設メーカーにリニューアル工事を発注することになりました
が、設備更新後の保守点検についても複数の業者から見積もりを取得するよう理事会に提案し
ました。元々保守は竣工以来そのメーカー系の業者に委託し、その費用として月額約15万円を
負担していましたが、この設備更新を機に、メーカー系以外の専業保守業者にも従来のフルメ
ンテナンス契約で委託することができるようになったためです。
すると、新規で見積もりを依頼した会社から従来の半額以下(月額約5万円)の提示がなされた
ので、既存の保守会社にも減額を要請しました。しかしそれには応じなかったため、保守委託
先を変更することにし、結果として、この管理組合に年間100万円を超える余剰金が生まれるこ
とになりました。
マンション管理組合にとっては、大規模修繕だけでなく、共用設備の更新に伴い多額の出費を
迫られる機会も少なくありません。重要なことは、管理会社に見積もり提案を任せるのではな
く、必ず相見積もりを取るようにすること。そして、設備更新のタイミングを利用して保守点
検費や警備費用などの維持コストを削減できるチャンスもあるので、その観点からの見直しも
行うことの2つです。
ただし、更新する際の設備機器の仕様や保守サービスのメニューについて検討するに際しては
一定の専門知識が求められるケースも多く、ただやみくもにコスト削減を追求すると管理の質
が低下してしまうリスクもあります。こうした検討を進める際には、経験や実績が豊富な専門
家に相談するのもよいでしょう。

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16 「登記」にチャレンジ! 難易度、手間はどれくらい? 読売新聞 2016/7/8
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不動産購入時にたびたび登場する「登記」という言葉。通常この登記は司法書士や土地家屋調
査士といったプロに依頼することが多いのですが、実は法律上は「自分で行うのが原則」だし
、実際に「自分で」行うことも可能なんです。プロにお願いすると、一番難易度が高い登記で7
~10万円程度かかるのですが、 はたして本当に素人でもできるのか? どんなところが難しいの
か? 今回家を建てたのを機に、編集部Yが自分で登記にチャレンジ。実際にやってみたプロセ
スや難易度をレポートします!
そもそも「登記」とは?
そもそも「登記」とはなんでしょうか? 「登記」とは、権利関係などを公に明らかにするため
に法務局が管理する登記記録というデータに記録することです。「登記」には、「不動産登記
」、「商業登記」や「船舶登記」などの種類があります。不動産登記は、「どのような不動産
(土地・建物)なのか」、「所有者はどこの誰なのか」、「どこの誰からいくらお金を借りた
のか」などが「登記」され誰でも分かるようになっています。
また、「不動産登記」と言っても1つではなく、数多くの種類があります。土地を購入した場
合は「売買による所有権移転登記」(売主から買主に所有者を変更)、住宅ローンなど不動産
を担保にお金を借りる場合には「抵当権設定登記」など、目的に応じた登記が必要です。家を
新築した場合は、「建物表題登記」(こんな建物をどこの誰が建てた)を行います。「建物表
題登記」は図面を描く必要があり、それがこの登記で最も難しい点になっています。
フルタイムの仕事や幼い子ども2人の育児もあり、おまけに引越しなどでバタバタしているなか
、本当に自分でやるのか? やれるのか?と不安になりましたが、最終的には「やる!」と決意
。登記というものを自分でやってみたかったという好奇心と、やはり専門の方に払うはずのお
金(東京では10万円、地方では7~8万円程度)をほかのことに使えるという点が魅力だったわ
けです。
「建物表題登記」には何が必要?
「登記」を自分でしよう、と決めてからまずしたことは、設計事務所・工務店に伝えることで
した。筆者の場合、設計士・工務店ともに快くOKしてくれたのですが、ハウスメーカーや工務
店によっては指定の事務所が決まっていたり、登記準備が遅いと融資実行も遅れてしまうため
、個人での登記に難色を示すケースもあるそう。ですから、自分で登記を行うには、工務店や
ハウスメーカー等と契約する前に「自分で登記を行う」ことに協力してもらえるか確認したほ
うがよいでしょう。
次にやるのは情報収集。筆者の場合はインターネットや書籍での情報収集を行い、その後法務
局へ相談しました。法務局の電話相談は、やや事務的な対応で分かりづらかったのですが、窓
口へ行くと、担当者はみな親切で、詳しく教えてもらえました。とはいえ、1から10まで教え
てもらおうというスタンスだと迷惑をかけるケースもあるようなので、事前にネットや書籍で
概要をつかんでおいた方が相談もスムーズかと思います。建物表題登記は、エリアによってル
ールが異なるため、建築する場所を管轄する登記所を確認し、その窓口に相談にいくとよいで
しょう。その際、相談に予約が必要なところもあるので、事前に確認をしてください。
そして、肝心の「建物表題登記」に必要な書類は以下の通りです。
■建物表題登記に必要な書類と入手方法など
 1・申請書 →法務局のHPか法務局窓口で入手、作成してもよい。氏名住所など基本的なもの
を記入、難しくない
 2・住民票の写し →役所で入手、200~300円で発行してもらえる
 3・建築確認通知書 →ハウスメーカー・工務店・設計事務所などに依頼
 4・検査済証 →ハウスメーカー・工務店・設計事務所などに依頼
 5・工事完了引渡証明書 →ハウスメーカー・工務店・設計事務所などに依頼
 6・会社の印鑑証明書、代表者事項証明書などの資格証明書→ハウスメーカー・工務店・設計
事務所などに依頼
 7・建物図面・各階平面図 →自分で書く、難易度が高い
  ※4があれば5と6は不要なエリアもある
  ※建売住宅の場合 8・譲渡証明書が必要。→建売会社
一番の難関は、やはり7の「建物図面・各階平面図」です。それ以外は難しくありません。
定規とやる気があれば、登記用図面は描ける!
法務局の窓口で図面について相談した際に言われたのは、「図面の描き方を一から説明するの
は難しいので、まずはこれ(参考書類のコピー)を見て描いてお持ちください」ということで
した。その際、画像1のような定規でチェックするということでしたので、筆者はさっそくこの
定規(「三角スケール」1000円弱)を購入しました(※)。そして、購入した書籍『自分で登
記をする会1』に掲載されている内容を参考に、まずは図面を描いて窓口で見てもらう、という
やり方をすることに決めました。
※三角スケールではなくて、縮尺目盛が付いている三角定規でも図面は描けます。
■図面作成のステップ(筆者の場合のやり方。ほかにもやり方はあると思います)
  1.書類のフォーマットを用意 →Web上にあがっているひな形を利用
  2.各階平面図(左半分)を描く →平面図を1/250にコピー、まずは鉛筆で写す
                  求積表は設計図に同様の記載があり転記
  3.建物図面(右半分)を描く  →「公図」を1/500にコピー、まずは鉛筆で写す
                  仕上げに清書する →0.2mm以下の細線を書けるペンで
清書
この作業を一度行い、三角スケールでチェック。大体OK? という完成度に仕上げて窓口へ相談
に行きました。担当者の方いわく、「各階平面図のほうがほんの少し大きいけど、許容範囲で
す」とのこと。やったー!! これで無事、図面完成です。
手間だけど、自分でやって得られるもの。それは10万円と達成感と…
図面を描き終えて、その他の書類もすべて用意し、窓口に申請に行きました。その後、法務局
の方が自宅を確認しに来て、その二日後には無事、登記完了となりました。
結局どれくらいの手間がかかったのか、振り返ってみます。
期間としては、4月の中旬から5月の中旬まで4週間弱。法務局の窓口へ行ったり、自宅チェック
の立ち会いで平日に1~2時間ほど時間をつくる必要があったのが計5回。その他、書籍を読んだ
り、図面を描いたり、その他の書類を用意したりというのが何時間か。そして、かかったお金
は、法務局への交通費や書籍の購入などを合計して約5000円ほど。
筆者はすべて窓口まで赴きましたが、郵送でやりとりすることも可能なので、4回も行かずに1
回か2回ですませる、写真を添付することで家の立ち会いがないという場合もあるようです。ま
た、平日に動ける家族がいれば、代理人として窓口での手続きを進めてもらうことも可能です

とはいえ、手間といえば手間です。でも、すごく難しかったか? と言われれば、「そうでもな
い」という答えになります。面倒な確定申告を終わらせた、みたいな爽快な気分も! 確定申告
はとてもやっかいですが、頑張れば素人でもできる、それに近い気がします。
筆者が相談した法務局の窓口の方に、この「建物表題登記」を自分でする人がどれくらいいる
か聞いてみたところ、1カ月で数人ということでした。少ないといえば少ないですが、でも「数
人はいるのか」とも思いました。担当の方も「ご自身で頑張ればできないことではないので、
チャレンジするのはよいことだと思います」とおっしゃっていました。
建物表題登記は図面を描く必要があったり、抵当権設定登記は融資が関係するため銀行指定の
司法書士が行うことが多いなど、自分でやりたいといっても難易度が高いケースもあります。
現実的にやれる・やれないは個人の状況によって違うものの、「登記はプロにお願いするもの
」と頭から決めてかかるのではなく、自分でもできるということはぜひ知っておいていただき
たいと思います。「所有権保存登記」「住所変更登記」「滅失登記」などハードルが低い登記
もあります。
興味を持った方、登記の機会がある方は、どんな登記なのか確認してチャレンジしてみるのも
よいのではないでしょうか。金銭的メリット以外にも、登記という作業を通して、それがどん
な意味をもつのかということを自分自身で理解することにもつながります。そして、何事もチ
ャレンジすればできるんだ、という何とも言えない達成感も味わえますよ!

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17 出る? 存在を消す? 予定のない「ピンポーン」どうしてる? 読売新聞 2016/7/7
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ネット通販の注文も友達との約束もしていないのに、突然「ピンポーン」とチャイムが鳴るこ
とってありますよね。筆者は予定のない「ピンポーン」があったとき、息を殺して相手が去る
のを待つか、忍び足でドアスコープから外を確認する(たぶん相手にはばれてる)のですが、世
のみなさんはどうしているのでしょうか?全国の賃貸ひとり暮らしをしている300名にアンケー
トを実施しました。
“予定のないピンポーン”の主の正体はやっぱり「集金」と「勧誘」が多い
まず、予定のないピンポーンの正体はなんだったのでしょうか。

Q.今まで経験した予定のない“ピンポ~ン”の用件はなんでしたか。(複数回答)
1位 テレビの受信料の集金(57.3%)
2位 新聞の勧誘(51.0%)
3位 宗教の勧誘(47.0%)
4位 宅配・郵便業者(43.0%)
5位 国勢調査(20.3%)
6位 インターネットの勧誘(18.0%)
7位 同じ物件に引越してきた人からのあいさつ(13.7%)
8位 管理人さんや大家さん(11.0%)
9位 同じ物件に住む人からの苦情(7.7%)
10位 その他(4.7%)

「テレビの受信料の集金」、「新聞の勧誘」、「宗教の勧誘」と、あまりうれしくない用件が
上位3位を占める結果に。筆者もどれも経験があります。予定のないピンポンは「集金」か「勧
誘」と思ってよさそうです。
4位の「宅配・郵便業者」も結構ありますよね。実家からの支援物資だと、とてもうれしい“予
定のないピンポン”になります。
意外と多いのが、8位の「管理人さんや大家さん」、「同じ物件に住む人からの苦情」。どちら
も身に覚えがなかった場合は戸惑ってしまいそうです。
インターフォンのある・なしで“予定のないピンポン”への対応が全然違う
そんな“予定のないピンポーン”にどう対応するかも聞いてみました。

Q.あなたが一人で部屋にいるときに、(予定のない)玄関チャイムまたはインターフォンが鳴っ
た場合どうしていますか?(単一回答)
●部屋にインターフォンがある人(N:215)
1位 インターフォンで用事を確認する(60.9%)
2位 のぞき窓を確認したうえで出る/出ないを決める(12.6%)
3位 出ない(存在を消して居留守を使う)(12.1%)
4位 ドアチェーンをかけたまま玄関を少しあけて用事を確認する(6.0%)
5位 出ない(存在は消さない、堂々と居留守を使う)(5.1%)
6位 その他(3.3%)

●部屋にインターフォンがない人(チャイムしかない) (N:85)
1位 のぞき窓を確認したうえで出る/出ないを決める(44.7%)
2位 出ない(存在を消して居留守を使う)(30.6%)
3位 出ない(存在は消さない、堂々と居留守を使う)(9.4%)
4位 ドアチェーンをかけたまま玄関を少しあけて用事を確認する(8.2%)
5位 その他(7.1%)

部屋にインターフォンがある人は60.9%も「インターフォンで用事を確認する」と回答。対し
てチャイムしかない人は「のぞき窓を確認したうえで出る/出ないを決める」が44.7%と、相
手を確認してから対応する人が一番多いという結果に。
インターフォンは相手と直接顔を合わせなくて済むので、相手が不必要な勧誘などであったと
しても断りやすいですもんね。この差は納得です。
また、居留守を使ったことがある人に居留守エピソードを聞いてみると…
「シャワーを浴びようと全裸になった途端にチャイムがなったので居留守を使った」(40代・男
性)
「着替えるのが面倒だったから」(30代・女性)
「(ピンポンが) なった瞬間にテレビを消した」(40代・男性)
「休日の朝にピンポンとなり、誰もくる予定がなかったので寝ていたくて寝ていたら 親だった
」(30代・男性)
などの、あるある~!(ピンポンの主さんすみません)というものが多かったですが、なかには
「ばれないように、居留守というよりも最初から存在感を消して生活している。宅配便はあら
かじめ時間指定している」(20代・女性)
と、少くらい存在感出しても大丈夫だよ…!というコメントや
「基本、来る予定がない訪問は出ないことにしているが、夏の暑い日に窓から新聞の勧誘に捕
まり断るのに時間がかかった」(30代・女性)
「いるのは分かっていると手紙をドアに差し込まれた」(30代・男性)
「明らかに心当たりがないのに、宅配便ですーって声がした。 居留守を使ったところ、不在票
も無かったので、開けなくて正解だった」(30代・男性)
「夜中の2時に知らない人が3日連続できた。映像が見れるので見ると缶ビールを持った酔っ払
いだった」(40代・男性)
なんて怖いエピソードも。自分の身を守るためにも居留守が必要な場合もありますよね。
「予定のないピンポーン」への対応に正解はありませんが、まずはピンポンの主の“正体”を
確認したほうがいいことは間違いなさそうです。

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18 ドローン測量効率よく 大林組 2016/7/13 日経産業新聞
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 大林組は土木現場の空中写真測量で自社手法の精度を確認した。ドローン(小型無人飛行機
)を活用した測量で、地表の基準点の置き方などに独自のノウハウを盛り込むことで、国土交
通省が今春に定めた基準に基づく手法と同等の精度を確保した。国交省の手法よりも簡易で生
産性が高いため、今後、基準の改定などを国に求めていく考えだ。

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19 三井不動産、東京・大手町にフォーシーズンズ誘致 2016/7/13 日経産業新聞
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 三井不動産は12日、東京・大手町で建設を進めている再開発ビルに高級ホテル「フォーシー
ズンズホテル」を誘致すると発表した。約190の客室を設けるほか、宴会場やスパ、プールやフ
ィットネスジムなどを備える。2020年春の開業を目指す。
 再開発ビルは三井物産と共同で進めている。地上39階建ての再開発ビルのうち、ホテルが入
居するフロアは3階と34~39階部分。

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20 オフィス空室率、3カ月ぶり上昇 6月末の都心5区 2016/7/8 日経産業新聞
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 オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が7日発表した6月末の都心5区(千代田、中
央、港、新宿、渋谷)の空室率は4.07%と前月に比べ0.02ポイント上がった。上昇は3カ月ぶり
。ヤフーが本社機能を港区から千代田区に順次移しており、港区に大量の空室が出たことが響
いた。
 空室率は上がったが、需給均衡の目安となる5%を12カ月連続で下回った。割安の物件を中心
に「需要は底堅い」(三幸エステートの今関豊和チーフアナリスト)という。大阪市中心部は6
.36%と0.01ポイント上昇、名古屋市中心部は6.89%と0.16ポイント下がった。

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21 融雪機能付き発電システム、太陽光パネルの長州産業 2016/7/7 日経産業新聞
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 太陽光パネルを製造する長州産業(山口県山陽小野田市)は、家庭用の太陽光パネルに雪を
溶かす融雪機能を付けたシステムを開発した。パネルに雪が積もると発電できなくなるため、
北海道や東北など降雪地域ではパネルの普及が他地域よりも進んでいなかった。9月に発売し
、初年度1000件の受注を目指す。

2016-07-16 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.641  2016/6/30~2016/7/06

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.641   2016/6/30~2016/7/06
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【日本経済新聞】
1    目安は月3万円 戸建て住宅でも「修繕積立金」
2    横浜の傾斜マンション、9月に建て替え決議集会
3    神奈川県内の路線価、3年連続上昇 県南部では下落や横ばい
4    都内の路線価、オフィス需要がけん引 銀座・新宿など大幅上昇
5    路線価上昇、繁華街で顕著 近畿8年ぶり
6    住宅着工、5月9.8%増 5カ月連続プラス
7    傾斜マンション「震度5強で損傷の恐れ」 横浜市に報告
【朝日新聞】
8    フラット35利用者、5年ぶりに年齢低下
9    第8回ホームインスペクター試験、受付開始 NPO日本ホームインスペクターズ協会
10    マンション管理法令集の改訂版を販売開始 マン管センター
11    鑑定評価、証券化対応で認定制度 投資市場拡大に応える 国交省
12    2016年路線価 全国平均が8年ぶり上昇
13    第1回「HOME’S住まいの川柳」を公募 テーマは「住まいの怖い話」
14    フラット35金利、1%切る水準に突入
15    5月・首都圏、新築戸建て成約価格 7カ月連続上昇
16    基礎杭問題、再発防止で中間まとめ 受発注者間協議の指針 国交省が近く策定
17    前月比下落地域が24から14に減少 5月中古マンション価格天気図 東京カンテイ
【読売新聞】
18    定年退職後の生活、夫婦関係は悪化?満足度は?
19    家賃をダブルで払うことも? 「2カ月前退去通知」の盲点
20    「主夫の友」のみなさんに聞いた 家事がしやすい理想の住まいとは
21    【速報】2016年分路線価を発表。全国の平均値が8年ぶりに上昇
22    日本一厳しい!? 芦屋市では屋上広告が全面禁止に
23    60代・70代に聞いた! 定年後の生活、不安と楽しみは?
24    60代・70代に聞いた!定年後の「住まい」はどう考える?

【日経産業新聞】
25    ウェブで暮らし総合支援 中部電の「カテエネ」

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1    目安は月3万円 戸建て住宅でも「修繕積立金」    2016/7/6  日本経済新聞
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不動産コンサルタント 田中歩
マンションを買うと管理費と修繕積立金が、車を持っていれば駐車場使用料がかかります。
一方、戸建て住宅の場合はこれらの費用はかかりません。マンションの管理費は毎月1万~2
万円、修繕積立金にしても同じくらいかかりますから、管理費と修繕積立金で毎月2万~3万
円かかるわけです。
戸建て住宅の管理は自分で掃除道具を購入して自ら掃除するという点で、コストゼロではあ
りませんが、実質的な支出は伴わないと考えていいでしょう。修繕についても気にしなければ
しなくても済むわけですから、戸建てのほうが「コストがかからなくてよい」ということをお
っしゃる方が多いのもうなずけます。
戸建て住宅では管理費と駐車場使用料はかからないと考えてもよさそうです。しかし、修繕
積立金は必要ないと思っていていいのかというと、そうではないと筆者は考えています。
修繕を一切しないで保有し続けていると、修繕をこまめにした場合に比べて、間違いなく建
物の劣化速度は早まるでしょう。また、どうにもならない状態になってから慌てて修繕すると
その費用はこまめに修繕している場合に比べて膨らむことになるでしょう。
私たちの体と同様、定期的に検診をして早期に問題を発見できれば、軽い処置で治癒するけ
れど、放置していると取り返しのつかないことになるということと同じだと思います。
いやいや、それなら、建て替えたほうが安いのではないか。そんなご意見もあるでしょう。
確かに、こまめに修繕するコストの合計が、新築に建て替える際の費用と変わらないのであ
れば、そのほうがよいかもしれませんね。しかし、実際のところはどうなのでしょうか?
小松幸雄氏と遠藤和義氏の論文「戸建住宅のライフサイクルコストの推計(日本建築学会計
画系論文集第534号2000年8月)」によると、一般的な規模の木造戸建住宅を30年間修繕して使
って建て替えた場合と、60年間修繕して使った場合を比較すると、「3590万円×2回(30年間
のライフサイクルコストの2倍)-5400万円(60年間のライフサイクルコスト)」となり、後
者のほうが約1780万円節約できると結論付けています。
木造住宅は20年程度で価値がゼロになるといわれていますので、例えば20年間一切修繕をせ
ずに建て替える場合と60年間修繕をしながら利用する場合を比べると、前者は少なくとも6525
万円(新築費用1663万円×3回+60年間の光熱・水道費1536万円)かかりますので、60年間修
繕しながら使ったほうが、1120万円程度節約可能という結果になります。
この試算では一般的な約100平方メートルの木造在来工法住宅をベースにしていますが、その
リフォーム費用を見ると30年で約1000万円、つまり月額3万円程度の修繕積み立てをしながら
適宜修繕していけば、一定の価値を保ちながら長く住宅を使うことができるという意味で、戸
建て住宅を買う方には参考にしていただきたいと思います。
もし、こうして維持管理された建物がきちんと評価される仕組みが将来できあがれば、維持
管理されていない建物よりも高く売れるかもしれませんし、売却しなくても価値ある建物であ
れば家を担保にお金を借りる、いわゆるリバースモーゲージで、老後生活にゆとりをもたらす
ことも可能になるでしょう。
国土交通省は今年3月に閣議決定された新たな「住生活基本計画」の中で、適切な維持管理
やリフォームを実施することにより、価値が落ちず、その魅力が評価されるような中古住宅が
流通する市場をつくることを目標に掲げました。住宅が資産として次の世代に承継される新し
い流れを創出するとともに、リフォーム投資を拡大し、住み替え需要を喚起することによって
、多様な居住ニーズに対応し、人口減少時代の住宅市場の新たなけん引力を創出するとしてい
ます。
そのための施策として(1)建物状況調査(インスペクション)や住宅履歴情報等(住まい
の維持修繕などの履歴情報)を活用した消費者への情報提供の充実(2)既存住宅の価値向上
を反映した評価方法の普及・定着(3)住宅を担保とした資金調達を行える住宅金融市場の整
備・育成――などを挙げています。
簡単にいえば、住まいのコンディションをホームインスペクションなどでチェックし、これ
を踏まえて修繕した記録をきちんと残していくことで住まいの価値を維持するとともに、こう
した建物の価値を適正に評価できる方法を確立して、住宅ローンやリバースモーゲージに生か
していこうということなのです。
戸建て住宅だからといって、修繕を一切しないという選択はありえない時代がもうそこまで
来ているといってよいかもしれませんね。
田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動
産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務
に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインス
ペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年1
1月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサ
ルティング事業の企画運営を担う。
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2    横浜の傾斜マンション、9月に建て替え決議集会    2016/7/4 日本経済新聞
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横浜市都筑区の大型マンションが傾いている問題で、同マンションの管理組合は4日、全4棟
の建て替えを正式に決める決議集会を9月19日に開くことを明らかにした。
管理組合は6月、住民の意向を確認するアンケートを実施。販売元の三井不動産レジデンシャ
ルに売却済みの住戸を除いた全644戸中、629戸(97.6%)が全棟建て替えに賛成した。現時点
で全棟建て替え決議をせず、調査継続や補修などを望む声は12戸にとどまった。
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3    神奈川県内の路線価、3年連続上昇 県南部では下落や横ばい    2016/7/2 日本経済新

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東京国税局が1日発表した神奈川県内の2016年分の標準宅地の路線価(1月1日時点)は、平均
で前年比0.5%上昇した。上昇は3年連続。県内18税務署の最高路線価は14地点で上昇し、横ば
いは4地点、下落は2年連続ゼロだった。川崎、横浜を中心に都市部で地価上昇が続く一方、県
南部では下落も目立ち、県内の二極化傾向が強まっている。
税務署別の最高路線価で上昇率が最も大きかったのは、川崎駅東口広場通りの12.9%で、5年
連続で上昇率トップだった。東京国税局管内では7番目に上昇率が高かった。
路線価が上昇したのは、川崎駅西口に日本最大級の売上高を計上するショッピングモール「
ラゾーナ川崎プラザ」などが進出し、東口の再開発期待が高まったことが大きい。昨年5月には
東口唯一の百貨店だった「さいか屋川崎店」が閉店したが、川崎市が東口に新たな商業施設や
オフィスビルを誘致する都市計画を策定する方針を決めたことも影響したようだ。
川崎駅の東西を結ぶ自由通路や新改札の設置工事が進み、東口では2つの商店街連合会が1つ
にまとまった。地下の繁華街「川崎アゼリア」が全面改装するなど、西口に集まっていた買い
物客を引き戻す動きも始まっている。
上昇率2位は横浜市の横浜駅西口バスターミナル前通りの9.5%。路線価は1平方メートル当た
り781万円と、38年連続で県内トップだった。同駅西口では東日本旅客鉄道(JR東日本)が地
上26階建ての商業・オフィスビルに着工しており、20年の開業を予定するなど周辺で再開発が
進んでいる。
横浜市内の7税務署の最高路線価はすべて上昇した。オフィスビル仲介の三鬼商事(東京・中
央)横浜支店によると、横浜駅、みなとみらい21地区など横浜ビジネス地区のオフィス賃料は5
月まで8カ月連続で増加しており「賃料の伸びが安定してきた」(同支店)という。オフィス空
室率も低下傾向で、ビジネス需要が路線価を押し上げている。
川崎、横浜以外では海老名駅東口駅前通りが4.4%上昇で、昨年の1.5%上昇からの上げ幅が
拡大した。海老名駅周辺では小田急電鉄が25年度まで、分譲マンションやオフィスビル、商業
施設を合わせた大規模な再開発を進める。同市内では人口流入を見込んで不動産投資が活発に
なっており、路線価の上昇につながった。
一方、県中央や南部では路線価の上昇鈍化や下落の動きもみられる。横須賀、平塚、小田原
、厚木の4税務署の最高路線価は昨年から横ばいだった。横浜以南を地盤とする不動産・住宅建
築の三春情報センター(横浜市)によると「横須賀市など南部では地価の下落に歯止めがかか
っていない」といい「利便性の高い都市部に住居を移動する傾向は続く」と予想している。
浜銀総合研究所の森翔太郎研究員は「人口減が進む地域は共通して路線価の下落傾向が強ま
っている」と指摘。都市部でも「再開発が一段落するタイミングで上昇ペースは鈍化する」と
みている。当面は県内地価の二極化傾向が続きそうだ。
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4    都内の路線価、オフィス需要がけん引 銀座・新宿など大幅上昇    2016/7/2 日本経済
新聞
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東京国税局が1日発表した東京都内の2016年分の路線価(1月1日時点)は住宅、商業、工業地
を含む標準宅地の平均価格(1平方メートル当たり)が前年より2.9%上昇した。3年連続のプラ
スで伸び率も前年の2.1%を上回った。堅調なオフィス需要や訪日外国人客の増加に支えられ、
銀座や新宿など都心部では大きく上昇した。
都内の税務署管内ごとの最高路線価は48地点のうち47地点で上昇した。40地点で昨年の上昇
率を上回り、5%以上のプラス地点が昨年の20から31に増えた。横ばいは日野税務署管内の1カ
所で、下落は3年連続でゼロだった。
都心部を中心にオフィス需要は旺盛だ。3月に完成した「住友不動産新宿ガーデンタワー」や
4月完成の三菱地所の「大手町フィナンシャルシティグランキューブ」はほぼ満室で開業した。
仲介大手の三幸エステート(東京・中央)の今関豊和チーフアナリストは「企業の都心回帰
の動きもあり、渋谷や大手町、日本橋などを中心に都心部ではオフィス需要が底堅い」と分析
する。住友商事は18年、本社を中央区晴海から大手町に移す計画だ。
都内で最も路線価が高かったのは中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」で1平方メートル当た
り3200万円で、上昇率も都内で最も高い18.7%だった。31年連続で全国最高路線価となった。
銀座では訪日客の急増などに対応した商業施設の開発が相次ぐ。東急不動産は3月、大型免税
店や観光案内所を備えたエリア最大級の商業施設「東急プラザ銀座」を開業。J・フロントリ
テイリングや森ビルなどは17年、松坂屋銀座店の跡地に大型商業施設を開業する計画だ。
都心では宿泊施設の新設ラッシュも続く。星野リゾート(長野県軽井沢町)は20日、大手町
に日本旅館「星のや東京」を開業。27日には西武ホールディングスが旧赤坂プリンスホテル跡
地に開発した「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」が営業を始める。欧米やアジアの富裕
層の需要を見込み、1室1泊あたりの宿泊料金は6万円からで、最高級の部屋は59万円に設定した

都心以外では主要駅前の再開発が地価を押し上げるケースが目立つ。世田谷区玉川2丁目の「
玉川通り」は、上昇率が昨年の4.0%から10.4%に。東京急行電鉄が二子玉川駅近くに昨年、複
合施設「二子玉川ライズ」を全面開業した効果とみられる。
高級マンションの開発も活発で、東京建物が17年12月に完成予定の「ブリリアタワーズ目黒
」は、平均価格が1億円を超える高級物件だが、受け付け開始から約4カ月で全661戸を完売した

都内の路線価は3年連続で上昇したが、足元では変調の兆しも見られる。今関チーフアナリス
トは「オフィス賃料の上昇率はピークに近づいている」とみる。18、19年に完成するビルが多
く、供給過多になる懸念があるほか、英国のEU離脱決定に伴う円高などで、景気の不透明感
が強まっているためだ。
不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)の井出武・上席主任研究員も「マンション需
要は曲がり角に来ている。今年に入り高額物件の売れ行きが鈍り始めているようだ」と話して
いる。
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5    路線価上昇、繁華街で顕著 近畿8年ぶり    2016/7/2 日本経済新聞
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国税庁が1日発表した2016年分の路線価(1月1日時点)で、近畿2府4県の標準宅地は平均で0.
2%の上昇と8年ぶりにプラスに転じた。京都、大阪府の上昇率が15年より拡大。兵庫、奈良、
和歌山県は下落が続いているものの、下落率は縮小した。インバウンド(訪日外国人)急増に
よる商業用地の収益性向上などが反映された。
標準宅地は住宅地、商業地、工業地などが対象。税務署別の最高路線価は、大阪市北区角田
町の御堂筋(阪急百貨店うめだ本店前)が1平方メートル1016万円で最も高く、33年連続の1位
だった。
税務署別の最高路線価地点の上昇率ランキング(15年比)は、1位が戎橋北詰付近の同市中央
区心斎橋筋2丁目の心斎橋筋(39.6%)、2位が阪急百うめだ本店前。3位は祇園に近い南座前の
京都市東山区四条通大和大路西入中之町(21.6%)。訪日客の急増などで商業用地として評価
が上がったとみられる。
ただし16年1月以降は円高や中国の関税強化で訪日客の消費の伸びが鈍り、先行きは不透明だ
。不動産鑑定士の真里谷和美氏は「商業施設の売上高が減ると賃料も下がる場合が多い。長期
で賃料が下がれば地価にも影響が出る」とみる。さらに「円高の影響がどこまで地価に反映さ
れるかも注視している」という。
京都府で最高路線価が上昇したのは主に京都市内だ。ホテルとマンションの需要が地価を押
し上げた。観光客の増加でホテルの宿泊率が平均90%を超え、不足感が出ている。四条河原町
では高島屋が用地を取得して店舗を拡大するなど、商業ビルの需要も回復傾向にある。
兵庫県は県全体では下落したが、神戸市や阪神間は回復傾向にある。神戸市中央区三宮1丁目
の三宮センター街は12.9%上昇した。3年連続の上昇で上昇率が2桁になったのは8年ぶりだ。
同市は三宮周辺の再開発構想を進めており、阪急電鉄と西日本旅客鉄道(JR西日本)が駅
ビルを建て替える。不動産鑑定士の小林照幸氏は「再開発の動きを織り込んで価格が形成され
ている」と説明した。
奈良県の路線価は8年連続で下落した。人口減少などを背景に県南部の市町村で大幅に下落し
たことが響いた。しかし県北部は奈良市を中心に訪日客の伸びや個人消費の増加で上昇。この
結果、県全体の下落率は0.5%となり、15年より0.1ポイント改善した。
南都経済研究所の嶌川安雄理事長は「県東部と南部の人口減少が路線価を押し下げている。
道路網を整備し、工場誘致を進めて雇用を確保するしかない」と話す。
和歌山県は継続調査の3891地点のうち295地点で上昇し、標準宅地の平均も下落率が縮小した
。滋賀県は標準宅地の平均が15年は14年比で横ばいだったが、県北部などの住宅地の需要が減
り、16年は下落に転じた。
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6    住宅着工、5月9.8%増 5カ月連続プラス    2016/6/30 日本経済新聞
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国土交通省が30日発表した5月の新設住宅着工戸数は前年同月比9.8%増の7万8728戸だった。
持ち家、貸家、分譲住宅のいずれも増加し、総戸数は5カ月連続のプラスになった。国交省は「
持ち直しの傾向が続いている」とみている。
種類別では持ち家は4.3%増、貸家は15.0%増、分譲住宅は7.9%増だった。貸家は相続税対
策としてアパートを建てる動きが続いている。分譲住宅のうち、マンションは0.8%減ったが、
戸建て住宅は18.0%増えた。地域別の総戸数をみると、首都圏は12.0%増、中部圏は0.9%増、
近畿圏は2.6%増だった。
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7    傾斜マンション「震度5強で損傷の恐れ」 横浜市に報告    2016/6/30 日本経済新聞
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横浜市の大型マンションが傾いている問題で、販売元の三井不動産レジデンシャルと施工元
請けの三井住友建設は30日、傾いた棟が建築基準法の耐震基準に適合しているかなどを検証し
た結果を横浜市に提出した。両社は「震度5強程度で一部部材が損傷する可能性がある」と報告
。市は今後、提出資料をもとに違法性の有無を判断する。
建築基準法は震度5強程度の地震で、建物がほとんど損傷しないことを求めている。市による
と、両社は傾いた棟について、杭(くい)が強固な地盤(支持層)に届いていない影響で建物
の強度が不足し、複数の梁(はり)や柱にひびが生じる可能性があるとした。ただ、市は「倒
壊の恐れはなく、住民の緊急避難が必要なケースではない」としている。
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8    フラット35利用者、5年ぶりに年齢低下    2016/7/5  朝日新聞
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住宅金融支援機構はこのほど、同機構が提供する長期固定型住宅ローン「フラット35」の201
5年度利用者調査を公表した。
2015年度の平均年齢は39.8歳となり、2010年度以来5年ぶりに低下した。2010年度下半期の37
.8歳以来上昇を続け、2014年度は40.4歳と調査開始以来最高となっていたが、今回の調査で再
び30歳代に低下した。
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9    第8回ホームインスペクター試験、受付開始 NPO日本ホームインスペクターズ協会    20
16/7/5  朝日新聞
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NPO法人日本ホームインスペクターズ協会はこのほど、第8回公認ホームインスペクター資格
試験の受験申し込みの受け付けを開始した。申し込み期限は9月30日。
試験日時は2016年11月13日の午後1時~2時30分。東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、
福岡の会場で実施する。受験料は1万4000円(税込み)。10人以上の団体で申し込む場合は1人1万
3300円(同)。
申し込みは同協会ホームページ(http://www.jshi.org)で受け付ける。申込書の郵送を希望す
る場合は、電話03(6403)7828まで。
昨年の試験は1191人が受験し、372人が合格した。合格率は
31.2%。
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10    マンション管理法令集の改訂版を販売開始 マン管センター    2016/7/5  朝日新聞
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マンション管理センターはこのほど、「マンション管理基本法令集」改訂版の販売を開始し
た。
3月に改正された「マンション標準管理規約及び同コメント」や「マンションの管理の適正化
に関する指針」を踏まえて、内容を変更・追加した。
販売は同センターの直販のみ。価格は税込みで1600円。送料は93円。同センター会員は割引
価格1440円で購入することができる。問い合わせ先は、同センター出版部、電話03(3222)1535
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11    鑑定評価、証券化対応で認定制度 投資市場拡大に応える 国交省    2016/7/4  朝日
新聞
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国土交通省は、証券化対象不動産を評価する不動産鑑定士の認定制度を創設する。
国交省は3月、「2020年ごろにリートの資産総額を約30兆円に倍増」させる目標を掲げた。達
成に向けては、証券化不動産の評価能力を有する鑑定士の育成・確保が必要。そこで専門能力
を体系的に習得する研修プログラムと、それを修了した鑑定士を認定する制度を設ける。制度
全般の運営は、日本不動産鑑定士協会連合会が担う。
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12    2016年路線価 全国平均が8年ぶり上昇    2016/7/1  朝日新聞
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国税庁は7月1日、相続税や贈与税の税額算定時の基準となる路線価(2016年分)を公表した。
全国平均は前年比プラス0.2%で、8年ぶりに上昇した。上昇した都道府県の数は、前年比プラ
ス4の14。北海道、広島県、福岡県、熊本県がマイナスまたは横ばいからプラスに転じた。前年
にプラスだった都府県も、おおむね上昇幅が拡大している。
都道府県県庁所在都市で最高路線価が上昇したのは、前年比プラス4の25都市。このうち、上
昇率が5%以上だった都市が15に上った。横ばいは17都市、下落したのは5都市のみだった。なお
国税庁によると、下落したのが5都市のみだったのは1992年以来。路線価が上昇局面にあった20
08年も、下落した都市は12に上っていた。
路線価が最も高かったのは、31年連続となる「東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り」、通称
「鳩居堂」前。1平方メートル当たり3200万円(前年比18.7%上昇)だった。
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13    第1回「HOME’S住まいの川柳」を公募 テーマは「住まいの怖い話」    2016/7/1  朝日
新聞
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不動産・住宅情報サイト「HOME’S」を運営するネクストはこのほど、「HOME’S住まいの川柳
」コンテストの一般公募を開始した。今回が第1回目。
住まいに関連した様々な経験を、五・七・五の川柳で投稿してもらう企画。今回のテーマは
「住まいの怖い話」。金縛り、害虫被害、近所トラブルなど住まいにおける怖い体験を題材に
した川柳を募集する。
応募作品の中から、最優秀賞1作品にギフト券10万円分とオリジナルトロフィーを、入選10作
品にギフト券1万円分とオリジナルトロフィーをそれぞれ贈る。締め切りは8月15日。応募はハ
ガキかWebで受け付ける。詳細は「HOME’S住まいの川柳 特設ページ」(http://box.homes.co.j
p/campaign/senryu01/)を参照。
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14    フラット35金利、1%切る水準に突入    2016/7/1  朝日新聞
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住宅金融支援機構が提供する長期固定型住宅ローン「フラット35」の金利(返済期間21年以上
35年以下、融資率9割以下、最頻値)が、1%台を切る水準に突入した。7月の適用金利は前月を0.
17ポイント下回る0.93%となり、2カ月ぶりに前月を下回った。
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15    5月・首都圏、新築戸建て成約価格 7カ月連続上昇    2016/6/30 朝日新聞
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アットホームの調査によると、5月の首都圏における新築戸建て住宅の平均成約価格は3435万
円(前年同月比2.2%上昇)で、7カ月連続で上昇した。千葉県を除く全エリアで上昇している。ま
た、前月比でも3カ月連続で上昇となった。東京23区の平均価格は4877万円(前年同月比7.6%上
昇)で7カ月連続上昇。埼玉県は同6カ月連続上昇。また、神奈川県は同11カ月連続上昇となった
が、千葉県では同13カ月ぶりに下落に転じた。
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16    基礎杭問題、再発防止で中間まとめ 受発注者間協議の指針 国交省が近く策定    201
6/6/30 朝日新聞
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国土交通省は横浜市の分譲マンションにおける基礎杭工事問題を受けて、同様の問題の再発
防止策を講じる。このほど、中央建設業審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会第7回
基本問題小委員会の中間とりまとめを策定。受発注者間の請負契約を適正化するための指針を
策定することなどを盛り込んだ。
指針では工事の品質確保のため、工事請負契約の締結前に受発注者間で協議しておくことが
必要な事柄などを示す。
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17    前月比下落地域が24から14に減少 5月中古マンション価格天気図 東京カンテイ    20
16/6/30 朝日新聞
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東京カンテイは6月30日、5月の中古マンション価格天気図(70平方メートル換算、売り希望価
格)をまとめた。5月は首都圏と中部圏で引き続き好調を維持した。4月は下落が増加していた地
方圏の価格も今月は落ち着き、価格下落に一服感が出ている。
「晴れ」は13地域を維持し、依然として多くなっているほか、価格が前月比下落となった地
域が24から14地域に減少。天気マークは現状維持が多くなっている。
この調査は、全国の月別の中古マンション流通価格を都道府県別に集計した上で、直近の価
格動向を「天気図」という形で示したもの。
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18    定年退職後の生活、夫婦関係は悪化?満足度は?    2016/7/5  読売新聞
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60代のメインイベント、定年退職。その後は、仕事に縛られない自由な生活が始まります。前
回までは、定年後の住まい、不安と楽しみについてのアンケート結果をお伝えしましたが、今
回は退職後の生活、そして夫婦関係の変化についてです。みなさん、仕事がなくなることでど
んな変化があったのでしょうか。実際に定年退職した60代、70代の男女にアンケートを行った
結果をご紹介します。
趣味に没頭できたり、生活のリズムが規則的になったり……プラスな変化が上位に【画像1】「
趣味に没頭できるようになった」「生活のリズムが規則的になった」などプラスな変化が多い
(SUUMOジャーナル)
まず、定年退職して変化したことは何だったのでしょう。
一番多かった回答は、「趣味に没頭できるようになった」43.0%、次いで「生活のリズムが規
則的になった」が42.0%でした。仕事に縛られず、自由に使える時間が増えたことにより趣味
に没頭できるのは、定年後ならではですよね。2位の「生活のリズムが規則的になった」はちょ
っと意外にも思えますが、仕事で毎日バラバラな時間に帰宅していたのがなくなったり、朝昼
晩ときちんと決まった時間に食事を取るようになったなど、生活のサイクルが安定するのかも
しれません。
次いで、「自由に使えるお金が減った」と「健康的になった(散歩をするなど)」が同率で35.
7%。前者は一定の収入がなくなるため、仕方のないこと。後者は時間ができたことで、今まで
できなかった健康への配慮ができるようになったということでしょう。
以下、「家族との時間が長くなり、関係性が深まった」31.0%が続きます。
定年退職というと、今まで打ち込んでいた仕事が目の前からなくなり解放される一方で、これ
からの生活への不安や、仕事という生きがいを失うことでの喪失感がありそうですが、こうし
てみると、収入面ではマイナスかもしれませんが、生活全体としてはプラスな変化が多いよう
に感じます。
夫婦関係は変わらない人が多いが、旅行や共通の趣味などで仲が良くなった人が2割も【画像2
】約75%が「特に何も変わらない」と回答(SUUMOジャーナル)
一方、夫婦関係はどう変化したかの問いには、7割強が「特に何も変わらない」と答えました。
生活面の変化ではプラスな要素が多くても、夫婦関係に大きく影響はないようです。
ただし、「仲が良くなった」という人も約2割いて、これは「よく話すようになった」、「外食
や旅行に出かける機会が増えた」、「共通の趣味をもった」などが影響している模様。逆に、
「仲が悪くなった」という人は、「顔を合わす時間が増えた」や「一緒にいる時間が長いので
、欠点が見えてしまう」、「貯蓄を妻が使いすぎる」などの理由を挙げていました。
一緒にいる時間が長いと「嫌だな」と思うことも増えますが、一緒に旅行に行ったり、共通の
趣味をもつなど楽しみを共有することでプラスの方向に変えている人も多く、これは定年後で
なくても見習いたいものですね(笑)。
今の暮らしへの満足度は、約6割が80点以上という高い結果に
最後に今の暮らしの満足度を聞いてみました。今回はインターネット調査のモニター登録をし
ている人に聞いているのでバイアスがかかっているともいえますが、なんと100点満点を付けた
人も17人いて、全体の約6割が80点以上の点数を付けているという結果に。定年後の暮らしの満
足度が高いことが分かります。
それぞれコメントは、以下のとおりでした。
□100点
・今が最高(61歳・男性)
・何もかも申し分なく 充実した楽しい日々(68歳・女性)
・いつも明るい妻に感謝です(68歳・男性)
□90~99点
・金銭的にもっと余裕がほしい分だけ、マイナス10(70歳・男性)
・欲をかけば際限がないが、あと10点はこれからの可能性に残しておく(75歳・男性)
・別に不満もなく今が一番幸せだと感じている(75歳・女性)
□80~89点
・楽しく過ごしているが、何か夢中になるようなことを見つけて、より一層楽しくしたい(63
歳・男性)
・残り20点は健康が維持できなかったこと(69歳・男性)
・老後の心配がないとは言えないから(69歳・女性)
□70~79点
・健康に恵まれ、お金の心配もしなくて良いが、孫がいないのが不満(67歳・女性)
・年金もだんだん少なくなり、貯金がだんだん減ってしまっているのでとても不安(70歳・女
性)
・健康と経済的な不安がある(74歳・男性)
□60~69点
・自由であるが、妻に先立たれたので(72歳・男性)
・夫が一日中家にいるのでうっとうしい(67歳・女性)
・好きなことができる半面、ローンの支払い等不安がある(64歳・男性)
□50~59点
・生活満足度は100だが、経済的には0なので(63歳・男性)
目標とか目的意識というものがもてないでいる自分に戸惑っている(66歳・女性)
・可もなく不可もなくといったところ(71歳・男性)
□40~49点
・自由なようで、気遣いが多くなった。夫婦仲の悪くなった要因の一つといえる(71歳・男性

・生活にゆとりがない(62歳・男性)
□30~39点
・健康不安要素が多く、思う存分楽しめない(65歳・男性)
□20~29点
・これからの生活費が不安でしょうがない(65歳・男性)
それぞれ言い分はありますが、「健康面」と「経済面」が満足度に占める割合は大きいようで
す。
今の暮らしの満足度は?(300人中)
100点:17人
90~99点:63人
80~89点:101人
70~79点:57人
60~69点:31人
50~59点:18人
40~49点:7人
30~39点:2人
20~29点:4人
アンケート結果から、今の暮らしにおおむね満足しているシニア層の姿が見えてきました。こ
れから老後を迎える人たちにとっては、とても心強い結果です。また、シニアにとって生活す
る上での不安要素の代表は、健康面と経済面ということも分かりました。
そしてもうひとつ。仕事がなくなったとき、家庭や夫婦関係が生活の満足度を大きく左右する
ようです。「今が最高!」と言える100点満点の老後を目指して、家庭や夫婦関係を充実させる
努力をしてみると、老後だけでなく、あなたの「今」の満足度もアップするかもしれませんね
●調査概要
[定年後の暮らしに関する調査]より
・調査期間:2016年4月26日~2016年4月27日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:定年退職した、全国の60歳以上79歳以下の男女
・有効回答数:300名(男性256名、女性44名)
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19    家賃をダブルで払うことも? 「2カ月前退去通知」の盲点    2016/7/5  読売新聞
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賃貸物件の退居通知。多くは退去希望日から1カ月前の予告と定めているが、稀に2カ月前とい
うケースもある。失念していると退居時に思わぬ痛手を被る「2カ月前退居通知」の落とし穴。
実際に痛手を被った筆者の経験をふまえ、ここに注意を喚起したい。
新旧住居の契約が重複し、家賃をダブルで払うことも……
賃貸物件間の引越しにあたっては、当然ながら旧居を引き払う必要がある。(新居契約のタイ
ミングに合わせ)退居の1カ月前に通知すればいいやとのんきに構えていたところ、実際の規定
は2カ月前だったために新旧住居の契約期間が重複。1カ月分の家賃をダブルで支払うハメにな
った。そんな泣くに泣けない事例もあるようだ。まあ、それは筆者のことなのだが。
改めて旧居の契約書を確認すると、なるほど確かに「解約予告は2カ月前」と記されている。し
かし、どこか釈然としない……。なぜなら、過去10年間で6回転居しているが、これまでの物件
は全て1カ月前通知だったからだ。
こうした「解約予告2カ月前」の物件(以下、2カ月前物件)は、どの程度存在するのだろうか
? 賃貸管理会社ウィルステージの志村晃芳氏に聞いた。
「感覚値ですが、全体の2割程度ではないでしょうか。こうした解約予告にまつわる定めについ
ては契約時に不動産会社から説明されているはずですが、入居時点で退居のことを気にする人
は少ないと思います。ですから、いざ退居の段になって『聞いてない』とトラブルになるケー
スも少なくないですね。なかには理想の新居が見つかった後でそれが発覚し、契約の重複を避
けるために泣く泣く引越しを断念したお客さまもいらっしゃいました」
契約の際には退居告知のタイミングについてもしっかり確認を
もちろん、そもそも契約内容をしっかり把握していればそんな悲劇を招くこともなかった。だ
が、レアケースゆえ、だまし討ちに遭ったようなモヤモヤがどうしてもぬぐえない。今後のた
め、2カ月前物件の傾向などがあればぜひ知っておきたい。
「敷金礼金がかからない『ゼロゼロ物件』や、入居当初の家賃が無料になるフリーレント物件
は特に注意すべきかもしれません。初期費用を軽減し入居しやすい印象を与える一方で、退去
のハードルを上げ、出づらくしている可能性があります。お得なように見せかけ、退居コスト
で相殺するというのは常とう手段のひとつですから。募集時に解約予告期間が表示されている
物件は少ないので注意が必要です」(志村氏)
なお、「聞いてない」とゴネたところで、訴えが認められる例はほぼないという。
「“恩情”が出ることは稀ですね。大手の場合、融通がききにくいのでまず難しいでしょう。
地場の不動産会社が扱っている物件なら、時期によって臨機応変に1カ月分ディスカウントして
くれるかもしれませんが……」(同)
ちなみに筆者の場合、新居も「2カ月前物件」だった。志村さんのいう2割のケースにたまたま
当たったのか、それともこうした物件が増えているのか……。
いずれにせよ、契約の際には退居告知のタイミングについてもしっかり確認しておいたほうが
よさそうだ。
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20    「主夫の友」のみなさんに聞いた 家事がしやすい理想の住まいとは    2016/7/4  読売
新聞
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「秘密結社主夫の友」をご存じだろうか。秘密結社とつくと、何やらあやしげな雰囲気だが、
その正体はというと「主体的に家事・育児をする夫」たちのグループだ。主夫が主体的に家事
/育児をするとき、その活動場所である「住まい」に、どんな不満や不便があるのだろうか。
家事分担の方法や主夫目線での「理想の住まい」とあわせて聞いてみた。
シンクの高さから動線まで。主夫が見ると家はカイゼンの余地だらけ
先日、都内某所で開かれた、「秘密結社主夫の友」の定例ミーティングに参加した筆者。そも
そもこの「秘密結社主夫の友」は、日本ではまだまだ少数派の「主夫」を増やし、もっと男女
ともに生きやすい社会&家庭を、というのが活動目的だ。ただ、主夫といっても、専業主夫は
お1人だけで、あとは兼業主夫。つまり、それぞれ仕事をしながら、家事を主体的に行う「ワー
パパ」のみなさんというわけ。まずは、現在の住まいへの不満点などを聞いてみた。
「地味にキツイのが、シンクの高さ。女性が使いやすい高さになっているから、お皿洗いをす
るときは、腰が痛い」という男性ならではのものから、
「生活動線が考えられていないので、買い物してきた荷物を運び込むのが大変」という男女と
もに感じる不便さもあるよう。さらに
家を借りるときや買うとき、建てる際にも、不動産担当者が「住まいの中のことは奥様に」と
女性にばかり聞いてしまい、男性の意見が反映されないという点を指摘。
「それで妻の意見が色濃く反映された家になってしまい、特にキッチンがママの聖域化してし
まう」ことが、「男性を家事、ひいては家そのものから遠ざけてしまう」と話す。
「女性が家事をする前提になっているので、モノの収納・ルールを考えるのが女性の役割にな
っている。でも、収納や片付けは三次元的な要素が強く、実は男性のほうが得意かもしれない
そうした二人三脚の要素を抜きにして家ができあがってしまっている」とも。
もしかしたらこうした「女性が家事をするという前提に基づいた考え方」が家事分担を阻む、
負のスパイラルの原因なのかもしれない。
さらに、「家に長くいるほうの人間に聞いてくれていたら、こんなことにならないのに…」と
いうコメントを聞いていると、夫婦共働きが当たり前の時代、もしかしたら、住まいが家族の
かたちに追い付いていないのかもと思う。
主夫が考える理想の住まいは「合宿所?」
日常の家事についても突っ込んで聞いてみると、家事をするときは、洗濯の仕方から食器洗い
、掃除や片付けまで、「ライフハック」の要素をかなり盛り込んでいたように思う。
例えば洗濯は外干し派もいたが、半分が「部屋干し派」「洗濯乾燥機におまかせ派」だった。
はじまりは花粉症対策などだったというが、「夜、洗濯して乾燥までしてしまうほうがウチは
早い」「室内干しであれば、そのまましまえて省力化できる」などと常に最適化/家事の最小
化を考えているよう。夜家事派が増えているともいうが、ココまでとは! 既存の枠にとらわ
れない、家事のススメ方、考え方にも驚いた。
また、理想の住まいについても聞いてみた。
すると返ってきたのが「合宿所のような家、女性は嫌がるだろうけど(笑)」との返事。
合宿所といっても、雑魚寝をするという意味ではなく、「キッチンにしてもリビングにしても
、パブリック化して、初めてきた人でもどこに何があるか、モノの置き場がきっちり分かる住
まい」ということだそう。
なるほど、モノの場所が明確であれば、「お母さん、アレどこにあるの??」という不毛なやり
とりはなくなり、時間のロス・ストレスも軽減される。また、子どもも成長とともに、家事能
力を身につけることができ、結果的に主夫の家事負担が減るようになる、というわけ。
驚くのは「我が家では中学生になったら、洗濯は子どもの担当になった」という声も。
主夫のみなさんは、「いかに自分たちがラクするかを考えているからね(笑)」というが、家
族全員、誰もが家事をできるようにするというのは、人を育てるマネジメント職にも相通じる
ものがあるのかもしれない。
女性から見ると、よくある「ウチの旦那は家事してくれない」という愚痴になりがちだが、も
しかしたら住まいのあり方に問題があるのかも。「キッチンや洗濯まわりが聖域化していない
か」「自分以外の人間も家事しやすいか」、一度、夫婦で話し合ってみてもいいかもしれない
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21    【速報】2016年分路線価を発表。全国の平均値が8年ぶりに上昇    2016/7/1  読売新聞
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国税庁から2016年の路線価が発表された。なにかと気になる地価が上がったのか下がったのか
。今年の注目ポイントを見ていこう。
公示地価の80%程度の水準で路線価が決められる
路線価は相続税や贈与税を算出するときの基準となる地価のことで、国税庁が道路ごとに1m2当
たりの単価を定めている。毎年1月1日時点で評価される公示地価を参考に、その80%程度の水
準になるように路線価が決められるのだ。
そのため、3月に発表された公示地価の動きと基本的には変わらない。今年の公示地価では住宅
地や商業地など全用途の全国平均が8年ぶりに上昇したので、路線価の変動率の全国平均値も8
年ぶりに上昇している。
14都道府県で路線価の変動率の平均が上昇
都道府県別にみると、変動率の平均値が上昇したのは首都圏や大阪府、愛知県など大都市圏や
中核都市を中心とした14都道府県のみ。昨年より4道県増えているが、残りの33県は下落した。
滋賀県のように昨年は横ばいだったが、今年は下落に転じたところもある。
とはいえ、上昇率・下落率ともにいずれの都道府県も5%未満の小幅にとどまっている。そのな
かで最も平均値の上昇率が高いのは東京都の2.9%で、昨年(2.1%)より0.8ポイントアップし
た。次いで震災復興の影響から宮城県(2.5%)、福島県(2.3%)が高く、いずれも昨年と同
じ上昇率だ。さらに沖縄県は昨年より1.4ポイントアップして1.7%だった。
逆に平均値の下落率が大きいのは秋田県(マイナス3.9%)、愛媛県(マイナス2.1%)などだ
が、下落率は昨年より縮小している県が多い。全体的には「都市部の地価が上がり、地方では
下落が続く」状況にさほど変化はない。
最高路線価のトップは31年連続で銀座中央通り
国税庁では都道府県庁所在都市ごとの最高路線価も発表している。各都市の路線価の中で最も
高いところだ。
それによると、1位は東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通りで、堂々の31年連続トップ。全国
で最も地価の高い東京都の中の最高路線価なので、当然のことながら全国で最も地価の高いと
ころとなる。
ちなみに銀座中央通りの路線価は1m2当たり3200万円で、前年より18.7%アップしている。ちょ
っとしたマンションを1戸買えてしまえるくらいの価値ということだ。
地価上昇の動きが中核都市の中心部にも波及
最高路線価の「上昇率」のランキングを見ると、トップは大阪市だ。場所は北区角田町の御堂
筋で、前年より22.1%アップして1m2当たり1016万円だった。2位は前述した東京(18.7%アップ
)で、3位は京都市下京区の四条通り(16.9%アップ)、4位は名古屋市中村区の名駅通り(14.
1%アップ)となっている。
大阪市や京都市では中心部などでマンションの分譲が活発化していて、地価も上昇の勢いが増
しているようだ。特に大阪市は今年の公示地価で中央区の心斎橋や道頓堀で上昇率40%台を記
録する地点が出た。
また、最高路線価の上昇率ランキングでは上位10位までが2ケタの上昇率となっており、仙台や
広島、福岡、札幌といった中核都市がランクインしている。大都市中心部での地価上昇の動き
が、中核都市の中心部にも波及している様子がうかがえる。
地価の上昇は住宅価格のアップに直結する
相続税や贈与税を払う人にとっては負担増につながるものの、地価が上昇するということは土
地や不動産に投資する人やおカネが増えていることを示すので、日本経済にとってはプラス要
因だろう。
とはいえ、これから住宅を買う人にとっては、地価の上昇は住宅価格のアップに直結するので
気になるところだ。今回の上昇率なども参考に考えてみよう。
●参考
・国税庁/路線価図・評価倍率表
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22    日本一厳しい!? 芦屋市では屋上広告が全面禁止に    2016/7/1  読売新聞
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関西屈指の閑静な住宅地として知られる兵庫県芦屋市。これまでも景観条例などによって美し
い街を守ってきているのだが、7月1日より新たに「屋外広告物条例」が施行されるという。日
本一厳しいとされる条例の詳細をご紹介しよう。
屋上広告は全面禁止、看板などの配色にも制限が
SUUMOの「みんなが選んだ住みたい街ランキング 関西版」でも常に上位に挙げられ、関西圏の
憧れの街である芦屋市は「国際文化住宅都市」を標榜(ひょうぼう)している街でもある。こ
れまでにも全国で初めて市の全域を「景観地区」に指定、六麓荘町(ろくろくそうちょう)な
どでは住宅の最低敷地面積を400m2に定めるなど、住宅地としての美しい景観を保つためにさま
ざまな施策を行ってきた。
その芦屋市が7月から実施するのが「屋外広告物条例」だ。「これまでは景観地区指定などによ
り建物そのものに対する指導を行うことで、良好な景観形成を推進してきましたが、さらに一
歩踏み込んで看板などの屋外広告に対して制限を設けようというのが今回の条例。景観に対す
る最終メニューという位置づけです」と芦屋市都市建設部都市計画課の東氏は語る。
条例では市内を「住宅地域」や「広告物誘導特別地域」、「南芦屋浜特別地域」など7つのエリ
アに分け、広告物に対する詳細な規制を定めている。まず、全体に共通する基準のうち、主な
ものを挙げておこう。
●屋上広告は禁止
●回転灯、点滅灯、ネオンサイン、LEDの使用は原則禁止
●蛍光塗料、反射光の強い塗料などの使用禁止。色の組み合わせに配慮し、彩度の高い2色、補
色、彩度の高い色と黒の組み合わせは避ける
●アドバルーンは禁止
●1文字当たり1m2以下、地上からの高さが15mを超える箇所に掲出する場合は2m2以下
壁面からの突き出し看板のサイズや色彩も制限
このほか、壁からの突き出し看板や、壁面看板、置き看板などについても詳細なルールが設け
られている。例えば、JR芦屋駅の周辺や国道沿いなど商業施設も多い「広告物誘導特別地域」
でも、突き出し看板の面積は1m2以下、複数の施設への案内誘導広告の面積も1施設当たり1m2以
下で高さは5m以下といったルールとなっている。厳しい規制で知られる京都市の広告条例でも
突き出し看板は3m2以下となっているので、この点で芦屋市の条例は日本一厳しいとも言える
だろう。突き出し看板の規制は、落下事故のリスクを踏まえた安全対策という側面もある。
また、色彩についても「各色相において最も彩度が高い色、明度が9を超える無彩色は禁止色」
など、細かな制限が設けられており、真っ赤や真っ黄といったハデな色は使用ができない。
大きな混乱もなく、条例に従って街も動きだしている
こうしてみると、非常に厳しいルールのように思える。もしも、都心部の繁華街などでこのル
ールを適用しようとすれば大混乱が起こるように思えるのだが、芦屋市では大丈夫なのだろう
か?
規律が保たれた美しい街並みは、多くの市民の理解と努力によって造りあげられてきたという
ことだろう。訪ねる機会があれば、山麓側から海岸までゆっくりと芦屋市を散策してみるとい
い。その良さが実感できるはずだ。
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23    60代・70代に聞いた! 定年後の生活、不安と楽しみは?    2016/7/1  読売新聞
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前回は定年後の「住まい」についてのアンケート結果をお伝えしました。定年後の生活は具体
的に想像できなくて……という人も多いかもしれません。今回は、定年後の生活の不安、楽し
みについて、実際に定年を迎えた60代、70代の男女にアンケートしてみました。
「お金」関連の不安がワンツートップ、「体の衰え」が続く
まず、定年後の暮らしで不安なことはどんなことなのでしょうか。グラフを見ると、不安要素
はさまざまあるようですが、第1位は「今の収入(年金など)でやりくりできるか」44.7%、第
2位は「今の貯蓄額で足りるか」41.7%で、「お金」に関することがワンツートップでした。当
たり前ですが、定年を迎えると今まであった収入がなくなる(または収入が減る)わけですが
、生活していくには、たとえ節約したとしても、一定のお金が毎月出ていきます。そのため、
今まで貯めてきた貯蓄や、年金などの収入があったとしても、それで足りるのかが不安なよう
です。
第3位は「自分が認知症などで介護が必要になったらどうしたらいいか」で34.3%。次いで「配
偶者が認知症などで介護が必要になったらどうしたらいいか」29.7%でした。衰えていく体の
変化は日々のことなので受け入れられるのかもしれませんが、突然認知症など介護が必要とな
った場合、今までに経験もないし、どうしたらいいのか悩みますよね。体への不安は5位の「自
分が病気やケガで手術や入院が必要になったらどうしたらいいか」27.0%や、7位の「配偶者が
病気やケガで手術や入院が必要になったらどうしたらいいか」25.3%にも表れています。
第6位は「自分が死んだあとの配偶者の生活」26.7%。「夫婦どちらかがいなくなった後の生活
」への不安は、8位の「配偶者が亡くなったあとの自分の生活」20.3%にも。
お金、体の衰え、そして夫婦どちらかがいなくなった後の生活……。今の自分にはまだ現実味
はないけれど、自分が定年になったときのことを想像してみると、鬼気迫るものがありますね

定年後の楽しみは、国内旅行にスポーツ系の趣味などアクティブな内容が上位に
定年後の暮らしには不安もあるけれど、楽しみだってたくさんあります!
第1位は「国内旅行」。約半数の人が国内旅行を楽しみにしているようです。慣れない海外より
も、言葉が通じる国内旅行。会社に通う毎日から解放される退職後なら、今まで旅費を気にし
て行けなかった場所にも足を延ばせそう。子育てからも解放され、自分たちのためにお金を使
っている様子がうかがえます。
2位は「健康を維持すること(散歩など)」44.3%、3位は「趣味(スポーツ・アウトドア系)
」36.0%で、1位も含め、アクティブな暮らしを満喫している様子。
こうして見ていると、定年後は子どもや孫と一緒に静かに……と考えている人は意外と少ない
様子。自分たちの暮らしを楽しみ、余生を満喫しようという前向きな姿勢を感じる結果となり
ました。これはこれから定年を迎える人たちにとっても心強い結果といえます。
ボランティアにスポーツジム通い、温泉旅行などで定年後の生活を満喫
最後に「定年退職してから特に楽しむようになったこと」を聞いてみました。
今回はインターネット調査のモニター登録をしている人に聞いているので、その時点で”アク
ティブである“というバイアスがかかっているともいえますが、みなさんの回答からも、定年
後の生活をアクティブに、自分らしく楽しんでいる様子が垣間見えてきます。
<男性>
・観光ボランティア(72歳・男性)
・以前からの趣味であった登山を思う存分楽しんでいる(61歳・男性)
・健康維持のためスポーツクラブに通っている。そこで知り合った人たちとの交流が楽しい(6
9歳・男性)
・二輪免許を取って、あちこち走っている(66歳・男性)
・在職中は夫婦共々家を空けることが多く、家庭菜園ができなかったが、今は10年後を見据え
て植えた果樹類が成長するのが楽しみ。自治会にも入り、地域の祭りでは飲食物の販売をした
り、草刈りをしたりしている(66歳・男性)
子どものころから好きだったプラモデルづくりを思い切りやっている(61歳・男性)
・もう一度語学、英語を磨きなおしたい(67歳・男性)
<女性>
・ボランティア活動をするように。また、手芸や英会話などを習い、友達も増えました(66歳
・女性)
・書道をやり始めて、かなと漢字の練習をやっている(67歳・女性)
・ジムに通っている。ヨガ、エアロビクス等今までやったことのないものに挑戦している(67
歳・女性)
・日帰り温泉巡りを、夫婦で楽しんでいる(66歳・女性)
・好きなときに好きなだけ映画館に入り浸る(68歳・女性)
・特に変わったこともないが、計画的に暮らさない自由がいいと思う。気ままに好きなことを
選択できる贅沢を満喫している(62歳・女性)
・孫が毎週泊まりに来て遊んでくれる。動物園や遊園地や公園に出かけて孫と遊んでいる(66
歳・女性)
いかがでしたか? 60代・70代のみなさんはお金や健康面などの不安はありつつも、予想以上
に積極的に外に出て、生活を楽しんでいるようです。
今回出てきたみなさんの、お金や健康面などに関する不安は、定年前から少しずつ準備するこ
とで多少なりとも払拭できるかもしれません。計画的なローン返済、保険加入、貯蓄計画の見
直し、ウォーキングで体力をつける……。「なんとなくこうかなぁ」と思っていた定年後の生
活を、「ここに行きたい」「あれにチャレンジしたい」など、具体的に想像してみることが、
満足のいく定年後の生活を送る上で大切なのかもしれませんね。
●調査概要
[定年後の暮らしに関する調査]より
・調査期間:2016年4月26日~2016年4月27日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:定年退職した、全国の60歳以上79歳以下の男女
・有効回答数:300名(男性256名、女性44名)
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24    60代・70代に聞いた!定年後の「住まい」はどう考える?    2016/6/30  読売新聞
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住まいを買うときには、せいぜい10年後のことしか考えていなかったけれど、年齢を重ねるに
つれ、頭をよぎるのは「老後のこと」。「一人だったら?」「子どもと一緒に住む?」「どこ
かに移住?」など、選択肢はさまざまあるけれど、みんなは一体どう考えているの? 今回は
、定年を迎えた60代、70代の男女に定年後の暮らしに関する調査を行いました。
定年を見据えて「住んでいた家をリフォーム」が約3割。「バリアフリー」などで快適に【画像
1】「何も変えていない」人が58.3%も(SUUMOジャーナル)
まずは定年を見据えて、住まいをどうしたかを聞いてみました。結果は、「何も変えていない
」58.3%がトップでしたが、次に多かったのは「住んでいた家をリフォームした」28.3%とい
うもの。コメントでは、「バリアフリー」「オール電化」という言葉が多く見られました。家
の老朽化を修繕するとともに、体の衰えを見据えて、より快適な住まいにリフォームする人が
多いんですね。リフォームをした場所としては、キッチン、お風呂、トイレ、洗面所などの水
まわりを挙げる人が目立ちました。また、「ドアを全て引き戸に替えた」など、バリアフリー
対応のリフォームをする人も。
大きく票は離されましたが、次は「家を買い替えた」3.3%。こちらは、「親の面倒をみる」た
めだったり、「駅近に購入」したり、リフォームではなく「バリアフリーのマンションにした
」という人たち。「子どもが独立して夫婦2人になったから、2人の生活に合う家に買い替えた
」という人もいました。
今の家でこれから「リフォーム」や「建て替え」を検討する人が2割強【画像2】「特に考えて
いない(特に変える必要はない)」人が7割弱(SUUMOジャーナル)
では、「これから」の住まいの形態については、どう考えているのでしょうか。結果は、「特
に考えていない(特に変える必要はない)」69.3%を筆頭に、「今住んでいる家をリフォーム
したい」が19.3%と続きます。
既にリフォームしている人の多くは「特に考えていない(特に変える必要はない)」に票を入
れていると仮定すると、多くがリフォームに対して前向きな考えをもっていることが分かり
す。今の家は住み慣れているし、お金もないので住み替えは考えていないけれど、「内装が経
年劣化したから」「水まわりが劣化してきているから」「バリアフリーにしたい」など、リフ
ォームの場所はさまざまですが、それぞれ老後にも使いやすい設備を検討しているようです。
また、「一戸建てを建て替えたい(一戸建てから一戸建て)」3.0%というのも、「今住んでい
る場所」での変更。こちらも住み慣れていることや、お金の問題があるのかもしれません。
次に、「家を買い替えたい(戸建てからマンション)」2.7%が続きます。「一戸建ては庭の手
入れなど季節ごとに手がかかるほか、防犯面でも心配。また、一戸建て住宅は冬に部屋が寒く
て過ごすのが大変」というように、防犯面や生活の便利さを求めてマンション生活を希望する
人がいるようです。
ちなみに老人ホームに入居したい人は1.7%程度。また、「特に考えていない(特に変える必要
はない)」人の理由は、「お金がないから」などの経済的な理由から、もしくは「今の家で満
足している」人が多かったです。
エリアは「住み慣れた土地を離れたくない」人が多数【画像3】「今住んでいるまちに引き続き
住みたい」が6割超(SUUMOジャーナル)
ではこれからの住まいのエリアについてはどうでしょうか。居住タイプのグラフでも「今住ん
でいる場所」へのこだわりが出ていましたが、エリアに関しても「今住んでいるまちに引き続
き住みたい」が61.7%で圧倒的でした。「特に考えていない(特に変える必要はない)」と合
わせると9割を超えます。「住み慣れた土地を離れたくない」「現状で満足している」「ご近所
との関係がうまくいっている」といった意見が多かったですが、「住み替える費用がない」と
いう経済的理由を挙げる人もちらほら。
次に続くのは「国内で移住したい」3.3%、「子どもが住んでいるまちに同居もしくは近くに引
越したい」2.3%。老後は子どもと近くにいたい人が多いのかと思いましたが、現実は違うよう
で、自由気ままな国内移住のほうがわずかに上まわる結果となりました
終の棲家は……男性は「現状維持」、女性は「変化もOK」な傾向
最後に、「『終の棲家(ついのすみか)』について、今どんなことを考えていますか?」とい
う質問をしてみました。
みなさんの回答はこちら。
<男性>
・リフォームも完了したので、今後も住み続けたい(65歳・男性)
・住み慣れた街、家がいい(62歳・男性)
・今住んでいる場所に友人やサークル仲間がいるので、今の場所以外は考えられない(64歳・
男性)
・生まれ育った街に帰ってもよいかなと思う(66歳・男性)
・近くに娘夫婦や孫がいて、会いたいときに、すぐ顔を見ることができる場所で暮らしたい。
どちらかが介護が必要になったときも何かと心強いから(70歳・男性)
・子ども夫婦と同居(74歳・男性)
・人間、終生元気なわけではありません。いずれは病院か老人ホームで一生を終わりたい(76
歳・男性)
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25    ウェブで暮らし総合支援 中部電の「カテエネ」    2016/7/5 日経産業新聞
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中部電力が電気料金の確認などができる自社のウェブサイト「カテエネ」を通じて、暮らし
全体にサービス領域を広げようとしている。これまで他社とのポイント提携などを進めてきた
が、8月以降はさらにサイトを通じた買い物などが便利になるようにサービス内容を拡充する
。電力自由化が4月から始まり、本業の競合は強まる見通し。暮らし支援機能の拡充をてこに
顧客の囲い込みを進める狙いもある。
2016-07-07 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.640  2016/6/23~2016/6/29

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.640  2016/6/23~2016/6/29
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【日本経済新聞】
1 住宅が「価値貯蔵機能」を持つ日が来る
2 豊洲市場、新たな夜景の名所に
3 小笠原空港「建設に協力」 丸川環境相、計画前進に前向き
4 移住相談、長野がトップ 総務省「アクセスの良さ人気」
5 京都、ホテル容積率を最大300%上乗せ 訪日客向け客室増
6 東武鉄道、松原団地駅を「獨協大学前」に改称へ

【朝日新聞】
7 511人が合格 合格率は32.6% 鑑定士試験・短答式
8 日本戸建管理、金融機関と提携 割引サービスなど実施
9 点在する空き地を集約 「宅地バンク」制度化検討 国交省
10 既存住宅流通量、3年連続で上昇 FRK調べ
11 東京23区マンション価格、19~20年がピーク 不動研調べ
12 家賃保証の登録制度創設へ 新住宅セーフティネットの一環
13 民泊検討会、新制度の最終報告書を公表
14 前年同月比3カ月連続減 首都圏5月の賃貸成約 アットホーム調べ
15 首都圏・新築マンション供給、6カ月連続減少 不動研調べ
16 外国人対応を支援 実務マニュアルなど整備へ 国交省
17 5月中古マンション売り価格 首都圏5カ月連続の上昇も都心6区で天井感

【読売新聞】
18 ライダーの夢を叶えたリノベ[前編]1階の7割がガレージ!
19 都民以外も無料で見られる「東京防災」から、役立つ情報拾い読み
20 LGBTの住宅事情。住まい探しの苦労とこれからの課題とは
21 イマドキの「別荘」最新事情 リノベ物件や無印の小屋も登場
22 小スペースでも設置可能? 憧れの「ハンモック」のある暮らし
23 賃貸住宅にキケンを感じたら「いやや(188)!」に相談

【日経産業新聞】
24 イー・ガーディアン 「VR酔い」チェックサービス
25 天井クレーン 揺れにくく 東京農工大
26 木の粉燃やすボイラー、IHI環境エンジとラサ工業
27 曲がる太陽電池、家庭に みんな電力が米社製品発売
28 LIXILグループ、南ア工場で生産効率を底上げ
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1 住宅が「価値貯蔵機能」を持つ日が来る 日本経済新聞 2016/6/29
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今後、中古住宅は価値が落ちない物件と落ちる物件に両極端に分かれそうだ(都内の住宅街)
 不動産には資産としての「価値貯蔵機能」がある。不動産を保有することで将来に備えて価
値を蓄えることができるし、必要ならば貨幣やモノと交換することができるという意味だ。
 しかし、住宅については価値貯蔵が機能不全を起こしている。戦後の高度経済成長期からバ
ブル期までは、地価が断続的に上昇したためこの問題が隠蔽されてきたが、バブル崩壊以降、
「建物に価値貯蔵機能はない」という日本特有の欠点が露呈している。
 今では多くの人が知るようになったが、建物の価値が25年程度でゼロになるのが当たり前な
のは、先進国で唯一、日本だけである。
 国民全体が保有する土地や建物などの資産から負債を差し引いた「国富」(国全体の富=正
味資産)は3108兆5236億円(2014年度国民経済計算)。日本の場合、住宅資産に占める土地と
建物の比率はおおむね7対3だ。しかし、他の先進国では土地と建物が逆転していて、例えば
米国では土地1、建物3の割合だ。
 土地資産額は1600兆円あったバブルのピーク時に比べすでに60%以下になったが、今後本格
的な人口・世帯減の中でさらなる減少は必至。もちろんその内訳は文字通りバラバラで、価値
が落ちるところとそうでないところが極端なコントラストを描くというイメージをしておくと
よいだろう。
 これから空き家問題が深刻化するうえ、過大に評価されてきた地価の歪みが修正されていく
のではないだろうか。
 例えば都心や都市部の好立地。その他地域では「立地適正化計画」に基づき自治体が「人口
密度を維持する」と宣言する立地などは価値を維持できる可能性が高く、一部では上昇も見ら
れるだろう。それ以外の多くの地域はその価値を限りなくゼロに向け下げていくしかない。
 人口密度が保たれる地域において、建物の状態について一定のコンディションが確認できる
ものについては中古住宅として市場価値を維持できる可能性が高い。
 価値が落ちない、落ちづらい住宅市場であるなら、住宅購入は家計にとってまさに「貯蓄」
になる。所有者はこれを原資に住み替えも容易になる。
 数千万で買ったり建てたりした住宅の価値が全く評価されないために、住み替えたいのに住
み替えられないという、多くの住宅所有者がこれまで抱えてきたジレンマから解放され、住宅
を購入することがまさに資産形成になる。
 また「自宅を売却することなく住み続けながら、その資産価値を現金化できる仕組み」とし
て各政党のマニフェストにしばしば散見された「リバースモーゲージ」も、画餅に終わること
なく活用でき、一生をかけて住宅資産を使い切ることも可能になる。このようにして住宅所有
が資産効果をもたらすことが内需経済に与える影響は大きいだろう。
 住宅市場の変化は、国の経済構造にも変化をもたらす。例えば新築販売時の売り上げや利益
は業界側(販売側)のものだが、中古住宅の評価は一個人の資産として計上される。
 建物の価値が落ちる現在の状況下では、中長期的に見れば住宅所有者は非所有者に比べて消
費を抑えることや、家計内債務超過に陥っているケースが多いことなどがわかっている。短期
的に内需を喚起する住宅投資も、長期的に見れば内需を傷めていた可能性が高いのだ。
 また土地そのものへの投資は、当初の開発以降はほぼ新たな投資を生まないが、建物の場合
は修繕やリフォームへの投資が断続的に行われる。リフォーム市場規模は現在6兆7000億円(2
015年矢野経済研究所)で、倍増させることは十分に可能だ。我が国の住宅投資に占めるリフォ
ーム投資の割合は30%弱と、他先進国の半分程度にすぎない。
 住宅市場は「新築主導で、買ったそばから価値が下がる」といったこれまでのあり方から、
「選ばれた立地で建物のコンディションが良好なら価値を持ち続ける中古住宅主導」へと、時
間をかけて切り替わっていく。そのような過渡期に住宅購入をするなら、その際の判断に必要
な事柄はこれまでのコラムを参照されたい。

長嶋修(ながしま・おさむ) 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社「さく
ら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」を設立、現会長。「第三者性を堅持した個人向け不
動産コンサルタント」の第一人者。国土交通省・経済産業省などの委員を歴任し、2008年4月
、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度を整えるため、NPO法人日本
ホームインスペクターズ協会を設立し、初代理事長に就任。『「空き家」が蝕む日本』(ポプ
ラ新書)など、著書多数。

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2 豊洲市場、新たな夜景の名所に 2016/6/28 日本経済新聞
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 11月7日に開業する東京都の豊洲市場(江東区)で、都は建物を江戸文化の家の柵からもれる
「もれ光」をイメージしたライトアップをする。レインボーブリッジや台場のビルとともに夜
景に溶け込む工夫を凝らし、東京の新たな観光名所としてPRする。
 豊洲に移る築地市場(中央区)の業者からなる築地市場協会がこのほど開いた市場竣工の報
告会で、ライトアップなど施設の特徴が紹介された。設計に当たった日建設計の担当者による
と、市場の案内表示の文字も江戸文化を意識した字体を使う。市場の屋根は短冊状とし、周囲
の水辺や広場と調和するデザインにしたという。

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3 小笠原空港「建設に協力」 丸川環境相、計画前進に前向き 2016/6/26 日本経済新

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 丸川珠代環境相は26日、建設計画が停滞している小笠原空港について「日本の宝というべき
小笠原の自然環境を守る中で、空港建設に協力していく」と述べ、空港建設の計画を前進させ
る考えを示した。小笠原諸島の世界自然遺産登録から5周年を記念し都内で開かれたイベントで
発言した。今後、東京都や各省庁と協議していく方針だ。
 空港計画は巨額の整備費や環境保護などを理由に進んでいない。都心から約1000キロ離れて
いる小笠原諸島は片道20時間以上かかる定期船が唯一の交通手段で、急病人に対応しにくいな
どの問題を抱えている。

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4 移住相談、長野がトップ 総務省「アクセスの良さ人気」 2016/6/25 日本経済新聞
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 総務省は25日までに、2015年度に全国の都道府県と市区町村が受けた移住相談が14万1683件
だったと発表した。都道府県別に集計すると、トップは長野の1万2054件。次いで高知の8276件
、北海道の6945件だった。調査は今回が初めて。
 自治体に寄せられた電話やメールの本数と、都市部のアンテナショップなどに設置した窓口
やイベント時の相談件数を合計した。
 総務省の担当者は長野県について「首都圏からのアクセスの良さと自然の豊かさが人気を呼
んでいる」と分析。14年10月に東京・銀座で長野県のアンテナショップを開き、相談窓口を設
置したことも一因とみられる。

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5 京都、ホテル容積率を最大300%上乗せ 訪日客向け客室増 2016/6/25 日本経済新聞
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 東京都は24日、ホテル用地の容積率を原則として最大300%上乗せする運用基準を発表した。
容積率の緩和を促す国土交通省の通知を受けた措置で、都心のホテルの不足解消に役立てる狙
い。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて訪日外国人客がさらに増えるとみられること
から、高層で客室数が多いホテルを建てやすくする。
 容積率は敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合。今回対象となるのは、客室の床面積が
シングルルームで15平方メートル以上、ツインルームで22平方メートル以上あるホテル。

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6 東武鉄道、松原団地駅を「獨協大学前」に改称へ 2016/6/23 日本経済新聞
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東武鉄道は22日、東武スカイツリーライン松原団地駅(埼玉県草加市)の名称を2017年春か
ら「獨協大学前」駅に変えると発表した。副駅名には国の名勝に指定されている「草加松原」
も加える。市などの要望を受けての変更。文教都市と観光を発信できる駅名で街のイメージア
ップを図る。
 松原団地は都市再生機構(UR)が老朽化に伴う建て替えを順次進めており、新しく建てら
れたマンションには「コンフォール松原」という名称を使っている。草加市や商工会議所は鉄
道駅を代表する新たな周辺施設として独協大学や、14年に国指定の名勝地となった草加松原を
選定。東武鉄道に対して駅名の変更を要望していた。

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7 511人が合格 合格率は32.6% 鑑定士試験・短答式 朝日新聞 2016/6/29
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 国土交通省土地鑑定委員会は6月29日、2016年不動産鑑定士試験短答式試験の合格者を発表し
た。
 今回の受験者数は1568人で、511人が合格。合格率は32.6%だった。平均年齢は37.8歳、最高
齢81歳、最年少は19歳。昨年と比べて受験者は95人、合格者は60人増えている。合格点は総点
数の63.75%以上(科目別に設定された必要最低得点比率を満たさない者を除く)、平均得点比率
は54.7%だった。
 合格者は、8月6日~8日までの3日間で行われる論文式試験を受験できる。

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8 日本戸建管理、金融機関と提携 割引サービスなど実施 朝日新聞 2016/6/29
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 戸建て住宅専門の管理業務「家ドック会」を運営する日本戸建管理(大阪市中央区)は池田泉
州銀行と提携し、同銀行の住宅ローンの借り換えやリフォームローンの新規利用者向けに特典
を用意する。
 6月30日から、戸建ての維持・管理に役立つサービスが初年度1年間無料及び2年目以降10年間
の会費割引サービスを実施する。家ドック会は、住宅の維持管理の相談先として、また自身で
住宅メンテナンスを行うことが困難な戸建てオーナーの利用を見据えて誕生した。毎年実施す
る自宅の定期点検をはじめ、修繕計画の立案や無料駆け付けサービスなどを実施している。

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9 点在する空き地を集約 「宅地バンク」制度化検討 国交省 朝日新聞 2016/6/29
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 国土交通省は空き地の活用に向けて、所有者と行政、民間事業者との間に介在する公的機関
の制度化を検討している。空き地を集約し、所有者と利用希望者とのマッチング機能を担うイ
メージ。農地を集約して活用する「農地中間管理機構(農地集積バンク)」の仕組みを参考にし
、その「宅地版」を制度化できないか検討する。課題が多岐にわたるため、慎重に検討を進め
ていく。

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10 既存住宅流通量、3年連続で上昇 FRK調べ 朝日新聞 2016/6/28
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 不動産流通経営協会(FRK)はこのほど、既存住宅の年間の流通量を推計する「既存住宅流通量
の地域別推計」を発表した。
 それによると、平成25年の既存住宅流通推計量は51万4000件で前年比4万1000件増加。3年連
続の増加となった。
 既存住宅流通比率は、新設住宅着工戸数の増加に伴い、前年から0.5ポイント減少し、34.4%
となった。

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11 東京23区マンション価格、19~20年がピーク 不動研調べ 朝日新聞 2016/6/28
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 日本不動産研究所の調査によると、15年に8.9%上昇した東京23区のマンション価格について
、16年は2.5%上昇、17年は1.2%上昇と横ばいに近づき、19~20年をピークに21年以降はわずか
な微減傾向が続く模様だ。

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12 家賃保証の登録制度創設へ 新住宅セーフティネットの一環 朝日新聞 2016/6/27
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 国土交通省は、新しい住宅セーフティネットの構築の一環で、家賃債務保証業の登録制度の
創設を検討している。このほど開催した、新たな住宅セーフティネット検討小委員会の2回目の
会合で明らかにした。
 小委は、増加する高齢者世帯や低廉な賃貸住宅を必要とする若年・子育て世帯など住宅確保
要配慮者の裾野が広がっていることを受けて、従来の住宅セーフティネットを補完する新しい
仕組みをつくる目的で設置された。新しい住宅セーフティネットは民間賃貸の空き家・空室の
活用を前提に、地方自治体ごとの登録制度を設ける方向。

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13 民泊検討会、新制度の最終報告書を公表 朝日新聞 2016/6/24
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 厚生労働省と観光庁が共催する「民泊サービスのあり方に関する検討会」がこのほど、最終
報告書を公表した。 
 同検討会は昨年11月に発足。計13回にわたって議論し、新法の基づく民泊の新制度の基本的
な考え方をまとめている。

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14 前年同月比3カ月連続減 首都圏5月の賃貸成約 アットホーム調べ 朝日新聞 2016/
6/23
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 アットホームの調査によると、5月の首都圏における居住用賃貸物件成約数は1万7605件で、
前年同月比4.4%減となり、3カ月連続のマイナスとなった。東京23区で新築アパートが減少に転
じ、同4.1%減と3カ月連続の減少。一方で埼玉県、千葉県ではシングル向きアパートが好調で、
埼玉県は同2カ月連続、千葉県は同6カ月連続の増加となった。

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15 首都圏・新築マンション供給、6カ月連続減少 不動研調べ 朝日新聞 2016/6/23
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 不動産経済研究所の調査によると、5月に首都圏で供給された新築分譲マンションは3002戸で
、前年を14.1%下回った。これで、6カ月連続の前年比減となった。
 1戸当たりの販売価格は5692万円(前年比18.3%上昇)、1平方メートル当たり単価は82.3万円(
同21.2%上昇)だった。価格、単価ともに12カ月連続して上昇している。初月契約率は70.9%で、
3カ月ぶりに好不調ラインの70%を上回った。
 6月の供給予想は、前年を約500戸下回る3000戸程度。

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16 外国人対応を支援 実務マニュアルなど整備へ 国交省 朝日新聞 2016/6/23
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 国土交通省は今年度、不動産事業者に対する外国人対応の支援を行う。外国人客との取引を
想定した実務マニュアルを作成するほか、媒介契約約款をはじめとする法的文書の外国語対応
など必要な環境整備を進める予定。
 不動産業界で外国人客との取引実績が増加している中で、今後「外国人が購入した不動産を
売却するとき、体制が整っていなければ不動産事業者のビジネス領域が狭まってしまう可能性
がある」(国交省)。そのため支援を通じて、事業者が体制面で整備しきれない部分をカバーす
る考えだ。

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17 5月中古マンション売り価格 首都圏5カ月連続の上昇も都心6区で天井感 朝日新聞 2
016/6/23
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 東京カンテイが発表した5月の中古マンション価格(70平方メートル換算、売り希望価格)によ
ると、首都圏は前月比0.7%上昇の3452万円となり、5カ月連続で上昇した。東京都が23カ月連続
上昇、神奈川県と埼玉県も上昇している。一方で千葉県は小幅ながら2カ月ぶりに弱含み、他の
エリアとの価格差が広がっている。ただ、都心6区は同0.4%マイナスの7146万円と3カ月ぶりに
弱含み、中央区以外では軒並み下落。天井感が強まっている。近畿圏(2005万円、同1.6%下落)
は連続上昇がストップしたものの、2000万円台の大台は維持した。中部圏(1611万円、同2.0%上
昇)は3カ月ぶりに上昇した。

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18 ライダーの夢を叶えたリノベ[前編]1階の7割がガレージ! 読売新聞 2016/6/28
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何かしらの趣味を突き詰めている人であれば、それに没頭できる専用のスペースをもちたいと
思うだろう。例えばバイク。お気に入りの愛車を整備したり、ニヤニヤ眺めたりする「マイガ
レージ」は、多くのバイカーの憧れだ。
今回は中古一戸建てをリノベーションし、超本格的なガレージをこしらえてしまった方のお宅
を訪問。こだわりポイントや苦労話、物件探しのこと、住宅ローンのことなど、ガレージリノ
ベにまつわるアレコレを聞いた。

1階の7割をバイク用ガレージが占拠
やってきたのは東京・北区にある一戸建て「Oさん邸」。外観は周囲の住宅街に溶け込む築34年
の木造2階建ての住宅だが、とにかく中身がスゴかった。玄関扉を開けたすぐそこに「バイク用
ガレージ」があり、屋外の駐車スペースにも愛車のMINIコンバーチブルと小型バイクのホンダ
・スーパーカブが置かれている。1階部分のほぼすべてが車とバイクで占められているのだ。
大型の単車2台をゆったり置ける土間スペース、壁には無数の工具やパーツ類がかけられている
。さらに、ガレージの真横にわざわざお風呂をレイアウト。ガレージ側にガラス窓を設け、湯
に浸かりながら愛車を鑑賞できる設計となっている。ガレージでバイクをぴかぴかに磨き上げ
、お風呂で油まみれの体を洗い流しつつ、湯に浸かりながら車体を眺めて悦に入る。Oさんは日
々、そんな最高すぎる趣味の時間を過ごしている。
「前の家もガレージ付きの賃貸一戸建てだったんですが、本来は車1台分のスペースにMINIとバ
イク3台を無理やり置いていたのでとにかく狭くて。かといって、都内で駐車場を借りるとバイ
ク1台だけでもけっこうかかるんですよね。ちゃんと屋根付きでセキュリティも確保されてない
と嫌なので、それだと1台1万5000円とかかかってしまう。それも馬鹿らしいので、いっそ中古
一戸建てを購入して、理想のガレージをつくってしまおうと」(施主・Oさん)
まさに、バイク乗りの夢。1階部分のほぼすべてを費やし居住空間を圧迫しようとも、どうして
も手に入れたい価値だったようだ。
だが、そんなOさんは既婚者である。しかも、妻はまったくバイクに興味がないときている。リ
ノベーションプランを練る際には往々にして夫婦の領地争いが勃発したりするものだが、夫の
趣味全開のスペースにここまで空間を侵食されて妻は反対しなかったのだろうか?
「なんで許したの? ってよく聞かれるんですけど、私自身は家にそんなにこだわりがなかっ
たので、ある程度は夫の好きなようにと。それに、夫が勝手に暴走して進めてしまったわけで
はなくて、私に『こういうふうにしたい』って提案してきましたから。私は『ふーん、まあい
いんじゃない』って感じで。“説明”はされましたけど、“説得”は特にされていないですね
」(妻のEさん)
「それに、私自身も大学時代に演劇の舞台美術をやっていたので、DIYは好きなんです。だから
私が作業するときはバイクを1台外に出して、工房としても使える。ふだんはバイクに占拠され
ていますけど、2人の作業スペースという感じですね」(Eさん)
こだわりが強すぎる夫と、それを優しく許容するおおらかな妻。いや、恵まれてますねー、Oさ
ん。
DIY好きならではの工夫も随所に
なお、ともにDIY好きというだけあって、夫婦の手による「カスタマイズ」も随所に施されてい
る。
「例えば、ここは玄関ドアを開けたらすぐにガレージなので、シューズボックスとかも何もな
い。そこでガレージ脇に壁掛け収納を手づくりしました。安いOSB合板をホームセンターで買っ
てきて、靴がとりやすいように、角度が変えられる棚受け金具を使って少し斜めに設置してい
ます」(Oさん)
さらに、2階の居住スペースにもDIYの手は及んでいる。
「まず壁と天井は全部私たちが塗りました。床張りはさすがに職人さんにお願いしましたが、
ここも仕上げの塗料は自分たちで。オスモカラーのフロアクリアーというオイルステインを使
いました。あとは冷蔵庫や、天井を抜いてむき出しになった梁の黒い部分は黒板塗料ですね。
そうそう、『猫用の吊り橋』も自作したんですよ」
できることは自分たちで。そのぶん圧縮したコストを、材質やデザインにまわす。限られた予
算内でのやりくりが垣間見えるが、それもすべてこだわりを追求するための工夫なのだ。
家とは単に体を休めるための箱ではなく、人生を豊かにするベースであることを改めて教えて
くれるようなOさん邸。マイホームを買う際は、少し無理してでも、パートナーと多少もめても
、自分が楽しむための空間を確保しておくべきなのかもしれない。
次回の後編では、ガレージリノベに適した物件の探し方、特殊な事情であるがゆえの住宅ロー
ンにまつわる思わぬ苦労などについて紹介する。

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19 都民以外も無料で見られる「東京防災」から、役立つ情報拾い読み 読売新聞 2016/
6/28
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2015年9月から、東京都の各家庭に無料配布された『東京防災』。わが家にも1セットある(冒
頭の写真)。配布された当初から「内容が濃い」「デザインがいい」などと話題になっていた
が、具体的に「やるべきこと」を「分かりやすく」解説した防災のマニュアル本として、たし
かにすぐれものといえる。その情報の一部を紹介しよう。
「分かりやすさ」や「行動喚起」がお役立ち度を高める「東京防災」
なにかと世間を騒がせた舛添要一氏だが、都知事時代に発案して誕生したのが「東京防災」だ
。340ページにおよぶ防災のマニュアル本で、災害に対する備えから、発災直後や避難生活の際
の注意点、生活再建までの幅広いお役立ち情報が分かりやすく書かれている。
具体的にどういった情報が掲載されているのか、見ていこう。
まず、次のクイズにどの程度回答できるか、やってみてほしい。
「地震の揺れを感じたら、まず何をすべき?」「地震が起きたとき、火を使っていたらどうす
べき?」「避難をするときに注意すべきことは?」など、どれも万一のときに、知っておきた
いことばかりだ。
もちろん、回答となる詳しい解説が”答え”のページでまとめられている。例えば、Q5「地震
が収まってすぐにしてはいけない行動は?」については、画像2のように絵入りで、具体的に分
かりやすく解説している。大人であれば、読めばしてはいけない理由も理解できるし、絵があ
るので子どもにもNG行動が伝わる。
このように、あらゆる都民が理解できるように「分かりやすさ」を追求して制作されているの
は、公的機関が制作したものとしては画期的だ。
さて、「東京防災」は5章構成となっている。
(1)大震災シミュレーション……東京に大地震が起きたときの発生時から避難、生活再建まで
をシミュレートして取るべき行動を説明したもの
(2)今やろう 防災アクション……今すぐできる防災の備えをまとめたもの
(3)そのほかの災害と対策……地震だけでなく、集中豪雨から感染症まで幅広い災害と対策に
ついてまとめたもの
(4)もしもマニュアル……止血の仕方、消火器の使い方、簡易トイレのつくり方、簡易ベッド
のつくり方などの知恵や工夫を図解したもの
(5)知っておきたい災害知識……地震や津波などの基礎知識や災害対応イエローページ、記入
できる安全のしおりなどをまとめたもの
分かりやすさが追求されていることに加え、「今やろう」をスローガンに行動喚起に重きが置
かれているのも注目点だ。340ページすべてを読み通す時間がない場合には、「今やろう」のマ
ークだけでも拾い読みして、できることから始めようと促す構成になっている。
みなさんは、「今やろう」(画像3)の内容を行っているだろうか?
筆者の場合は、日常備蓄や非常用持ち出し袋の準備、家具類の転倒防止などは実施済みだ。が
、東日本大震災のときに用意した備蓄品を見たら、賞味期限が切れているものがあったので、
今入れ替えているところだ。
今やっておきたい「室内の備え」
次に、筆者の専門である住宅と関連深い、「部屋の安全確認」について見てみよう。
巨大地震を再現した室内映像などを見ると、テーブルやキャスター付きの収納などは、部屋の
端から端まで何往復も移動するなど、家具が凶器になることがうかがえる。画像4の「室内の備
え」のページでは、家具の下敷きにならないようなレイアウトや避難経路の確保などの注意点
が解説されている。
「東京防災」という名称が示すように、都民向けの防災マニュアルなので、東京に住む人のラ
イフスタイルを想定して情報が掲載されている。マンションに関するページも多いし、人混み
や地下での避難などについても記載されている。
しかし、防災マニュアルとして注目度が高いことから、東京防災サイト上での無料公開をはじ
め、書店での販売や電子書店での取り扱いもされ、都民に限らず情報を入手できるようになっ
ている。さらに、東京都のホームページでは、英語版や中国語版、ハングル版も公開され、外
国人にも情報提供がされている。
さて、地震や土砂災害などの災害が頻発するいま、防災に関する備えはしっかりしておきたい
ものだ。届いた「東京防災」を本棚の奥にしまっている人、「東京防災」について知らなかっ
た人は、今からでも読んで災害に備えることをお勧めする。
ちなみに、この記事のために「東京防災」を読み直したら、ページの右下の子どものサイのキ
ャラクター「防サイくん」がパラパラ漫画で動くことに気づいた。公的機関らしくない遊び心
も、大歓迎だ。

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20 LGBTの住宅事情。住まい探しの苦労とこれからの課題とは 読売新聞 2016/6/27
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ゲイやレズビアン、トランスジェンダーなどの、いわゆるセクシャルマイノリティ。最近は「L
GBT」という言葉も広く浸透し、偏見や風当たりも、ひと昔前に比べれば薄れてきたように映る
。しかし当事者にしてみれば、まだまだ苦労も少なくない模様。そのひとつが「住まい」。マ
イノリティであるがゆえ、物件探しで壁にぶつかることがあるというのだ。
LGBTの住まい探し。当事者が語る苦労とは?
去る5月4日、そんなLGBTの住まい事情について思いを共有し、語り合うトークセッションが、
東京・中野で開催された。なお、中野区はLGBT当事者の人口密度が最も高いと言われる街らし
い。なかのZEROで開催された本イベントに参加した登壇者、見学者も中野区在住のLGBT当事者
が多かった。
イベント前半は、そんな中野に住むLGBT当事者3名が登壇してのトークセッション。
まず、2011年から中野区在住の河津レナさん。交際9年目の同性パートナーと愛犬と区内の一戸
建て賃貸で暮らしているが、現在の住居に行き着くまではやはり苦労もあったようだ。
「まず、私たちの条件に合う物件を探すとなると、そもそもの選択肢がかなり狭まってしまう
んです。いくら夫婦同様とはいえ、世間的には『お友達』。なので、友人同士のシェアがOKで
あること、さらに私たちの場合はペットがOKであること。そうした条件に加え、パートナーが
派遣社員として働いていて収入面での不安定さもあり、それでも住めるところとなると、かな
り妥協せざるを得なくなる。幸運にも最終的にはとてもいい家が見つかったんですが……その
物件に出合うまでは結構いろいろありましたね……。
例えば、女性同士で物件の内見に行くと『どういう関係なんですか(ニヤニヤ)』みたいに聞
かれたり。あとは不動産会社にLGBT当事者であることを明かし理解してもらっても『大家さん
には言わないでください』ということは結構言われましたね。大家さんに知られると、やはり
入居審査ではじかれる可能性が高くなる現実はあると思います」
続いて、トランスジェンダーの浅沼智也さん。なお、浅沼さんは性別適合手術を経て、現在は
戸籍上も男性として暮らしている。
「僕は今年、中野に転居してきました。今回の引越しは性別も変更済みでしたので特に問題な
くスムーズでしたが、戸籍変更前の部屋探しでは壁にぶつかることもありましたね。外見上は
男なのに、戸籍上は女性ですから、不動産会社に身分証を提示したときにやはり聞かれてしま
うんです。そこでどうしても自分のセクシャリティをカミングアウトしなければならなくなる
。河津さんがおっしゃったように、不動産会社は親身になって頑張ってくれても、大家さんが
受け入れてくれないというケースも結構ありました」
最後に編集者・ライターの山縣真矢さん。ゲイ活動家として「NPO法人 東京レインボープライ
ド」共同代表理事を務める山縣さんは、中野に住んで20年になる。
「20年の間、同じ中野区内で5~6回は引越しています。現在はパートナー名義のマンションで
二人暮らしですね。中年男性2人で暮らしていると、やはりそれなりに周囲から不思議な目で見
られたりはします。隣室が管理組合の理事の方なのですが、つい最近『どういう関係なんです
か? 兄弟ですか?』って質問を受けました。顔も全く似ていないので、多少ゲイだと疑われて
いるのかなとは思いつつ、そこはうやむやに対応しています」
いかに中野にLGBT当事者が多く住むといっても、3者が例に挙げたようにマイノリティであるが
ゆえの苦労は少なくない。今後、同じ境遇の人たちが部屋を探しやすく、より暮らしやすい街
にしていくためには何が必要なのだろうか?
山縣さんは、「僕らのように年をとってくれば、将来何かあったときのために近所づきあいも
それなりにしておくべきなのかもしれない。でも、やはり深い近所付き合いをして詮索された
くないという人も多いと思うんです。ですから、例えば中野区が行政の立場で地域の人にセク
シャルマイノリティの人が隣に暮らしているのが当たり前の時代なんですよ、中野区もそうい
う街なんですよ、といった情報を流していただくとか。そうした雰囲気が区全体として醸し出
されるようになっていけば、もっと住みやすくなるかなと思いますね」と、さらに多様性を受
け入れる文化、空気感の醸成を望む。
また、浅沼さんからはこんな意見も。「部屋を借りるときに自分のセクシャリティを開示しな
くてはならないストレス、大家さんに受け入れてもらえるかの不安や恐怖感。そうしたことが
少しでも取り除かれるといいですね。例えば、不動産会社のホームページに『LGBT当事者受け
入れ可能物件です』などと書いていただければ、スムーズに部屋探しができるのかなと思いま
す」
物件の大家はLGBTの入居希望者をどう見ている?
一方、イベント後半にはリクルート住まいカンパニーの田辺貴久氏が登壇。自らも社内でカミ
ングアウトしている田辺氏はLGBTの住まいの実態を探るべく、当事者と大家にアンケートを実
施。その内容の一部を紹介した。
「物件のオーナーさんに『LGBTの方が入居を希望してきたらどう思うか』聞いたところ、男性
同士のカップルの場合で『入居してほしくない』という回答が27.2%、女性カップルで19.4%と
いう結果でした。2~3割のオーナーは住んでほしくないと考えているようですが、これはLGBT
に限らずマイノリティな属性を持つ人を敬遠したり、『男性同士だとうるさそうだから』とい
う理由もあるのではないかと思われます。現に、ゲイとは限定していない『男性の友人同士の
ルームシェア』でも『入居してほしくない』という回答は28.2%でした。
なお、LGBTの入居を敬遠する理由としては、オーナー自身が生理的に嫌だからとか、経営者の
観点から他の入居者の方が嫌がるんじゃないかとか、心理的な面が大きいようです。しかし、
集合住宅に住むストレート(異性愛者)の方に聞くと、『単身のゲイの方が隣に住んでいたら
入居しなかった』と答えた人は10%程度。ですから、他の入居者への配慮という点では、オー
ナーが思うほど近隣は“気にしていない”ケースが多いのではないでしょうか」
また、10%のLGBT敬遠派も、その理由を聞くと「なんとなく」という回答が多くを占めたとい
う。今後LGBTに対する理解が進めば、この数値はさらに下がっていくだろうと田辺氏は読む。
「企業活動でも多様性を認める『ダイバーシティ』が注目されていますが、街でも同様に多様
な人たちが住める環境は魅力や活力を生む源泉のひとつではあるはずです。ですから、このよ
うなイベントをきっかけに中野区が先陣を切り、個性派の人を受け入れる街となるといいなと
思いますね」(田辺氏)
まだまだ「特殊な事情」とみなされ、窮屈な思いを強いられているLGBT当事者たち。近年は単
身高齢者をはじめ、住まい探しが困難な人を行政が支援する取り組みも進んでいるが、今後は
高齢者のみならず、LGBTを含む多様なケースをサポートする仕組みが望まれる。
●取材協力
・中野LGBTネットワーク にじいろ

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21 イマドキの「別荘」最新事情 リノベ物件や無印の小屋も登場 読売新聞 2016/6/24
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多くの人にとって、別荘といえば富裕層が持つぜいたくなイメージが強いかもしれない。実際
、手が届きそうにもない高額な別荘は今も存在するのだが、一方で手ごろな価格で所有したり
、利用できたりするセカンドハウスも登場している。そんな最新事情をリゾート物件のポータ
ルサイト「別荘リゾート.net」を運営する唐品知浩さんに聞いてみた。
“持つ”ことよりも“どう使う”か、別荘へのニーズが変化している
そもそも別荘が高嶺の花と言われたひとつのピークは昭和50年~60年ごろ。バブル景気の最中
、多くのリゾート地が開発され、軽井沢や箱根、熱海では高額物件も登録抽選になるほど需要
があった時代である。その後、バブル崩壊、リーマンショックの波にもまれてリゾート開発は
激減。景気の低迷とともにリゾート物件の取引も減少。バブル期に建てられた別荘やリゾート
マンションは築年数が古くなり、売却価格が下がっている。
この流れが変わるきっかけとなったのが東日本大震災である。原発事故による電力不足の影響
もあり、都会以外に家をもう一軒持つという考え方が生まれた。そこで再び、リゾート地が注
目を集めるようになる。リゾート地には保養所が多いように風光明媚(めいび)、海や山が近
く自然が豊か、夏涼しい、温泉があるなど、もともと都会人が憧れる立地である。しかも中古
別荘は価格が下がっているから、セカンドハウスを求めるには好機到来といったところ。ここ
数年、シニア層を中心に中古物件の取引はコンスタントに続いて今に至っている。
ここで注目したいのは、さらなる新しい波だ。若い世代の二地域居住というライフスタイル。
もっとカジュアルに田舎暮らしをできないかと考える人が出てきた。「別荘族と呼ばれる富裕
層は今も存在しています。でも一方で、別荘のような使い方だけどもっとライトに使いたい。
ステータスでなく実際に使いたい人が増えてきました。年齢的には40代が主流で、そんな世代
のニーズに合う今までにないリゾート物件が出てきています」と語る唐品さん。
そのひとつが「リノベーション別荘」という。「今、多くの別荘地はバブル期に購入したオー
ナーが高齢化、建物も古くなっています。子どもが相続しない場合、手放すことになりますが
、その建物を購入してフルリノベして販売するのです」と唐品さん。都会ではすでに中古住宅
のリノベーションがメジャーになっているが、リゾート分野では壊れた設備の修繕などのリフ
ォームはあっても、建物全体の間取り変更や大幅なデザイン変更などのリノベーションの実績
はほとんどない。
その先陣をきったのが山中湖にある富士急山中湖畔別荘地だ。オーナーの売却依頼を受けた別
荘をそのまま販売するのでなく、さらに長く使ってもらえるようにリノベーションして販売す
るというもの。その際、リノベーション後のセンスやテイストにこだわり東京の世田谷、目黒
で実績のあるリノベーション会社・空間社とコラボしたのが特徴だ。築35年の中古別荘の間取
り、水まわりの位置、インテリアテイストをガラリと変え、おしゃれに仕上がった別荘は、若
い世代の心をつかむだけでなく、別荘地全体の資産価値を上げることにもつながっているとい
う。
コンパクトな「小屋」を拠点にする新しい発想
また最近は「小屋」ブームでもある。2015年7月に、長野県茅野市で開催された「小屋フェス」
(SuMiKa主催)には20棟の小屋が建てられ、都心から遠い立地にも関わらず1万人以上の来場者
を集めた。「小屋のニーズは高いです。小屋フェスの後、無印良品が『MUJI HUT』を発表しま
したが、こちらも集客が多く、コンパクトな規模で拠点として使いたいという人が増えている
ことを実感しました」と唐品さん。
そして、「この秋には、千葉県房総半島の南端、白浜町で廃校になった小学校のグラウンドに
無印良品が手掛ける小屋『MUJI HUT』の分譲地ができる予定。小屋の分譲は日本初です」(唐
品さん)とのこと。廃校になった旧長尾小学校の敷地は3000坪あり、6棟構成の校舎が約1000坪
を占め、残り約2000坪が校庭である。校舎はシェアオフィスやカフェにリノベーションされ、
校庭に無印良品が手掛ける小屋を順次建設。最終的に23棟設置されるというのが「シラハマ校
舎」の全体計画だ。
小屋の敷地は1区画80m2~90m2、小屋の広さは10m2~20m2を予定。週末の宿泊小屋として活用さ
れる予定で、校舎のトイレやシャワーが利用でき、庭では家庭菜園やガーデニングが楽しめる
。購入者は土地の賃貸料や管理費として月1万5000円~2万円がかかる。「無印良品の小屋のコ
ンセプトはキャンプ以上別荘未満。10m2~20m2の規模で土地は賃貸ですから価格も安く購入で
き、二地域居住を手軽にスタートできると思います」(唐品さん)
シェアハウスやシェアオフィスの賃貸で二地域居住
次に紹介するのは賃貸。「購入にこだわらなければ、賃貸で安く二地域居住は実現します」(
唐品さん)。ちなみに前述した「シラハマ校舎」の開発を手掛ける不動産管理ウッドは白浜町
にある「シラハマアパートメント」を運営。すでにシェアハウスで実績を上げている。4階建て
の建物の一部を約12畳のシェアハウスとして賃貸しており、家賃は駐車場、電気ガス、インタ
ーネットなど込みで月額4万円から。主に二地域居住者が入居しているという。「年齢は20代か
ら50代まで幅広く、なかにはファミリーもいます。南房総はロードバイクやトライアスロン、
釣りなどいろいろなスポーツのメッカ。週末にこちらに来て楽しんで帰るという使い方をされ
ています」とウッド代表の多田さん。
自治体でシェアオフィスを運営するところもある。例えば八ヶ岳山麓に位置する長野県諏訪郡
富士見町には「富士見 森のオフィス」と呼ばれるシェアオフィスがあり、コワーキングスペ
ースとして使えるようになっている。富士見町では2015年12月から事業をスタート。現在30数
名がコワーキング登録をしているが富士見町へ移住し、「富士見 森のオフィス」を日常的な
仕事場として利用する人に対して、月額8万3000円の家賃補助制度を設けている。
「登録者は30代が中心でファミリーもいます。富士見町のアパートに住み、都会と富士見町を
行ったり来たりしながらテレワークをしている人が多いようです」と担当者。4月から2016年度
のコワーキングを募集しており、10数名が現地まで見学に来ているとのこと。「シェアオフィ
スのニーズは増えており、テレワークやフリーランスの人など二地域居住は手軽にはじめられ
ます」(唐品さん)
最後に、唐品さんにこれから二地域居住を考えている人へのアドバイスを伺った。「今は土地
を購入して新築別荘を建てるというよりも中古物件を購入したり、賃貸物件を借りたりするな
どバリエーションが広がっています。こまめに探すのがお勧めです。住みたいエリアが絞れて
きたら、地元にあるペンションに泊まって話を聞いたり、町おこしに関わっている人に頼った
りするのもひとつの方法です」と答えてくれた。

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22 小スペースでも設置可能? 憧れの「ハンモック」のある暮らし 読売新聞 2016/6/2
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木陰の下のハンモックに身をまかせウトウトお昼寝。そんな贅沢な過ごし方に誰もが一度は憧
れたことがあるはず。しかしハンモックを設置する場所は限られ、実現するのはなかなか難し
い。ところが最近では、家の中にハンモックを設置して楽しんでいる人も少なくない。そこで
昨今のハンモック事情を取材してきた。
季節によって使い分けるユーザーが増加中!
ハンモックのトレンドを知るべく、日本で数少ないハンモック専門サイト「ハンモックライフ
」を16年前から営み、ハンモックのあるライフスタイルを提案してきた店主・梶原寛さんに話
を伺うことにした。
同店で取り扱うのは、中南米で伝統的な手法でつくられたハンモック。種類としては、ベッド
部分が一枚布でできた「ブラジリアンハンモック」と「コロンビアハンモック」。そしてベッ
ド部分がメッシュ地になった「メキシカンハンモック」の3種類がそろっている。ブラジリアン
、コロンビアは、ベッド部分が一枚布なので、体がすっぽり包まれた状態で横になることがで
きる「プライベート感」が自慢。一方のメキシカンは、メッシュのベッド部分が抜群の通気性
の良さを誇る。いずれも素材はコットン100%で肌にも優しい。
売れ行きの傾向としては「暑い時期は通気性に優れたメキシカン、寒くなると一枚布のブラジ
リアンやコロンビアが人気」と梶原さん。最近では一度どちらかを購入したお客さんが、その
使い心地の良さから「メキシカンと一枚布タイプの両方をそろえて、季節によって使い分ける
人も増えてきた」という。「ハンモックは夏のアウトドア」という、旧来の使い方のイメージ
から徐々に変化し、日常生活のアイテムとして浸透しつつあるようだ。
コンパクトなスペースでも楽しめるチェアハンモック
最初に紹介したのは前後2カ所を固定してゴロンと横になれる一般的なハンモック。梶原さんい
わく「6畳くらいの部屋なら設置が可能」とはいうものの、都市部の厳しい住宅事情では、フッ
クの取り付けの可否や、ほかの家具の位置の影響を受けるため、設置にはなかなかハードルが
高いかもしれない。
そこで次に紹介するのが、よりコンパクトなスペースでハンモックの魅力を楽しめる「チェア
ハンモック」。チェアハンモックはその名のとおり、ハンモックに腰をかけてソファ代わりに
利用できるハンモック。ゆらゆら揺れるハンモックの心地よい浮遊感はそのままに、コンパク
トなスペースでハンモックのある生活を実現できる。
チェアハンモックの種類も一般的なハンモックと同様に、ブラジリアン、コロンビア、メキシ
カンがそろう。取り付け方法は天井の梁などからぶら下げる方法と、自立式のスタンドを使用
する方法の2種類。しかし天井からぶら下げるとなると、賃貸物件などでは実現不可能に近い。
そこで人気を集めているのが自立式のチェアハンモックスタンドだ。
日本の住宅事情に適したスタンドを自作!
「ハンモックライフ」で販売しているチェアハンモックのスタンドは、日本製のオリジナル。
そこでこの製作を請け負っている「多摩製作所」の野瀬宏一郎さんにも話を伺うことにした。
野瀬さん自身もハンモックユーザーの1人だ。
野瀬さんがこのスタンドの開発を思い立ったのは2013年、自宅を新築した際にまでさかのぼる
。念願のマイホームを手に入れ、憧れのハンモックの導入を考えた野瀬さん。しかし設置に適
した条件が整わず、海外製のハンモックスタンドの購入を検討する。しかし「サイズが大きす
ぎたり、つくりが華奢だったり、私が求めているスタンドがありませんでした」と野瀬さん。
そこで家業が板金加工業だったこともあり、思い切って自作を決意する。
開発に当たっては「同じように悩んでいる人や、ハンモックの導入を躊躇(ちゅうちょ)して
いる人もいるはず」とユーザーのニーズを探るべく、ハンモックライフの梶原さんにも相談。
梶原さん自身も「いつかは自社製品のスタンドをつくりたかった」と互いの思いが一致。半年
間試行錯誤をくり返し、2015年に製品化へこぎ着けた。
同社のハンモックスタンドの最大の特徴は、高さの調整機能と揺れたときの静寂性。高さは日
本の住宅事情に合わせ133?160cmの範囲で調整できる。低くすれば小さな子どもでも安心してく
つろげる。またハンモックが揺れることで発生する金属音は、固定するためのパーツを鉄の棒
から一つずつ削り出すことで抑えることに成功した。
収納性や耐久性にも優れているこのハンモックスタンド。中南米産の伝統的なハンモックの魅
力を最大限に引き出すスタンドを、日本の町工場の職人技がつくり上げているというのも興味
深い。
遊び心と笑顔をもたらすハンモックのある生活
最後に紹介したいのが、2点固定式の一般的なハンモックをリノベ住宅に取り入れた、なんとも
うらやましい事例だ。大阪府の古野靖典さんの自宅に、施工店「シンプルハウス」の提案で、
ブラジリアンハンモック(シングルサイズ)がやってきたのは2015年の11月。
「それまで特に憧れていたわけではないですが、ちょうど設置に好都合な柱があったので」と
いう古野さん。築35年の住宅をリノベーションして、壁を取り払った際に出てきた柱にハンモ
ックを設置した。24畳という開放的なリビングダイニングにハンモックが自然となじむ。普段
は片側を外してフックにまとめてぶら下げるので動線を遮ることもない。
「横になるとついウトウトしてしまうほどですよ」というほどの快適性。ご自身が使用しない
ときは、子どもたちの格好の遊び場にもなっている。特に7歳になる末っ子にとっては、大のお
気に入りの場所。「友人が来たときにも、まずはみんな真っ先にハンモックにワイワイと寝転
がりますよ(笑)」と古野さん。大人も子どもも不思議と引きつけられるのが、ハンモックの
もつ力なのかもしれない。
あきらめかけていた憧れのハンモックのある生活も、チェアハンモックスタンドなどを活用す
れば賃貸でも実現可能だ。ハンモック自体の新商品もときどき発売されるので、選択肢も増え
つつある。また、家にハンモックがあるだけで古野さん宅のように、家族や友人たちのコミュ
ニケーションツールのひとつにもなる。家庭に笑顔をもたらす新たなアイテムとして積極的に
導入してみてはいかがだろうか。
●取材協力
・ハンモックライフ
・多摩製作所

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23 賃貸住宅にキケンを感じたら「いやや(188)!」に相談 読売新聞 2016/6/23
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安全であるはずの住まいで、命に関わる事故が起きているーー。なにやら気になる情報を発信
したのは、消費者庁。2009年から2016年1月までの間に、「生命身体に危害を及ぼす不具合情報
」が実に653件寄せられているという。ではその内容とは? 大家さん/不動産管理会社に相談
しても対応してもらえない場合はどうしたらいいのかを解説していこう。
賃貸住宅の不具合件数は毎年100件程度、寄せられている
今年3月、消費者庁から「賃貸住宅の建物及び付帯設備に不具合はありませんか?」というお知
らせが発表された。その内容はというと、賃貸の建物や設備が原因で、大小さまざまなトラブ
ルが起きているというもので、最悪のケースでは1人が死亡、ケガなどが発生した事故情報も32
3件ほど寄せられているという(2009年9月?2016年1月まで)。1年間にするとおよそ50件前後の
事故情報が寄せられているということになる。
では、具体的にどのような事故が起きているのか、データをみていこう。
まず、不幸な死亡事故というのは、換気扇が故障した状態でガス瞬間湯沸かし器を使用したこ
とにより、一酸化炭素中毒を起こしたというもの。ケガをして治療が必要になったケース(323
件)のうち、医者にかからずというケースが103件、治療期間不明125件もあり、危害としては
軽度のものが多いようだが、一方で、治療に1カ月以上かかったケースは25件、3週間?1カ月と
いう人が12件という結果に。
次に事故が発生している場所についてチェックしていこう。いわゆる付帯設備(ガスや電気設
備、給排水設備)が最も多く、338件と半数以上をしめている。例としてはガスでは給湯器や瞬
間湯沸かし器、電気コンロやエアコンなどのトラブルで、発火やガス漏れなど、命に関わる事
故が発生している。なかには、初めて浴槽に足をいれたところ、底が抜けて右足関節捻挫の重
症になった人も。
こうした設備まわりの製品は毎日使うだけに、経年による劣化は避けられない。適切なメンテ
ナンスが必要になるが、基本的には大家さんの負担で修繕してもらわねばならない。そこにこ
の問題の難しさがあるといえそうだ。
消費者庁のホットラインは「188」。「いやや」の呼び方で覚えておこう
また怖いのは、事故は起きてないものの、「定期点検でガス湯沸かし器が危険と判定され、使
わないよう言われた」「電気コンロがリコール対象製品だった」というものも。これもひとた
び間違えば、火事や大怪我を招きかねないだけに、注意したいところ。
設備以外にも建物関係での不具合も多く、外壁や天井の落下、手すりの腐食といったトラブル
も起きているよう。「エレベーターに閉じ込められた」「外階段の腐食がはげしく、踏み板が
ガタガタしていた。階段から落下してケガをした」なんてケースもあれば、「雨漏りが原因で
カビがはえ、子どものアレルギーが発症した」や「床が傾いて、めまいがする」という事例も
報告されている。「今どきでもあるんだ……」と思ってしまうが、設備同様、建物も適切な修
繕が行われていないと、こうした不具合は発生してしまう。
こうした事例の多くを見ていると、不具合が起きた場合に大家さん/不動産管理会社に一報を
いれていて、対処をお願いしている。だが、問題はそれからで、「都市ガスの定期点検で危な
いといわれたが、不動産会社が対応してくれない」「何度伝えても、放置される」という切実
な声があがっている。
消費者庁では、こうした場合の対応として、賃貸住宅に関する相談窓口や消費生活センターに
相談しよう、と呼びかけている。また、電気やガス、水道といった供給事業者に、一度意見を
聞いたうえで連絡するのも良いとアドバイスしている。もちろん、賃貸住宅に入居前には、ガ
ス器具や電気器具等の状態をよく確認し、気になる点は十分な説明を受けてほしい。
ちなみに、消費者ホットラインは188(いやや)というもので、全国共通。身近な消費生活相談
窓口を案内してくれる。ほかにも、相談先としては、「賃貸住宅管理協会の相談コーナー」「
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター電話相談 住まいるダイヤル」「宅建協
会の不動産無料相談所」などがある。
家や住まいの不具合は、放置しておいて直ることはない。「困ったな」と思ったら、すみやか
に対処し、安全に暮らしてほしい。

●参考
・消費者庁/賃貸住宅の建物及び付帯設備に不具合はありませんか?
・公益財団法人日本賃貸住宅管理協会/相談コーナー
・公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センタ/電話相談 住まいるダイヤル
・47都道府県宅建協会/不動産無料相談所

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24 イー・ガーディアン 「VR酔い」チェックサービス 日経産業新聞 2016/6/27
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 ネット投稿監視のイー・ガーディアンは27日、仮想現実(VR)の技術を使ったゲームや映
像の品質検査サービスを始める。企業が開発中のコンテンツを視聴し、気分が悪くなる「VR
酔い」が性別やゲーム経験年数などの違いで起きる度合いを調べる。ゲームや不動産、教育な
どの企業がVRに関心を持ち始めており、最大約700人のテスト要員がチェックを担っていく。

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25 天井クレーン 揺れにくく 東京農工大 日経産業新聞 2016/6/24
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 東京農工大学の田川泰敬教授らは、コンピューターシミュレーション(模擬実験)を活用し
、物流の拠点などで天井からぶら下がる大型クレーンの揺れを抑える制御技術を開発した。貨
物を運ぶ際に生じる揺れをあらかじめ想定し、クレーンの動きを細かく調節して揺れを打ち消
す。熟練者が少ない海外市場などで円滑な荷役作業を支援する。7月3日から英サウサンプト
ン大学で開く国際学会で発表する。

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26 木の粉燃やすボイラー、IHI環境エンジとラサ工業 日経産業新聞 2016/6/24
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 環境装置メーカーのIHI環境エンジニアリング(東京・江東)とラサ工業は、木の粉を燃
料とするバイオマスボイラーを共同で開発した。木質チップを燃料とする従来型のボイラーに
比べ、着火や消火が簡単にできるため効率的に使える。木の粉を作る粉砕機などとボイラーを
組み合わせた熱利用システムとして、林業が盛んな自治体などに提案する。

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27 曲がる太陽電池、家庭に みんな電力が米社製品発売 日経産業新聞 2016/6/23
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 新電力ベンチャーのみんな電力(東京・世田谷、大石英司社長)は、薄くて曲げられる家庭
向け太陽電池パネルを月内に発売する。米国製で、厚さはわずか2.5ミリメートルだが、発電効
率は一般的な従来品と同水準という。建物の壁面や自動車の屋根などに搭載しやすくなり、用
途が広がる。環境意識の高い層を中心に、新規顧客開拓を目指す。

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28 LIXILグループ、南ア工場で生産効率を底上げ 日経産業新聞 2016/6/23
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 LIXILグループは2014年に買収した南アフリカの住宅設備会社で、衛生陶器や水栓金具
の製造工程を見直す。日本から派遣した技術者を常駐させ、現地工場でオペレーションの改善
を指南する。2018年3月期をめどに、衛生陶器で現在5割に達している不良率を1割に引き下
げる。

2016-06-30 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

住宅関連新聞記事ダイジェスト No.639  2016/6/16~2016/6/22

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住宅関連新聞記事ダイジェスト No.639  2016/6/16~2016/6/22
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【日本経済新聞】
1 「マンションは管理を買え」はもう古い
2 民泊、自治体に裁量を 京都市が要望書
3 築5年内の分譲マンション賃貸料に頭打ち感 民間調査
4 民泊、年間日数に上限 政府検討会が最終報告大筋了承
5 福岡市、民泊規制緩和で条例改正へ

【朝日新聞】
6 「外国人取引対応」でアンケート 国交省、不動産会社対象に実施 マニュアル整備に遅

7 5月の都市5区ビル市況、賃料の小幅上昇続く 三鬼商事
8 民泊、新法制定へ 近く最終報告書公表
9 東京都宅建協会、都内で公開セミナー開催 空き家などテーマ
10 新経連、日数上限は「断固反対」 民泊新制度に意見表明
11 地方都市のストック再生 国交省が支援事業 5~6地域でプロジェクトも
12 三井物産・三井不、大手町で大型複合再開発 起工祝賀会を開催

【読売新聞】
13 マンション発売戸数25・9%減…近畿の動向

【日経産業新聞】
14 地質情報 3Dで即共有 安藤ハザマ 
15 太陽光パネル 海外勢が保守管理で競う

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1 「マンションは管理を買え」はもう古い 2016/6/22 日本経済新聞
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不動産コンサルタント 田中歩
 マンションを買うとき、皆さんが気にされることの一つに「管理の状況」があります。「管
理会社が大手なら安心」といった声はよく聞かれますが、特に中古マンションについては管理
会社だけではなく、「実際どんな管理がなされているのか」「何かトラブルは発生していない
か」「修繕積立金や建物劣化状況などの面で将来問題になりそうな事象はないか」といった点
が最も気になるポイントだろうと思います。
一般の不動産業者は売買契約の前に発行する「重要事項説明」の中で、管理費・修繕積立金
やその滞納の有無などについてはある程度、説明してくれます。ただ、細かな部分について説
明する義務は負っていないことから、購入した後に「こんな話は聞いてなかった」ということ
が起こりがちです。
 そこで、契約前に「定期総会議案書」や「総会議事録」「長期修繕計画案」などの書類を不
動産業者から入手し、読み込んでおくことが必要となります。
 定期総会議案書にはマンション管理の決算や予算に関すること、修繕計画や役員の選出、そ
の他マンション内で課題になっている事象(滞納問題、ペット問題など多岐にわたります)に
ついての議案が記載されています。
 総会議事録にはこれら各議案の決議内容や、決議事項以外で出された意見などが記載されて
います。マンション内で課題になっていることがよくわかりますし、管理組合が活発に活動し
ているかどうかもうかがい知ることができます。
 長期修繕計画案は20~30年後の修繕計画案で、修繕にかかる支出と修繕積立金の収入が年ご
とに記載され、各年の累計とその収支が記載されています。
 必ずしもこの計画通りに修繕を進めるわけではありませんが、今後、修繕積立金をアップし
なければならない時期がいつ頃になるか、累計の収支が赤字になる時期を確認すれば、ある程
度予測することができます。
 なお、これらの書類は、不動産業者にお願いしても入手できないことがありますので、その
場合は売り主にお願いして見せてもらうとよいでしょう。売り主がこれらの書類を持っていな
い場合、売り主から管理会社に頼んでもらい、書類を見せてもらうことも可能です。
 こうした書類を読み込むことで、管理の現状についてはある程度見えてきます。分譲マンシ
ョンの購入を検討する以上、今後の分譲マンション管理における大きな課題である「2つの高
齢化問題」(建物の高齢化と入居者の高齢化)について認識しておく必要があると思います。
 国土交通省によれば、築40年超のマンションは現在51万戸あり、10年後には3倍の151万戸、
20年後には6倍の296万戸となるなど、今後、老朽化マンションが急増する見込みです(グラフ
A)。
 さらに、築後年数が長いほど高齢者の入居率が高く、マンション管理がままならない状況が
発生しつつあるとしています。マンション管理組合の理事就任を引き受けない理由の第1位が
「高齢だから」という結果になっているからです(グラフB)。
 高齢者の入居率が高くなると、「残りの人生が短いから、これ以上修繕する意味はない」と
いった思考をする人が増える可能性があります。修繕すべき部分が修繕できず、マンション自
体の維持管理レベルが低下し、仮に立地がよくても資産価値が下がりかねないということにな
るのです。
 こうした話を聞くと、分譲マンションに未来はあるのだろうかと思ってしまいそうですが、
築30年を超えるマンションでも、新たな試みによって資産価値を落とさない工夫をする管理組
合が出てきました。
 有名なマンションの一つとして「パークシティ溝の口」が挙げられます。
 パークシティ溝の口では、管理会社にマンション維持管理を任せっきりにすることなく、管
理組合自らが主体的に大規模修繕に取り組むことに加えて、近隣のマンション管理組合と維持
修繕や防災面で情報交換をしたり、町ぐるみのお祭りなどを開催。マンション居住者だけでな
く地域とのつながりを生み出すイベントなどを通じ、地域全体の価値が上がるような活動を行
っているそうです。
 そして、こうした活動が奏功し、売り物件が出ると若い世代が購入するケースも出てきてい
るそうです。マンションの所有者である管理組合の人たち自らが主体的に活動することで、2
つの高齢化問題に立ち向かっている好事例といえるでしょう。
 かつてこのマンションの理事を務めた筆者の友人によると、成功の鍵は、管理組合自らが資
産価値維持のために必要な「経営」をしたことだそうです。
 まさに、マンション管理は人任せにするという意味での「管理を買う」のではなく、「自ら
経営」し資産価値を維持するというのが当たり前、という時代に入ってきたのかもしれません

田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動
産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務
に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインス
ペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年1
1月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサ
ルティング事業の企画運営を担う。6月25日(土)、家の買い替えを検討中の方向けに都心マン
ション市場動向を踏まえた売却戦略セミナーを開催。詳細はhttp://www.sakurajimusyo.com/16
0625

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2 民泊、自治体に裁量を 京都市が要望書 2016/6/21 日本経済新聞
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 京都市は21日、住宅の空き部屋などに旅行者を泊める民泊について、自治体が地域の実情に
応じて規制を柔軟に定められるような法制化を求める要望書を政府に提出したと発表した。
 国は訪日客急増に伴うホテル不足に対応して民泊の規制緩和を検討している。京都市は「民
泊に対する考え方は地域によって異なる」(観光MICE推進室)とした。

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3 築5年内の分譲マンション賃貸料に頭打ち感 民間調査 2016/6/20 日本経済新聞
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 分譲マンションを賃貸に回す際の料金に頭打ち感が強まっている。東京カンテイ(東京・品
川)によると東京23区で築5年以内の物件の5月の賃料は1平方メートル4122円と前月比ほぼ横ば
い。年初比でも1.5%上昇にとどまる。不動産市場に出回る分譲マンション戸数が増えたほか、
相続税対策で所有したマンションを貸す例が増えた。
 分譲マンション価格は2013~14年に上昇基調を強めた。当時資産運用目的で買われた物件が
ここに来て多数市場に出回った。これらを買った所有者が収入を得るために貸し出しており、
賃料の伸びが鈍ってきた。

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4 民泊、年間日数に上限 政府検討会が最終報告大筋了承 2016/6/20 日本経済新聞
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 観光庁と厚生労働省が設置した「民泊サービス」のあり方に関する検討会は20日、民泊の制
度設計を盛り込んだ最終報告書を大筋で了承した。民泊を「住宅を活用した宿泊サービスの提
供」と位置づけて、年間提供日数に上限を設けて解禁するのが柱。住宅提供者や管理者、仲介
事業者に旅館業法とは別の規制を課して、健全な民泊の普及を促す。
 空き家などを使った民泊は、急増する外国人観光客の有力な受け皿となる。観光庁と厚生労
働省は報告書に基づいて、法案づくりの作業を加速する。

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5 福岡市、民泊規制緩和で条例改正へ 2016/6/17 日本経済新聞
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 福岡市が住宅の空き室などに旅行客を宿泊させる民泊を規制している市条例を改正する検討
に入っていることがわかった。イベント時など予約が取りにくくなっている市内の宿泊施設を
増やし、観光客などを呼び込みたい考え。4月に国が規制を緩和したのに合わせ、市内でも民泊
をしやすくする。
 17日の市議会で田中しんすけ議員の質問に対し、市側が回答した。市の条例では簡易宿所の
営業にフロントの設置を義務付けているほか、同一の建物内に住居と宿泊施設を混在させるこ
とを禁じている。この2つの要件を緩和する方向で検討している。パブリックコメントを実施し
たうえで、9月議会に改正案を提出する方針だ。

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6 「外国人取引対応」でアンケート 国交省、不動産会社対象に実施 マニュアル整備に遅
れ 2016/6/21 朝日新聞
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 国土交通省はこのほど、不動産事業者を対象として2015年度に実施した「外国人対応に関す
るアンケート調査」の結果をまとめた。
 開発や売買・賃貸取引に関する設問で、2013年度以降に「外国人客との取引実績がある」と
答えたのは売買が67.2%、賃貸が47.9%。10年前と比較した増減については、「増加している」
との回答が売買で84.9%に達した。賃貸も60.8%を占め、売買・賃貸における外国人客の増加が
裏付けられた。
 一方で外国人客向けの各種ツールの整備状況を見ると、全般的に十分とはいえない模様。例
えば外国人向けのマニュアルを、「整備している」と回答したのは売買で3.8%、賃貸で1.1%に
とどまった。
 なお調査は、日本在住の外国人との取引も対象に含む。

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7 5月の都市5区ビル市況、賃料の小幅上昇続く 三鬼商事 2016/6/20 朝日新聞
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 三鬼商事はこのほど、東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィスビル市況をま
とめた。平均空室率は4.05%(前月比0.18ポイント減)で2カ月連続の低下となった。大規模ビル1
棟が満室で竣工したほか、既存ビルにも統合などに伴う成約の動きが見られたため。
 東京都心5区の平均賃料(坪単価)は1万8107円で、前月比0.25%上昇した。2年5カ月連続で小幅
な上昇となった。
 調査対象は、基準階面積100坪以上の主要貸し事務所ビル2601棟。

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8 民泊、新法制定へ 近く最終報告書公表 2016/6/20 朝日新聞
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 厚生労働省と観光庁が共催する「民泊サービスのあり方に関する検討会」の最終会合が6月20
日に開かれ、報告書の内容がほぼ決まった。10日の前回会合で提示された内容から、大きな変
更点はなし。細かい修正を経て近く公表する。
 民泊を既存の宿泊施設と明確に分け、「住宅として扱い得るような合理性のあるもの」とし
て規定するため、年間提供日数の上限を定める。具体的には「半年未満(180日以下)の範囲内の
日数」とし、今後与党との調整により決定する。
 その上で民泊の類型を「家主居住(ホームステイ)型」と「家主不在(空き家)型」の二つに分
類。安全面・衛生面などで適正な管理体制を確保する観点から、類型ごとに相当の規制を定め
る。具体的には住宅提供者(家主)、管理者、仲介事業者(プラットフォーマー)それぞれに対し
て、罰則を含めた相応の規制を課す。制度の詳細は上限日数と同様、今後法案をつくる過程で
詰めていく。

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9 東京都宅建協会、都内で公開セミナー開催 空き家などテーマ 2016/6/20 朝日新聞
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 東京都宅地建物取引業協会は7月7日から、都内3会場で都民公開セミナーを開催する。
 テーマは、1部が「増える空き家の実態と不動産業者の役割」。講師はオラガ総研の牧野知弘
氏。2部は「不動産売買トラブル事例と未然防止」。講師は、不動産適正取引推進機構の村川隆
生氏と金子寛司氏が担当する。
 開催日程と場所は、7月7日が「よみうりホール(千代田区)」、12日が「オリンパスホール八
王子(八王子市)」、21日が「新宿文化センター(新宿区)」。時間は午後1時から午後4時まで。
参加費は無料。参加希望者は、事前に同協会のホームページから申し込みが必要となる。先着
順受付で、定員になり次第締め切る。(https://www2.jutaku-s.com/tkseminar/)

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10 新経連、日数上限は「断固反対」 民泊新制度に意見表明 2016/6/17 朝日新聞
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 新経済連盟(三木谷浩史代表理事)はこのほど、国がつくる民泊の新制度に対する見解を公表
した。民泊営業の条件として年間提供日数制限を設けることに対し、「断固反対」と表明。「
投資回収ができず、空き家の活用が不可能になる。違法民泊もかえって増える」などを理由に
挙げている。
 新制度における年間提供日数の上限は、「住宅を活用した宿泊の提供」という民泊の定義を
担保するために設ける「一定の要件」の一つ。旅館やホテルなど、既存の宿泊業との違いを明
確にする意味合いもある。厚労省はこれまでの議論で、年間提供日数を超えて営業する場合は
、旅館業法の許可を取得すべきとの見解を示している。

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11 地方都市のストック再生 国交省が支援事業 5~6地域でプロジェクトも 2016/6/17
 朝日新聞
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 国土交通省は近く、地方都市で不動産ストックの再生・活用ビジネスを後押しする事業を始
める。担い手として連携体制の構築が望まれる、不動産関連事業者やリノベーション事業者、
商工会議所関係者、地域金融機関などを対象にセミナーを開催する予定。各地でストックビジ
ネスの実際のプロジェクトを支援する取り組みも行う計画だ。

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12 三井物産・三井不、大手町で大型複合再開発 起工祝賀会を開催 2016/6/17 朝日新

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 三井物産と三井不動産はこのほど、東京都千代田区大手町1の2地区で推進中の大規模複合再
開発「(仮称)OH-1計画」の起工祝賀会を開いた。
三井物産の旧本店ビルと隣接地を一体開発する計画で、敷地面積は約2万900平方メートル。
オフィスやホテル、店舗などで構成する地上31階建てと39階建ての計2棟、延べ床面積約36万平
方メートルの超高層ビルを建設する。竣工は2020年2月の予定。三井物産は竣工後、本店事務所
の移転を予定している。

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13 マンション発売戸数25・9%減…近畿の動向 2016/06/17 読売新聞
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 不動産経済研究所が16日に発表した近畿2府4県の5月のマンション販売動向によると、
発売した月に売れた物件の割合を示す契約率が64・5%と、好調の目安とされる70%を4
か月ぶりに割り込んだ。発売戸数も前年同月比25・9%減の1422戸で、前年同月を3か
月ぶりに下回った。
 土地や資材価格の高騰を受け、1平方メートル当たりの平均価格は62・9万円と11か月
連続で上昇した。マンションの価格上昇を受けて購入に二の足を踏む動きが広がり、開発業者
が発売を絞り込んでいるとみられる。
 同研究所は「消費者の購入意欲は強いものの、価格上昇についていけなくなりつつある」と
分析している。

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14 地質情報 3Dで即共有 安藤ハザマ 2016/6/21 日経産業新聞 
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 安藤ハザマは岩や地層分布といった地質情報を3D(3次元)モデルで一括管理し、土木の
施工現場と本社・支店がリアルタイムで共有できる新システムを開発した。山岳トンネルやダ
ムの施工現場の岩盤の情報などを3次元で可視化し、設計変更や施工管理に活用する。現場が
施工で判断に困る事態が生じた場合にも、本社の技術部門がアドバイスしやすくなる。自社で
の利用だけでなく、2016年度中に新システムの外部への販売を目指す。

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15 太陽光パネル 海外勢が保守管理で競う 2016/6/21 日経産業新聞
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 海外の太陽光発電パネル各社が、日本で発電設備を遠隔監視したり、異常時に技術者を派遣
したりする保守管理事業に相次いで乗り出す。米国大手ファーストソーラーは都内に監視拠点
を開設し、9月に参入する。米国のサンパワーも他社と連携してサービスを導入する。大規模
投資の一巡を受け、関連事業で収益性と競争力を高める。

2016-06-23 | Posted in 住宅関連新聞記事Comments Closed 

 

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